環境と身体に優しい”エコクリーニング”の実践。以前にも、セスキ炭酸ソーダを使用したエコなお洗濯方法をご紹介しましたが、今回は過炭酸ナトリウムを利用したお洗濯です。過炭酸ナトリウムとは、別名酸素系漂白剤と呼ばれ、水に溶けると活性酸素を発生し、その酸化力でガンコなシミ汚れやカビ取り、除菌などの効果を発揮します。
日ごろから、合成洗剤を使わないお洗濯を心掛けている筆者ですが、洗濯石鹸やアルカリ剤だけだとなんとなく白物の衣類やタオルの黒ずみが気になってきました。しかし、塩素系の漂白剤は効果が強力なものの、鼻を突くような刺激臭と使い方を間違えると、色ムラが出来てしまったり、扱いが難しく、使用を躊躇してしまいます。
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衣類や食器の漂白から、除菌・除臭まで、あらゆるところに使える万能さ |
そこでエコクリーニングの達人の友人に教えてもらったのが、こちらの酸素系漂白剤です。塩素系とは違い、水に分解するので生分解の必要がなく環境にも優しい上に、塩素ガスが発生する心配もなく、使用後は殺菌作用を失うため、直接肌に触れる衣類や口に触れる食器類の漂白にも安心。また、漂白力も穏やかなので、色柄ものにも使えるというのもメリット。早速試してみることにしました。
まずは気になっていた、黒ずみと黄ばみの目立つタオルと布巾を漂白。過炭酸ナトリウムは30〜50℃で活性化されるとのことなので、40℃程度のお湯に投入してみたところ、泡を発生しながら見る見る溶けていきました。その中にタオルと布巾を投入。すると、すぐに繊維の奥に入り込んでいたカビのようなものが取れて水にチラホラ浮いてきて「うわ〜汚い!」と思わず叫んでしまいました。表側の見えるところは黒ずんでいるだけのように思っていましたが、実際には繊維の奥のほうには汚れが残っていたんですね。30分ほど漬け込んだところ、濡れたままでもわかるほどに白さが戻ってきました。その後は水ですすいで乾燥。まだ少し黒いところはありますが、かなりキレイになりました。色柄ものの布巾のほうは、色落ちもまったくなく、白さだけが復活しました。
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毎日使って黒ずみが目立ってきたタオルと布巾を漂白 |
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40度程度のお湯に酸素系漂白剤を入れると、少し発泡しながらすぐに溶けます。タオルと布巾を投入すると、繊維の奥のカビのようなものが浮き上がってきました |
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水ですすいだ後、再度乾燥。写真ではわかりづらいのですが、一段階白くなった気がします。色柄ものに使ってもまったく問題なし! |
他にも茶渋のついた麦茶のポットやマグカップなど、汚れが気になる食器類も漂白。ステンレス以外の金属は変質させてしまう可能性があるため、使用を控えたほうが無難ですが、あとはだいたい大丈夫。赤ちゃんの哺乳瓶の消毒などにも安心して使えます。その他、洗濯機の洗濯槽や排水口のお掃除などにも有効です。