蒸し料理や焼き料理ができるなど、さまざまな種類が発売されている電子レンジ調理器具。その多くはシリコン製で、そのまま食卓に出して器替わりにもなるデザイン性にも優れた商品も最近では多く目にします。そんな中、調理器具と食器、保存容器を兼ね備えた、まったく新しい発想の商品が注目を集めています。
ボーンチャイナで有名な日本の陶磁器ブランド・ナルミの商品。一見すると、シンプルで使い勝手のよさそうな美しい白い食器。しかし、これが実は計算し尽くされた画期的な商品なのです。
この商品の一番の特徴は、2種類のパーツと合わせることで、単なる器が機能を持った便利なグッズに様変わりすることです。
まずは“シリコンカバー”と呼ばれるパーツ。器の上にかぶせて真ん中を指で軽く押すことで中の空気が押し出され、素早く密閉することができます。
さらにもうひとつの“シリコンリング”は、これを間に挟むことで器と器を重ね合わせられるようになります。シリコンカバー同様、中央を軽く押せば密閉できるので、保存容器としてはもちろん、そのまま電子レンジで温めや蒸し器のような使い方が可能になります。
単純な仕組みのようにも思えますが、実はこれを陶磁器で実現するのは画期的なこと。というのも中の空気を抜いて圧力を高めるためには高い密閉性が不可欠で、僅かな狂いもなく器の品質を保つことが重要。しかし、陶磁器というのは焼き物なので、焼き縮みや膨張したりして均一に仕上げるのは高度な技術を要し、こちらの商品はそれを実現したものなのです。
というように、すべての商品が均質に仕上げられた品質の高さだからこそ、ピッタリとスタッキングできるのもメリット。整然とスタッキングができるように設計されたデザインなので、重ねた時にも驚くほどコンパクトです。耐熱温度もマイナス40℃から220℃と冷凍庫からオーブンまで対応と多機能。もちろん、食卓に並べればお料理を上品に引き立てながらテーブルを彩ってくれ、基本はボーンチャイナの美しい食器でありながらも、機能性、収納性と三拍子を備え、揃えておくと一石三鳥以上に活躍してくれそうな商品です。