クレカ積立は、クレジットカードを使って投資信託を積み立てで購入できるネット証券のサービスのひとつです。積立額に応じてクレジットカード側のポイントが貯まることから、「普通に投資信託を積み立てるよりもちょっとおトクになるサービス」として人気上昇中です。
また、NISAの「つみたて投資枠」でも利用できる証券会社が多いこともあり、個人の資産形成の一手段としても定着しつつあります。
本記事では、これからクレカ積立を始めたい人や、証券会社・クレジットカードの変更を考えている人を対象に、クレカ積立でおすすめのクレジットカードを紹介します。
クレカ積立は、クレジットカードを使って投資信託の積立投資ができるサービスです。主に、ネット証券とクレジットカードの発行会社がタッグを組んでサービスを提供しています。
クレカ積立の主なメリットは下記の4つ。特に、≪メリット3≫の「クレジットカードのポイントが貯まる」ことが、クレカ積立が人気を集めている主な要因になっているようです。
金融商品取引法では、投資家保護を目的として、原則、クレジットカードで有価証券を購入することが禁じられています。しかし、「支払いの選択肢を増やす」など利便性向上の観点から、「翌月一括払いであること」、「信用の供与が10万円を超えないこと」、「累積投資契約であること」の3つの条件を満たした場合は例外的に認められています。クレカ積立はこれを利用したサービスです。
クレカ積立では、投資信託の積立資金をクレジットカードで決済するため、証券口座への入金は不要です。クレカ積立で支払った分は、そのほかのクレジットカードの利用額と同じく、各クレジットカードで定められた引落日に銀行口座から引き落とされます。
クレカ積立は、一度設定すると、それ以降は設定した日に自動的に積み立てが行われます。購入する銘柄や金額を変える必要がなければ、特段、投資家側にやるべきことはなく、手間なく積立投資を継続することができます。
もちろん、途中で銘柄や積立金額を変えることも可能です。その場合は、毎月定められている設定締め日までに変更を申し込めば、次の積立実行日から変更が反映されます。
クレカ積立では、原則として、毎月の積立額に応じてポイントが貯まります。たとえば、本記事でも登場する「SBI証券×三井住友カード」の組み合わせでは「Vポイント」、「楽天証券×楽天カード」の組み合わせでは「楽天ポイント」といった具合に、原則として、クレジットカード側のポイントが貯まります。
≪特徴2≫で触れたように、クレカ積立は自動的に積立が続くので、毎月、クレカ積立分のポイントが付与されることになります。
2024年3月に内閣府令が改正され、それまでクレカ積立では毎月「5万円」が実質的な上限額となっていたものが、毎月「10万円」までクレカ積立が利用できるようになりました。
ほとんどのクレカ積立サービスは、金融商品から得られる利益が非課税となるNISA口座の「つみたて投資枠」でも利用できますが(ネット証券による)、月の積立上限額が10万円になったことで、年間上限額が「120万円」の「つみたて投資枠」を、すべてクレカ積立で埋めることも可能になりました。
つまり、“利益が非課税”かつ“ポイントも貯まる”という「NISA×クレカ積立」のメリットを、最大限享受することができるようになったわけです。
以上を踏まえ、次の章では、5つのネット証券でのクレカ積立サービスで使える、計12枚のクレジットカードを紹介します。
多くのクレカ積立サービスが、NISAの「つみたて投資枠」での利用が可能。上限いっぱいまでクレカ積立で投資することもできます
まずはネット証券大手のSBI証券のクレカ積立サービスから見ていきましょう。SBI証券は取り扱い商品が豊富で、クレカ積立で購入できる投資信託のラインアップも充実しています。
SBI証券のクレカ積立サービスでは複数のクレジットカードが利用できますが、なかでも、三井住友カードを使ったクレカ積立がおすすめです。利用する券種やカードの前年利用額の条件で、クレカ積立のポイント還元率が変わります。ここでは、代表的な2券種をご紹介します。
年会費永年無料の人気カード、前年10万円以上の利用で0.5%還元
年会費永年無料で使える「三井住友カード(NL)」は、対象のコンビニや飲食店で、カードを登録したスマホのタッチ決済で支払うと最大7%のポイント還元率となる、三井住友カードの人気カードです。
「三井住友カード(NL)」を使ったクレカ積立でのポイント還元率は、下記のとおり、前年度の年間のカード利用額が10万円以上で0.5%還元となりますが、前年の利用額が10万円未満の場合はクレカ積立でのポイント還元はありません(入会初年度は無条件で0.5%還元)。「クレカ積立の積立額」や「電子マネーへのチャージ」など、一部、年間利用額のカウント対象外となる支払いもあるので注意しましょう。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・前年度の年間カード利用額
10万円以上:0.5%還元
10万円未満:還元なし
※入会初年度は無条件で0.5%還元
・基本スペック
年会費:永年無料
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard
貯まるポイント:Vポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:0.5〜7%
クレカ積立できる証券会社:SBI証券
クレカ積立のポイント還元率:最大0.5%(前年度に10万円以上使った場合)
投資信託保有ポイント:あり(対象ファンドの月間平均保有額1,000万円未満で年率0.1%相当、1,000万円以上で年率0.2%相当のポイント※通常銘柄の場合)
そのほかおトクな特徴:対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元
クレカ積立の還元率は最大1%
「三井住友カードゴールド(NL)」は、「三井住友カード(NL)」の上位カード(ゴールドカード)です。対象のコンビニや飲食店で、カードを登録したスマホのタッチ決済で支払うと最大7%の還元率となる特典のほか、年間100万円以上利用すると、通常5,500円かかる年会費が翌年以降は永年無料となる特典や、年間100万円以上利用した年の翌年にはボーナスポイントして「Vポイント」が1万ポイント付与されるなど、使い方次第でおトク度が増すゴールドカードです。
「三井住友カードゴールド(NL)」でのクレカ積立のポイント還元率は最大1%と魅力的です。ただし、「三井住友カード(NL)」と同じく、ポイント還元率は前年度の年間利用額に応じて変わる仕組みです。本カードも、前年10万円未満の利用額の場合は、クレカ積立サービスでのポイント還元がないので注意しましょう。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・前年度の年間カード利用額
100万円以上:1%還元
10万円以上:0.75%還元
10万円未満:還元なし
※入会初年度は無条件で1%還元
・基本スペック
年会費:5,500円(年間100万円以上利用で翌年以降永年無料)
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard
貯まるポイント:Vポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:0.5〜7%
クレカ積立できる証券会社:SBI証券
クレカ積立のポイント還元率:最大1%
投資信託保有ポイント:あり(対象ファンドの月間平均保有額1,000万円未満で年率0.1%相当、1,000万円以上で年率0.2%相当のポイント※通常銘柄の場合)
そのほかおトクな特徴:空港ラウンジが無料で利用可能。国内・海外旅行傷害保険が最高2,000万円付帯
楽天証券はSBI証券と同じく投資信託の取り扱い本数が豊富です。NISAの「つみたて投資枠」で買える投資信託も200本以上あります。
楽天証券でのクレカ積立では「楽天カード」を利用します。クレカ積立で適用されるポイント還元率は、一部のカードにおいて、購入する銘柄によって還元率が変動する仕組みが採用されています。
楽天経済圏での必携カード、購入する投信で還元率が変動
「楽天カード」は、楽天経済圏の“住人”の必携カードと言えます。年会費永年無料ながら、100円の利用につき1P(1P=1円相当)貯まり、ポイント還元率は1%。楽天市場での買い物ではポイント還元率が最大3%還元となるなど、楽天ポイントの貯まりやすさに定評があります。
「楽天カード」のクレカ積立におけるポイント還元率は下記のとおりです。楽天証券の受け取り手数料が年率0.4%未満の商品と、年率0.4%以上の商品でポイント還元率が異なります。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・代行手数料が0.4%未満の投資信託……0.5%還元
・代行手数料が0.4%以上の投資信託……1%還元
・基本スペック
年会費:永年無料
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard、JCB、AMEX
貯まるポイント:楽天ポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:1%
クレカ積立できる証券会社:楽天証券
クレカ積立のポイント還元率:0.5%または1%
投資信託保有ポイント:あり(対象ファンドのみ。残高が規定の金額に達したときにポイント付与)
そのほかおトクな特徴:ネットショッピング時のトラブルに対応した制度を導入
銘柄を問わずクレカ積立で常時1%還元
「楽天プレミアムカード」は、無条件で申し込める「楽天カード」の中で最高ランクに位置するカードです。年会費は1万1,000円かかりますが、世界1,400か所以上の空港ラウンジを利用できるプライオリティ・パスのメンバーシップカードを無料で発行できるのをはじめ、海外旅行サポートや最高5,000万円の海外・国内外旅行傷害保険、ライフスタイルに応じて3つのコースから選べる優待サービスなど、ワンランク上の特典が満載です。
「楽天プレミアムカード」でのクレカ積立のポイント還元率は、積立対象のすべての投資信託で一律1%還元です。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・一律1%還元
なお、「楽天プレミアムカード」の契約から12か月以上経過し、12か月間のカード請求金額が合計500万円以上の場合、さらに上位の「楽天ブラックカード」(年会費3万3,000円)を申し込むこともできます。「楽天ブラックカード」での楽天証券でのクレカ積立のポイント還元率は、積み立てる商品を問わず一律2%です。
・基本スペック
年会費:11,000円
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard、JCB、AMEX
貯まるポイント:楽天ポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:1〜3%
クレカ積立できる証券会社:楽天証券
クレカ積立のポイント還元率:1%
投資信託保有ポイント:あり(対象ファンドのみ。残高が規定の金額に達したときにポイント付与)
そのほかおトクな特徴:海外でのカード盗難保険、購入品の損害補償保険を付帯
マネックス証券が取り扱う投資信託は約1,800本。うちNISAの「つみたて投資枠」で積立購入できる投資信託は約266本(2025年6月27日時点)と豊富です。
マネックス証券のクレカ積立では、同社発行のクレカ「マネックスカード」や、ドコモが発行する「dカード」が使えます。本記事では、マネックス証券のクレカ積立で使える2種類の「dカード」を紹介します。
ポイント還元率は積立額で変動
「dカード」は、NTTドコモが発行するクレジットカードです。年会費は永年無料ながら、基本のポイント還元率は1%と高めに設定されています。また、「dポイントカード」機能が付帯しており、加盟店での提示と決済で「dポイント」がダブルで貯まります。
「dカード」でのクレカ積立のポイント還元率は月の積立額によって変動する仕組みで、やや複雑です。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・5万円以下の積立額に対して……1.1%還元
・5万円超〜7万円以下の積立額に対して……0.6%還元
・7万円超〜10万円以下の積立額に対して……0.2%還元
たとえば、月10万円のクレカ積立を行った場合、5万円までの分が550ポイント(5万円×1.1%)、5万円超7万円以下までの分が120ポイント(2万円×0.6%)、7万円超10万円以下までの分が60ポイント(3万円×0.2%)の、合計730ポイントが貯まる計算になります。
・基本スペック
年会費:永年無料
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard
貯まるポイント:dポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:1.0%〜4.5%
クレカ積立できる証券会社:マネックス証券
クレカ積立のポイント還元率:最大1.1%
投資信託保有ポイント:あり(対象ファンドのみ。残高が規定の金額に達したときにポイント付与)
そのほかおトクな特徴:ahamoの利用料金をdカードで支払うと+1GB/月が追加
NISAなら一律1.1%還元、キャンペーン適用で5%還元
「dカードGOLD」は、「dカード」の上位カード(ゴールドカード)です。年会費は1万1,000円かかりますが、「dカードGOLD」を使ってドコモの携帯料金を支払った場合、10%の「dポイント」が貯まります。また、携帯電話の購入から3年間が対象となる、最大10万円のケータイ補償が付帯しています。
「dカードGOLD」でのクレカ積立のポイント還元率は、「課税口座」と「NISA口座」で異なります。「課税口座」の場合は「dカード」と同じルールですが、「NISA口座」の場合は、積立金額に関わらず一律1.1%還元です。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
●課税口座の場合
・5万円以下の積立額に対して……1.1%還元
・5万円超〜7万円以下の積立額に対して……0.6%還元
・7万円超〜10万円以下の積立額に対して……0.2%還元
●NISA口座の場合
・積立金額を問わず1.1%還元
※終了日未定の「dカード積立開始記念キャンペーン」が適用されると、課税口座は一律2%還元、NISA口座は一律5%還元(積立開始月を含めて最大3か月連続)。
なお、2025年7月時点で開催されている「dカード積立開始記念キャンペーン」(終了日未定)が適用されると、初回買付月を含む最大3か月連続で、「課税口座」の場合は一律2%還元、「NISA口座」の場合は一律5%還元とおトクになります(両口座とも積立金額月10万円までが対象)。同キャンペーンは、エントリーのほか、毎月の積立設定や、「dカードGOLD」での月3万円以上の利用が適用条件となります(一部、カウント対象外の支払いあり)。
・基本スペック
年会費:11,000円
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard
貯まるポイント:dポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:1.0%〜4.5%
クレカ積立できる証券会社:マネックス証券
クレカ積立のポイント還元率:1.1%
投資信託保有ポイント:あり(対象ファンドのみ。残高が規定の金額に達したときにポイント付与)
そのほかおトクな特徴:購入日から3年間適用の最大10万円のケータイ補償付き
三菱UFJ eスマート証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループのネット証券です。旧auカブコム証券から、2025年2月に名称変更されました。取り扱う投資信託は約1,800本で、このうち、NISAの「つみたて投資枠」で購入可能なものは約260銘柄あります。
三菱UFJ eスマート証券では、「三菱UFJカード」や「au PAYカード」を使ったクレカ積立が可能です。
スーパーでの高還元で人気、クレカ積立で一律0.5%還元
「三菱UFJカード」の年会費は永年無料。1,000円の利用で「グローバルポイント」が1P(1P=5円相当)貯まり、ポイント還元率は0.5%です。しかし、ポイントアップ対象店では最大で7%還元にアップします。
最大7%還元の対象店が2024年夏に大幅に拡大され、セブン‐イレブンやローソン、松屋などの従来の対象店に加え、くら寿司やスシロー、スーパーのオーケーなども対象になりました。
三菱UFJカードのクレカ積立では、積立額や購入する銘柄などに関わらず一律0.5%です。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・一律0.5%還元
・基本スペック
年会費:永年無料
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard、JCB、AMEX
貯まるポイント:グローバルポイント(1P=5円相当)
基本ポイント還元率:0.5%
クレカ積立できる証券会社:三菱UFJ eスマート証券
クレカ積立のポイント還元率:0.5%
投資信託保有ポイント:あり(規定の保有残高に応じてポイント付与)
そのほかおトクな特徴:オーケーなどのスーパーや、セブン-イレブンなどのコンビニで最大7%還元
年会費永年無料、クレカ積立で一律0.5%還元
「au PAYカード」は年会費永年無料ながら、基本のポイント還元率は1%と高めです。また、通販サイトの「au PAYマーケット」での利用では最大10%還元になります。
「au PAYカード」でのクレカ積立のポイント還元率は、積立額や購入する銘柄などに関わらず一律0.5%と、シンプルでわかりやすい仕組みになっています。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・一律0.5%還元
・基本スペック
年会費:永年無料
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard
貯まるポイント:Pontaポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:1%
クレカ積立できる証券会社:三菱UFJ eスマート証券
クレカ積立のポイント還元率:0.5%
投資信託保有ポイント:あり(規定の保有残高に応じてポイント付与)
そのほかおトクな特徴:auユーザー以外も年会費永年無料でPontaポイントを貯められる
au経済圏での利用でおトク感アップ
「au PAYゴールドカード」は、「au PAYカード」の上位カード(ゴールドカード)で、年会費は1万1,000円です。auの携帯料金の最大10%分の「Pontaポイント」が貯まったり、スマホ決済「au PAY」と組み合わせると最大1.5%還元で使えたりと、au経済圏での利用でおトクになります。
「au PAYゴールドカード」は、auカブコム証券でのクレカ積立に対応し、ポイント還元率は一律1%です。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
一律1%還元
「au PAYゴールドカード」は、auスマホ向けの料金プランである「auマネ活プラン+」に加入した状態で使うと、クレカ積立が利になります。「auマネ活プラン」に加入し、NISA口座を保有したうえでクレカ積立を利用すると、ポイント還元率は当初12か月間3%にアップ、それ以降は2%となります。
・基本スペック
年会費:11,000円
選べる国際ブランド:Visa、Mastercard、AMEX
貯まるポイント:Pontaポイント(1P=1円相当)
基本ポイント還元率:1%
クレカ積立できる証券会社:三菱UFJ eスマート証券
クレカ積立のポイント還元率:1%
投資信託保有ポイント:あり(規定の保有残高に応じてポイント付与)
そのほかおトクな特徴:最高1億円の海外旅行傷害保険を付帯、国内主要空港とハワイホノルルのラウンジを無料で利用できる
松井証券が取り扱う投資信託は約1,800本。うちNISAの「つみたて投資枠」で積立購入できる投資信託は約270本以上と充実しています。
松井証券のクレカ積立サービスは2025年5月24日スタートしました。利用できるクレジットカードはJCBカードです。
年会費永年無料の「JCBカードS」は、基本のポイント還元率は0.5%と標準レベルながら、カフェやコンビニなどパートナー店の利用では還元率が最大10%にアップします。また、国内外20万か所以上の施設が最大80%割引になる優待サービス「クラブオフ」も無料で利用できます。
「JCBカードS」を使ったクレカ積立のポイント還元率は、月間のカード利用額が5万円以上で最大0.5%還元になる一方、利用額が5万円未満だとポイント還元されません。この月間利用額は、クレカ積立以外のショッピング利用のみを対象とし、「電子マネーへのチャージ」や「キャッシングサービス」などの利用分は対象外となるので注意しましょう。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・月間カード利用額
5万円以上:最大0.5%還元
5万円未満:還元なし
・基本スペック
年会費:永年無料
選べる国際ブランド:JCB
貯まるポイント:Oki Dokiポイント(1P=5円相当。JCBプレモカードへポイント移行した場合)
基本ポイント還元率:0.5%〜10%
クレカ積立できる証券会社:松井証券
クレカ積立のポイント還元率:最大0.5%(月間カード利用5万円以上の場合)
投資信託保有ポイント:あり(全銘柄を対象とし、投信保有残高に応じて最大1%の松井証券ポイントを進呈)
そのほかおトクな特徴:3万円のスマホ補償保険、最高2,000万円の海外旅行傷害保険を付帯
「JCBカードW」は、39歳までの人が入会できる年会費永年無料のカードです。基本のポイント還元率は1%と高めで、加えて、カフェやコンビニなどのパートナー店で利用すると最大21倍、還元率は最大10.5%になります。
「JCBカードW」のクレカ積立のポイント還元率は、「JCBカードS」と同じく、月間のカード利用額に応じて変わる仕組みです。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・月間カード利用額
5万円以上:最大0.5%還元
5万円未満:還元なし
・基本スペック
年会費:永年無料
選べる国際ブランド:JCB
貯まるポイント:Oki Dokiポイント(1P=5円相当。JCBプレモカードへポイント移行した場合)
基本ポイント還元率:1%〜10.5%
クレカ積立できる証券会社:松井証券
クレカ積立のポイント還元率:最大0.5%(月間カード利用5万円以上の場合)
投資信託保有ポイント:あり(全銘柄を対象とし、投信保有残高に応じて最大1%の松井証券ポイントを進呈)
そのほかおトクな特徴:使いすぎを防止するアラート機能付き
「JCBゴールド」は、「JCBカード」の上位カード(ゴールドカード)です。年会費は1万1,000円(初年度無料)かかりますが、年間100万円以上の利用で翌年のポイントが1.5倍になるなど、カード利用額に応じて付与倍率が上がります。また、海外の利用では自動的にポイントが2倍になります。
「JCBゴールド」でのクレカ積立のポイント還元率は、月間のカード利用額に応じて変わる仕組みですが、5万円以上で最大1%と「JCBカードS」「JCBカードW」の2倍になります。また、5万円未満でもポイント還元されて、最大0.5%です。
【クレカ積立のポイント還元率のルール】
・月間カード利用額
5万円以上:最大1%還元
5万円未満:最大0.5%還元
・基本スペック
年会費:1万1,000円(初年度無料)
選べる国際ブランド:JCB
貯まるポイント:Oki Dokiポイント(1P=5円相当。JCBプレモカードへポイント移行した場合)
基本ポイント還元率:1%〜10%
クレカ積立できる証券会社:松井証券
クレカ積立のポイント還元率:最大1%(月間カード利用5万円以上の場合)
投資信託保有ポイント:あり(全銘柄を対象とし、投信保有残高に応じて最大1%の松井証券ポイントを進呈)
そのほかおトクな特徴:家族カード会員1名年会費無料、最高1億円の海外旅行傷害保険付帯
本章では、どのクレカ積立サービスを選べばいいか、4つの考え方をご紹介します。
多くの人が気になるのが、「クレカ積立でどれくらいポイントが貯まるのか」という点ではないでしょうか?
2025年7月時点では、各クレカ積立サービスでポイント還元率に差がある状況となっています。たとえば、年会費永年無料のビギナー向けカードを使った場合は0.5%程度の還元率にとどまるサービスがあるいっぽう、年会永年無料のカードでも1%超の還元率を提供するサービスもあります。
また、年会費が数万円かかる上位ランクのカードを使う場合では、3%超などの高還元となるサービスもあります。この場合は、クレカ積立分を含め、得られるポイントやメリットがカードの年会費分を超えられるかどうかを判断する必要があります。
クレカ積立サービスの中には、前年の利用額や購入する銘柄、毎月の積立額などによって適用されるポイント還元率が変動するものがあります。こうした、やや複雑な仕組みのサービスを利用する場合は、「手間なく継続できる」というクレカ積立の特徴とややズレてくる可能性があります。
いっぽうで、そうした条件の縛りがなく、一定の還元率が適用となるサービスも存在します。
日ごろ活用しているポイント経済圏があれば、その経済圏内の証券会社やクレジットカードを選ぶのもひとつの考え方です。こうすることで、普段の買い物とクレカ積立で貯まるポイントをひとつにまとめられ、ポイントの貯まりやすさや使いやすさをより感じやすくなるでしょう。
また、同じ経済圏内のさまざまなサービスと組み合わせて利用することで、クレカ積立サービスのポイント還元率がアップするといったサービスも存在します。
クレカ積立は主にネット証券各社が提供しているサービスです。当然、ネット証券によって取り扱う金融商品が異なってきます。
もし、クレカ積立で購入したい商品(投資信託)が決まっている場合は、利用するネット証券がその商品を扱っているか事前にチェックしておく必要があります。また、同じネット証券でクレカ積立以外の投資も考えている場合も、事前にそのネット証券が扱っている商品を幅広くチェックしておいたほうがいいでしょう。
クレカ積立のポイント還元率やその仕組みとともに、そのネット証券が扱っている金融商品も事前にチェックしておきましょう
最後に、クレカ積立を利用する手順を確認しておきましょう。各サービスによって細かな違いはありますが、おおむね、下記のような流れになっています。
ステップ1 クレカ積立に対応している証券会社に口座を作る
すでに口座を持っている場合は不要。NISA口座で利用したい場合は、別途NISA口座の開設手続きが必要です。
↓
ステップ2 その証券会社のクレカ積立に使えるクレジットカードを作る
クレカ積立で使いたいカードをすでに持っている場合は、特に手続きは不要です。
↓
ステップ3 証券会社にクレジットカードを登録し、積み立てる投資信託や積立額を設定する
証券会社によっては、「貯めたいポイントの設定」が必要なところもあります。
↓
ステップ4 積み立てスタート
設定が済んでいれば、積立日前後の作業は不要です。
↓
ステップ5 クレジットカードの引落日に、ほかの利用代金とともに積立額が引き落される
引き落とし後、利用明細や証券会社の保有資産明細などをチェックしておくと安心です。
↓
ステップ6 一定期間が経過後、クレカ積立分のポイントが付与される
カード会社によって、クレカ積立分として個別にポイントが付与される場合もあれば、ほかの利用代金分と合算されて付与される場合もあります。
証券会社とクレジットカードの2つが必要なので、口座開設やカードの申し込みはやや面倒かもしれませんが、一度設定すれば、後は自動で積立&ポイント付与が継続されます
クレカ積立では、月の上限額の変更やポイント還元率の変更など、これまで各社サービスにおいて、比較的大きな内容変更が何度か見られました。クレカ積立はまだまだ新しいサービスということもあり、今後もしばらくは、サービス内容が流動的な状況が続く可能性があります。
一度設定すれば自動で積立が継続され、それにともなってポイントが貯まるのがクレカ積立の特徴ではありますが、ルール変更の可能性についても少し気にかけておいたほうがいいかもしれません。
「クレカ積立」の前に、「初めての1枚」を探している人は下記の記事がおすすめ!
下記の記事では、クレジットカードの初心者向けに、年会費が無料、あるいは手ごろな価格のクレジットカードのうち、価格.comで人気の高いカードを紹介しています。基本のポイント還元率が高かったり、特定のサービス・店舗で高還元になったりするカードも取り上げているので、気になる方はチェックしてみてください。