スマホが主流になった今でも、会社や家ではパソコンを使うという人はまだまだ多いかと思います。パソコンでの作業に欠かせないものといえばキーボードですが、みなさんはどんなものをお使いですか? こだわりがない人もいるかもしれませんが、キーボード1つで作業効率はすごく変わるものなんですよ。そこで今回は、筆者が気に入っている「メカニカルキーボード」をご紹介します。20年くらい前は一般的なPCでも採用されていたんですが、ご存じですか?
North Crown X-1です
メカニカルキーボードは、カチャカチャという独特な音と打鍵感が特徴のキーボードで、PCゲーマーに広く支持されているんですよ。みなさんがお使いのキーボードがデフォルトのものなら、打鍵してもそんなに大きな音は出ないと思います。これはキーボードの仕組み自体がメカニカルキーボードとは異なるからです。
よく見るとキーボードのキー自体が浮いて見えませんか?
普通のキーボードは、キーボードの形をした1枚の配線付きゴムにキーを取り付けているものがほとんど(メンブレン方式、パンタグラフ方式とよばれるもの)。1つのキーが壊れてしまうと部分的な修理ができないため、丸ごと交換する必要があります。
一方メカニカル方式のキーボードは、キー1つひとつの内側に特殊なスイッチやバネを採用しています。そのため打鍵するごとにスイッチが入るようなカチャカチャという独特な音と感触がします。これがタイピングを気持ちよくさせてくれるんですよね。キーが1つひとつ独立しているので、部分交換が可能なのもポイント。通常のキーボードより少し値段は高いですが、その分長持ちしますよ。また、1つのキーを連続で押すような動きにも強いため、ゲーマーに愛されているというわけです。
キーの内側にスイッチが仕組まれています。これが独特の音を出すのです
そんなメカニカルキーボードにも種類があり、赤軸、茶軸、青軸、黒軸の4つで分類されています。それぞれキーの軽さや、音の大きさ、スイッチ感が異なります。メーカーにもよりますが、4タイプを分けてみるとだいたいこのようなイメージです。
赤軸…軽く静かなタッチがお好みの方におすすめ
キーの軽さ 一番軽い
音の大きさ 一番小さい
スイッチ感 あまりない
茶軸…スタンダードで幅広い方におすすめ
キーの軽さ 中間
音の大きさ 小さい
スイッチ感 あり
青軸…「押している」感が欲しい方におすすめ
キーの軽さ 重め
音の大きさ 大きい
スイッチ感 一番ある
黒軸…反発力が強く、高速入力がしたい方におすすめ
キーの軽さ 一番重い
音の大きさ 大きい
スイッチ感 あまりない
今回紹介するメカニカルキーボードは、筆者の好きな青軸。青軸は一番はっきりとしたクリック感があり、カチッと音がなるので、一番わかりやすくメカニカルキーボードを体験できるようになっていますよ。
それでは肝心の打鍵音を聞いていただきます。特に意識せずに普通にタイピングしてみました。この音だとオフィスでは少しうるさいかもしれません。筆者の元職場ではデスクはコの字型で、仕切りも付いていたのですが、当時使っていたメカニカルキーボード(青軸)の音はやはりうるさいといわれたことがあります。ご興味があれば、YouTubeなどでそれぞれの軸の打鍵音が聞けるので、比べてみるのもいいですよ。
いかがでしょうか? 心地よいクリック音だと思いませんか?
筆者はこのクリック感が大好きで、「入力している感」を楽しみながらタイピングしています。
キーボード全体のサイズは35cm×15.8cmとコンパクト。テンキーが付いていないのと、英語仕様になっています。キーは87キー。マットブラックです。キー自体は5,000万回のキーストロークにも耐えられるように設計され、キーの弾力は60g(+-)15g、キーストロークは4.0(+-)0.2mmと普段使いでも疲れにくく設計されています。
難点を挙げるとすれば、キーが英語仕様なのとエンターキーがちょっと小さめで、ここが少し使いづらいかもしれないですね。
個人的によかったのはWindowsキーをロックできること。これたまに押しちゃってすごいジャマなんですよね。ロックしておくと、間違って押してもポップアップが出ないので便利です。
このキーボードのオススメポイントはまだあります。最近のメカニカルキーボードはゲーマー仕様になっていることが多いので…なんと、光るんです!
これが通常状態です。明るい場所でもはっきりと発光がわかりますよね。そしてきれい!
各キーによって色が異なります。文字もくっきりとわかりやすいですね
こんな感じで発光しています。発光の明るさも微調整が可能です
キーの下にLEDが搭載されており、発光パターンは9種類から選択できます。また各ゲームの合わせた設定もされており、たとえばFPSをプレイするときにそのモードに切り替えると、FPSでよく使うキーだけが光る!なんてことができます。これは男心をくすぐりますよね。ほか、RTS仕様やRPG仕様などにも切り替えられますよ。
こちらはFPSモード。左端だけ光ってほかのキーは光りません
これはRTSモード。上部のキーだけ光ってほかは光りません
真っ暗なところではこんな感じ。これがまたそそりますよね
筆者がメカニカルキーボードにはまったのは、もう25年くらい前。Macintosh II Ciという機種を購入した際に一緒に買ったApple Extended Keyboard IIがきっかけでした。この独特のクリック感と打ちやすさにはまり、以来メカニカルキーボードを使い続けてきました。が、いつの間にやらオフィスではノートPCがメインになり、普通のキーボードを使うことが多くなっていました…。
今回久し振りにこのメカニカルキーボードを体験し、タイピングの気持ちよさと心地よい打鍵音に改めて虜(とりこ)になってしまいました。自分に合ったキーボードに替えるだけで、タイピングスピードやミスタッチはかなり改善するんだなと実感しました。ゲーマー仕様のメカニカルキーボードは1万円を超えるものが多いのですが、この商品は安価でメカニカルキーボードのよさを体験できる機種となっています。LEDの発光もカッコイイので、とてもおすすめのキーボードですよ。