平成デジタルガジェット史
液晶テレビ+HDDレコーダーという最強コンビが登場。ケータイはメガピクセルカメラに進化

激動の平成デジタルガジェット史 第5回:平成13〜15年(2001〜2003年)

30年にわたった「平成」という時代も今年で終わりを告げる。そんな平成という時代は、価格.comとも深い関わりのあるパソコンやデジタルガジェットが急激に成長した時代であった。そこで、平成時代の終わりに、この30年でパソコンやデジタルガジェットの世界がどのように変化してきたかを、3年ごとにざっくりとまとめてみようというのがこの連載企画だ。第5回の今回は、平成13〜15年(2001〜2003年)の3年間にフォーカスして、この時代をデジタルガジェットたちとともに振り返ってみよう。

平成13年(2001年) ついにやってきた、21世紀! 通信界ではブロードバンドが身近に。液晶テレビ「AQUOS」や「DVD/HDDレコーダー」も始動!

マイクロソフト「Windows XP」

マイクロソフト「Windows XP」

いよいよ21世紀がやってきた! 平成13年は21世紀最初の年、つまり2001年にあたる。筆者世代にとって「21世紀」というのは、子どもの頃、マンガの中で夢見た未来世界の別名である。その頃には、自動車が空を飛び、ロボットが街にあふれ、家事は全自動で行ってくれる。そんなイメージを持っていたわけだが、実際に訪れた21世紀はまだまだそこまで至っていなかった。ただ、ケータイも含めたインターネットの発展と普及だけが、かなり21世紀的な部分を感じさせていた。いっぽうで、アメリカ合衆国では、後に「9.11」として記憶される「同時多発テロ事件」が発生。21世紀という時代の最初の年に、大きな影を落とすこととなった。

そんな平成13年、日本国内のIT業界を見渡すと、時代の変わり目を象徴する出来事が多く起こっている。まず触れておくべきなのは、インターネット回線のブロードバンド化がこの年急激に進んだことだ。前年の平成12年(2000年)に国内でADSL接続サービスが開始され、すでに話題になっていたが、当時のADSL回線の利用料は6,000円/月程度が普通で、一般的なダイヤルアップ接続に比べると高価だった。そんなADSLの市場に、月額2,830円〜(モデムレンタル代込み)という圧倒的な低価格で殴り込みをかけたとも言えるのが、ソフトバンクとYahoo! JAPANが6月から提供を開始した「Yahoo! BB」である。この戦略は功を奏し、この年以降、「Yahoo! BB」のADSLサービスに申し込む人が続出。これにつられる形で、ほかのADSL接続サービスの料金も一気に4,000円/月程度まで引き下がり、常時接続のブロードバンドの普及が大きく進んだ。

なお、ADSLとは別に、この年の8月には、NTT東西によるFTTH(光ケーブル)接続サービス「Bフレッツ」(後の「フレッツ光」)が開始されている。ADSLサービスが最大8Mbps程度の通信速度だったのに対し、光ケーブルを用いた「Bフレッツ」は最大100Mbps(一部10Mbps)。導入には工事が必要だったり、月額利用料金がプロバイダー料金込みで実質9,000円以上(ファミリータイプの場合)だったりと、導入のハードルは高かったものの、インターネットをより快適に利用したいというユーザーに人気を得て、こちらもじわじわと広がっていった。この2つのサービスによって、高速な常時接続回線としてのブロードバンドが広まっていったのが、この平成13年という年の大きなトピックだったと言えるだろう。

また、この年の11月には、マイクロソフトから新OS「Windows XP」が発売される。「Windows 95」(1995年)、「Windows 95」(1998年)、「Windows Me」(2000年)と進化してきたWindows系(9x系)OSであるが、もうひとつのラインとして、ワークステーション/サーバー向けに作られた「Windows NT」や「Windows 2000」などのNT系OSも存在していた。これらをひとつの流れに統合した初のOSが「Windows XP」である。ベースとなった「Windows 2000」の安定性が高かったこともあり、「Windows XP」は一般向けOSとしては、それまでにない安定感を誇り、2008年までの長きにわたって使われることとなる。

シャープ「AQUOS」初代モデル(LC-20C1/LC-15C1/LC-13C1)

シャープ「AQUOS」初代モデル(LC-20C1/LC-15C1/LC-13C1)

いっぽう、家電方面に目を向けると、この年、テレビ界隈がにぎやかになってくる。この年の1月1日より、シャープが新たな液晶テレビのブランドとして「AQUOS(アクオス)」を立ち上げ、対応製品3モデル(LC-20/15/13 C1)を発売した。平成8年(1996年)に、「液晶ウインドウ」で国内初の液晶テレビを販売していたシャープだったが、「AQUOS」シリーズの投入によって、いち早く液晶テレビ市場の開拓に乗り出した形だ。とはいえ、この頃の液晶テレビは、まだ大きなもので20インチという画面サイズであり、今のような大画面化が進むのはもう少し先のことになる。

液晶テレビとともに、この年発売された映像機器に「DVD/HDDレコーダー」がある。DVDメディアに直接テレビ番組を録画する「DVDレコーダー」自体は、平成11年(1999年)にすでに発売されていたが、この年、このDVDレコーダーにHDDを搭載した「DVD/HDDレコーダー」という製品が登場する。DVDメディアではなくHDDに番組を録画できるDVD/HDDレコーダーは、録画の失敗が少ないことのほか、録画中のタイムシフト再生が可能だったり、いったん録画してからの編集やダビングなどが行いやすかったりとメリットが多かったことから、一気にAVファンの注目を集めた。この年初号機として登場したのは、パナソニック「DMR-HS1」と東芝「RD-2000」の2モデルであるが、この両シリーズ(現在の「DIGA」「REGZA」シリーズ)はその後も年々改良を続け、この分野での2大勢力としてファンを拡大させていった。

パナソニック「DMR-HS1」

パナソニック「DMR-HS1」

東芝「RD-2000」

東芝「RD-2000」

「液晶テレビ」と「DVD/HDDレコーダー」というこの2つの大きな製品ジャンルの登場の意味は非常に大きく、以降10年間、日本のテレビ周りの状況は大きく変わっていくことになる。そういう意味では、この平成13年という年は、テレビ関連製品にとって大きな節目の年と言えるだろう。

アップル初代「iPod」

アップル初代「iPod」

さらに、この年の11月、アップルが、新型のMP3プレーヤーとして、初代「iPod」を発売している。中央に大型のスクロールホイールを搭載していたのが特徴で、5GBのHDDに多くの楽曲データを保存できた。当時の価格は47,800円。ただし、この初代モデルはまだMacにしか対応しておらず、本格的ブレイクを迎えるのは、翌年に発売されたWindows対応モデルからになる。

●この年発売された主なデジタルガジェット

・任天堂「ニンテンドーゲームキューブ」
「NINTENDO 64」の発売から5年、任天堂が発売した次世代ゲーム機。ボディがコンパクトな正方形のキューブ型だったのが特徴で、任天堂のゲーム機としては初めてディスクメディアを採用した製品だった。CPUにIBMが開発した「Gekko」を採用し、グラフィックチップもATI製を採用するなど、基本性能自体は高かったが、サードパーティー製の対応ゲームに恵まれず、ライバルのソニー「プレイステーション」の座を脅かすまでには至らなかった。

・オリンパス「CAMEDIA C-700 Ultra Zoom」
コンパクトなボディに光学式10倍ズームレンズを搭載したことで話題となった超望遠デジタルカメラ。CCDは211万画素。75,000円という比較的手ごろな価格も相まって一躍人気となった。

・キヤノン「EOS-1D」
キヤノンが発売したプロ向けのデジタルカメラのフラッグシップ機。有効約415万画素のCCDを搭載し、後の「DIGIC」につながる映像エンジンを搭載。2年前に発売されたニコン「D1」と同様、100万円を切る価格(バッテリーとのキットで75万円)で発売され、プロ向けデジタルカメラの世界を一気に広げた。

平成14年(2002年) コンパックがHPに吸収合併。リビングPCやHDDレコーダーの進化がさらに進む

平成14年、筆者はそれまで6年間務めたパソコン雑誌の編集という仕事をやめ、価格.comを運営する株式会社カカクコムに入社した。転職の理由はさまざまだが、この頃すでにメディアとしてのインターネットがそこそこ隆盛してきており、今後徐々にネットメディアが主流になっていくだろうという予感があったからというのが一番の理由だろう。とはいえ、当時のネットメディアはまだまだ未成熟な状態であり、インターネット自体もようやくADSLやFTTHなどの常時接続ブロードバンド回線が普及し始めたばかりの頃だった。ちなみに、価格.comではこの前年よりいち早くブロードバンド回線比較サービスを開始している。なお、世の中的には、この年、サッカーの「日韓ワールドカップ」が開催され、大いに盛り上がっていた頃だった。

パソコン市場自体は、前年に発売された「Windows XP」によってさらに好調な状況が続いていた。販売価格もだいぶこなれてきており、10万円程度で購入できるパソコンが増えてきていたほか、それくらいの予算で組める自作PCも全盛の時代だった。そんな中、低価格PCの旗手として日本市場でも人気のあった「コンパック(COMPAQ)」が、ヒューレット・パッカード(HP)に吸収合併されるという大きな出来事が起こった。これに代わるように、この頃勢力を拡大していたのが、BTOパソコンの「デル」だ。翌年平成15年(2003年)には、HP-COMPAQを抜いて、パソコン出荷数世界シェアNo.1に輝くことになるデルは、この頃飛ぶ鳥を落とす勢いで、日本市場にも進出してきていた。

ソニー「バイオW」(PCV-W101A/B)

ソニー「バイオW」(PCV-W101A/B)

こうした動きに対して、国内のパソコンメーカー各社は、テレビチューナー搭載の「リビングPC」的な製品を多くリリースするようになっていた。その代表とも言えるのが、この年に発売された、ソニー「バイオW」(PCV-W101A/B)だろう。リビングルームに調和したデザインを目指して設計された「バイオW」は、この頃増え始めていたワイドディスプレイ(15.3型)を搭載した液晶一体型デスクトップであるが、新しかったのは、キーボードを閉じる(画面側に持ち上げて閉じる)と、液晶画面の上部だけが可動するモードとなり、この状態で時計表示や音楽再生が行えるというギミックが搭載されていた点。パソコンにもなれば、テレビやDVDレコーダーにもなるし、使わないときはオーディオ製品のようにして場に溶け込む。そんなリビングPCとしてのすぐれたコンセプトを具現化した製品だった。

ソニー「CoCoon(コクーン)チャンネルサーバー」(CSV-S55)

ソニー「CoCoon(コクーン)チャンネルサーバー」(CSV-S55)

家電方面では、前年から登場し始めたDVD/HDDレコーダーがますます進化。パナソニック、東芝の2社を中心に改良モデルが続々登場していたが、ソニーからはDVDを搭載しないHDDレコーダーとして「CoCoon(コクーン)チャンネルサーバー(CSV-S55)」という画期的な製品が登場した。この製品が新しかったのは、今の「自動キーワード録画」につながる「おまかせ・まる録」機能を搭載していた点。特定のキーワードや時間帯を選ぶことで、好みの番組を機械側で予想して自動録画してくれるというこの機能によってテレビの見方が変わるということで「CoCoon」は注目を集めたが、この機能は、翌年に同社から発売されるDVD/HDDレコーダー「スゴ録」シリーズへと引き継がれ、「CoCoon」シリーズ自体は終息していくことになる。

ニコン「D100」

ニコン「D100」

なお、デジタルカメラ関連では、ニコンから発売されたデジタル一眼レフカメラ「D100」が大きな話題となった。「D1」シリーズのようなプロ向け製品ではなく、ハイアマチュア向けに発売された「D100」は、有効画素数610万のCCDを搭載したモデルで、当時としては格安の30万円という価格をつけたことで、同クラスのキヤノン「EOS D60」(35.8万円)とともに、ハイアマチュア層でも買える本格派のデジタル一眼レフカメラとして人気を得た。

カシオ「EXILIM EX-S1」

カシオ「EXILIM EX-S1」

いっぽう、コンパクトデジカメの世界では、カシオが超薄型のカードサイズのデジカメ「EXILIM(イクシリム) EX-S1」を発売。有効画素数124万画素、光学ズームなしという割り切った仕様だったが、わずか11.3mmという薄さと、約85gという軽さにより、ワイシャツの胸ポケットにも入れられるほどの機動性で人気を呼んだ。カシオと言えば、平成7年に「QV-10」でコンパクトデジカメを世に流行らせたメーカーであるが、この頃、コンパクトデジカメ市場にはかなり多くのメーカーが参入しており、なかなか差別化が難しくなっていた。そこでカシオがしかけたのが、このカードサイズデジカメの「EXILIM」であり、本シリーズは、この後さまざまな改良を加えながらもしばらくの間は人気を維持することとなった。

●この年発売された主なデジタルガジェット

・ソニー「バイオU(PCG-U1)」
片手に乗るサイズのウルトラコンパクトPC。当時のWindowsPCとしては最小・最軽量のボディで、重量は約820g。立ちながらでも両手で挟み込むようにして操作できるのがウリで、左右にポインティングデバイスとクリックボタンを備えていたのが特徴。

・シャープ「ザウルス SL-A300」
日本製PDAとして独自に進化していた「ザウルス(MI)」シリーズであったが、ついにこの年、OSにLinuxを搭載した「SL-A300」(別称「Linuxザウルス」)が発売され、この当時流行っていた「Palm」や「Pocket PC」と似たような縦型デザインとなった。これにより利便性は高まったが、ある種「ザウルス」が持っていた個性のようなものが失われてしまったとの声も多く、賛否両論の製品となった。

・マイクロソフト「Xbox」
日本国内ではこの年2月に発売開始。マイクロソフトがPCアーキテクチャーを使って作り出した初の家庭用ゲーム機で、CPUはインテル「モバイルCeleron/700MHz」、グラフィックはNVIDIA製「X-Chip」。LANポートとDVD-ROMドライブを搭載し、フルHDでのグラフィック出力が可能だった。「Halo」などの人気ゲームを排出し、米国などではヒットしたが、国内市場のセールスは不調に終わった。

平成15年(2003年) 地デジ・サービス開始。薄型テレビが市場拡大。ケータイのカメラはメガピクセルと進化

平成15年は、3月に開始された米英軍を主体とした「イラク戦争」が世界に大きな影を落とした年として記憶されている。2年前の「9.11」事件に端を発したアメリカ合衆国による「テロとの戦い」はますますヒートアップ。当初は、事件の主犯格である国際テロ組織「アル・カーイダ」を殲滅するという目的でアフガニスタンでの軍事作戦を展開していたアメリカだが、その動きが今度は中東のイラクへと飛び火し、イラク戦争へと突入することとなった。21世紀に入ってからわずか3年、世界はまた混沌とした情勢に巻き込まれていた。

パナソニック「VIERA」(TH-50PX20)

パナソニック「VIERA」(TH-50PX20)

そんなこの年の暮れ、12月1日より、「地上デジタル放送(地デジ)」がサービスを開始した。ひとまずはそれまでの地上アナログ派と併用される形でのサービス開始となり、地上アナログ派が完全停止する2011年(平成23年)までは移行期間として、地デジ対応のテレビへの乗り換えが行われることになる。この流れに合わせるように、家電メーカー各社も、地デジに対応した新たなデジタルハイビジョンテレビのシリーズ展開を開始。なかでも印象的なのは、パナソニックがこの年発表したテレビの新ブランド「VIERA」と、DVD/HDDレコーダーの新ブランド「DIGA」だろう。当時はまだ、デジタルハイビジョンテレビの方式として、液晶テレビとプラズマテレビの2方式が覇権を争っていた時期であったが、「VIERA」は液晶とプラズマの両方でラインアップを展開。当時のプラズマテレビ陣営としては、パナソニック、日立、パイオニア、富士通ゼネラルといったメーカーが名を連ねていたが、パナソニックの「VIERA」は日立の「Wooo」とともに、液晶とプラズマの2シリーズを展開していたシリーズであった。なお、液晶テレビ陣営では、シャープの「AQUOS」シリーズが大ヒットとなっており、この頃からシャープは「AQUOS」を事業の大きな柱に据えていくこととなる。

ソニー「スゴ録」(RDR-HX10)

ソニー「スゴ録」(RDR-HX10)

いっぽう、DVD/HDDレコーダーも年々進化を遂げていたが、この頃の2大メーカーとして市場の人気を二分していたパナソニック「DIGAシリーズ」と東芝「RDシリーズ」の間に割って入ってきたのが、ソニー「スゴ録」シリーズである。「CoCoon」シリーズから引き継がれた「おまかせ・まる録」機能を搭載し、自動録画に長けていたのが特徴。なお、ゲーム機側からのアプローチとして同様の機能を搭載した「PlayStation 2」の互換機「PSX」も発売された。これに対して「DIGA」はメニューなどの使いやすさに定評があり、東芝「RD」は細かな編集機能に定評があるというように、各メーカーともさまざまな特徴を押し出した製品作りで、市場を盛り上げていた。ただし、この時期のDVD/HDDレコーダーはまだアナログチューナー搭載モデルが主流で、地デジ対応モデルがメインになるのはもう少し後のことになる。

携帯電話市場も、この時期かなり大きく進化を遂げていた。それまで「J-PHONE」としてブランド展開してきた日本テレコムが、平成13年に英ボーダフォンに買収されたことをきっかけとして、この年の10月、「J-PHONE」は完全に「Vodafone」ブランドへと変更される。これで、国内の携帯電話キャリアは、NTTドコモ、au、Vodafoneの3つに統合され、これにPHSを展開していたDDIポケット(後のウィルコム)が加わった4ブランドがそれぞれにシェアを争う展開となった。

ドコモ「D505i」(左)、J-PHONE(Vodafone)「J-SH53」(右)

ドコモ「D505i」(左)、J-PHONE(Vodafone)「J-SH53」(右)

携帯電話のハードウェアも、この時期にはかなり性能がアップしていた。特に、2000年(平成12年)に登場した「カメラ付きケータイ」がより進化し、この年にはカメラの性能が100万画素(メガピクセル)を超えた。こうしたメガピクセルカメラを搭載した携帯電話は、「メガピクセルケータイ」と呼ばれ、小型のデジタルカメラ並みの高画質を撮影できるとして大きな話題を呼んだ。最初に登場した代表的なモデルとしては、NTTドコモの「D505i」やJ-PHONE(Vodafone)の「J-SH53」などがあるが、この年のNTTドコモの冬モデル「505iS」シリーズでは、全機種がメガピクセルカメラを搭載するなど、一気にカメラがスペックアップした。

キヤノン「EOS Kiss デジタル」

キヤノン「EOS Kiss デジタル」

いっぽう、デジタルカメラ市場では、この年の9月に、キヤノンが12万円程度の低価格で(ボディのみ)購入できるエントリー向けデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss デジタル」を発売。それまでプロ/ハイアマチュア向けしか存在しなかったデジタル一眼レフカメラのハードルを一気に引き下げたことで、大いに人気を呼んだ。本格的なデジタル一眼時代の幕開けは、この「EOS Kiss デジタル」の登場と同時にやってきたと言っても過言ではない。これ以降、各カメラメーカーから低価格のエントリー機が多く登場することになり、デジタルカメラ市場は活況を迎えていくことになるが、逆にメガピクセルケータイの登場によって、低価格のコンパクトデジカメはその存在意義が脅かされていくことになる。

●この年発売された主なデジタルガジェット

・DVDスーパーマルチドライブ
当時のDVDの書き込み方式には、「DVD-R」「DVD+R」「DVD-RW」「DVD+RW」「DVD-RAM」といくつもの方式が存在していた。その全て(プラスCD-R/RWへの書き込み)に対応するのが「DVDスーパーマルチドライブ」というデバイスだ。当時の日立LGから発売されたOEM向け製品「GSA-4040B」を皮切りにさまざまな製品が発売され、自作PCユーザーを中心に人気となった。

・オリンパス「E-1」
オリンパス初のデジタル一眼レフカメラ。コダックと共同開発した「フォーサーズ」規格を採用した初の製品でもある。500万画素CCDを搭載。この後フォーサーズ規格は、オリンパスとパナソニックが中心となってその後も対応製品が多く登場することになる。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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