レビュー

Sペン×強力AIで唯一無二の使い勝手! 「Galaxy S25 Ultra」レビュー

サムスン電子ジャパンはAIエージェント機能を搭載した最新スマホ「Galaxy S25 Ultra」を2025年2月14日に発売。au、ソフトバンク、ドコモだけでなく、SIMフリーモデルも同じタイミングで発売されました。

サムスン「Galaxy S25 Ultra」、256GB版199,800円、512GB版217,800円、1TB版253,800円(直販価格。税込)、2025年2月14日発売

サムスン「Galaxy S25 Ultra」、256GB版199,800円、512GB版217,800円、1TB版253,800円(直販価格。税込)、2025年2月14日発売

サムスンは、「Galaxy S」シリーズと「Galaxy Z Fold」シリーズという2つのフラッグシップを展開していますが、カメラ性能については「Galaxy S」シリーズの最上位モデルである本機が上。また、Sペンを本体に内蔵できるのも本機の大きなアドバンテージです。その実力をレビューでチェックしましょう。

幅広い層をターゲットにするため7色のカラーを用意

「Galaxy S25 Ultra」はOSに「Android 15」、SoCに「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」を採用。メモリーは全モデルに12GBを搭載。ストレージ容量の異なる3モデルが用意されており、256GB版、512GB版、1TB版がラインアップされています。

ディスプレイは6.9インチ有機EL(3140×1440、1〜120Hz、ピーク輝度2600nits)を採用。 カメラは、背面に約5000万画素超広角(F1.9)、約2億画素広角(F1.7)、約5000万画素光学5倍望遠(F3.4)、約1000万画素光学3倍望遠(F2.4)、前面に約1200万画素フロントカメラ(F2.2)を装備。最大で100倍の超解像デジタルズームと、超広角カメラを使用したマクロ撮影に対応しています。

本体サイズは77.6(幅)×162.8(高さ)×8.2(厚さ)mm、重量は218g。5000mAhのバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は動画再生で最大31時間と謳われています。

従来モデルの4隅が角張ったデザインから丸みを帯びたデザインに変更

従来モデルの4隅が角張ったデザインから丸みを帯びたデザインに変更

従来モデルから薄型化、軽量化を実現

従来モデルから薄型化、軽量化を実現

「Galaxy S25 Ultra」における象徴的な進化がカラーの追加。チタニウムジェットブラック、チタニウムジェードグリーン、チタニウムピンクゴールドについては直販サイト限定色ですが、合計7色から好きなカラーを選択可能です。カラーの追加は、最上位モデルである「Galaxy S25 Ultrta」を、より幅広い層に選んでほしいというサムスンの戦略と言えるでしょう。

SIMカードスロットにはnanoSIMカードを1枚装着可能。eSIMと合わせて、デュアルSIMで運用できます

SIMカードスロットにはnanoSIMカードを1枚装着可能。eSIMと合わせて、デュアルSIMで運用できます

専用にカスタマイズされた「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」とハイスペック有機ELディスプレイは、最新3Dゲームを最高画質、最大フレームレートでプレイ可能

専用にカスタマイズされた「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」とハイスペック有機ELディスプレイは、最新3Dゲームを最高画質、最大フレームレートでプレイ可能

サムスンはAI機能に注力しており、本機にも同社のAI「Galaxy AI」を活用した機能が幾つも搭載されています。そのなかから、今回はラフ絵からイラストを生成する機能を試してみました。

Sペンで利用できるアプリ「スケッチアシスト」が用意されており、「水彩画」「イラスト」「ポップアート」「スケッチ」「3Dアニメ」「油絵」などのテーマを選択してから、ラフ絵を描いて「生成」を押せば、クオリティーの高い画像を生成してくれます。ラフ絵に忠実な画像になっているのがよいですね。SNSのアイコン用画像や、メッセージにイラストを添えたいときなどに、重宝する機能と言えます。

本体内に「Sペン」を内蔵

本体内に「Sペン」を内蔵

上がラフ、下が生成されたイラスト。クオリティーの高いイラストを生成できます

上がラフ、下が生成されたイラスト。クオリティーの高いイラストを生成できます

「Galaxy S25 Ultra」は「S24 Ultra」の約139%相当のベンチマークスコアを記録

「Galaxy S25 Ultra」の処理性能を調査すべく、定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark V10」を実施。その結果、従来モデル「Galaxy S24 Ultra」から約139%相当の総合スコアを記録。CPU、GPUそれぞれのスコアも高く、ハイエンドスマホらしいスコアを記録しました。

「AnTuTu Benchmark V10」の結果

「AnTuTu Benchmark V10」の結果

バッテリー駆動時間についてはディスプレイ、ボリューム50%でYouTube動画を連続再生したところ、バッテリー残量は100%から92%に減りました。つまり単純計算で、バッテリー残量0%までであれば25時間動作することになります。

「AnTuTu Benchmark V10」実行中の背面の最大温度は実測41.8度(室温17.9度で測定)

「AnTuTu Benchmark V10」実行中の背面の最大温度は実測41.8度(室温17.9度で測定)

100倍の超解像デジタルズームは人工物なら十分実用可能レベル

「Galaxy S25 Ultra」は背面に4つ、前面に1つのカメラを搭載しています。今回超広角カメラが約5000万画素にアップグレードされたことで、超広角領域の精細さも向上しているわけです。

画質に関しては下記の作例をご覧いただければわかるとおり、0.6倍から100倍のどの領域でも統一された発色、精細さで撮影できました。特に100倍の超解像デジタルズームで「CITIZEN」のロゴがクッキリと記録されているのは驚きです。100倍の超解像デジタルズームでジャギーが一切見られないのは、生成AIにより補完されているのだと思われます。

0.6倍で撮影

0.6倍で撮影

1倍で撮影

1倍で撮影

3倍で撮影

3倍で撮影

5倍で撮影

5倍で撮影

30倍で撮影

30倍で撮影

100倍で撮影

100倍で撮影

ただし、100倍の超解像デジタルズームで鳩を撮影したところ、全体的にボケた画像となってしまいました。生成AIによる補完は、人工物には大きな効果がありますが、自然物はまだ不得手なようです。

100倍で撮影

100倍で撮影

メインの広角カメラには2億画素のイメージセンサーが搭載されており、「12MP」「50MP」「100MP」という3つの解像度で写真が撮れる撮影モードが利用可能です。この3つのモードで撮影し、同じ場所を見比べてみました。こちらは拡大画像をご覧いただければわかるとおり、解像感が明らかに違いますね。

ただし、「12MP」モードでは4.7MB、「50MP」モードでは20.6MB、「100MP」モードでは58.7MBとファイルサイズが大きくなります。50MP、100MPモードは、特別なシャッターチャンスが訪れたときに利用するモードと考えたほうがよさそうです。

「12MP」モードで撮影

「12MP」モードで撮影

「50MP」モードで撮影

「50MP」モードで撮影

「100MP」モードで撮影

「100MP」モードで撮影

左から「12MP」、「50MP」、「100MP」モードで撮影した写真を拡大しています

左から「12MP」、「50MP」、「100MP」モードで撮影した写真を拡大しています

ほかにもさまざまなシチュエーションで写真、動画を撮影してみましたが、適切な露出、ホワイトバランスで記録できました。暗所撮影に強い「ナイトグラフィー」では夜空をバックにライトアップされた風車を撮影してみましたが、自分の目では見えない暗い星まで写っています。それでも風車は白飛びしていません。「Galaxy S25 Ultra」の「ナイトグラフィー」はスマホトップクラスであることは間違いないです。

マクロモードで撮影

マクロモードで撮影

「ナイトグラフィー」で撮影

「ナイトグラフィー」で撮影

【まとめ】Galaxy AIの全機能をいつでも、快適に利用したいのなら「Galaxy S25 Ultra」 が最有力

今回短期間ながら「Galaxy S25 Ultra」の実機を試用しましたが、フラッグシップモデルならではの高性能、多彩な機能を実感できました。「Galaxy AI」には多くのAI機能が含まれていますが、Sペンを内蔵している本製品は、画像生成AI機能と特に親和性が高いですね。

Galaxyシリーズはエントリーモデルでも多くのGalaxy AIの機能を利用可能です。しかし「Galaxy AI」の全機能を、Sペンを活用しつつ、いつでも、快適に利用したいのであれば「Galaxy S25 Ultra」が最有力候補だと言えます。また、Androidスマホで最高クラスのサクサクとした動作やカメラ性能は、上質なスマホ体験を求める人にもピッタリでしょう。

ジャイアン鈴木
Writer
ジャイアン鈴木
レビューした製品を高確率で買ってしまう物欲系ITライター。守備範囲はPC、スマホ、VRがメイン。ゲーム、デジタルトイも大好き。最近サバゲにはまっています。愛車はスイフトスポーツで、断然マニュアル派です。
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水川悠士(編集部)
Editor
水川悠士(編集部)
デジタル系メディアから価格.comへ。スマホ、スマートウォッチなどのガジェット周り、ゲーム関連を担当。触ってきた製品は数えきれないほど多いです。価格.comマガジンのYouTubeにも出演中。
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