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「価格.comプロダクトアワード」10年の歴史を振り返る

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自動車部門

価格.comプロダクトアワードの「自動車関連」部門は、2008年から開始され、今年で8年目となる。元々は「カー用品」部門としてスタートしたため、2011年までは自動車本体は対象として含まれていなかったが、2012年からは自動車本体も対象となり、大賞受賞製品として選出されている。なお、今年2015年からは、「自動車」部門と「カー用品」部門に分かれて、それぞれの大賞製品を選出するようになった。

こうした歴史があるため、2008年から2011年までの前期は、プロダクト大賞受賞製品はカー用品のみとなる。なかでもカーナビ製品の人気が高く、4年中3年はカーナビ製品の受賞となった。異色なのは、2009年のETC車載器、パナソニック「CY-ET909KD」の大賞受賞であるが、この年は、民主党政権による「高速週末1000円法案」によるETC特需があったため、ETC車載器の需要自体がグンと高まったというのがその大きな理由だ。

2009年は、ETC特需もあり、パナソニックのETC車載器「CY-ET909KD」が大賞を受賞

2009年は、ETC特需もあり、パナソニックのETC車載器「CY-ET909KD」が大賞を受賞

2012年以降は、自動車本体も本アワードの受賞対象となったため、その後はしばらく自動車本体の大賞選出が続く。まず2012年に大賞に選出された、マツダ「CX-5」は、この年を代表するような人気モデル。日本国内では不人気と言われていたディーゼルエンジンを独自の技術で改良。排気がキレイなクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」をあえて採用することで、日本の自動車業界に大きな挑戦を挑んだ。その当時の日本の自動車業界は、トヨタやホンダが先導するハイブリッド車が全盛で、エコカー減税などの効果もあり、いわゆる「エコカー」ブームまっただ中という状況だったが、このマツダ「CX-5」の登場は、そうしたエコカー一辺倒の日本の自動車業界に辟易していた多くのユーザーの支持を得ることとなり、一躍この年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれるほどの人気となった。

2012年は、この年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれたマツダ「CX-5」が選出

2012年は、この年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれたマツダ「CX-5」が選出

その翌年、2013年に大賞に選出された、ダイハツ「タントカスタム」は、軽自動車ならではの実用性・高燃費にプラスして、その尖ったデザインが評価され、さらに2014年に大賞を受賞したスズキ「ハスラー」では、軽自動車でありながらSUV的なテイストを取り込んだデザイン性とユーティリティー性が高く評価された。

2013年に大賞に選出された、ダイハツ「タントカスタム」

2013年に大賞に選出された、ダイハツ「タントカスタム」

2014年はスズキ「ハスラー」が大賞を受賞した

2014年はスズキ「ハスラー」が大賞を受賞した

このように、ここ数年で、自動車に対する評価のポイントは、燃費重視のエコカー中心から、デザインや遊び心、走りといった「Fun to Drive」の方向に変わりつつあるが、その流れは今年2015年も続いている。今年の「自動車」部門のプロダクト大賞に選出された、マツダ「CX-3」も、やはりSUVライクなデザインを持ったコンパクトカーであるが、兄弟機「CX-5」ゆずりクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」を搭載。デザインと走りの両面で、多くのユーザーの心をしっかりゲットした。自動車市場でもマツダの快進撃はまだ続いているが、本アワードでのユーザー評価もおよそこうした動きとリンクしている。

なお、今年から「カー用品」部門が独立したことで、再びカーナビ製品が大賞を受賞している。大賞に選出された、ケンウッド「彩速ナビ MDV-Z702W」は、高速なタッチレスポンスと、色鮮やかなディスプレイ、オーディオメーカーでもあるケンウッドがこだわってきた、ハイレゾ再生にも対応した高音質オーディオ機能など、非常にこだわった仕様ながら、10万円を切るコストパフォーマンスのよさが光る製品。一時期のポータブルナビ人気から一転して、本格派の組み込み型カーナビが人気となってきたのも、上記の自動車本体の原点回帰的な動きと無縁ではないのかもしれない。

今年2015年の自動車部門のプロダクト大賞に選出された、マツダ「CX-3」

今年2015年の自動車部門のプロダクト大賞に選出された、マツダ「CX-3」

カー用品部門では、ケンウッド「彩速ナビ MDV-Z702W」が受賞

カー用品部門では、ケンウッド「彩速ナビ MDV-Z702W」が受賞

価格.comプロダクトアワード2015 自動車部門
価格.comプロダクトアワード2015 カー用品部門

鎌田 剛(編集部)
Writer / Editor
鎌田 剛(編集部)
1996年にソフトバンクにて複数のパソコン情報誌の編集・立ち上げに携わった後、2002年にカカクコム入社。2006年「価格.comマガジン」を創刊。以降、編集長としてメディア運営に携わる。日経MJにてコラム連載、ラジオ出演なども幅広く行う。家電製品アドバイザー資格保持者。
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