レビュー
使ってみたいと思えるサイズ、価格、デザインでミル付き入門機にもぴったり

シロカの全自動コーヒーメーカーを試してみたら、想像以上によかった!

コンビニコーヒーで挽きたてのおいしさを改めて知ると、「家でも本格派の1杯が飲みたい!」と思うようになるもの。しかし、忙しい朝にガリガリと豆を挽き、ハンドドリップでていねいに淹れるというのは少々大変(場合によってはちょっとした「修行」にすらなりかねない)。となれば有力な選択肢となるのはミル付きの全自動コーヒーメーカーだが、サイズやデザイン、価格、味などの条件を満たす「これ!」という1台がなかなか見つからない人も多いのではないだろうか? そこで今回は、コンパクトで使いやすいと評判の、siroca(シロカ)のミル付き全自動コーヒーメーカー「SC-A121」に注目。本当に使い勝手がいいのか、肝心の味はどうなのか、実際に確かめてみた。


ミル付きなのにコンパクトでコスパも高い!

ミル付きながらコンパクトで、価格は10,778円(2017年5月26日現在。ステンレスシルバーモデルの価格.com最安価格)と比較的リーズナブル。コーヒーメーカーはミルが付くとサイズが大きく、価格が高くなる傾向にあるだけに、「SC-A121」のこのプロフィールには否が応でも興味がそそれられる。実物を見ると、これがまたデザインがいい。第一に余計な装飾が一切なくスッキリとしているし、シャープな直線を基調としながらエッジなどには丸みを持たせているため、どんなインテリアにもしっくりとなじむ。いい意味で調理家電的な生活感が薄い、そのオシャレなルックスにひと目惚れして購入する人も多いのではないだろうか。

豆から自動で淹れられるのはもちろん、コーヒー粉からもドリップできるのが「SC-A121」の特徴。ホットコーヒーやアイスコーヒーなら4杯、マグカップでも2杯まで一度にドリップすることができる。なお、豆の粒度は中細挽きとなり、調節はできない。

自宅のキッチンの片隅にちょこんと置いてみた。このデザインなら男女の別なく「オシャレ!」と感じるのではないだろか? カラーバーエーションは、写真の「ステンレスシルバー」と、オールブラックとなる「タングステンブラック」の2色

本体サイズは173(幅)×220(奥行)×270(高さ)mm、重さは2.2kg。ミル付きの全自動コーヒーメーカーとしてはかなりコンパクトで、置き場所に困らないのがうれしい。電源コード長は約1.2mで、消費電力が600Wとなる

メッシュフィルターにはステンレスを採用。ペーパーフィルターと違いコーヒーオイルまで抽出できるため、より濃厚でコク深い味わいが期待できる。もちろん、何度でも洗って使えるのでペーパーフィルターよりも経済的

ミル刃はこのクラスでは一般的なプロペラ式を採用している。プロペラ式は、臼式やカッター式と比べて摩擦熱が発生しやすく、粒度の均一性も劣ると言われるが、インスタントコーヒーなどに比べれば格段に香りはよい。それだけ「挽きたて」であることが大切なのだ

サーバーはガラス製。「ホット」「マグカップ」「アイス」の目盛りがそれぞれ記されており、でき上がったコーヒーの量がひと目で確認できる

蒸らし工程とメッシュフィルターがおいしさの秘密

では、コーヒーを淹れてみよう。と言っても、水とコーヒー豆(もしくはコーヒー粉)を入れてボタンをポチっと押すだけ。使い方に迷うこともない。ポイントとなるのは、抽出前に「蒸らし」が行われること。コーヒーの豆は油脂分を含んでいるため、コーヒー粉にいきなりドボドボとお湯を注いでも水分を弾いてしまい、味がなじまない。そのため蒸らし機能があるとないとでは味が大きく変わってくるのだ。そのあたりにも着目しつつ、ここではコーヒーカップ2杯分を豆から淹れてみることにした。

まずは、本体ふたを開けて豆を投入する。説明書に「豆の硬さと油分が適度な中煎り豆がおすすめ」とあったので、今回は中煎りで味のバランスもよい、KALDIの「マイルドカルディ」をチョイスした

コーヒーカップ2杯分、12gを入れるとこのくらい。ちなみに付属の計量スプーンはコーヒー粉専用となるため、豆から挽く場合には手持ちのスケールで計量する

続いて給水タンクに水を注ぎ入れるのだが、ここで気になったのが給水口の狭さ。周りにこぼれそうでちょっとヒヤヒヤしてしまった。給水タンク自体を着脱式にすれば解決するようにも思えるが、そうすると構造的に本体が大型化してしまうため、致し方ないところでもあるのだろう

目盛りは「ホット」「マグカップ」「アイス」の3つの表示が記されているのでわかりやすい

目盛りは「ホット」「マグカップ」「アイス」の3つの表示が記されているのでわかりやすい

サーバーを保温プレートの上にセットしたら、本体右上のダイヤルを回してモードを設定。「豆」と「粉」のどちらで淹れるのかと、淹れる杯数を選択する。これにより、豆から挽く場合には杯数に応じた豆挽きが行われ、最適な中細挽きに仕上げてくれるのだ。(左)あとはスタートボタンを押せば運転が開始される(右)

スタート直後に豆挽きが始まり、「ガリガリガリガリ」と、音はかなり大きめだが、ミルが動いているのは時間にして20秒程度(「ホット」2杯分の場合)。よほどの深夜、早朝に使わない限りはそれほど気にならないだろう。その後約30秒間の蒸らし工程に入り、それが終わると「ゴポゴポゴポ」と心地いい音が聞こえ始める。と同時に、コーヒーの何とも言えない香ばしい香りが! うむうむ、これぞ豆から淹れる醍醐味とニンマリしてしまう。抽出されたコーヒー液が少しずつサーバーに溜まっていき、「ピッ」というブザー音が鳴ればドリップ終了。でき上がりまでにかかった時間はホット2杯分でちょうど5分だった。

ドリップ終了後は自動で30分間保温される。ただしコーヒーはあっという間に香りが飛んでしまうので、できる限り間を置かず淹れたてを楽しみたい

いざテイスティング。やはり香りの豊かさがインスタントコーヒーとはまるで違い、芳醇なアロマが爽やかに鼻を抜けていく。メッシュフィルターらしく表面にはほんのりとコーヒーオイルが浮かび、しっかりとした苦みとコク、そして力強いボディ感が感じられる。まるでフレンチプレスでていねいに淹れたかのような、豆本来の風味が際立つ文句のない仕上がりだ。

スッキリ感が特徴のペーパードリップと比べると、より濃密で、野性味あふれる味わいに。写真ではわかりづらいと思うが、表面にはうっすらとコーヒーオイルが浮かんでいた

パーツを取り外せるからお手入れの負担は最小限

コーヒーメーカーに対する不満で多いのが、「淹れて飲むまでは簡単だけど、飲んだ後の後片付けがめんどう」というもの。確かにそういう製品は多いし、本体ごとシンクに持って行って洗うとなればかなり大変だが、「SC-A121」なら心配はいらない。水洗いが必要な本体ふた、ミル付きバスケット、メッシュフィルターの3点はすべて取り外すことができるのだ。もちろん、ペーパーフィルター型であればフィルター掃除自体がそもそも不要だが、このくらいお手入れが簡単なら負担には感じないはずだ。

水洗いが必要なパーツはすべて本体から取り外せる。わざわざ本体ごとシンクに持って行かなくていいのだ

水洗いが必要なパーツはすべて本体から取り外せる。わざわざ本体ごとシンクに持って行かなくていいのだ

コーヒー粉が残るメッシュフィルターとミル付きバスケットが特に汚れる部分。メッシュフィルターの汚れは簡単に洗い落とすことができ、網目にコーヒー粉が詰まっている場合にはブラシなどを使えばOK

まとめ

「SC-A121」は、コーヒーに強いこだわりを持っている人にとっては、プロペラ式ミルを使っていることや、粒度が調節できないことなどに少々の物足りなさを感じるかもしれない。だがそうは言っても、挽きたての豆で淹れるコーヒーはやはり格別である。ミル付きながらコンパクトだし、デザインもスタイリッシュ。ホットコーヒーやアイスコーヒーを1度に4杯まで淹れられて、蒸らし工程までしっかり備えている。手ごろな価格も魅力だ。「家でも手軽に挽きたてのコーヒーを楽しみたい」という人が選んで間違いのない、全自動コーヒーメーカーの入門機としてぴったりな1台と言えるのではないだろうか。

【関連リンク】
《2018年》全自動もミル付きも!タイプ別のおすすめコーヒーメーカー12選

毛利真大

毛利真大

編プロでの広告制作、雑誌編集を経てフリーライター/エディターに。家電をはじめ、自動車、ファッション、ビジネス関連など幅広い分野で活動。86年、秋田県出身。「大曲の花火」とグミをこよなく愛する。

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