寒い季節には、仕事中にも温かい飲み物が手放せません。
しかし、当然ながらどんどん冷めていく飲み物……
お湯を沸かせる器具は、普通、キッチンや給湯室に置いてありますよね。飲みたくなるたびにいちいち入れに行くのは面倒!
さらに、冷めてしまった飲み物を電子レンジで温めに……などなど、こんなことをやっていたら仕事への集中力が途切れてしまいます。
そんな悩みを解消してくれる(かもしれない)マグカップがありました。
サンコー 「おひとりさま用マグケトル」
名前の通り、お湯を沸かすケトル機能が付いたマグカップということです。マグカップ型のケトルとも言えますね。
中身はこんな感じですが……
いつも使っているマグカップと比べると、だいぶデカいな……
マグカップにヒーターなどを内蔵しているため、どうしてもサイズが大きくなってしまうのでしょう。
とはいえ、実用上、問題になるほどの大きさではありません。
だいぶゴツめな電源コードをカップに直接ぶっ刺して使います
コードに足を引っかけて、カップをひっくり返さないか、若干心配です。ポットやホットプレートなどで使われているマグネット式のコードのほうが安全そうですけどねぇ。
お湯の沸かし方はカンタン! カップに水を入れて……(沸騰モードの最大容量は350ml)
このボタンで温度を選ぶだけ
温度は45℃、60℃、100℃が選べますが、まずは100℃で沸騰させてみましょう。
設定した温度になると「ピピッ」とアラームが鳴って教えてくれます。
……アラームが鳴ったのは9分39秒後
しっかりと沸騰してはいますけど……なかなか時間がかかる!
そして、沸いた直後に飲もうと思ったら……。
カップ本体も、飲み口もメチャクチャ熱くなっています。
アラームが鳴ってから2〜3分待てば、カップもそこそこの温度まで下がってくれますが、あわてて口を付けないよう注意が必要ですね。
そして転倒防止のため、飲むときにはコードを必ず抜きましょう!
手元で手軽にお湯が沸かせる! といっても、飲めるまでには10分以上かかってしまうようです。
なお、沸騰したあとは60℃で8時間保温してくれます(コードを抜かない限り)。
ちなみにいつも使っている電気ケトルだと、同じ350mlの水をどのくらいの時間で沸騰させられるのかというと……。
約2分半
ここまで時間に差があると、さっさとキッチンや給湯室に行ったほうがてっとり早いんじゃないかという気がしてしまいます。
さて、このマグケトルは、ただお湯を沸かせるだけではなく、温度も好みに応じて調節することができます(45℃、60℃、100℃の3種類ですが)。
それでは、玉露や中国茶に向いているという60℃で沸かしてみましょう。
5分14秒で完了
このくらいの時間だったら許容範囲かな……。
マグケトルのフタには、茶こしパーツを取り付けることもできます
マグカップでお湯を沸かして、そのままお茶をいれることもできるんです。これは便利ですね。
ということで、60℃になったお湯に茶葉を投入して1分程度待てば……
いい香りの玉露が完成!
60℃モードの場合、沸いた直後に飲んでもカップが熱すぎるということがなく、普通のマグカップ感覚で使えます。
さらに、牛乳やスープに適している(と説明書に書いてある)45℃だと……
3分47秒で完了
ただ、45℃って結構ぬるいので、ホットミルクやスープも60℃モードくらいでちょうどいいと思います。
ちなみに、60℃に温めた場合は60℃で8時間、45℃の場合も45℃で8時間保温してくれますよ(コードを抜かない限りですが)。
マグケトルにはさらに、「煮出しモード」というモードが搭載されています。
10分、40分、70分のタイマーを設定できます
お湯をいったん沸騰させた後、設定した時間、約90〜100℃をキープしてくれる、お茶の煮出しなどに便利なモードらしいです。
ただ、最短でも10分というタイマーの設定時間がちょっと微妙で。
お茶の場合、10分ってちょっと煮出しすぎなんですよ。香りが飛んでしまっています
「煮出しモード」と名前は付いていますが、とにかくタイマーで設定した時間だけ高い温度をキープしてくれるモードと考えたほうがよさそうです。
しかも、飲むときには電源コードを抜かなければならないので(コードを抜くと当然「煮出しモード」はリセットされてしまいます)、チビチビ飲んでいる間、ずっと保温してくれるわけでもないという……。
ここまで使ってみて、使いどころが難しい「おしい」商品だなという印象が強いマグケトル。
それでは、どういうシチュエーションで使うのに適しているのかと考えたところ……。
仕事などをしながら、チビチビ飲んでいたドリンクが冷えてしまったとき
その場で温め直すことができる!
温め直す場合は、水から沸かすほどの時間はかかりません。
わざわざ電子レンジに入れに行かなくて済むのはいいですね。
また、仕事が立て込んでいて、デスクから一歩も動きたくない場合……。
卓上ですべてが完結!
水のペットボトルを手元に置いておけば、沸かすのに時間はかかるものの、デスクから立ち上がることなく、温かい飲み物を何杯でも飲むことができます!
また、小腹がすいたときは……。
ミニタイプのインスタントラーメンを投入!
これなら、カップに直接口を付けないので100℃で沸かしても問題ナシです!
このように、使いようによってはかなり活躍してくれそうです。
お手入れにはご注意を
お手入れ方法ですが、内側の金属部分は水洗いできるものの、金属端子など、本体の丸洗いはNG。あまり油がこびりつくような飲み物は避けたほうがよさそうです。
デスクにいながらにして、お湯を沸かせて、温め直すこともできるマグカップ。コンセプトは非常にいいものの、もう少し改良されるともっと便利になりそうです!
藤子・F・不二雄先生に憧れすぎているライター&イラストレーター。「デイリーポータルZ」「サイゾー」「エキサイトレビュー」他で連載中。