新製品レポート
プロのバリスタのような所作が楽しめるしかけもあり

極細〜粗挽きのワイドレンジに対応! デロンギのコーヒーグラインダーのこだわりが半端じゃない!!

昨今コーヒー業界では挽きたてのコーヒーをハンドドリップで淹れる「サードウェーブ」が人気であるように、「こだわりの一杯」を自宅でも楽しみたいニーズは高まっています。そこで注目されているのが、コーヒーグラインダー。デロンギの調査によるとコーヒーグラインダー(コーヒーミル)のネット検索数はここ5年で約60%もアップし、実際に同社のコーヒーグラインダーの出荷台数も前年比増になっているといいます。このような背景を受け、デロンギがすべてのコーヒーラバーにマッチする「デディカ コーン式コーヒーグラインダー KG521J-M」(以下、KG521J-M)を開発。仕上がりのよさや幅広い粒度を実現しただけでなく、エスプレッソ好きにはたまらないユニークな機能も装備されています。体験会で見て、触って、試飲してきた所感をお伝えしましょう。

「デディカ コーン式コーヒーグラインダー KG521J-M」(左)のメーカー希望小売価格は30,000円(税別)で、2017年9月15日発売予定。右側の「デディカ エスプレッソ・カプチーノメーカー EC680」(既売品)とデザインが統一されています

おいしいコーヒーを挽くには均一な粒度と熱の低減が重要

電動のコーヒーグラインダーは、挽き方の違いで大きく「カッター式(プロペラ式)」「臼式」「コーン式」の3つに分類されます。カッター式は高速で刃を回転させて粉砕し、臼式は上下の臼ですりつぶして粉にするもの。どちらも摩擦熱が発生しやすく、その熱によりコーヒーの香りが飛んでしまうのがネックで、さらにカッター式においては粒度にバラつきが出てしまい、コーヒーの雑味の原因となっていました。つまり、おいしいコーヒーを淹れるためにはコーヒー豆を均等な粒度で粉砕でき、かつ、香りを飛ばしてしまう熱を極力発生させないことが重要なのですが、残念ながら、カッター式と臼式ではどうしても難しい部分があります。そこ注目すべきは、低速回転で細かく切り刻んでいくコーン式。摩擦熱が少なく、均一性の高い粉が挽けるため、現時点ではもっともおいしいコーヒーを淹れられる方式なのだそう。今回発表されたKG521J-Mにもコーン式が採用されています。

コーン式はゆっくりと回転し、側面にある刃で1粒ずつ豆を切り刻んでいくため、摩擦熱を最小限に留めることができ、香りも逃げないのだそう

フードプロセッサーのような構造のカッター式は、粒度にムラができやすく、熱も発生しやすいのが課題

フードプロセッサーのような構造のカッター式は、粒度にムラができやすく、熱も発生しやすいのが課題

臼式は上下の臼ですりつぶすため粒度は均一になりやすいものの、摩擦熱は高め

臼式は上下の臼ですりつぶすため粒度は均一になりやすいものの、摩擦熱は高め

粗い粒度でミルすると、ムラがわかりやすいといいます。実際に、カッター式で挽いたもの(左)とコーン式(KG521J-M)で挽いたもの(右)を見比べてみるとその差は歴然! カッター式のほうは細かい粉と原型を留めた豆が混在しています

粒度のムラがどれほど味に影響をおよぼすのかを、フレンチプレスで淹れたコーヒーで確かめてみました

粒度のムラがどれほど味に影響をおよぼすのかを、フレンチプレスで淹れたコーヒーで確かめてみました

同じ種類、量のコーヒー豆を使ったにもかかわらず、カッター式で挽いたコーヒーは色が薄いことに気付きました。雑味がわかるほど筆者の舌は繊細ではないのですが、カッター式のほうは味や香りが弱く、おいしいとは言えません。いっぽうコーン式のほうはきちんとコーヒーの苦味や香りを感じつつ、あと味スッキリ!

これまでもデロンギはコーン式のコーヒーグラインダー(KG364J)をリリースしていますが、新モデル「KG521J-M」は一番細やかな粒度からもっとも粗い粒度までの範囲が広いことがポイント。粒度の設定は18段階ながら(従来モデルは14段階)、粒度幅が倍近くになったことで、エスプレッソに適する極細挽きからフレンチプレス向きの粗挽きまで1台で楽しめるようになりました。

従来モデルの粒度幅は320〜745μmでしたが、新モデルでは283〜1,089μmまで拡大されました。なお、他メーカーのモデルではKG521J-Mの約60%の粒度幅しかないのに、粒度設定はKG521J-Mの2倍以上あるものも!

粒度幅が広がったことにより、新モデルは極細挽き〜粗挽きまでをカバーできるようになりました。なお、ここで紹介しているのはデロンギ製品ですが、一般的にカッター式ではエスプレッソに対応する極細挽きはできないようです

粗く挽く設定にすると、右側のように刃と刃のすき間が広くなります。この間隔を調整することで、粒度を変えていくのがコーン式の特徴

粒度の設定を変え、KG521J-Mで挽いたコーヒー粉。粒度の設定数の多さではなく、細いものは細かく、粗いものは粗く挽ける幅の広さが重要なのだといいます

幅広い粒度で挽けるKG521J-Mがあれば、挽き具合と淹れ方の組み合わせで、エスプレッソ(極細挽き)、ドリップコーヒー(中細挽き)、水出しコーヒー(中細〜細挽き)、フレンチプレス(粗挽き)というようにいろいろなコーヒーを楽しむことができます。実際に筆者もいろいろ試飲してみましたが、同じコーヒー豆なのに味はまったく異なりました

操作は簡単! 使い勝手がいいから初めてでも大丈夫

繊細な挽き分けが行えるKG521J-Mは魅力的なものの、高性能であるがゆえ操作は複雑そうに思われるかもしれませんが、実際に使ってみると意外に簡単! 2.1インチLCDディスプレイを搭載し、アイコン表示でわかりやすいユニバーサルデザインが採用されていることも一因かもしれません。どのように挽くのか、手順を見ていきましょう。

ホッパーに豆を入れ(最大容量350g)、挽いた粉を受けるコンテナをセット

ホッパーに豆を入れ(最大容量350g)、挽いた粉を受けるコンテナをセット

ホッパーの下にある目盛りで粒度を設定。「1」〜「6」がエスプレッソ用、「7」〜「12」がドリップコーヒー用、「13」〜「18」がフレンチプレス用の挽き方と、わかりやすく表記されています

何杯分のコーヒー粉を挽くかは、側面にあるダイヤルで設定します。1〜14杯分を設定できるそうなのですが、目盛りがありません……

と思ったら、何杯分挽くかはディスプレイに表示されていました。なお、手前にあるコーヒー豆のアイコンが描かれたボタンを押すと、コーヒー1杯当たりの濃さを3段階で設定できます

粒度と杯数、濃度を設定したらあとはスタートボタンを押すのみ!

粒度と杯数、濃度を設定したらあとはスタートボタンを押すのみ!

4杯分を挽いてみたところ、約10秒ほどでミル完了(下の動画参照)。低速回転でカットしていくコーン式ながら、このスピードは家庭用のコーヒーグラインダーとしてはかなり速いのだそう。

コーヒー粉は円すい状になるようにコンテナに溜まっていきます。この形にすることで、静電気で粉が散らばる事態も最小限に抑えられるのだそう

挽いたコーヒー粉はコンテナにフタをして少しの間なら保管できますが、香りはどうしても逃げていってしまうので、できるなら毎回コーヒーを淹れる直前に挽くほうがいいと思います

なお、刃の部分のお手入れは付属のブラシで行うだけでOK

なお、刃の部分のお手入れは付属のブラシで行うだけでOK

コンテナを置く部分も取り外せるようになっているので、キレイな状態を保ちやすいでしょう

コンテナを置く部分も取り外せるようになっているので、キレイな状態を保ちやすいでしょう

エスプレッソ好きにはたまらない!? プロっぽいワザができる!

通常の使い方を上で紹介しましたが、すでにデロンギのエスプレッソマシンを所有しているならプロのバリスタが行っているようなことができるしかけが用意されています。どのようなことかというと、KG521J-Mにエスプレッソマシンのハンドル(フィルターホルダー)をセットし、直接ハンドルバスケット(フィルター)に粉を入れるというもの。いちいち粉をコンテナからハンドルに移し変える手間がなくなるうえに、所作もスマートでかっこいい!

コンテナを外した奥に、エスプレッソマシンのハンドルを装着するためのパーツが収納されています。パーツを取り出し、粉が出てくる所にセット

エスプレッソマシンのハンドルがKG521J-Mに装着できるようになりました。なお、デロンギのエスプレッソマシンのハンドルであれば、対応可能とのこと

エスプレッソマシンのハンドルの場合、1杯か2杯分の粉しか入れられないため、1杯ならスタートボタンを1回、2杯なら2回押すと運転が始まります

5秒ほどでミルされ、ハンドルバスケットに入りました。細かく挽いても早い!

5秒ほどでミルされ、ハンドルバスケットに入りました。細かく挽いても早い!

ハンドルバスケットに入った粉は山のように盛り上がった形になっています。実は、この形状こそプロのバリスタがこだわる部分。円すい状に入れると、コーヒー粉の密度の均一感が出やすいのだそう。通常は手動で中央が盛り上がるように入れるのですが、KG521J-Mならセットしておくだけで理想的な形で入ります

あとは、ハンドルバスケットの側面を軽く叩けば自然と平らに! 中央が盛り上がっているからこそ、軽く叩くだけで放射状に粉が広がるのです。仕上げにタンピングしたら、エスプレッソマシンで抽出しましょう

一連の流れを紹介してきましたが、エスプレッソはミルしてからエスプレッソマシンで抽出するまでのスピードがおいしさを左右するのだそう。下の動画のように、香りを逃がさないよう、できるだけ素早く行うことがポイントです。ミルするとコーヒーの香りが漂いますが、それはすでに香りが逃げている証拠。香りを楽しむより、とにかく早く抽出することを心がけてください。

細やかなクレマ(泡)のあるエスプレッソが完成しました。なお、厚さが3mm前後のクレマがいいエスプレッソの証なのだそう

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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