OA機器やAV機器を購入したらアース端子付きの3P仕様の電源プラグ(ちなみにプラグは挿し込む金属製のヤツで、コンセントは挿し込まれる穴のほうです)だった、なんてご経験はありませんか?
こちらが3P仕様のプラグ。ご覧になったことはありますよね
一般的な2Pのコンセントでは使えません
そこで必要になるのが3P仕様の電源タップ。写真は筆者が大慌てで購入したものですが、今では2Pプラグ専用に…
筆者は、購入したAV機器のプラグが3P仕様だったため、自宅のコンセントでは使えずに大慌てしたことがあります。もちろん、3P仕様の電源タップがあれば問題ないのですが、ちょっと大きめの(価格もちょっと高めのような)電源タップを常設しておくのもちょっと…。そこでこんなモノを見つけてきました。
筆者が購入したのは株式会社ヤザワコーポレーションの電源タップ。3Pプラグが問題なく使える商品です。なお筆者が購入したものは3個口のものですが、5個口のものもあります。
一見、一般的な2Pプラグ用の電源タップに見えますが…
3Pプラグが使えるのは当然ですが、この商品にはもう1つの特徴があります。パッケージには「穴アキタップ」や「穴アキ構造」と大きく書かれていますが、この“穴アキ”がポイントなのです。
今回購入した穴アキ構造の電源タップなら隙間にアース端子が入るので、3Pプラグも問題なし
穴(溝)の部分にアース端子が入り込むため、3Pプラグが問題なく使えるのですが、この穴は同時に「トラッキング火災」を予防する構造になっています。これが本品の大きな特長です。ネット通販では「トラッキング火災予防タップ」という商品名で販売しているところもあります。
挿しっぱなしにしているプラグとコンセントの小さな隙間に長い年月をかけてたまったほこりが空気中の湿気を吸収し、小さなスパーク(電気が流れて小さな火花が飛び散ること)を繰り返して発火に至るのが「トラッキング現象」。その結果、引き起こされる火災が「トラッキング火災」です。
本品は“穴”によって、ほこりがたまりにくい構造になっているというわけなんです。プラグ側に絶縁カバーが付いていたり、タップ側の中央の穴にほこりがたまらないようになっていたりと、トラッキング火災予防の工夫がなされているタップなんですね。
プラグの根元にある絶縁カバーがトラッキング現象を予防します
自宅ではコンセントにプラグを挿しっぱなしにした状態で長期間使うのが通常です。「引っ越しをするまで電源プラグをコンセントから抜いたことがない」とおっしゃる方は、筆者を含めてたくさんいらっしゃるはず。最初は誰もがプラグをしっかりと奥までコンセントに挿し込みますが、ちょっとしたことで(例:掃除器でテレビの電源コード少し引っ張ってしまった、電気機器をちょっとだけ移動させたなど)、プラグとコンセントに隙間ができることがあります。電気機器が完全に使えなくなれば、プラグとコンセントをチェックするでしょうが、特段の問題がなければチェックすることはないでしょう。
平成26年のデータですが、東京消防庁管内だけで挿し込みプラグのトラッキング現象による火災が33件発生しているそうです(東京消防庁のHPより)。
今のマンションには住みだしてまだ2年ちょっとですが、すでにこんなにほこりが…
写真のようにすぐにチェックできる場所にあるプラグとコンセントならまだいいですが、湿気の多い場所(キッチンや洗面所など)や、家具や電気機器の裏に隠れている場合はリスクが高まります。こうした場所にあるコンセントでは、トラッキング火災対策が施されている商品を使ったほうがベターですよ。たまには、プラグとコンセントの具合をチェックしてみることも大切です。