デロンギから、ホットプレートのようにも使えるけれど、ホットプレートにはできない“挟んで焼く”調理ができる「マルチグリル BBQ & コンタクトグリルプレート CGH1011DJ」(市場想定価格は39,880円/税込)が2018年10月26日に登場します。体験会で見てきた詳細をお伝えしましょう。
近年、欧米では家の中でバーベキューが行える調理家電“インドアグリル”が流行しているそう。今回登場した「マルチグリル BBQ & コンタクトグリルプレート CGH1011DJ」(以下、CGH1011DJ)もそんなトレンドに合致した製品です。上下に2枚のプレートを装備し、開けばホットプレートのように使え、挟んで上下から焼くことも可能。さらに、上下のプレートに空間を持たせて固定すれば、下は直接焼き、上からはじんわり加熱するという調理も行えます。このような3つのポジションで調理できるのが本機の大きな特徴ですが、加熱へのこだわりもなかなかのもの。一般的にこのような調理家電の場合、本体にヒーターを搭載していますが、CGH1011DJはプレートにヒーターを内蔵。この構造により、スピーディーな立ち上がりとムラのない温度コントロールを実現したと言います。
フタが閉じた状態が、食材を挟んで焼く「コンタクトポジション」。上フタの高さは4段階に調節できるので、食材をつぶさずに両面焼きできます。このポジションでの本体サイズは460(幅)×355(奥行)×190(高さ)mm
「コンタクトポジション」に似ているけれど、上のプレートが浮いた状態で固定される「グリルポジション」。チーズのようにくっついてしまいそうな食材は、このポジションで調理するといいでしょう
上プレートを180°開けば、ホットプレートが2面の「BBQポジション」に! この際の本体サイズは460(幅)×615(奥行)×120(高さ)mm
プレートの裏面にはヒーターが内蔵されいます。このような構造でも、洗浄可能!
オプションで余分な脂を落としながら焼ける「波形プレート」と「ワッフルプレート」も用意されており、これらのプレートにもヒーターが内蔵されています
上下のプレートは、それぞれで別に温度設定可能。「BBQポジション」にて1面ずつ異なる温度で調理を楽しむこともできます。60℃から230℃まで設定でき、60℃〜120℃の間は20℃刻み、130℃〜230℃の間は10℃刻みで調節可能。最大90分までのタイマー設定も行えます
高温で表面を焼きたい時に便利なのが「SEAR」ボタン。このボタンを押すと、240℃まで温度が上昇し、240℃に到達してから1分間加熱したあと加熱が終了します。最後にカリッと仕上げたい、最初に食材の表面を焼きたい時に重宝するでしょう
体験会では、CGH1011DJで分厚い牛肉と豚肉を焼く実演が行われました。今回は、挟んで焼くコンタクトポジションでステーキを焼いていきます
千葉県にある1日1組限定のフレンチレストラン「Bistro Takeru」のオーナーシェフでもあり、昭和初期に開業した精肉店も経営している宍倉たけるさんが、ステーキのおいしい焼き方を教えてくれました
今回用意された肉は、牛肉がプライムクラスの最高級サーロインで、豚肉は100g130円の普通のもの。高いお肉も、それほど高くないお肉もどちらもおいしく仕上がると言います
まずは、厚み4cmの牛肉から! 肉汁を閉じ込めるため、230℃に温めておいたプレートで側面を焼きます。プレートには油を塗らず、牛肉にハケで油を塗ったあと、塩こしょうしているとのこと
フライパンの場合、手動でステーキの面を順番に焼いていきますが、CGH1011DJは挟んで2面を同時焼くことができます。そして、この時に使うのが「SEAR」ボタン。240℃の高温で一気に焼き上げます
1分ほどの加熱で、この焼き色!
プレートに触れていない部分は焼けないので、そこは手動で焼いていきます
その後、表面を焼きます
上プレートで挟んで、230℃で2分加熱。下の動画のようにジュージュー鳴る音が、食欲をそそります。なお、タイマー設定しておけば、終了時にアラーム音が鳴るのでその間は少し離れていても問題ありません
2分加熱した牛肉。もう、これだけでおいしそうなほどこんがり焼けています!
しかし、まだ食べさせてもらえません! ここから100℃に下げ、6分間、低温調理するのだそう
そして、完成したステーキがこちら! 両面が均一にしっかりと焼けています
そんなステーキを切ってみると、中はキレイなピンク色! 肉汁もたっぷりです
試食してみましたが、表面をあれほどこんがり焼いたのに、やわらかでジューシー。豪快に焼いているように見えるのに、繊細な仕上がりで驚きました。温度コントロールの精度は高そうです
ちなみに、ステーキをタイマー設定で焼いている時間を利用して、豚肉の調理も同時進行で行われました。
牛肉と同じように焼いたあと、最後に120℃で6分加熱します
豚肉はプレートから下ろしたあと、ホイールに包み2分ほど置いてから仕上がりとなります
今回は時間がないので、事前に用意しておいたもので試食。包丁でカットしている段階から、肉がなめらかなことがわかります
豚肉は火加減を失敗するとパサパサになりやすいですが、やわらかでギュッとつまった食感。普通の価格の豚肉とは思わせないほどの仕上がりです
ステーキが焼き上がるのを見るのに夢中になっていましたが、試食を終えてから、そういえば、煙があまり出ていなかったなということに気付きました。ホットプレートなどで肉を焼いた場合、モクモクと煙が出ますが、CGH1011DJのコンタクトポジションは上下で焼くので水分が瞬時に飛ばされ、煙が出にくいのだそう。さらに、煙が少ないおかげか、目の前で調理を見ていたにもかかわらず、衣類や髪の毛などへのニオイの付着もほとんどなし! これは、大きな魅力です。
さて、こういった調理家電で気になるのがお手入れ。ステーキを焼き終えたCGH1011DJの様子を見てみましょう。
本体への油の飛び散りは若干ありましたが、机にはそれほど飛んでいないようです
プレートは取り外して洗えますが、ちょっと油や汚れを取りたい程度なら、プレートが冷めてからキッチンペーパーで拭き取ってもOK
お肉にあれだけしっかり焼き色が付いていたので、プレートに焦げ付きがあるのでは? と思っていましたが、拭いた状態を見ても焦げ付きなし! プレートは2枚ですが、サイズが大きすぎないのでシンクに入らないという心配もないでしょう。これなら、お手入れもラクそうです
油受けも用意されているので、調理を終えたら洗っておきましょう
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。