ジダラキング
食べてすぐに寝てもブタにならない!?

「糖質カット炊飯器」どっちがウマい? 水多め炊飯 VS. 米粒状加工品

本連載では、「快適にダラダラと寝て過ごす」ためのツールをアレコレ試しています。

ところが、この“快適”というのがなかなかのクセものでして、単に寝て過ごしてるだけじゃ、快適の境地に到達しない可能性があるんですよ。

たとえば、可能な限り家の中で寝ていることでカロリー消費が抑えられ、それでもなぜか腹は減るからメシを食べる。結果、ムダに太ってしまうわけです。多少デブってしまおうが寝ているだけだから「まぁいいや」って話でもなくて。“ジダラキング(自堕落を極める人)”も成人病は怖いんですよ。快適に寝て過ごしたいのであって、病床で寝込みたいんじゃないし。なので、ダラダラ寝つつ、体重は増やしたくない。

で、世の中にダイエット理論は数あれど、結局のところベストなのは運動すること……なのはわかっているんですが、ぶっちゃけ面倒くさい。だるいし。じゃあ食事量を制限するかというと、それもなー。空腹を抱えて寝ているのはあまりにも切ないし。マジで涙が出ますよ、アレ(過去のダイエット中の実体験)。特に僕は白米愛が強いので、ごはんを減らすのは死んでも勘弁。

そこで今回は、白米を食べても体重を増やさない可能性を求めて、糖質カットしたごはんが炊けるという噂の炊飯器を2製品、試してみます。

最近のヘルスケア界隈では、「過剰な糖質制限ダイエットは危険」という説が主流になっていますが、かといって摂り過ぎてよいということでもないでしょう。こっちは別に“お健康さま”になりたいわけじゃなくて、ほどよく快適に寝て過ごせる体重がキープできればそれでいいんだし。何より「血糖値」とか「HbA1c(糖尿病の指標値)」も気になるお年頃だし……。

普通の白米を糖質35%カット! 画期的な低糖質炊飯器

フラットなデザインで炊飯器っぽさが薄い「糖質カット炊飯器 匠」(サンコー)

フラットなデザインで炊飯器っぽさが薄い「糖質カット炊飯器 匠」(サンコー)

ということでまずは、サンコーから発売されている「糖質カット炊飯器 匠」です。

こちらは、普通にいつもの白米を炊くだけで何と糖質を最大で約35%もカットできる、という謎の機能が搭載された炊飯器なんです。

糖質約35%カットということは、単純に考えれば、通常通り1日に朝昼晩で3杯のごはんを食べても2杯分の糖質しか摂取しないということ。おお、マジかー。これが本当なら拝んでいいレベルなんですけども。

といっても、糖質カットされていてもマズかったら意味はないし。朝昼晩と3食きちんと食べられるクオリティのごはんだけど、でも糖質はカット、でないとイヤじゃないですか。ダラダラ寝て過ごすために食事の味を我慢するなんて、「自堕落」の風上にも置けない。それは単なるストイック野郎のすることですよ。

低糖質炊飯のポイントとなる内釜は、金属釜とザルの2重構造

低糖質炊飯のポイントとなる内釜は、金属釜とザルの2重構造

拝むか、あるいはストイック野郎に成り下がるかを決めるためには、ひとまず炊いてみるしかありません。本体から内釜を取り出してみると、何と釜が2重になっていました。外側が普通の金属釜で、内側はザル。ステップとしては、最初にこのザル側に米を入れて研ぎ、そして金属釜に規定の分量の水を注いでから、ザルごと米を金属釜にセットします。

「水加減間違えた!」と確認し直したぐらいの大量の水。でもこれで正解らしい。ほんとに?

「水加減間違えた!」と確認し直したぐらいの大量の水。でもこれで正解らしい。ほんとに?

おそらく、初めてこの炊飯器でごはんを炊く人はまずここでビビると思います。だってこれ、水が多過ぎる!

感覚的には、このまま炊いたら完全にシャバシャバのおかゆができる水の量ですよ。何だ、これ。「ごはんの糖質が多いなら、おかゆを食べればいいじゃない」ってか。マリー・アントワネットか(「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」という“迷言”で有名な人)! そりゃ市民も革命を起こすだろうさ。

と、炊き上がる前から怒っても仕方ありません。炊飯器を信じて、このまま本体にセットしてください(浸水は特に必要なさそう)。

操作は上ブタのタッチパネルで。今回は、最も糖質カット効果の高い「モード1」をセット

操作は上ブタのタッチパネルで。今回は、最も糖質カット効果の高い「モード1」をセット

炊飯モードは、「通常炊飯モード」+「低糖質炊飯モード」が3段階。「モード1」が糖質カット効果最大(約35%カット)のやわらかめごはん、「モード3」が糖質カット効果小の硬めごはん、「モード2」がその中間、ということのようです。

ちなみに、炊飯量は低糖質炊飯で2合まで、通常炊飯で4合まで炊けるようです。やはり35%カットでいきたいので、今回は「モード1」にチャレンジしてみましょう。本体上部のタッチパネルで設定して、炊飯スタート!

なお説明書によると、炊き上がりまでの所要時間は40〜50分ほどとありますが、パネルに「炊き上がりまで残り○○分」みたいな表示はなし。これはちょっと不親切かなー。

普通の炊飯器としてもポテンシャル強めな「炊飯ジャー<炊きたて>とらひめ」

さて、では炊き上がり待ちの間に、もうひとつの低糖質炊飯器もセットしましょう。

こちらは、タイガー魔法瓶が開発した米粒状加工食品「とらひめ」がおいしく炊ける「炊飯ジャー<炊きたて>とらひめ」です。

低糖質で低カロリーな米粒状加工食品「とらひめ」が炊ける「炊飯ジャー<炊きたて>とらひめ」(タイガー魔法瓶)

「とらひめ」は、タピオカやこんにゃくなどを米粒状に加工したもので、炊き上がりはごはんに近い食感だけど、糖質は約47%オフ、カロリー約50%オフ、食物繊維は8倍、とのこと。おおスゲー。

こちらが1食分の「とらひめ」。この状態から本当にごはんになるのか?

こちらが1食分の「とらひめ」。この状態から本当にごはんになるのか?

早速炊いてみましょう。大事なことなので何度も言いますが、数値はすごくてもマズかったら意味はないんです。

こちらは、内釜などの構成はかなり一般的。というか普通の炊飯器との違いはなさそうです。なので、内釜に「とらひめ」1食分を入れたら研がずに規定の量の水(300cc)を付属カップで量って注いで、ザッとかき回したら準備完了。

こちらは見慣れた感のある操作パネル。老舗メーカーの製品だけに、モードもいろいろとそろっており、炊飯器としてのポテンシャルは高そう

これであとは、期待を込めたキラキラした目をして炊き上がりを待つだけ。並べて見るとサンコーの炊飯器がやたらと巨大に感じる

あとは本体に内釜をセットして、「とらひめモード」を選びます。

さすが炊飯器の老舗だけあって、「とらひめモード」以外にも通常炊飯用のモードが多彩なのは大きなポイント。普通の白米が1合だけ15分で炊ける「少量早炊きモード」なんかは、独り身の自炊にはめっちゃ便利ですよね。

ちなみに、「とらひめモード」は炊き上がりまで約77分と、普通にごはんを炊くよりも倍近く時間がかかるので、タイマーなどを駆使して時間調整をしておいたほうがよさげ。

やわらかめごはんがアリなら全然イケそう! 糖質カットごはん

さて、じゃあ先に「糖質カット炊飯器 匠」が炊き上がったので、こちらからいただいてみましょう。

炊飯終了のサインが出てから15分ほど蒸らして、炊飯器のフタを開けると……、おお? 確かにかなりやわらかめだけど、おかゆじゃなくて、普通のごはんが炊けてる!! あの大量の水はどこへいった?

「糖質カット炊飯器 匠」の炊き上がり状態。かなり水分多めだけど、懸念していたほどのおかゆではない!

「糖質カット炊飯器 匠」の炊き上がり状態。かなり水分多めだけど、懸念していたほどのおかゆではない!

実は「糖質カット炊飯器 匠」は、最初に大量の水で白米を煮たら、途中でザルが釜から自動リフトアップされます。糖質が溶け出した煮汁と分離した状態で蒸して炊く、という仕組みなわけ。普通の炊飯器なら溶け出した糖質は炊飯中に米に戻っちゃうんですが、その再吸収が起きる前に米を水から上げちゃう。なるほど、それで糖質カットするわけだ。

炊飯後、ザルを持ち上げてみると、下には大量の水分が残っている。金属釜の縁から突き出した3本の棒がザルを持ち上げて糖質たっぷりの煮汁から離していたようだ

炊き上がった糖質約35%カットごはんは、下の写真のような感じ。

見た目は、「ごはんとおかゆの中間、割とごはん寄り」ぐらい。個人的にはモチモチやわらかめごはんが好きなので、十分にウェルカムな炊き上がりです。

糖質カット効果最大の「モード1」ごはん。このやわらかさは、好みがはっきりとわかれそうな気がするが、個人的には全然アリ!

さて、本来なら白ごはんのままで食べてピュアに味をレポートするのが一般的なんでしょうが、こちとら「ジダラキング」です。

いきなり自堕落食の王道「ふりかけ+ごはん」で味を見るのが正しいやり方だと判断しました。ということでノータイムにのりたまオンでいただいてみましょう。

……ん? ……んん? ……普通のごはんだな

……ん? ……んん? ……普通のごはんだな

モチモチとした食感は十分だし、味も特に違和感はありません。食べた感じとして、糖質カットされているという印象はほぼなし。ここで試しに同じ米を普通の「炊飯モード」で炊いたものと食べ比べてみると……、あー、確かにちょっと違う。

低糖質モードは、炊き立てごはん独特の香りがやや薄い。あと、長時間嚙んでいるとジワッと出てくる甘みが少ない。比較してみると、かなりあっさり味のごはんって感じ。
(ちなみに本連載の編集スタッフは「違い、まったくわかんないっす」と断言)。

ただそれは、純粋にごはんだけを食べての話で、ふりかけをプラスしている分、お米の甘みや香りはまずあまり気になりません。また、お米ソムリエをやっているんじゃないんだから、普通に生活している限り、おかずレスでごはんを食べることなんてまずないですし。

こんなの絶対にすぐに慣れるし、慣れてしまえば365日3食ずっと食べても何の違和感もないと思います。少なくとも僕は間違いなく慣れる。

プチッと食感! サラッとあっさり味の「とらひめ」

続けて炊き上がった「炊飯ジャー<炊きたて>とらひめ」ですが、こちらは仕上げに追加でもうひとつ工程があります。

炊飯完了したらすぐにフタを開け、「とらひめ」に同梱されていた「仕上げ粉」1袋をふりかけてしゃもじでざっくり混ぜたら、もう1度フタを閉めて余熱で5分ほど蒸らします。これによって「とらひめ」にごはんっぽい粘りがプラスされるとのこと。

こちらが、炊き上がったばかりの「とらひめ」。この状態だとツヤも少なくかなりパラパラした感じ

こちらが、炊き上がったばかりの「とらひめ」。この状態だとツヤも少なくかなりパラパラした感じ

付属の「仕上げ粉」をふりかけ混ぜて、仕上げに蒸らすと……

付属の「仕上げ粉」をふりかけ混ぜて、仕上げに蒸らすと……

で、蒸らしまで完了した炊き立てが、こちら。
かなりツヤツヤで透明感が高いけど、まぁごはんかな、ぐらいの見た目です。炊く前に懸念していた(すいません、結構ビビっていました)ほどには違和感はありません。

「仕上げ粉」の効果でツヤと粘りが大幅アップ。ごはんっぽくなった!

「仕上げ粉」の効果でツヤと粘りが大幅アップ。ごはんっぽくなった!

こちらも自堕落的に判断するべく、ふりかけオンでいただきましょう。

……あ、なるほど。まず粒のエッジが米よりも立っているので、口に入れた最初にまず「おー、ツブツブだ」と感じます。そこはかなり硬めに炊いたごはんに近いんですが、周囲にやわらかいごはんっぽい粘り(「仕上げ粉」によるもの)もあるので、やや脳がバグりました。だからといって、ごはんじゃないかというと、いや、それなりにごはんっぽい。

もぐもぐ噛むと芯のほうにややプチッとした歯応えがありますが、これは確実にごはんにはない食感。おそらく、素材のこんにゃくに由来するものでしょう。

不思議な食感だけど、割とごはん感はある。イケる

不思議な食感だけど、割とごはん感はある。イケる

とはいえ、昔のこんにゃく系ダイエットライスとは違って、こんにゃく臭さや気になる風味はゼロ。ついでに、お米自体の味わいもすごくサラッとしてて、後味も残りません。ほんとにサラサラと入る感じなので、夏場の食欲がないときでも食べられそう。
味が薄い分、おかずやふりかけの味ははっきりと確認できるので、ヘタにマズいおかずをごはんで流し込む的な、雑な食事には向かない気がします。

ふりかけだけというのもアレなので、「Uber Eats」でおいしそうな中華を注文。がっつり食っても低糖質という、この安心感よ……!

低糖質ごはんの炊飯器、どっちを選ぶ?

低糖質炊飯器によるごはん2杯をいただいた感想としては、「糖質カット炊飯器 匠」は低糖質でも毎日3食のごはんとして違和感なく食べられる。「炊飯ジャー<炊きたて>とらひめ」は十分にごはんの代わりになりうるけど、たまには普通の白米ごはんも食べたくなるかも。

……といったところでしょうか。

個人的には「糖質カット炊飯器 匠」で毎日低糖質ごはんにしたいところですが、「炊飯ジャー<炊きたて>とらひめ」は通常炊飯モードが豊富で高機能な分、「とらひめ」以外に白米を炊きたいチートデイ(ダイエット中のストレス解消に行う、何でも食べていい日)の満足度も高そう。
あと、コスパや物資補給の面では、専用品ではなく市販の白米が炊ける「糖質カット炊飯器 匠」がありがたいかも。

ただ、2重釜になっている分だけ「糖質カット炊飯器 匠」は洗い物が多い。ザル部分にこびりついた米粒をきれいに流すのはちょっと面倒かも

ともあれ、体重を管理しつつ快適にダラダラ寝て過ごすなら、これらの低糖質炊飯器は必須アイテムだと思います。あと、「せっかく食事で糖質管理しているんだから、ついでにちょろっと筋トレ的なことでもするか〜」ぐらいのやる気を出せば、自堕落に寝て過ごすための生涯寿命も多少は伸びるってもんですよ。

きだてたく

きだてたく

最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

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