レビュー
内部にスチームを発生させる専用容器が使い勝手抜群

ふかふか「生トースト」が焼ける! アイリスオーヤマのオーブントースターを使い倒し

生食パン、フレンチトースト、焼きいも、唐揚げ、惣菜あたため……。メーカーたちは至高のトースターを目指し、夢を追い続ける。世はまさに大トースター時代。

というわけで、またまたトースターのレビューです。焼きいもが絶品だったパナソニックのビストロ「NT-D700」に続き、今度はアイリスオーヤマがマイコン式オーブントースター「MOT-401」を発売しました。アイリスオーヤマらしく価格は14,800円(2021年3月24日時点の価格.com最安価格)とリーズナブル。ほかのメーカーが2万円以上の高級路線を推し進める中、どうやって戦っていくのでしょうか。実際に調理してみてその特徴を探ってみましょう。

本体サイズは330(幅)×335(奥行)×220(高さ)mm、質量約4.0kg。庫内有効寸法は275(幅)×280(奥行)×80(高さ)mm。石英管ヒーター上下各2本=合計4本、温度調節約80〜230℃、消費電力1,200W。タイマー30秒〜60分。アルミ受け皿、SPCC鋼板製専用容器、専用容器用網、専用容器用ハンドルが付属する

本体サイズは330(幅)×335(奥行)×220(高さ)mm、質量約4.0kg。庫内有効寸法は275(幅)×280(奥行)×80(高さ)mm。石英管ヒーター上下各2本=合計4本、温度調節約80〜230℃、消費電力1,200W。タイマー30秒〜60分。アルミ受け皿、SPCC鋼板製専用容器、専用容器用網、専用容器用ハンドルが付属する

内部にスチームを発生させる専用容器で「生トースト」や「極上トースト」が焼ける

本機の特徴は、付属の専用容器による「凝縮過熱水蒸気方式」の採用。専用容器の四隅に大さじ1杯の水をたらしてふたをし、熱を加えることで容器内部にスチームを発生させてパンを焼き上げる仕組み。

オートメニューには「生トースト」と「極上トースト」の2種類の焼きメニューがあり、マイコン制御により上下のヒーターを細かに調節しながら、それぞれ異なる食感を楽しめます。

専用容器はふた、ふたおよび容器本体を持ち上げるためのハンドル、容器専用網のセット

専用容器はふた、ふたおよび容器本体を持ち上げるためのハンドル、容器専用網のセット

フワフワのふかふか! 「生トースト」で生食パンがよりおいしくなる

まずは、本製品の看板メニューである「生トースト」から焼いてみましょう。このために、家の近くのショッピングモールで出張販売していた高級生食パンを購入しておきました。

2斤サイズが864円(税込)。高い! 専用容器の四隅に水をたらし(パン1枚につき15ml)、付属の網を敷いた上に厚めに切った生食パンを乗せ、ふたをしたら庫内に入れ、「生トースト」ボタンを押して、スタートボタンをオン。この時、パンの枚数(生トーストおよび極上トーストは1枚と2枚のみ)と焼色(うすい/ふつう/こい)が選べます。

パンを焼く前に、専用容器の四隅に水を垂らします

パンを焼く前に、専用容器の四隅に水を垂らします

「生トースト」「極上トースト」がワンタッチで設定できます

「生トースト」「極上トースト」がワンタッチで設定できます

焼き上がりは、フワフワのふかふか。生トーストの場合、焦げ目はほとんど付きません。温めに近い見た目と食感です。電子レンジで温める場合との大きな違いは、あらかじめ水分を追加することによって、温めてもパンの水分が奪われず、まるで焼き立てのようにしっとりフワフワしていること。生食パン本来の味と香りが引き出されており、かなりおいしいです。

生食パンはまず、焼かず、何もつけずに食べることが推奨されていますが、ただ生で食べるより、生トーストモードで焼いた(温めた)ほうが生食パンに練り込まれているバターと生クリームの香り、味が際立ち、甘みが増してはるかにおいしいです。ジャムもバターもいらない。そのままで本当においしい。これは病みつきになりそう。まさに生食パンのためのモードと言えます。

実はこれ、焼いたあとの写真です。見た目は焼く前とほとんど変わりません

実はこれ、焼いたあとの写真です。見た目は焼く前とほとんど変わりません

焼きたてを切ってみると、表面が若干、焼けて乾いていますが、やわらかさはほとんど失われておらず、フワフワの食感。甘さがぐんと増しています

焼きたてを切ってみると、表面が若干、焼けて乾いていますが、やわらかさはほとんど失われておらず、フワフワの食感。甘さがぐんと増しています

香ばしい香りと味、サクサクの食感が楽しめる「極上トースト」

次に「極上トースト」モードを試してみます。手順は「生トースト」と同じ。焼き上がりは、表面がうっすらと焦げ付き「生トースト」とは明らかに違う。一般的なトーストのようにしっかり焼くのではなく、表面に薄く焼き色を付ける程度に抑えることで、噛んだときのサックリ感を出しつつ、中は生食パン独特のモッチリ感を多く残すようにしています。

これはこれでおいしいのですが、バターかジャムが欲しくなります。生感覚で食べたい時は「生トースト」、ジャムをつけたり卵などをトッピングする場合は「極上トースト」という使い分けが最適でしょう。

極上トーストは薄く焼き色が付きます

極上トーストは薄く焼き色が付きます

香ばしい香りと味、サクサクの食感が楽しめます

香ばしい香りと味、サクサクの食感が楽しめます

専用容器を活用できる自動メニューが豊富

「MOT-401」は生トーストと極上トーストを含め5つのパン・ピザ用自動メニューを搭載していますが、さらに20の自動調理メニューを搭載しています。そのうち、専用容器を使用するメニューが11。本機の特徴はなんと言っても専用容器にあるのだから、それを使った自動メニューをいくつか試してみましょう。

中までフワフワの「生フレンチトースト」

まず、アイリスオーヤマのスタッフも絶賛しているとの噂を聞いた「生フレンチトースト」から。トースターでフレンチトーストを作る場合、バターで焼かないので少々物足りなさを感じることがあります。逆に言えば、バターで焼かないからさっぱりして飽きがこないし、カロリーも控えめというメリットでもありますが。

自動メニューのボタンを押して、右側のダイヤルを回してメニュー番号を呼び出します。生フレンチトーストは「1」

自動メニューのボタンを押して、右側のダイヤルを回してメニュー番号を呼び出します。生フレンチトーストは「1」

卵黄・生クリーム・牛乳・砂糖を混ぜた卵液に生食パンを2時間ほど浸し、専用容器にバターを満遍なく塗ってから食パンを入れてふたをして焼きます。そうなんです。専用容器があるからバターを塗ることができるのです。このため、できあがりはコクがあり、バターの香りが高く、それでいて専用容器によってオーブンのように蒸されて、中までフワフワ。これはすごい! アイリスオーヤマのスタッフが絶賛するわけです。

フライパンで焼いた時のようにバターが染み込んでいないのでしつこさがなく、それでいて中までしっかり火が通り、どこまでもフワフワした食感。フライパンで焼くよりずっとおいしいです。控えめに言って最高。「生トースト」と「生フレンチトースト」を食べるだけでもMOT-401を買ってよい理由になるんじゃないかな?

卵液につけた食パンを、バターを塗った専用容器に直接並べます

卵液につけた食パンを、バターを塗った専用容器に直接並べます

ふわふわのトロトロ、しつこくない甘さの極上フレンチトースト

ふわふわのトロトロ、しつこくない甘さの極上フレンチトースト

油も水もふたも要らない「餃子」

次は餃子。取説には自分でたねから作るレシピが載っていますが、スーパーでチルド餃子を買ってきました。オーブントースター調理は、料理が苦手なオッサンのために簡単であるべし、という信条だからです。決してめんどうだったからではありません。ええ。

ユニークなのが、餃子を専用容器にただ並べるだけでよいこと。油を塗ることも、水を入れることもしません。また、ふたもしません。餃子の皮に包まれている肉の脂と野菜の水分だけで焼き上げるようです。

自動メニュー「19(ぎょうざ)」で焼いたのでが、結果的に焼きすぎてしまいました。焼き色「ふつう」にしたのですが、レシピの手作り棒餃子とチルド餃子では大きさ・形や水分の量が違うのでしょう。焼き色「うすい」でよかったみたいです。

でもまあ、カチカチに焦げたわけではなく揚餃子のような食感で、中はしっかり火が通っているので、これはこれでおいしく食べられました。むしろ、この焦げ目がビールによく合い、昼間から飲んでしまいました。てへ。

少し焦げ目の強い焼き餃子のできあがり。これはこれでうまい

少し焦げ目の強い焼き餃子のできあがり。これはこれでうまい

「焼きそば」はフライパンで作るより濃厚

お次は焼きそば。1人分の焼きそば(生麺)を専用容器のそのまま入れ、その上にキャベツニンジン、モヤシ、最後に豚バラ肉を乗せてふたをして自動メニュー「7(焼きそば)」をオン。焼き上がったら麺に付属していた粉末ソースを混ぜて完成です。

野菜の水分で蒸され、豚バラ肉の脂分が適度にからみ合っておいしいです。サラダ油で炒めていないのでボケた味になるかと思ったけど、野菜の旨みが麺に染み渡ってしっかりとした味付けとなり、フライパンで作るより濃厚な感じ。簡単でおいしい。

焼きそばの焼き上がり。豚バラ肉の水・脂分が飛んでちょっとパサついています

焼きそばの焼き上がり。豚バラ肉の水・脂分が飛んでちょっとパサついています

麺に付属していた粉末ソースをかけて混ぜ合わせます。うまー! さっぱりしているけど、麺にしっかりと野菜と豚肉の旨味がしみ込んでいます。フライパンで具材を投入しながら世話しなくシャカシャカ炒めるより、切ったものを並べてほったらかしでこれほどおいしくなるのなら、こっちのほうがいいに決まっています

麺に付属していた粉末ソースをかけて混ぜ合わせます。うまー! さっぱりしているけど、麺にしっかりと野菜と豚肉の旨味がしみ込んでいます。フライパンで具材を投入しながら世話しなくシャカシャカ炒めるより、切ったものを並べてほったらかしでこれほどおいしくなるのなら、こっちのほうがいいに決まっています

「唐揚げ」はからっとヘルシー

そして唐揚げ。トースターで揚げない唐揚げはもはや定番だけど、一応は試してみました。鶏もも肉をビニール袋に入れて市販の唐揚げ粉をまぶしたあと、アルミホイルを敷いた専用容器に並べるだけ。ふたはしません。自動メニュー「10(唐揚げ)」をポチッとな。

これまたうまい! 見た目は粉っぽいのだけど、衣は鶏肉の脂を吸ってしっかりと味が付き、それでいてからっと焼き上がっています。脂っぽさがないので齢50を超えた人間の胃にもやさしい。おいしくてヘルシー。何個でも食べられる。サイコー。

鶏もも肉300gでこの量。油で揚げた場合は2人分になるけど、トースターで焼くとしつこさがないので、このくらいならひとりで食べられます

鶏もも肉300gでこの量。油で揚げた場合は2人分になるけど、トースターで焼くとしつこさがないので、このくらいならひとりで食べられます

厚めの肉も中までしっかり火が通っています

厚めの肉も中までしっかり火が通っています

適度に脂が落ちて最高! 「串焼き」

さらに串焼き。いわゆる、塩ネギマ。酒・塩・砂糖・にんにくで下味を付けた鶏もも肉と、軽く塩を振った長ネギを串に刺し、網を入れた専用容器の並べて自動メニュー「13(串焼き)」。こちらもふたはしません。

下味をつけた鶏もも肉300gと塩を振ったネギを串に刺して並べます。串打ちがかなりめんどうです

下味をつけた鶏もも肉300gと塩を振ったネギを串に刺して並べます。串打ちがかなりめんどうです

何これ、ちょーうまい!!!! 適度に脂の落ちた鶏肉はホクホクで、下味の塩とニンニクがほどよくからみジューシー。そして、香ばしい焼ネギの匂いが食欲をそそります。こ、これはビールが、ビールが必要。絶対必要。このあと仕事をしなければいけませんが、そんなのどうでもいい。この串焼きにはビールは必須。ああ、たまらん。串打ちがめんどうではありますが、この「串焼き」のためだけに「MOT-401」を買っても(略)。

ああ、うまい。この1本のために生きてきた。焼き鳥は人類の宝

ああ、うまい。この1本のために生きてきた。焼き鳥は人類の宝

オーブン効果でふっくら焼ける「ハンバーグ」

最後にハンバーグ。取説には挽き肉から手作りするレシピが掲載されていますが、料理苦手なオヤジはスーパーで成形ハンバーグのたねを買ってきて対応します。ええ。めんどうですからね。

専用容器に直接ハンバーグのたねを置き、ケチャップ・ウスターソース・粒マスタード・片栗粉を混ぜたソースをかけたら、ふたをして自動メニュー「11(ハンバーグ)」。ふっくらふくらんでしっかりとオーブン効果が出ているようですが、食感はちょっと硬い。ソースも焼き過ぎ。うーん、今回はイマイチ。次回は火力を弱めにして挑戦してみよう。

分厚いハンバーグも中までしっかり火が通り、ふっくらふくらんでいます。でも、ちょっと焼きすぎて硬い

分厚いハンバーグも中までしっかり火が通り、ふっくらふくらんでいます。でも、ちょっと焼きすぎて硬い

素材の味を生かす「焼き魚」「焼きいも」

このほかに、付属の受け皿を使った自動メニューとして、「14(焼き魚)」と「6(焼きいも)」も試してみました。塩鮭は受け皿にアルミホイルを敷いて約15分焼きます。問題なくうまいです。

アルミホイルを敷いた皿に並べてスイッチを入れて、あとはほったらかし。目を離しても焼きすぎることはなく、ちょうどよい焼き鮭ができます。忙しい朝にいいですね

アルミホイルを敷いた皿に並べてスイッチを入れて、あとはほったらかし。目を離しても焼きすぎることはなく、ちょうどよい焼き鮭ができます。忙しい朝にいいですね

焼きいももアルミホイルを敷いて焼きます。こちらは約60分かけてじっくり焼き上げます。うん。これもうまい。両方とも焼きすぎず、それでいて中までしっかり火が通っており、素材の味を生かした仕上がりとなっています。シンプルにうまい。

60分かけてじっくり焼いたイモは、ねっとり甘みが染み出てきておいしい

60分かけてじっくり焼いたイモは、ねっとり甘みが染み出てきておいしい

専用容器が秀逸! お手入れも簡単

「MOT-401」を使ってみて感じたのは、専用容器(固有名詞をつけたらいいのに)の使い勝手のよさと、秀逸さでした。蓄熱性の高いSPCC鋼板製の専用容器は、熱と蒸気を閉じ込めて食材を芯までふっくら焼き上げ、素材本来の旨味を引き出すことに長けています。

加えて、底が深いのでふたを開けて調理しても脂が飛び散らないし、容器そのものにはフッ素コーティングが施されているので、焦げ付いても簡単に洗い落とすことができます。

ハンバーグを作る時にソースが焦げ付いてしまったのですが、少し水につけただけで、簡単に指でこそぎ落とすことができました

ハンバーグを作る時にソースが焦げ付いてしまったのですが、少し水につけただけで、簡単に指でこそぎ落とすことができました

今回試したレシピはどれもフライパンで作れるものですが、「MOT-401」を使う利点は、ほったらかしにできること。マイコンによって火加減を自動制御してくれるので、自動メニューを選んでスタートボタンを押せば、あとは放っておいていい。火加減の設定はいらないし、焦げ付かないように張り付いて見ていなくていい。油を使わないのでヘルシーだし、片付けも楽。量的にも1〜2人用の夕食ならばこれで十分です。

トースターはすでに群雄割拠ですが、またひとつ、有力候補が登場してしまった。どれを買おうか悩むなあ。

近藤克己

近藤克己

1966年生まれ、福島県出身。大学では考古学を専攻。主に生活家電を中心に執筆活動する家電&デジタルライター。レビューや検証記事では、オジさん目線を大切にしている。得意分野は家電流通・家電量販店。趣味は、ゴルフ、ギター、山登り、アニメ、漫画、歴史、猫。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る