シャープのウォーターオーブン「ヘルシオ」に新モデルが登場。食材の温度帯、食材の種類や量を問わずに調理法を選ぶだけで調理できる「まかせて調理」が“もっとおいしく食べられる”ようになったほか、角皿を使わずに少量が作れる新しい調理方法が搭載されました。
ラインアップは3機種で、右側からグレードが高い順。3機種とも庫内容量30Lで、ベーシックモデル「AX-N1B」のみ1段調理となります。市場想定価格は、最上位モデル「AX-LSX3B」が213,000円前後(税込)、「AX-RS1B」が163,000円前後(税込)、ベーシックモデル「AX-N1B」が119,000円前後(税込)
3機種すべてに「ヘルシオ」の人気機能「まかせて調理」が搭載されていますが、対応する調理方法の種類や数が異なります。また、今回紹介する「ヘルシオ」の新機能「ほかほかキープ」と「らくグリ!調理」を両方搭載しているのは、最上位モデル「AX-LSX3B」のみ。発売予定日は「AX-LSX3B」と「AX-RS1B」が2024年6月20日、「AX-N1B」が2024年7月25日です
ウォーターオーブン「ヘルシオ」が調理に使用する過熱水蒸気は、一般的なオーブンレンジ(熱風)の約8倍の熱量を持つ、パワフルな熱源。過熱水蒸気が食材に触れると温度差で冷え、水に戻ろうとするときに発生する大量の熱(潜熱)を使うため、適度な潤いを与えつつ食材の中心まで熱を素早く伝え、しっかり焼き目を付けながらおいしく仕上げます。高温の過熱水蒸気が充満した庫内は低酸素状態になるので、食材の酸化が防げ、栄養素が守られるのも特徴。脱油や減塩の効果もあります。
過熱水蒸気は、水蒸気を100度以上に加熱した気体
さらに、過熱水蒸気には温度が低いほうにより多くの熱を与えるという特性があります。この特性を使った「ヘルシオ」の代表的な機能が「まかせて調理」。多くのオーブンレンジに搭載されている自動メニューは、加熱温度や時間をおまかせできるものの、レシピどおりに食材や分量を用意しなければならないものがほとんどです。いっぽう、「ヘルシオ」の「まかせて調理」は、食材や分量の細かい指定はなし。しかも、冷凍・冷蔵・常温といった温度帯の異なる食材を同時に調理できます。
凍ったままの食材に対応しているだけでなく、冷蔵・常温の食材と一緒にまとめて調理可能。過熱水蒸気に、食材の状態を細かく判別する「64眼赤外線ムーブセンサー」と「温度センサー」を組み合わせることで、加熱ムラを抑え、すべての食材をちょうどよく仕上げます
角皿に調理したい食材を並べて、まかせて調理に用意されている調理方法「網焼き・揚げる」「焼く」「炒める」「蒸す・ゆでる」を選んで、スタートボタンを押すだけと、準備も操作も手間なし。過熱水蒸気で調理するのでアルミ箔が使えるのも便利です
そんな「まかせて調理」で作った料理を、いつでもおいしく食べられる新機能が最上位モデル「AX-LSX3B」に追加されました。加熱時間などをおまかせできる自動調理では、その間に別の調理や家事をすることが多く、調理終了後にすぐに取り出せないときがあります。せっかくおいしくできあがっても、取り出すタイミングが遅れれば遅れるだけ料理は冷めてしまい、おいしさが犠牲になることも。そこで、調理終了後に“ほかほかの状態”を維持する機能「ほかほかキープ」を搭載。「まかせて調理」のうち、「網焼き・揚げる」「焼く」の調理法(1段調理)に限られますが、スタート時に「+ほかほかキープ」を選択すれば、調理終了後、最大30分間“食べごろの温かさ”を保持してくれます。
「まかせて調理」(1段調理)の「網焼き・揚げる」「焼く」に用意された「+ほかほかキープ」を選べば、調理が終わった後、ほかほかの状態をキープしてくれます
通常、「まかせて調理」終了後は、安全にドアを開けられるように庫内の蒸気を排出。外気を入れて庫内を冷ます工程に移るため、できあがった料理を庫内に放置したままにしておくと、食材が冷めるほか、乾燥しやすくなります。「ほかほかキープ」を使う場合も、調理終了後、安全性のため、いったん庫内の蒸気を排出。その後、庫内を密閉し、適度に蒸気を入れることで、できあがった料理の乾燥を防ぎながら、80〜85度前後の温かい状態をキープします。
「ヘルシオ」に限らず、2段調理に対応した庫内容量30Lのオーブンレンジでも1〜2人分の調理はできます。しかし、シャープの調査によると、角皿を洗うのが面倒という理由から1〜2人分の少量はフライパンなどで作ってしまう人が多いそう。そこで、最上位モデル「AX-LSX3B」とひとつ下のモデル「AX-RS1B」に、角皿を使わず、小型サイズの「ヘルシオトレー」で作れる「らくグリ!調理」を搭載。「まかせて調理」の「焼く」と同じ加熱方法なので、食材の状態(冷凍・冷蔵・常温)、種類、分量を気にせず調理できます。
食材を入れた「ヘルシオトレー」をそのまま庫内に置いて調理できるので、洗い物は「ヘルシオトレー」のみ!
「らくグリ!調理」も過熱水蒸気で調理します。「ヘルシオトレー」の底四隅に突起を設け、庫内に直接置いても過熱水蒸気が下に回るように工夫。トレーを包み込むように過熱水蒸気が循環し、食材の中心部までしっかり加熱します
「らくグリ!調理」も準備や操作は簡単。「ヘルシオトレー」に食材を入れ、庫内中央にセット
※卵はアルミ箔でしっかり包んでから調理します
「らくグリ!調理」にはメニュー例として「ハンバーグ&添え野菜&ゆで卵」や「鶏の漬け焼き&添え野菜」などのメニューが用意されていますが、「らくグリ!調理」を選んでスタートボタンを押すだけで調理できます。こっちのほうが、手順が少なくて楽でしょう
「ハンバーグ&添え野菜&ゆで卵」は19分くらいで完成しました
一度に調理したハンバーグと野菜は、どれもちょうどいい火の通り具合。野菜は色が鮮やかで、甘みをしっかり感じます
「まかせて調理」でも1人分の調理はできますが、角皿を使わなくてはならないので、少量のグリル調理なら「らくグリ!調理」というように、使い分けられるのは便利。追加でもう1品欲しいときにも、サッと準備できそう。
「ヘルシオトレー」のサイズは270(幅)×170(奧行)×40(高さ)mmと小型ですが、深さがあるので、結構入ります。食材は重ならないように並べ、400gまで投入可能
いろんな食材を一度に調理できるので、お弁当のおかず作りにもうってつけ
シャープのオーブンレンジに搭載されている「ワンディッシュメニュー」を、「ヘルシオ」の新モデル3機種に搭載。「ワンディッシュメニュー」とは、耐熱の食器に調味料を加えた具材を入れ、その上にごはんや茹で麺(冷凍にも対応)を載せて調理するだけで1品完成する手軽なレンジメニューです。いくつかのメニューが用意されていますが、冷蔵庫にある食材でアレンジしてOK。蒸気を検知し、加熱時間などを自動で調整して調理してくれるので、1人分をサッと作りたいときに役立ちます。
冷凍茹で麺にも対応。食器で作れるので、洗い物が減らせます