窓掃除って、年に1回、大晦日の大掃除だけでは済まないですよね。冬は雪、春一番による砂埃、春から初夏にかけては花粉、梅雨の長雨、夏のゲリラ雷雨、秋雨前線による長雨と、年がら年中、窓は汚れています。
特に我が家は、隣の区画に畑があり、歩いて2-3分の距離には小学校があります。風の強い日は畑と小学校の校庭から砂埃が吹き荒れ、窓は真っ白。
以前は、ゴールデンウイークやお盆など連休の時期に重い腰を上げて窓掃除していましたが、歳を重ねるにつれ段々と億劫になってきて、今や年1回するかしないか。
だって、2階建ての場合、窓の数が多いし、高所恐怖症なので2階の腰高窓の掃除は死ぬほど怖い。もうムリ。窓掃除キライ。
で、以前から窓掃除ロボットが気になっていたのですが、年に数回使う程度のものに数万円を出す価値があるかと思い悩み、今まで手に取ることがなかったのです。
そんなところに今回、2026年6月に発売されたエコバックスの窓拭きロボット「WINBOT mini 2」を試せる機会がやってきました。はたして、窓拭きロボットは価格に見合った家電なのでしょうか。
エコバックスの窓拭きロボット「WINBOT mini 2」
WINBOT mini 2のサイズは縦横215mm、厚さ55mmで、重量は1.3kg。小型で薄型のボディが特徴で、従来モデルでは難しかった格子付き窓などの隙間に対応できるようになりました。
本体、予備のモップパッド、専用洗剤(230ml)を付属
窓拭きの仕組みとしては、裏面中央のファンが空気を強力に吸い込み、最大8000Paの吸着力で窓に張り付き、2つのゴム履帯車輪で縦横無尽に窓面を動き回りながら、前後のノズルから噴射した洗浄液をモップパッドで拭き取っていく、というものです。なお、走行時の吸着力は3400Paとのこと。
中央のファンで強力に空気を吸い込んでガラスに吸着する仕組み
前後2か所に洗剤液を噴射するノズルを搭載
駆動方式はAC電源。電源ケーブルは、WINBOT mini 2からアダプターまでは約3.5m、アダプターからコンセントプラグまでは約1.3m。アダプターが宙に浮いた状態で使用すると落下の危険性があるため、3.5mの範囲内で使用することになります。
なお、3000mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵していますが、これは駆動するためのものではなく、停電時など電源供給が途切れた場合でも30分間吸着を続け、落下することなく安全に取り外しするためのバックアップ電源。もしものために、使用前に充電しておく必要があります。
電源が切れても30分間吸着し続けられるバッテリーを内蔵しており、もしもの時にも安心
使い方はとっても簡単。まず、裏面に面テープで貼り付いているモップパッドをはがし、水を含ませ、固く絞ってから再度貼り付けて、上面にある水タンクに専用洗浄液を補充します。水道水も利用可能とありますが、洗浄力を高めるためには専用洗剤がよいとのことでした。
本体の水タンクに専用洗剤を注入して準備完了。水タンクは最大容量50ml
そして、本体をガラスに押し当ててスタートボタンを2秒長押し。すぐに吸引が始まり、「しっかり吸着ができました」という音声案内とともに運転をスタートします。スタート場所はどこでもOK。自動的に窓の上まで上がり、右上隅を見つけた後に、右から左へ、ジグザグに動いて下に降りてきます。
本体中央のハンドルをしっかり握り、上部のスイッチを長押して吸着。自動的に窓の右上に向かい、掃除をスタートする
ガラスにしっかり吸着して落ちる心配はない
この間、左右に動くたびにノズルから霧状の洗浄液が噴射され、汚れを拭き取っていきます。メーカーによると、高周波振動で水を粒径10μmの超微細ミストに変化させるとのこと。それがガラスについたホコリや汚れを浮かせて除去するそうです。
左右に動きながら上からジグザグに降りてくる。左右に動く時に、前後のノズルから洗浄液を噴射
賢いな、と思ったのが、スタート地点を記憶し、掃除が終わったらスタート地点まで戻ってくること。手が届かない高さのある窓ガラスでも、下からスタートして下に戻ってきます。とってもラクちん。
実際の掃除性能はどうでしょう。まず、ガラス面への吸着に関しては、まったく不安はありません。四隅のガイドホイールと中央の前後2か所のバンパーが障害センサーの役割をし、窓枠やクレセント錠に当たった場合もスムーズに方向転換します。
肝心の汚れ落ちですが、室内側に関しては問題なし。指紋やホコリをキレイに落としてピカピカです。高速モードで掃除しましたが、モップパッドを見るとかなり汚れがついており、こんなに汚かったのかと驚きました。やはりひんぱんに掃除しないとダメですね。
もっと汚れの酷い外側も掃除してみました。1年ほど前に高圧洗浄機で水洗いしただけなので、花粉、砂埃、排気ガス、PM2.5など諸々の汚れがハードにこびりついていましたが、キレイに取れています。掃除する前に指で擦ってみるとザラザラしていたものが、掃除後はキュッキュッという感じで、ザラザラ感はなくなっています。
リビングの窓ガラス1枚の内側を掃除しただけでこんなに汚れが取れた。はっきり覚えていないが、最後に窓拭き掃除をしたのは1年以上前だったような…
ただ、四隅や窓枠ギリギリのところに汚れ残りが少々ありました。WINBOT mini 2は、窓枠に沿って動く時に四隅のホイール型コーナーブラシが回転し、フレームから1mmの距離まできれいに拭き上げる性能を持つとしていますが、頑固な汚れには抗えませんでした。
より汚れの酷い外側も掃除してみた
写真ではわかりづらいが、左がWINBOT mini 2で掃除済み、右が未掃除。左側は白い汚れがほとんど落ちており、触ってみてもザラザラ感はない
本体操作では「高速清掃」(汚れの少ない内側窓)のみしか選べませんが、スマホアプリを接続すると「徹底的な清掃」(汚れが酷い外側窓)、「エッジ清掃」(隅の清掃)、「念入り清掃」(あまり汚れていない外側窓)、「スポット清掃」(部分的汚れを繰り返し清掃)、「リモートコントロール」が選べるので、「徹底的な清掃」と「エッジ清掃」を選んで掃除してみたのですが、それでも落ちません。
スマホアプリからは「徹底的な清掃」など複数の掃除モードを選択できる
「徹底的な清掃」「エッジ清掃」を試してみたが、それでも一部に汚れが残った。WINBOT mini 2の清掃能力の問題というより、長期間掃除しなかったせいで汚れが強くこびりついたためか
しかし、これは許容レベル。汚れ残りはかなり少ないので、そこだけ自分で雑巾がけすればよいのです。そもそも、長期間にわたって窓掃除していなかったためにこびりつきが酷かったと思われるので、WINBOT mini 2で定期的に掃除すれば、こうしたこびりつきはなくなり、常にきれいな状態が保てるはずです。
ガラス窓1枚の外側を掃除しただけでこれほどの汚れが落ちた
なお、2階の仕事部屋の窓には、網戸の虫よけスプレーによるシミがべったりついていますが、これも2回の「徹底的な清掃」でも汚れが落としきれませんでした。このようなハードな汚れは一度手洗いしたほうがよさそうです。
虫除けスプレーには油分も含まれるので、そう簡単には落ちない。これは仕方ない
そして! 最も恩恵を感じたのが2階の腰高窓掃除! いやもう、サイコーです。
2階の腰高窓はベランダがないので、外側を掃除する場合、室内から身を乗り出して掃除するしかありません。高所恐怖症にとって、2mの高さでも足がすくむのに、5m近くある腰高窓から身を乗り出すなんて自殺行為です。それでなくても最近、足腰・腕の筋肉は弱るし、体幹も弱っているので、バランスを取りながら掃除できる気がしません。
WINBOT mini 2の場合は、ちょっと手を伸ばして本体を貼り付けるだけ。先に述べたとおり、どこに貼り付けても自動的に右上に向かい、自動的に最初の場所に戻ってくるので、無理のなく手の届く場所からスタートできます。回収も容易です。
ちょっと手を伸ばすだけでセット完了。2階の腰高窓掃除はもう怖くない
5m近い高さにある出窓なのでドキドキだったが、落ちることなくしっかり窓掃除。ただし、部屋の中で電源ケーブルとセーフティロープは握っていたほうがよいだろう
注意点としては、窓の隙間から電源ケーブルとセーフティロープを通すために窓がロックされず、WINBOT mini 2の走行によって窓がズレてしまうこと。窓が開く方向にズレたり、閉まる方向にズレたりします。特に、閉まる方向にズレると電源ケーブルを強く挟んでしまい、ケーブルがピンと張ってWINBOT mini 2の動きを止めてしまう可能性があります。そうなると、落下の危険性があるので注意が必要。基本的に、窓掃除中はほったらかしにせず、WINBOT mini 2の動きを見守りましょう。
2階の出窓掃除の際にはベッドの支柱にセーフティロープを結びつけて万一に備える
掃除に要する時間は「高速清掃」モードで1m2あたり2分半前後となっています。一般的な掃き出し窓(バルコニーや庭への出入り口として使用される、床面まで達する大きな窓)なら1枚の片面を4分程度で、腰高窓(床から80〜90cmの高さに取り付けられる窓)なら1枚の片面を2分半程度で掃除できます。
なお、我が家の掃き出し窓は少し小さめなのですが、「高速清掃」モードでは4分弱、「徹底的な清掃」モードでは7分強で掃除が完了しました。
さて、冒頭に述べました、年に数回使うか使わないかに数万円かけるのはどうか、という疑問ですが、実際に使ってみると、“その価値あり”というのが個人的な感想です。
理由の1つ目は、窓掃除のハードルがかなり下がること。手拭き掃除の場合、ガラスクリーナーで汚れを取ってから乾拭きするという二度手間が必要となり、それが億劫でついつい窓掃除をサボりがちになります。高所恐怖症なので、2階の腰高窓の掃除となると、さらにやる気が起きません。ましてや老後をむかえて今より体が動かなくなった時、年に1回ですら窓掃除をできるかどうか……。
その点、WINBOT mini 2なら、窓にセットし、スイッチを押して、あとは見ているだけ。ウインウイン掃除しているのを見ているのも楽しい時間です。冒頭に述べたとおり、窓掃除は年末だけでなく、年に何回もすべき家事ですが、WINBOT mini 2があれば、大雨や大風の翌日にすぐにでも窓掃除ができそうです。
理由の2つ目は、意外にコスパがいいのでは? と思えること。クリーニング業者に窓ガラス清掃を依頼すると、腰高窓1枚で2000円程度から、掃き出し窓で2700円程度から、高所のガラス窓は要相談という料金設定が相場で、掃き出し窓4か所+腰高窓3か所+高所窓3か所ある我が家の場合、家中すべての窓掃除を依頼すると2万円以上はかかる計算です。
つまり、本体価格4万円弱(2026年10月2日時点)のWINBOT mini 2を2回以上使ったら元が取れるということ。ちょっと乱暴な計算ですが、使えば使うほどお得な気分になれそうです(笑)
ただ、付属の230ml入り専用洗浄液は、2階建て住宅のすべての窓を掃除した場合、1回で使いきってしまいかねません。ここはちょっとコストがかかりますね。専用洗剤は直販の場合、1L入りで2530円(税込)。家中の窓掃除が4回は使える計算です。そう考えると、こちらもそれほど高くないのでは? と思えてきました(笑)
窓が汚れていると、家の中がほんのり暗くなります。家の中から外を眺めた時、窓が汚いと、心理的にも暗くなるでしょう。今回、WINBOT mini 2で久しぶりに窓掃除をして、我が家はこんなに明るかったのかと、驚いたくらいです。花が咲く時期なら、家の中から庭を見るのが楽しくなりそう。そして、老後こそそういったことから感じる喜びが大きいんじゃないかという気もします。
筆者のように、定期的に窓掃除がしたいけど面倒と思っている、キレイ好きだけどズボラな人にWINBOT mini 2はまさにピッタリの家電ではないでしょうか。