レビュー

使ってみた! 面倒くさがり屋でもスムージー生活が続きそうな「ブレンドフォース グラス」

世の中には数多くの美容法がありますが、そのなかでも息が長いのが「朝スムージー」。朝ごはんの代わりに、果物や野菜をミキサーにかけた生のジュースを飲むという美容法です。筆者も一時は美容のためにとスムージーを取り入れていましたが、最近では味が気に入ってデザート感覚で飲んでいます。

無精者の筆者がスムージー作りに使用するのは、もっぱら“大き目のコップの中でフルーツを撹拌できる”のが魅力のハンドブレンダー。しかし、ハンドブレンダーは手軽な反面、フルーツの皮が残るといったパワー不足を感じることもありました。そこで、今回「大容量&パワフル」がウリのティファールのミキサー「ブレンドフォース グラス BL310AJP」(以下BL310AJP)を使ってみることにしました。

タンブラーなら6杯分! 1.2lの大容量

BL310AJPは、大きなカップを本体に組み合わせて使用する、いかにも「ミキサー」といったデザインの製品。最初はその大きさに驚きましたが、なんと最大容量が1.2lあると知って納得。一般的なタンブラーなら6杯、大きめのコップでも4杯分のスムージーが作れるので、家族でスムージーを飲む家庭にもピッタリです。ちなみに、筆者が以前仕事で取材したダイエット講師によると、スムージーを食事の代わりに飲む「置き換えダイエット」をするなら、一食1lが目安とのこと。一般的なミキサーは、容量が700ml程度のものが多いので、ダイエット中の人にも1.2lというのはかなり心強い容量ですね。

見た目はいかにも「ミキサー」という形。刃はチタンコートの6枚刃を採用。サイズは、165(幅)×165(奥行)×395(高さ)mm。重さは、なんと約3kg。持ってみるとかなり重く感じます。消費電力は300W

すべての操作は正面のダイヤルで行う。左にひねっている間だけ刃が回る「パルス」のほか、2段階の回転速度が選べる

カップ底部の刃は取り外しも可能。粘度の高いものを調理しても簡単に洗えるのはうれしい

カップ底部の刃は取り外しも可能。粘度の高いものを調理しても簡単に洗えるのはうれしい

ただし、カップ容量が大きい分、重量はそれなりにあります。持ち上げたり、移動させる機会の多いカップ部分の重量だけで1.6kgほど。ここに大量のジュースを入れると、持ち上げるだけでもかなり重く感じます。カップが重いのは、なんといっても素材に耐熱ガラスを使用しているため。ただ、ガラス素材は汚れにくく、匂い移りもないというメリットもあります。ちなみに、現在我が家で使用しているブレンダー用容器はプラスチック製。氷などの固い素材を使用しているためか、もともとは透明だったのが今は傷だらけ。あまり、見た目は良くありません。さらに、ショウガやニンニクといったニオイの強いものを調理すると、いくら洗ってもニオイが取れないという問題点も。しかし、ガラスの場合はこのような心配はありません。

カップ部分はもちろん外すことができます。カップの定格容量は液体ならば1,250mlと、かなり大容量! ただし、カップだけでも約1.6kgと、結構な重さがあります

我が家のハンドブレンダーに付属していたプラスチックカップ。購入時は透明だったのだが、プラスチックに傷が入り汚くみえる。目に見えない雑菌が傷に入り込むのも心配

気になるスムージーの仕上がりは?

我が家のハンドブレンダーでは、どうしても果物の皮やタネが残ってしまうのが不満でしたが、BL310AJPはこの点でも優秀。もちろん、ジューサーで調理したレベルまで固形物がなくなるわけではなく、リンゴのツブツブ感などは残っています。しかし、歯に挟まるような固形物はなく、ほとんど気にならないレベルまで粉砕されています。

特に実感できたのが、厚いリンゴの皮やブドウのタネ。我が家のハンドブレンダーではジャリジャリと残るブドウのタネですが、BL310AJPでジュースを作ると、まったくジャリジャリ感を感じませんでした。ブドウの種はポリフェノールやビタミンEが豊富といわれている上、皮やタネに栄養がある果物は多くあります。このような「野菜や果物をそのまま食べたい」という人にもBL310AJPはよいのではないでしょうか。ちなみにジュースを作る際のコツは、カップ内で食材が滑らかに対流するだけの、十分な水分を入れること。筆者は最初、欲張ってパンパンに果物や野菜をいれたところ、皮やタネの食感が残る、あまり口当たりのよくないスムージーになってしまいました。

果物や野菜を皮や種ごとミキサーに投入! ブロッコリーやオクラなど、普通は火を通す野菜もスムージーなら生で食べられるのは◎。本来グリーンスムージーは葉野菜と果物、水以外は入れないようですが、我が家では味重視で牛乳なども入れています

出来上がったスムージー。ところどころ赤い皮が見えていますが、飲んでみるとほとんどジャリジャリ感はありません。今回は写真のタンブラーで6杯分が作れました

同じ量の種ありブドウとバナナ、水、氷を使って、ハンドブレンダーとミキサーでジュースを作ってみた

同じ量の種ありブドウとバナナ、水、氷を使って、ハンドブレンダーとミキサーでジュースを作ってみた

左がBL310AJPで、右がハンドブレンダー。カップに入れたときの見た目でも、あきらかに差が。10分置いて、底の沈殿液をキッチンペーパーで濾したところ、ハンドブレンダーはブドウの種がそのままでてきました

ところで、「一度に6杯のスムージーができても飲み切れない!」という人もいるかもしれません。しかし、我が家ではカップなどに入れて2〜3日分を作り置きすることもあります。また、安くなったフルーツを大量にミキサーにかけて冷凍しておくことも。こうすれば、フルーツを買い忘れた日でも、凍ったフルーツで代用ができるからです。「作りたて」と比較すると栄養価は落ちるかもしれませんが、“毎日、野菜とフルーツを購入して、洗って、切ってミキサーにかける”というのは面倒な人も多いでしょう。飽きてあきらめてしまうくらいならば、少々栄養価が落ちても続けられる方法を選びたい。面倒くさがり屋さんなら、スムージー用のミキサーは大容量のものがうってつけだと筆者は思います。

余ったスムージーや果物は、製氷機に入れて凍らせてもいいでしょう。果物を買い忘れた朝にスムージーに混ぜたり、夏はそのまま齧っても美味しい

毎日の食事に「もう一品」がありがたい

せっかくミキサーを使うなら、スムージー以外の料理にも使いたいものです。そこで付属のレシピをみたところ、この製品で提案されていたのが「素材しりとりレシピ」と「リメイクレシピ」。

「素材しりとりレシピ」とは、野菜や果物ペースト状にして保存するというもの。今年は天候不順のために葉物の野菜が高価ですが、セールなどで安くなっていても、葉物はすぐに傷むため買いだめがしにくいのが難点。そこで、葉物をまとめてピューレにすることで、保存しやすくなります。我が家で試したのは最近価格が上がっている「ほうれん草」。今回は、3束(約600g)を購入し、一度軽く茹でてからBL310AJPでピューレ状に粉砕しました。なんといってもうれしいのは、最初は大きな鍋いっぱいにあったほうれん草が、ピューレにすると保存袋2個分までコンパクトになったこと! また、ピューレ状なので、スープにしたり、ジュースに入れたりと、すぐに使えるのも便利です。

ほうれん草は栄養もたっぷりなので、たくさん食べたい野菜のひとつですが、味が嫌いという子供も多い野菜。しかし、ピューレ状になっていればパンケーキに混ぜるといった工夫が、手間をかけずにできるのも便利。また、保存袋に入れて冷凍保存をすれば、長期保存も可能。そのため、大量に食材を購入しても、無駄にすることが減りそうです。

ミキサーのカップの中に骨ごと魚をぶつ切りにして入れ、調味料と片栗粉、水を入れてスイッチを入れれば「魚のツミレ」を作るのも簡単。刃が取り外せるので、ミキサーの底にくっついた食材をこそげ取るのも簡単

安いときにまとめ買いした葉野菜も、軽く茹でてピューレ状にすれば保存が簡単に。保存袋に入れれば冷凍して長期保存もできる。ピューレがあれば、あと一品作りたいときに便利。今回はコンソメや牛乳などを加えてほうれん草のポタージュを作ってみました

一方、「リメイクレシピ」は、その名のとおり料理を「リメイク」して別の料理に変更するレシピ。たとえば、クリームシチューはカルボナーラのソースに、ミネストローネはチキンソテーのソースに早変わりします。ちょっと面白いのが「肉じゃが」を「コロッケ」に変更するリメイクレシピ。我が家でもコロッケを作ったところ、肉じゃが特有の、甘みのある味が好評でした。いつもは“大量に作っても余ったら困る”と、少ない量しか作らない肉じゃがですが、これなら安心して大量に作っておけます。煮物は多めに作った方が美味しいので、これはうれしいですね。

いつものように作った肉じゃが。余ったらミキサーにかけてコロッケに「リメイク」。そのままでは水っぽいので「おから」を混ぜるのがいいらしい。家族には肉じゃがよりも好評。さらに余った肉じゃがペーストは、卵と片栗粉を混ぜて「おやき」にして食べました。こちらも美味しかった!

まとめ

我が家では、今まではポタージュスープを作っても野菜の「カス」が残ることが多く、ミキサーにかけたあとに「濾す」作業が必要でした。しかし、パワーのあるBL310AJPなら、この手間が必要ありません。そして、我が家は2人ぐらしのため、最初はあまり惹かれなかった「大容量」も、使っているうちに大きなメリットだと気が付きました。少人数の家族だからこそ、あまりがちな野菜や果物が、一度に処理、冷凍保存できるためです。

唯一気になるのは、やはりカップがガラス製なので重いこと。大きくて重いため、何度も出したり洗ったりするのは少々面倒です。ただ、ガラスなので魚料理やニンニク料理をした後も、ニオイ移りがほとんどない点はうれしいところ。重さをとるか、ニオイなどの衛生面をとるか……。この点は悩ましい部分ですね。

倉本 春
Writer
倉本 春
パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。
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