レビュー
30cm四方のスペースに設置できるうえに清浄能力も上々

ダイキンのスリムな加湿空気清浄機「MCK55S」を1か月“ガチ”レビュー!

花粉やPM2.5が気になる季節。これを機に今年こそはリビングに一台、または2台目として個室にも加湿空気清浄機を設置しようと考えている人も多いのではないだろうか。しかし、加湿機能が搭載されたモデルは意外と場所を取る。そんな時に目についたのが、ダイキン「MCK55S」だ。従来とはまったく違う構造にすることで、幅と奥行を30cm以下とした。しかし、そのようなスリムな本体で満足度の高い空気清浄や加湿ができるのか疑問が残る。そこで、自宅で1か月使って実力を確かめてみた。

構造をチェック!

同社の空気清浄機は前面からフィルターと加湿ユニット、そして最奥に送風ファンがある構造だったが、MCK55Sは下からファン→フィルター→加湿ユニットというように積み上げることでスリム化を実現。そのぶん高さは増したものの、設置面積は従来より30%も小さくなった。

しかし、空気清浄機の場合“コンパクト=浄化性能もそれなり”な印象がある。MCK55Sは吸込口の面積を従来より20%拡大し、広範囲のホコリを効率よく吸引できるように工夫。さらに、吸い込んだ汚れを内部で分解するストリーマと、放出して浮遊菌やニオイに効果を発揮するアクティブプラズマイオンという上位モデル同様の除菌技術を搭載することで、高い性能を保持している。

<関連記事>従来モデルとの構造を比較したい場合は、こちらの記事をチェック!

サイズは27(幅)×70(高さ)×27(奥行)cmなので、狭い所にも設置できる。適用床面積(空気清浄時/加湿空気清浄時)は〜25畳/〜14畳

本体前面下と両サイドに吸込口を装備。吸込口から近い位置に送風ファンがあるため、効率よく吸引できるのだそう

最下層部にあるファンは見えないが、格子の下に装備されており上方向に送風。また、ファンの上部にはプラズマ放電の一種であるストリーマを発生させるユニットも搭載されている

吸い込まれた空気は、最初に集じんフィルターでろ過。HEPAフィルターではないが、フィルターが帯電しているのでホコリなどをしっかりキャッチできる

集じんフィルターの上には、脱臭フィルターがセットされている。脱臭フィルターに吸着したニオイはストリーマで分解されるため、脱臭能力が持続するという

ろ過されてキレイになった空気が最後に通過するのが、加湿フィルター。水が溜まるトレーや加湿フィルターにもストリーマを照射することで、雑菌の繁殖を抑制している

天面から浄化された空気が放出される(写真は最大風量時)。吹出口と吸込口が離れた位置にあるため、キレイになった空気を再び吸引してしまうことが減るのだそう

一般的な空気清浄機は吹出口の直下に送風ファンがある。MCK55Sは加湿トレイがくる構造なので、たとえば子どもが吹出口に誤って物を入れてしまっても故障しにくい

加湿+空気清浄をしてみよう!

鉄筋コンクリート建てのマンションのLDK(11畳)で、MCK55Sを使ってみた。空気清浄単独の運転もできるが、筆者が使用した時期は乾燥が激しかったので加湿機能をONにして運転スタート。ダイキンの空気清浄機は、加湿をしながらでも清浄能力が落ちないのが魅力だ(他メーカーの場合、低下する)。

加湿空気清浄を行うので、水タンクに給水する準備が必要。水タンクは上部にあるので、かがむことなく取り外しできる

写真では手を沿えているが、水タンクは自立する仕様なので給水もしやすい

写真では手を沿えているが、水タンクは自立する仕様なので給水もしやすい

電源を入れると空気清浄がスタート。「加湿」をONにすれば、加湿空気清浄となる。加湿具合は「ひかえめ」(湿度40%)、「標準」(湿度50%)、「高め」(湿度60%)の3つから選ぶことも可能

付属のリモコンで運転ON/OFFや設定を変えてもいい

付属のリモコンで運転ON/OFFや設定を変えてもいい

PM2.5などの微粒子から大きな粒子のホコリまで見分けるセンサーとニオイを検知するセンサーを搭載しているので、自動運転にしておけば、空気の汚れにあわせて適切な運転に切り替わる

1か月間、加湿空気清浄運転を行った結果をお伝えしよう。自動運転で“おまかせ”状態だったので操作で困ることはなかったが、一番気になるのは清浄能力。空気は目で判断できないため、集じんフィルターの汚れ具合でチェックしてみる。

写真ではわかりづらいかもしれないが、1か月間使用した後の集じんフィルターは全体的に黒っぽく変色

写真ではわかりづらいかもしれないが、1か月間使用した後の集じんフィルターは全体的に黒っぽく変色

使用後の集じんフィルターを拡大してみると、フィルターのすき間に大きなホコリやゴミが吸着しているのが目立つ。日本電機工業会の規格に基づいて算出されたフィルターの交換寿命は10年だが、これだけしっかり汚れを取っていると、効果を維持するためにはもっと早いサイクルで交換したほうがよさそうだ

集じんフィルターの汚れ具合を見る限り清浄能力は上々な印象だが、加湿のほうはどうだろう。スペック上の加湿量は500mL/hと、コンパクトな設計の割には高い数値となっている。実際に運転したみたところ、室温18.2℃・湿度36%の状態で加湿(設定「高め」)で運転した際には10分後41%、20分後43%、30分後45%、そして1時間後には50%まで上昇。ただし、タンク容量が約2.7Lと小さめなため、24時間稼働させた時には2回給水を求められた。

加湿フィルターのサイズは小さいが、2枚重ねにすることで加湿能力を高めている

加湿フィルターのサイズは小さいが、2枚重ねにすることで加湿能力を高めている

メンテナンスの手間は?

いくら性能が高くても汚れた状態で使っていては適切な効果が得られないだけでなく、汚れを空間に拡散してしまうおそれがある。そこで重要となるのが、まめなお手入れだ。MCK55Sは、約2週間に一度プレフィルターを掃除し、月に1度程度で加湿トレーやフィルターを手入れすることが推奨されている。

本体両サイドにあるプレフィルターは掃除機でホコリを吸い取るか、取り外して水洗いする。前面下の吸込口にもホコリが溜まっているので、手入れを忘れないようにしよう

加湿トレーは水洗いを1か月に1回のペースで行うといい。コンパクトなサイズではあるが、洗いにくさは感じなかった

加湿フィルターの手入れも月に1度程度だが、つけおきが推奨されている。1シーズンに1回は、クエン酸によるつけおきをすると衛生が保ちやすい

まとめ

空気清浄機は“清浄能力が高い=本体サイズも大きくなる”ため、正直、MCK55Sへの期待値は低かった。しかし、1か月間使ってみると印象は好転。集じんフィルターはカタログに掲載されている年数(10年)より短い周期で交換したほうがよさそうに感じたが、それは汚れの取れ具合が予想以上に優れていたから。スリムな設計にしながらも、高い清浄能力を保持した点は見事である。コンパクトになったぶん給水頻度は高めだが、水タンクの設置が本体上部なので使い勝手がバツグン。加湿トレーにもストリーマが照射されている効果か、1か月使用後の汚れやニオイが他機種と比べて気にならなかったところも魅力だ。

神野恵美

神野恵美

雑誌記者・編集者などを経て、2004年に渡仏。2006年に帰国後はさまざまな媒体において、家電をはじめ“ライフスタイル”的切り口で多ジャンルの記事を執筆。

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