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Astell&KernハイレゾDAP全機種一斉レビュー!SP1000/SE100/SR15/AK70MKII/KANNの特徴を徹底解説

プレミアムライン「A&futura SE100」

プレミアムライン「A&futura SE100」

プレミアムライン「A&futura SE100」

新たにプレミアムライン「A&futura」としてラインアップされた「SE100」は、かなり個性的なパッケージングを持つ製品となっている。ポジション的にはハイエンドライン「A&ultima SP1000」のスタンダードモデル、価格帯としては第3世代「AK320」の後継に位置する製品となっているのだが、デザインひとつをとってもかなりユニークだ。

まず、ボディサイズは約75.8(幅)× 約132(高さ)× 約15.3(奥行)mmと、同じ5インチタッチパネルを採用する「A&ultima SP1000」とほとんど変わらず。厚みが1mm程薄くなっていること、筐体がアルミ削り出し材が採用されたことで150g近くも軽くなり、かなり扱いやすくなっている。さらに、ボディ両側が斜めにカットされ、楽曲再生などの操作ボタンが縦長デザインになっているなど、細部までデザインに注力した結果なのだろう、なかなかに上質なスタイルにまとめ上げられている。同じメーカーだけれど違うコンセプトの製品、というもくろみがハッキリと反映されている印象だ。

本体サイズは約75.8(幅)× 約132(高さ)× 約15.3(奥行)mm。ハイエンドライン「A&ultima SP1000」とほぼ同等のサイズ感だが、アルミ削り出しの筐体を採用したこともあり、重量は「A&ultima SP1000」と比べてかなり軽くなっている

本体側面のデザインが変更され、ボリュームダイヤル周りもスッキリとした印象だ

本体側面のデザインが変更され、ボリュームダイヤル周りもスッキリとした印象だ

とはいえ、「A&futura SE100」最大の特徴といえば、やはりESS社製のハイエンドDAC「ES9038PRO」の搭載だろう。こちら、もともと高級BDプレーヤーやAVアンプなどへの搭載を想定した8ch DACで、こちらをポータブルDAPに搭載したのは「A&futura SE100」が初めて。左右4chずつ利用することで、良質なサウンドを実現しているとアピールする。

さらに、バランス出力で4.1Vrms/123dB、アンバランス出力でも2.0Vrms/122dBという高出力/高S/Nを巧みに両立させている点も素晴らしい。さすが20万円クラスのハイレゾ対応DAPだけあって、音質にはかなりの注力を感じる。

実際のサウンドを聴くと、フォーカス感の高さやキレのよさに驚く。Earth,Wind & Fireなどは格別のグルーヴ感を持つサウンドを聴かせてくれるし、何よりも楽器のひとつひとつが見事にセパレートされていて、それぞれの演奏がしっかりと伝わってくる。おかけで、ギターのエフェクターの種類まで分かりそうなほど細やかに音色を感じ取ることができる。

いっぽうで、ボーカルは普段より清々しい印象だ。肉質感のあるリアルな歌声なのだが、高域の倍音がしっかりと乗ってくれているのか、伸びやかで響きのよい歌声を楽しませてくれる。マッチングとしては、女性ボーカルがベストか。ほんのちょっとハスキーさが付帯するのびのびとした歌声を、まるで目の前にいるかのような近い距離で朗々と歌い上げてくれる。定位感、音場的な広がり感も含めて、完成度の高いサウンドといえるだろう。

ポータブル環境でも自宅と変わらない上質なサウンドを楽しみたい、という人にオススメしたい製品だ。

■A&futura SE100の主な仕様
DAC:ESS SABRE ES9038PRO
リニアPCM:32bit/384kHz
DSD:DSD256
内蔵メモリー:128GB
外部メモリー:microSDカードスロット×1(最大400GBまで対応)
連続再生時間:約11時間(FLAC/44.1kHz/16bit)
本体サイズ:75.8(幅)×132(高さ)×15.3(奥行)mm
重量:約241g

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