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完全ワイヤレスイヤホンが大きく飛躍。有線イヤホンやDAPは個性派モデルに注目

ポータブルオーディオ分野2018年前半の振り返りと後半の展望

早いもので、気がつくと2018年も半ばが過ぎ去っており、すでに下半期に突入している。記録的な猛暑が続くこの夏の気候とはまったく関連ないはずだが、今年のポータブルオーディオ業界はかなりの“熱さ”をともなっていて、上半期だけでも魅力的な製品がいくつも登場している。今回は、この7月までに発売&発表されたもののなかからオススメの製品をピックアップするとともに、下半期、秋冬シーズンの予想を語っていきたいと思う。

完全ワイヤレスイヤホンがますますメジャーに。個性派有線モデルにも注目モデルが多数登場

まず、2018年上半期で話題の中心となっていたのは、Bluetoothイヤホンだろう。特に、2017年中盤以降各社から次々に登場してきた完全ワイヤレスイヤホンの新製品は、高い注目を集めている。そのなかでも、2018年は個性的な製品が目立っているのが特徴だ。

たとえばJabra「Elite 65t」は、スマートフォンでの利用が選定となっており、さまざまな機能性が与えられている。単純なイヤホンというよりも、ウェアラブルデバイスと呼べる存在だ。それでいて、音質的にもなかなかのクオリティを持ち合わせているのが好印象だった。こういった、便利で聴き心地のよい音の製品が増えてくれるのは、大歓迎だ。

Jabra「Elite 65t」

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ソニーの「Xperia Ear Duo XEA20」も、「Elite 65t」に近いコンセプトを持つ製品だ。こちらは、ウェアラブルデバイス色がさらに強く、スマートフォン用アプリによる多機能製に加え、「周囲の音を聞きながら音楽を聴くオープンヘッドセット」とうたう独特のデザインが特徴となっている。使い慣れるまでにちょっとしたコツが必要そうだが、とてもユニークなコンセプトといえるだろう。

ソニー「Xperia Ear Duo XEA20」

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もうひとつ、Bluetoothイヤホンで注目株がある。それがオーディオテクニカの「ATH-DSR5BT」だ。こちら、ネックバンド型と呼ばれるBluetoothイヤホンで、ダイナミック型ドライバーを対向配置する「DUAL PHASE PUSH-PULL」に加えて、イヤホンとしてはじめて「ピュア・デジタル・ドライブ」を採用したモデルとなっている。また、aptX HDコーデックにも対応しており、「ピュア・デジタル・ドライブ」ならではの、フォーカスのよいダイレクト感にすぐれたサウンドを楽しむことができる。

オーディオテクニカ「ATH-DSR5BT」

また、Bluetooth関連ではエレコムのイヤホンケーブル「LBT-HPC1000RC」にも注目だ。こちら、MMCX端子採用のイヤホンをBluetoothワイヤレス化してくれるリケーブル製品で、最大の特徴は2つのハイレゾ級コーデック「aptX HD」と「LDAC」の両方に対応していることだろう。実は、リケーブル製品で両コーデックに対応している製品はこれが初となる。搭載しているアンプの実力も高く、他社の高級イヤホン(MMCX端子採用リケーブル対応製品)でも、良質なサウンドを楽しめるのは魅力的だ。

エレコム「LBT-HPC1000RC」

有線タイプはエントリーからハイエンドまで高音質のモデルが多数登場

いっぽうで、有線式のイヤホンでもいくつか注目の製品が登場している。

まずは、FitEar「EST Universal」だ。FitEarにとって初めて静電型ドライバーを採用。静電型とBA型を組み合わせた、ハイブリッド・ドライバー構成のカナル型イヤホンとなっている。最大の特徴といえば、そのサウンドだろう。カナル型イヤホンとは思えない、まるでオープンエアー型ヘッドホンであるかのような、広がり感のある、自然な音色のサウンドを聴くことができるのだ。音色も、ありのままをストレートに表現するタイプで、音楽の魅力が素直に伝わるし、何よりも聴き心地がよい。価格的にかなりの高級モデルに位置するものの、リファレンスモニターとしても充分に活用できる、とても魅力的な製品だ。

FitEar「EST Universal」

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続いては、finalの「E4000」「E5000」をピックアップしよう。こちら、昨年登場しfinalブランド最大のヒット作となったエントリーモデル「E2000」「E3000」と上位機種で、同社フラッグシップヘッドホン「D8000」で培ったノウハウを投入しつつ、Eシリーズならではのリアルな音表現を追求した製品にまとめ上げられている。そのため、「E2000」「E3000」に対してプライスタグは数倍(4〜5倍程度)となったが、格段にリアリティの高まった良質なサウンドを楽しむことができる。音色的な好みに合わせて、「E4000」「E5000」2タイプの中から選べるのも嬉しい。装着感のよい小柄な本体も含めて、なかなかに魅力的な製品だ。

final「E4000」「E5000」

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次に紹介したいのが、qdc「NEPTUNE」だ。フルレンジのBA型ドライバーを1基搭載したシンプルなモデルとなっているが、パワフルで勢いのある、それでいて表情豊かな歌声や演奏を存分に堪能させてくれる。これで充分なのではと思わせる音質面での完成度の高さに加え、カスタムIEMブランドならではの装着感のよさも持ち合わせており、一聴の価値ありだ。

qdc「NEPTUNE」

そしてもうひとつ、TFZの「KING PRO」も捨てがたい。こちらのブランド、独自開発したダイナミック型ドライバーが迫力と聴き心地のよさを兼ね備えた上質なサウンドを聴かせてくれるのだが、同ブランドのなかでもフラッグシップモデルに位置する「KING PRO」は役者が違う。フラットな低域バランスで、メリハリもキレもよく、それでいて細部のニュアンス表現までしっかりと伝えてくれる、豊かな表現力を持ち合わせているのだ。音質的な良質さにおいて、価格を大きく超える価値を持つ製品だ。

TFZ「KING PRO」

エントリー向けの低価格では、オーディオテクニカ「ATH-CK350M」をオススメしたい。先代となる「CK330M」からこの価格帯のなかではずば抜けた音質のよさを持ち合わせていたが、新モデルではさらに磨きがかかり、本来のキレのよさやパワフルさは維持しつつ細やかな表現までもがしっかりと伝わってくる、どこか落ち着いたイメージを持つサウンドとなった。ボーカルものやポップスをよく聴く人は、ぜひ試して欲しい製品だ。

オーディオテクニカ「ATH-CK350M」

ヘッドホンに関しては、ソニー「MDR-1AM2」を大いに推奨したい。こちら、マーク2的な型番がついているが、ハウジングも含めてほとんどのパーツが新設計となっていて音質的にはかなりのグレードアップを果たしている。ポータブル系ヘッドホンならでは、しっかりした量感の低域を確保しつつも、歪み感がほどよく押さえられた素直な表現の中高域を組み合わせることで、音楽をずっと聴いていたくなる心地よさ満点のサウンドを実現したのだ。加えて、70g超の軽量化にも成功、重量バランスのよさも手伝って、圧倒的な装着感のよさを実現している。ヘッドホンで長時間音楽を楽しみたい人にピッタリの1台だ。

ソニー「MDR-1AM2」

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