特別企画
完全ワイヤレスイヤホンが大きく飛躍。有線イヤホンやDAPは個性派モデルに注目

ポータブルオーディオ分野2018年前半の振り返りと後半の展望

ハイレゾDAPは個性派モデルに注目!

2018年上半期はDAP(ポータブルオーディオプレーヤー)の新製品が数多く登場したのも特徴だ。そのなかでも、大本命といえるのが高級ハイレゾ対応DAP、Astell&Kernブランドを展開してきたIRIVERの新モデル「A&norma SR15」だ。

こちら、“Astell&Kernの技術と哲学を凝縮したスタンダードライン”というコンセプトによって纏め上げられており、価格的には「AK320」の後継に位置している。とはいえ、Cirrus Logic社製DAC「CS43198」をデュアルで搭載、DSD2.8MHzのネイティブ再生に対応するなど、音質/スペックの両面から強化されつつ、エントリーモデル「AK70MKII」に近いコンパクトなサイズを実現するなど、IRIVERらしいパッケージ性に秀でた製品となっている。10万円前後というプライスタグは決して安くないものの、その音質はもちろんのこと、デザインや操作性、機能性を含めて魅力的な価値を持つ製品だと思う。

IRIVER「Astell&Kern A&norma SR15」

【関連リンク】第4世代がすべて出揃う!Astell&Kern最新ハイレゾDAP「A&futura SE100」「A&norma SR15」レポート

いっぽう、SHANLING「M0」もなかなかにユニークな製品だ。幅40×高さ45×奥行き13.5 mmという超ミニマムサイズ、約1.5万円という手頃な価格でありながら、ESS社製DAC「Sabre ES9218P」を採用することで384kHz/32bitまでのリニアPCMファイルに対応。aptXによるBluetooth接続や、USBデジタル入力/出力の両方に対応し、外部アンプやUSB DACとして使用可能など、サイズからは想像できない多機能さを誇る。DAP初心者の入門用として、ベストな製品といえるだろう。

SHANLING「M0」

2018年後半を予想してみた

さて、ここからは2018年後半の予想をしてみたい。

まず注目したいのは、この7月より発売がスタートしたゼンハイザー「HD820」だ。こちら、ゼンハイザーとしては初めてのフラッグシップ“密閉型”ヘッドホンで、開放型「HD800S」と共通するデザインのまま、イヤーカップにドーム上のガラスカバーを採用するなどの変更を行うことで、密閉型としたもの。実際、ゼンハイザー以外であっても高級ヘッドホンは大半が開放型となっているので、密閉型の登場は嬉しいかぎり。また、そのサウンドを聴くと「HD800S」とは異なったキャラクターが与えられていて、密閉型ならではの中域の厚み、エレルギー感の高さをしっかり持ち合わせていて、こちらの音の方が好み、という人もかなり多いと思う。開放型「HD800S」と密閉型「HD820」、環境や音の好みに合わせてふたつの製品からベストな方をチョイスできるのは(超高級モデルだけに)嬉しいかぎりだ。

ゼンハイザー「HD820」

DAPに関しても、見逃せない話題が2つある。それはソニーのウォークマンだ。

まだ、具体的な情報は発信されていないが、スタンダードクラス「Aシリーズ」は毎年のようにモデルチェンジが行われているため、この秋に新モデルが登場する可能性は高い。また、フラッグシップ&上級モデル「NW-WM1Z」「NW-WM1A」も発売からもうすぐ2年が経過するため、モデルチェンジや改良、バリエーションモデルの追加なども考えられる。この秋は、ウォークマンの動向に注目したい。

ソニー「NW-WM1Z」「NW-WM1A」

【関連リンク】ソニー渾身のオーディオフラッグシップモデル「Signature Series」がスゴい!

もうひとつは、Lotooの「PAW Gold TOUCH」だ。こちら、スイスの名門オーディオメーカーであるナグラ社のプロフェッショナル機器のODM製造を担うなど、音質のよさ、表現の正確さに定評あるINFOMEDIA社Lotooブランドの新フラッグシップモデル。音質重視のオリジナルOSはそのままに、大型のタッチパネルを採用したほか、4.4mmバランス出力の搭載、DSD512/リニアPCM768kHzのネイティブ再生対応など、ユーザビリティと音質の両面で大きな進化を推し進めている。こちらの製品の発売も楽しみだ。

Lotoo「PAW Gold TOUCH」

また、完全ワイヤレスに関しては、プレーヤーから左右のイヤホンへ個別に送信することで完全ワイヤレスイヤホンの音切れや遅延を抑えることが可能とアピールする、クアルコムの新SoC「QCC5100シリーズ」の販売が2018年後半にスタートすることから、2018年末〜2019年にかけて次世代の製品が登場してくる可能性もある。そのあたりにも、大いに期待したいところだ。

【関連リンク】
《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどをはじめ幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても造詣が深く、アニソンレーベルのスーパーバイザーを務めるほか、TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」コーナーではアドバイザーとしてレギュラー出演している。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る