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導入のメリットやデメリット、製品選びのポイントもくわしく紹介!

デスクトップオーディオに最適な小型プリメインアンプ注目6機種を試す

6. IRIVER「Astell&Kern ACRO L1000」

IRIVER「Astell&Kern ACRO L1000」

ポータブルプレーヤーの雄、Astell&Kernのデスクトップ用ヘッドホン&スピーカーアンプ。基本的にはヘッドホンアンプが主で、スピーカーアンプはあくまでも付属機能といった印象だ。そのためか、ヘッドホンアンプとしては3.5mm3極、6.3mm3極、2.5mm4極バランス、XLR4pinバランスの4種類と豊富に用意されている。とはいえ、スピーカーアンプとしては15W×2(4Ω)とデスクトップ用アンプとしては必要充分といえるスペックは確保されている。

いっほうで、入力はUSB Micro-Bの1系統のみ。とはいえ、旭化成エレクトロニクス社製DAC「VERITA AK4490」をデュアル構成で搭載し、同ブランドのポータブルプレーヤー同様、音質にはかなりの追及がなされている。また、音源ファイルはリニアPCMが最大384kHz/32bitまで、DSDが最大11.2MHz/1bitまでのネイティブ再生に対応する。

サウンドもさることながら、「ACRO L1000」最大の特徴はそのデザインだろう。デスクトップ用ヘッドホンアンプに特化したという外観は、他に類を見ない個性的なスタイルを身にまとっている。ヘッドホン端子とスピーカー端子が左側と背面に配置されているので、デスクの何処に設置するか迷いそうだが、最適な設置場所さえ見つればかなり使いやすい。特大サイズのボリュームダイヤルとともに、使い勝手での不満はほとんどない。

大型ノボリュームダイヤルを大胆に配置したインパクトのあるデザインを採用。ヘッドホン出力はXLR4pinバランス端子を除いてすべて本体左側に集約されている

「Astell&Kern ACRO L1000」の背面インターフェイス部。USB入力はこちらに配置されている

「Astell&Kern ACRO L1000」の背面インターフェイス部。USB入力はこちらに配置されている

さて、肝心の音質については、同ブランド製のスピーカー「ACRO S1000」を借用し、こちらをメインに組み合わせて試聴を行ってみた。「ACRO S1000」のウーファーサイズが直径50mmというミニマムなユニットのため、低域の量感はそれほどボリューミーではないが、(デスクトップ向けスピーカーなので)もともと至近距離で聴くように設計されていることもあってか、全体的なバランスとしては不足に思うことはない。フォーカス感の高い中域にさりげなく寄り添うイメージで、キレのよい高域ともマッチして小気味よいサウンドにまとめ上げられている。解像度感もなかなかに良好で、楽器の多い演奏を聴いても、ひとりひとりの細かいニュアンスまでしっかり伝わってくる。アンプが存在感をそれほど主張せず、スピーカーの特長をしっかり生かしてくれるあたりに、「ACRO L1000」の素性のよさがうかがえる。

IRIVER「Astell&Kern ACRO L1000」の試聴テストの様子

IRIVER「Astell&Kern ACRO L1000」の試聴テストの様子

とはいえ、「BS312」や「FC3000」などの本格スピーカーだと、さすがに駆動力不足が露呈する。試しにケンウッド「LS-NA9」も聴いてみたが、相性的にダメだった。入力ソースはポータブルプレーヤーやPCのみ、スピーカーは素直な音色傾向のフルレンジなどと組み合わせるのがよさそうだ。

野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどをはじめ幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても造詣が深く、アニソンレーベルのスーパーバイザーを務めるほか、TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」コーナーではアドバイザーとしてレギュラー出演している。

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