レビュー
使い勝手と装着性を両立した超小型・超軽量ボディを採用!

最先端の技術で完全ワイヤレスイヤホンをリードする「EARIN M-2」の魅力

MiGLO技術による抜群の接続安定性で音切れのストレスから解放!

完全ワイヤレスイヤホンは左右のイヤホンをつなぐケーブルの呪縛から解放されるのが大きなメリットだが、そのいっぽうでBluetoothを使ってスマートフォンと通信しつつ左右のイヤホンの音ズレをなくすようにシグナルを同期するという複雑な通信の仕組みから、狭い空間でBluetooth通信が行き交う混雑した電車の中や、Bluetoothと同じ2.5GHz帯を使う無線が飛び交う環境などで、左右のイヤホンの同期で使っている通信の信号がほかの電波に阻害されて信号の一部が消失し、“ドロップアウト”と呼ばれる音飛びが起こりやすいのが大きな課題となっている。

音楽を楽しむデバイスにとって音飛びを起こすというのはかなり致命的だ。完全ワイヤレスイヤホン各社もこの接続の安定性に関する課題を解決するために、イヤホンのアンテナ形状を変えたり、左右のイヤホンを接続する通信に独自の規格を採用するなどのさまざまな工夫を行っている。他社に先駆けて完全ワイヤレスイヤホンを投入したEARINももちろんこの課題はしっかりと把握している。そして最新の「EARIN M-2」では、この課題を解決するために、近距離磁気誘導(NFMI)の技術を用いたNXPの最新技術「MiGLO」を搭載してきた。

MiGLOは、Bluetoothとはまったく異なる周波数帯域の電波を使っており、ドロップアウトが起きにくく、低遅延であることが大きな特徴だ。今のところ、同様の技術を採用した完全ワイヤレスイヤホンは国内では数モデルしかない。

そんな最先端技術を搭載する「EARIN M-2」を実際に装着し、電波の状況が非常に悪い恵比寿西口周辺でテストを行ってみた。恵比寿駅西口にはBluetoothと同じ2.5GHz帯の無線を使うタクシーが大勢集まる大型のタクシープールがある。なかでもタクシープール近くの交差点は電波状況が最悪なようで、Bluetoothヘッドホンのような大型のアンテナが組み込まれているような製品でない限り、ほぼ必ずといっていいほど音飛びが発生するホットスポットとなっているのだが、そんな場所でも「EARIN M-2」の音飛びはほとんど起きなかった。仕事柄さまざまな完全ワイヤレスイヤホンを触ってきたが、ここまでドロップアウトに強い完全ワイヤレスイヤホンは「EARIN M-2」が初だ。接続性の面で完全ワイヤレスイヤホンの導入を見送っていた人も、この安定性ならかなり満足できそうな気がする。

専用アプリによるカスタマイズにも対応!外音を取り込む「トランスペアレンシー」も便利

超小型・超軽量ボディに最新技術・機能をふんだんに盛り込んだ「EARIN M-2」。この多彩な機能をフルに活用するため、「EARIN M-2」には専用のスマートフォンアプリが用意されている。

アプリはiOS/Android向けにそれぞれ無料で配信されている。専用アプリで提供される機能は両OS向けで違いはなく、イヤホンのバッテリー残量確認機能、イヤホンのゲイン調整、イヤホンの左右バランス調整、イヤホンの内蔵マイクで外音を取り込めるトランスパレンシー機能の各種設定などを利用できる。ちなみに、左右バランス調整やトランスパレンシー機能といった左右のイヤホン両方を使う機能については、左右のイヤホン両方をケースから取り外した状態立でないと機能設定にアクセスできないようになっているようだ。

専用アプリのトップ画面。片耳だけ使用するモノラルモードだと、左右のイヤホンを使う機能がグレーアウトして操作できないようになっている

写真左のゲイン調整機能はモノラルモードでも利用可能。写真右の左右イヤホンバランス調整機能は、左右のイヤホンを両方立ち上げないと利用できない

イヤホンの内蔵マイクで外音を取り込めるトランスパレンシー機能については、専用アプリを利用しなくても動作する仕様となっており、標準設定では音楽再生停止中に自動で外音を取り込む「オート」が設定されている。耳元のタッチセンサーをタップして音楽再生を停止するだけで外音を取り込めるので、とっさに電車のアナウンスなどを確認したいときに重宝しそうだ。

なお、専用アプリを使うことで、このトランスパレンシー機能を常時ON/OFFに固定したり、外音取り込みのマイク範囲を近距離〜遠距離から選ぶといったカスタマイズも行うことができる。トランスパレンシー機能を常時ONにして再生する音楽のボリュームを最小限に絞ってやれば、外の音を確認しながらBGM代わりにスマホの音楽を楽しむといったことも可能だ。

イヤホンの内蔵マイクで外音を取り込めるトランスパレンシー機能の設定画面。パラメーターをカスタマイズすることでさまざまな使い方が可能だ

BAドライバーらしいバランスの整ったサウンド。イヤーチップ交換で音がグッと変わる!

最後にイヤホンの音質について簡単にご紹介したい。「EARIN M-2」はBluetoothの標準コーデックであるSBCのほか、Apple「iPhone」で採用されているAACと、Android系スマートフォンの一部で採用されているaptXをサポートしている。今回は、筆者の所有する「iPhone X」と「Xperia XZ Premium」の2機種でさまざまな音楽・動画・ゲームコンテンツを聴いてみた。

「iPhone X」と「Xperia XZ Premium」の2機種でテスト

「iPhone X」と「Xperia XZ Premium」の2機種でテスト

全体的にはバランスドアーマチュア型ドライバーらしい、細かな音までしっかりと丁寧に表現してくれるバランスの整ったサウンドといった感じ。バランスドアーマチュア型ドライバーとしては低域が若干強めに出ており、デフォルトで装着されているフォームタイプのイヤーピースだと多少高域がスポイルされるのか、やや中低域寄りのサウンドに感じた。いっぽう、シリコンタイプのイヤーピースに交換すると、高域の明瞭度や低域のヌケはよくなるが、低域の量感が若干少なくなる印象を受けた。

使用環境にもよるが、通勤通学の電車内などの環境音が大きい屋外での使用や、外音取り込みの「オーディオトランスパレンシー」を有効にする形で使うのであれば、フォームタイプのイヤーピースや低域をストレートに表現してくれるタイプのシスコンイヤーピースで、低域をちょっとだけ持ち上げる方向にしてあげると、元気でノリのよいサウンドを楽しめそうだ。

まとめ

今回、「EARIN M-2」を1か月ほど使ってみたが、非常に完成度の高い製品に仕上がっていて驚いた。他社に先駆けて完全ワイヤレスイヤホンを開発し、完全ワイヤレスイヤホンのメリットとデメリットを誰よりも熟知している同社だからこそ、超小型・超軽量ボディと使い勝手の両立を実現できたのだろう。特に接続の安定性・堅牢性の部分はかなり優秀な出来だった。音楽を途切れずに楽しめるというワイヤレスイヤホンにとって当たり前の部分ではあるが、ここをしっかりと押さえて製品を開発できているメーカーは現状だと非常に少ない。これだけとっても「EARIN M-2」の価値は十分にあるといえるだろう。

近年、さまざまなメーカーから完全ワイヤレスイヤホンが登場しているが、正直、これだけの超小型・超軽量ボディにここまでの充実した機能を収めたモデルというのは他にはなく、まさに唯一無二の存在だ。「EARIN M-2」の市場想定価格は29,800円前後となっており、完全ワイヤレスイヤホンとしてはかなり高額な部類に入るが、完全ワイヤレスイヤホンとしての基本性能の高さや機能性、デザイン性などを考えれば、決して高くないはずだ。

【関連リンク】
《2019年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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