レビュー
本格派フルサイズコンポーネントが1台3万円で買える

レコードとも相性抜群! ケンブリッジオーディオのHi-Fi入門機「AXA25」「AXC25」の魅力

ケンブリッジオーディオのプリメインアンプ「AXA25」(写真下)とCDプレーヤー「AXC25」(写真上)

ケンブリッジオーディオのプリメインアンプ「AXA25」(写真下)とCDプレーヤー「AXC25」(写真上)

1968年の創立以来50年以上の歴史を持つ英国ケンブリッジオーディオ(CAMBRIDGE AUDIO)から、エントリークラスのフルサイズコンポーネント、プリメインアンプ「AXA25」とCDプレーヤー「AXC25」が発売された。

こちら、2017年に発売され、良質なサウンドと2万円という圧倒的なコストパフォーマンスによってヒット作となった「AM5」「CD5」の後継といえるモデル。それぞれ29,700円と、前作に対して1万円ほどの価格アップとなっているが、それに見合うグレードアップが随所に垣間見られる。

まず、プリメインアンプ「AXA25」は、定格25W+25W(8Ω)のスピーカー出力や4系統のRCA入力、3.5mm入力などをもち、フォノイコやヘッドホンアウトなどは省かれているシンプルな構成は「AM5」と同じ。しかしながら、背面にはUSB充電端子が追加されるなど、イマドキの使い勝手に合わせた進化が行われている。

プリメインアンプ「AXA25」

プリメインアンプ「AXA25」

4系統の入力を用意

4系統の入力を用意

背面にはRCA入力、スピーカー出力に加え、USBも新たに搭載された

背面にはRCA入力、スピーカー出力に加え、USBも新たに搭載された

「AXA25」の付属リモコン

「AXA25」の付属リモコン

CDプレーヤー「AXC25」も、出力端子がRCAアナログのみとなるシンプルな基本構成は前作と変わらない。Wolfson製DAC「WM8524」採用など、改めて音質に注力したモデルであることが強調されている。

CDプレーヤー「AXC25」

CDプレーヤー「AXC25」

出力はRCAアナログのみとかなりシンプル

出力はRCAアナログのみとかなりシンプル

いっぽうで、外観はかなりイメージが変わっている。フルサイズながらもやや薄型、シンプルかつスマートなサイズはほぼ変わっていないものの、グレーメタリックに彩られたアルミパネルや、LED付き電源ボタンの採用など操作系の質感が向上したおかげなのだろう、ずいぶんと落ち着きのあるシックな外観へと変化している。約2万円から約3万円への価格アップは決して小さくはないが、それでもこの外観のアンプやCDプレーヤーがそれぞれ3万円で入手できるのは驚きといえる。

かなりシックな印象となったフロントパネル。

かなりシックな印象となったフロントパネル。

ブラックを採用した「AM5」や「CD5」に比べると、だいぶ落ち着いたカラーリングになったのもポイントだ

ブラックを採用した「AM5」や「CD5」に比べると、だいぶ落ち着いたカラーリングになったのもポイントだ

ちなみに、今回「AXA25」「AXC25」には同社製スピーカー「SX50」を組み合わせたセットコンポ「CAC-25」も用意されている。こちら、それぞれ単体で入手するよりも安い価格設定となっているので、さらにお買い得といえる。

「AXA25」「AXC25」を組み合わせたセットコンポ「CAC-25」もラインアップ

「AXA25」「AXC25」を組み合わせたセットコンポ「CAC-25」もラインアップ

「CAC-25」のスピーカーは、5.25インチのペーパーコーンウーハーと1インチのシルクドームツイーターを組み合わせたブックシェルフ型の「SX50」

「CAC-25」のスピーカーは、5.25インチのペーパーコーンウーハーと1インチのシルクドームツイーターを組み合わせたブックシェルフ型の「SX50」

ということで、今回はこの「CAC-25」セットを借用して試聴。さらに、価格.comマガジン編集部のリファレンスとなっているHouse of Marley ( ハウス・オブ・マーリー )のアナログレコードプレーヤー「STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE」や、JBLスピーカー「4312SE」などとの組み合わせもチェックしてみた。

プリメインアンプ「AXA25」とCDプレーヤー「AXC25」に、アナログレコードプレーヤーやJBLのスピーカーなどを組み合わせて試聴した

プリメインアンプ「AXA25」とCDプレーヤー「AXC25」に、アナログレコードプレーヤーやJBLのスピーカーなどを組み合わせて試聴した

組み合わせたアナログプレーヤーは、House of Marley「STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE」

組み合わせたアナログプレーヤーは、House of Marley「STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE」

まずは「CAC-25」セットの音をCD再生で確認してみる。驚いたのが、質感のよさだ。先代はどちらかというと勢いのよさで聴かせていた印象だったが、新セットではていねいなディテール表現が強調されたサウンドへと方向性が180度変化しており、ずいぶんと聴き心地のよい印象となっていた。「制動の効いた」「刺激の少ない」といった表現か当てはまりそうな落ち着きのあるサウンドで、BGM的に楽しむにはピッタリのキャラクターといえる。

質感のよい落ち着きのあるサウンドはBGMにも最適

質感のよい落ち着きのあるサウンドはBGMにも最適

続いて、アナログレコードプレーヤー「STIR IT UP WIRELESS TURNTABLE」との組み合わせを試してみる。驚いたことに、こちらの組み合わせでガラッとキャラクターが変化、抑揚に富んだ、勢いのあるサウンドを聴かせてくれるようになったのだ。ドラムの演奏はメリハリがしっかりしていて、とてもリズミカルに感じる。ボーカルもはつらつとした歌声に感じられる。空間表現もグッとよくなり、左右だけでなく奥行き方向にも広がり感のある音場空間を感じさせてくれた。この相性のよさは捨てがたい。ぜひともアナログレコードで楽しみたいセットだ。

アナログレコードとの相性も抜群によかった。レコードプレーヤーと組み合わせて、ちょっといいレコード再生環境を構築するのにも「CAC-25」は大いに活躍してくれそうだ

アナログレコードとの相性も抜群によかった。レコードプレーヤーと組み合わせて、ちょっといいレコード再生環境を構築するのにも「CAC-25」は大いに活躍してくれそうだ

次に、スピーカーをJBL「4312SE」交換してみる。すると途端に印象が変化、パワフルで躍動的なサウンドを聴かせてくれるようになったのだ。おかげで、ハードロックがとても楽しい。the pillowsの疾走感あふれる荒々しい演奏が、ライブ会場にいるかのようなリアルさで楽しめる。いっぽうで、スティングもハスキーで圧峰ある渋い大人の歌声を聴かせてくれた。洋楽邦楽問わず、ロックやジャズにはもってこいの組み合わせといえる。

これも「AXA25」の実力の高さ、大型スピーカーもしっかりと鳴らしきる、それでいて粗さや歪みをあまり感じさせない質感のよさも併せ持っている素性のよさによるものだろう。先代もなかなかの実力派だったが、「AXA25」はそれを上まわる音質面のグレードアップが押し進められていることは確かだ。この音を聴くかぎり、3万円というプライスタグは破格といえる。

「CAC-25」セットはとてもまとまりのよい音を聴かせてくれ、このままでも十分満足できるサウンドではあった。しかしながら、プリメインアンプ「AXA25」の実力はそのまとまりのよさだけには収まりきらず、さまざまなスピーカーを十全にならしてくれることも確認できた。トールボーイ型もまず問題なく組み合わせられるので、手元に愛用のスピーカーがある場合は、「AXA25」と「AXC25」の2台を導入するだけでもかなりの満足度をもたらしてくれそう。ケンブリッジオーディオでワンサイズのスピーカー「SX-60」との組み合わせも面白そうだ。

次に推奨したいのが、アナログレコードとの組み合わせだ。フォノイコライザーは省かれているが、「AXA25」のサウンドキャラクターとしては、アナログシステムがベストマッチしてくれるのは試聴で明らかになっている。それほど高価ではないアナログレコードプレーヤーでも、それなりに味のある“音楽的な”サウンドを楽しませてくれるだろうから、予算をかける順番としては「CAC-25」セット購入(または手持ちのスピーカー+「AXA25」「AXC25」を組み合わせ)の次に、アナログレコードプレーヤー導入をオススメしたい。

フルサイズコンポーネントは、確かに設置場所を選ぶという弱点があるが、その苦労を超える音質のよさ、コストパフォーマンスの高さを「AXA25」「AXC25」のペアは持ち合わせている。繰り返しになるが、この価格でこの音を得られるのは望外だし、こんな製品が最新モデルとしてラインアップされていることはとても貴重。ぜひとも、この製品たちをマイスペースに導入して、本格サウンドの上質さを思う存分味わってほしい。

【番外編】PHONO PHILE「レコードバッグ PP-B03」

最後に、今回の視聴に使った大量のアナログレコードを持ち込むのに使用した便利なアイテム「レコードバッグ PP-B03」を簡単にご紹介したい。こちら、アナログアクセサリーやレコードバッグなどを取り扱うPHONO PHILEが手がけたアナログレコード用キャリングバッグで、バックパック、ショルダー、ハンドバッグという3通りの使い方ができるのが特徴だ。レコードは最大30枚まで収納可能なほか、CDなどの小物が収納できるフロントポケットや、ペットボトルが収納可能なサイドポケットなども用意されており、背面に通気のよいクッション・メッシュ素材を採用することでバックパック使用時の快適性にもしっかりと配慮されている。これからの暑い季節のレコード漁りのお供に、ぜひ導入してみてはいかがだろうか。

PHONO PHILE「レコードバッグ PP-B03」

PHONO PHILE「レコードバッグ PP-B03」

バックパック、ショルダー、ハンドバッグという3通りの使い方ができる。アナログレコードが最大30枚も入るという高い収納力も魅力だ

バックパック、ショルダー、ハンドバッグという3通りの使い方ができる。アナログレコードが最大30枚も入るという高い収納力も魅力だ

※初出時から一部表現を修正しました。[2021年9月15日 21:00]
野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどのオーディオビジュアル系をメインに活躍するライター。TBSテレビ開運音楽堂にアドバイザーとして、レインボータウンFM「みケらじ!」にメインパーソナリティとしてレギュラー出演。音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員も務める。

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