選び方・特集

インテリアにマッチするデザインが美しい個性派Bluetoothスピーカー5選。実機でサウンドもチェック

インテリアにマッチするデザインが美しい個性派Bluetoothスピーカー5選

スマホ・タブレット時代の音楽リスニング用のスピーカーの定番と言えばBluetoothスピーカー。価格.comマガジンには「《2022年》おすすめBluetoothスピーカー15選! 防水・高音質などタイプ別に厳選」という記事があるので、一般的なBluetoothスピーカー選びはそちらを参照してほしいが、僕が今回テーマに掲げたいのが“デザイン重視の個性派スピーカー”だ。

Bluetoothスピーカーは大多数のスマホ・タブレットユーザーの要望を受けて発展してきたものなので、小型・バッテリー内蔵・防水などが定番スペック。でも、自宅で使うスピーカーなら、個性派デザインでインテリアとしてオシャレな“映え”を狙ってもいいんじゃない? というのが僕の意見だ。

オーディオ業界的に大真面目に語ると、世の中にはお金持ちの人もいるので、特に欧米系の一流オーディオブランドの高額モデルは高音質だけでなく、ラグジュアリーなデザインも求められている。今回はコスパという言葉は忘れて、デザイン重視でチョイスした5機種をレビューしていこう。ただ僕は音質にもどうしてもこだわってしまうマニアなので、部屋に設置した際のリスニングエリアや音質的な特徴もあわせてチェックしてみた。各モデルのレビュー末尾に評価を掲載しているので、あわせて確認してほしい。

1. クリアな筐体が美しいharman/kardon「SoundSticks 4」

デザイン重視の個性派スピーカーの筆頭にあげたいモデルが、harman/kardon「SoundSticks 4」だ。PC/Macに造形の深いユーザーはこのクリアな筐体を見てピンと来るかもしれないが、2000年に発表されたクリアボディのMac(当時はマッキントッシュ)と同時に登場したharman/kardonのアイコニックデザインのスピーカーの4代目にあたるモデルだ。通称クラゲのスピーカーなんて呼ばれ方もしていた。

クリアな外見が美しいharman/kardon「SoundSticks 4」。名前どおり4代目モデルだ

クリアな外見が美しいharman/kardon「SoundSticks 4」。名前どおり4代目モデルだ

スピーカー構成はBluetoothスピーカーとしては珍しい、小型ユニットを縦に並べた2台のサテライトスピーカーと、130mmの大型サブウーハーによる2.1ch構成。白色に幻想的に光るデザインは本当にすばらしい。ちなみに、以前の機種はサブウーハーの中心に穴が空いていたが、本機ではふさがっている。接続はBluetoothによわるワイヤレスもちろん、3.5mm端子の有線接続もできるのでPCスピーカーとしての利用も可能だ。バッテリーは内蔵せず、据え置き専用のスピーカーとなる。

2.1chのスピーカー構成。スピーカー同士の接続は有線だ

2.1chのスピーカー構成。スピーカー同士の接続は有線だ

サブウーハーは常にブルー寄りの淡い光を放つ。音楽に合わせて揺らいだりはしない

サブウーハーは常にブルー寄りの淡い光を放つ。音楽に合わせて揺らいだりはしない

実際にharman/kardon「SoundSticks 4」を体験すると、クリアな外見からかけ離れた強烈な超重低音志向のサウンドが耳に飛び込む。透明で巨大なサブウーハーと小型サテライトの2.1chスピーカーという構造を考えれば当然ではあるのだが、見た目以上のサウンドに驚くかもしれない。ちなみに、中低域はクリアというわけではないが、左右の距離を取れるステレオスピーカー構成なので歌声の音像はハッキリと出る。音空間が広いので楽器の音の再現もリアルで生々しく、Bluetoothスピーカーとしては珍しいサウンドだ。ステレオ構成なので理想的なリスニング位置は正面だが、斜め位置から聴いてもさほど不自然さはないので、PCスピーカーとしてデスクトップ近くに置くだけでなく、インテリアスピーカーとしてリビングに設置しても違和感なく使えるはずだ。

グレーの壁の前にも設置。クリアなのでどんな背景にも映える

グレーの壁の前にも設置。クリアなのでどんな背景にも映える

harman/kardon「SoundSticks 4」の評価
ボーカル:8点
楽器:8点
重低音:9点
リスニングエリア:普通

2. ギターアンプ風の無骨なデザインで音楽ファンに響くMarshall「Emberton」

今回紹介するデザイン重視スピーカーで最もBluetoothスピーカーのスタンダードに近いモデルが、英国ギターアンプMarshallブランドを冠する「Emberton」だ。メタルグリルを採用した筐体、そしてゴールドのノブとギターアンプをモチーフとした無骨なデザインはとてもクールで、ギター愛用者なら間違いなく心惹かれるはずだ。

英国のギターアンプMarshallブランドのBluetoothスピーカー「Emberton」。今回使用したCreamのほかにも、Black、Black and Brass、Forestのカラーバリエーションが用意されている

英国のギターアンプMarshallブランドのBluetoothスピーカー「Emberton」。今回使用したCreamのほかにも、Black、Black and Brass、Forestのカラーバリエーションが用意されている

バッテリーを内蔵したスタンダードなBluetoothスピーカーだが、内蔵スピーカーはステレオ構成でマルチディレクショナル(全方位)サウンドというところはやや珍しい。IPX7防水対応で、重量は700gとBluetoothスピーカーとしてやや重めだが、この重厚感がこだわりを感じてしまうポイントでもあったりする。もっとも、「Emberton」はMarshallのスピーカーとして最小・最軽量で、取り回しは意外にも良好だ。

メタルグリルのデザインが無骨でカッコイイ

メタルグリルのデザインが無骨でカッコイイ

電源ボタンを兼ねる金色のマルチファンクションボタン

電源ボタンを兼ねる金色のマルチファンクションボタン

実際にMarshall「Emberton」のサウンドを体験すると、躍動感、ライブ感のある音楽がとても印象的だった。歌声もシャープに立ちつつ、楽器の音も臨場感たっぷりに響くし、ギターの音のキレのよさもいい。低音のリズムの刻みにも響きがってあって気持ちいい。音は密度もあるが、同時にそれを拡散するようなトーン。本特集で取り上げた製品に据え置き機や高額な機種を含んでいるため、数値上の評価は上位ではないものの、バッテリー内蔵のBluetoothワイヤレススピーカーとしては最優秀クラスだ。四角い箱型の筐体ながら、音の拡散範囲が広く、かなり横からでも自然に聴ける。ポンと置くだけで部屋中でいい音で聴ける、とても扱いやすいBluetotohスピーカーだ。

シンプルな見た目なので、どんなインテリアにもマッチしそうだ

シンプルな見た目なので、どんなインテリアにもマッチしそうだ

Marshall「Emberton」の評価
ボーカル:7点
楽器:7点
重低音:7点
リスニングエリア:広い

3. ほんのりとした灯りが美しく、音も特徴的なソニー「LSPX-S3」

“キャンドル系”や“ランタン系”といった幻想的に光るBluetoohスピーカーは、今やデザイン重視のスピーカーの一大ジャンルを形成している。そんなジャンルの先駆者のソニーは、有機ガラス管を震わせて音を出す独自の“グラスサウンドスピーカー”を展開。今回は3代目となる「LSPX-S3」をピックアップした。

ほんのり光るキャンドル風デザインが印象的なソニー「LSPX-S3」

ほんのり光るキャンドル風デザインが印象的なソニー「LSPX-S3」

有機ガラス管は高域を再生するツイーターで、有機ガラス管が振動して360度志向のサウンドを放出。本体下部のスタンド部には、46mmのウーハーとパッシブラジエーターを搭載する。LEDの明るさは、タッチセンサーで32段階から調整可能。ワイヤレス周りの仕様はシリーズに応じて変化しているが、現行の「LSPX-S3」はシンプルにBluetooth接続専用で、価格もソニー直販41,800円と値段もこなれてきた。

有機ガラス管が振動して音を鳴らす独特の構造

有機ガラス管が振動して音を鳴らす独特の構造

照明を消したところ。ロウソク程度のやさしい明るさで光る

照明を消したところ。ロウソク程度のやさしい明るさで光る

ソニー「LSPX-S3」のサウンドは、少しキンとした響きのある高域とナローながら独特な暖かい雰囲気で広がる特徴的なサウンドだ。歌声もきちんと空間の中で聴こえるので、音楽リスニング用にも通用する。特にアタック音、アコギの弦を弾くような音に魅力があると思う。ウーハーによる低音は、音量小さめでもズンズンと振動させて予想外に馬力があるサウンド。音の広がり方も特徴があり、スピーカーの位置の一点から部屋全体を満たすように無指向性で広がる。オシャレなリビング用にもなるが、光の演出といい、マイルドな音といい、寝室などに置いてゆったりとリスニングするのにもってこいの1台だ。

ガラス素材を使用しているため、クールな背景に設置しても違和感はない

ガラス素材を使用しているため、クールな背景に設置しても違和感はない

ソニー「LSPX-S3」の評価
ボーカル:5点
楽器:4点
重低音:4点
リスニングエリア:とても広い

4. 独創的なデザインが目を惹くAstell&Kern「ACRO BE100」

独創的なデザインの高級スピーカー的な佇まいが目を惹くAstell&Kern「ACRO BE100 IRV-ACRO-BE100-NFM」。Astell&Kernの高級DAPは多面体カットによる幾何学的なデザインが特徴だったが、Bluetoothスピーカーでも一見普通ながらグリル部に、光と影のアイデンティティを表現しているらしい。目を錯覚させるような立体的デザインはかなり独創的だ。

一見すると四角い箱型スピーカーのAstell&Kern「ACRO BE100」

一見すると四角い箱型スピーカーのAstell&Kern「ACRO BE100」

スピーカーとしての作り込みは、32bit Hi-Fi DAC(ES9010K2M)を採用、カスタムメイド4インチケブラー・ウーハーと1.5インチシルクドーム・ツイーターによるステレオサウンド構成が特徴。高音質BluetoothコーデックのaptX HDとLDACに対応しているのもポイントだ。なお、本製品はバッテリーは搭載せず、据え置き専用となっている。

グリル部が出っ張っていて意図的に立体的な陰影を生み出している

グリル部が出っ張っていて意図的に立体的な陰影を生み出している

天面はシンプルなデザイン。音量ノブはLEDライトで光る仕様だ

天面はシンプルなデザイン。音量ノブはLEDライトで光る仕様だ

実際にAstell&Kern「ACRO BE100」のサウンドを体験してみると、歌声は高域を欲張らず、ナチュラルかつ肉厚に中域を出すバランスのようだ。ボックスのスピーカーで鳴らしているような躍動感がある。低音の量感は外見ほど多くはない。女性ボーカルよりも圧倒的に男性ボーカルのほうがクリアに立ち上がるところもなかなか珍しい。本体ボタンから音質イコライジングが可能で、高域(トレブル)と低域(バス)を0〜5で調整できるので、女性の歌声は高域4、低域はお好みで追加するといい感じになる。なお、LDACコーデックではバランスはそのままに全体的な情報量アップにつながる。リスニングエリアはやや狭く、横方向・高さ方向とも位置がズレると音質が損なわれるようなので、耳の高さに合わせた設置を推奨したい。

クール系のインテリアのほうがしっくりくるデザインだ

クール系のインテリアのほうがしっくりくるデザインだ

Astell&Kern「ACRO BE100」の評価
ボーカル:6点
楽器:6点
重低音:5点
リスニングエリア:狭い

5. 上質と高音質を極めた英国ブランドBowers & Wilkins「Formation Wedge」

英国の名門スピーカーブランドのBowers & Wilkins(以下、B&W)も近年リビングオーディオへの進出を進めている。同ブランドが高音質とともに、高級感あるラグジュアリーなデザインで展開するワイヤレススピーカーがB&W「Formation Wedge」だ。扇形のような曲線のエンクロージャーに繭のように表面をカバーしたデザインは、リビングに置くインテリアとしての優雅さすら感じられる。

英国の名門スピーカーブランドBowers & Wilkinsが手がける「Formation Wedge」

英国の名門スピーカーブランドBowers & Wilkinsが手がける「Formation Wedge」

B&W「Formation Wedge」は、基本的にはWi-Fi搭載AirPlay対応のワイヤレスピーカーであり、Bluetoohメインで利用する際にもアプリ経由でWi-Fiセットアップが必須。スピーカーの内部構造は、25mm径ダブルドームツイータ―×2と、90mmのミッドレンジ×2、150mmサブウーハー×1の多スピーカーで合計240Wとパワフルな構成だ。

多面で構成した表面を布のグリルでカバーする上質なデザイン

多面で構成した表面を布のグリルでカバーする上質なデザイン

繭のような独特なカーブを描いた本体デザインはまるでオブジェだ

繭のような独特なカーブを描いた本体デザインはまるでオブジェだ

今回はB&W「Formation Wedge」とBluetooth接続で音楽を聴いてみたが、ズバ抜けて高解像と呼ぶほかない予想外の超高音質だった。歌声は、鮮やかなのにやわらかさも兼ね備えており、まさに絶妙と呼ぶほかない。楽器も分離感がとても優秀で、躍動感をともなって広がる。引き締まった低音の再現性も、ため息が出てしまうほどに優秀。リスニングエリアも広く、スピーカー本体の位置より少し高めの位置からの音楽が流れ、高さ方向にも余裕があり、120度に広がっている扇形の角度の範囲内ならどんなポジションでも自然に聴ける。デザインの美しさだけでなく、Hi-Fiオーディオのちょっとしたシステムすら凌駕する圧倒的な高音質も魅力のシステムだ。

オブジェのような佇まいで、どんなインテリアでも映える

オブジェのような佇まいで、どんなインテリアでも映える

B&W「Formation Wedge」の評価
ボーカル:10点
楽器:10点
重低音:10点
リスニングエリア:広い

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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