レビュー

壁から10cmで100インチ! エプソン「EH-LS970」は“テレビ代わり”の大本命プロジェクター

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エプソンの最新超短焦点プロジェクター「EH-LS970」

エプソンの最新超短焦点プロジェクター「EH-LS970」

壁から10cm程度の場所に置けば、その壁が100インチクラスの大画面になる……それが超短焦点プロジェクターだ。手軽に大画面が得られるのがメリットである半面、実は使用上の注意点(デメリット)も少なくない。

しかし、成熟した最新製品であれば、そうした特有のデメリットもうまく解決できる。今回は、超短焦点プロジェクターの基本的なメリット・デメリットを解説するとともに、エプソンの最新製品「EH-LS970」をレビュー。しばらく自宅で試してわかった実力をレポートしていく。

Lifestudio Grand Plus EH-LS970B [ブラック]の製品画像
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  • Lifestudio Grand Plus EH-LS970B [ブラック]
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ホーム(家庭用)
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液晶(透過型3LCD)
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対応解像度規格
〜4K
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超短焦点プロジェクターのメリットとデメリットは?

エプソン「EH-LS970」の使用イメージ。壁の前にローボード(やテレビ台)を置き、その上に超短焦点プロジェクターを置いている。まさに「テレビ代わり」と言える形だ

エプソン「EH-LS970」の使用イメージ。壁の前にローボード(やテレビ台)を置き、その上に超短焦点プロジェクターを置いている。まさに「テレビ代わり」と言える形だ

超短焦点プロジェクターのメリット

“置くだけ”の手軽さで大画面が実現できる
・設置場所は部屋の端になるのでじゃまになりにくい

冒頭のとおり、超短焦点プロジェクターは壁際に“置くだけ”で100インチ前後の大画面を実現できる。一般的なプロジェクターとの決定的な違いは投写(焦点)距離が極端に短いことだ。

100インチの画面を投写する場合、一般的なプロジェクターでは「短焦点」とされるモデルでも投写レンズからスクリーンや壁まで2m以上の距離を要することが多い。いっぽう超短焦点プロジェクターならばレンズからスクリーンまでの必要距離は50p程度。本体の端から壁までの距離で言えば、10〜20cm程度の隙間さえあればよいことになる。

超短焦点プロジェクターのいちばんのメリットはこの手軽さ。状況によっては、テレビとほぼ同じ置き方をするだけで「テレビの代わり」になるうえ、100インチ以上の大画面も狙えるのだ。

超短焦点プロジェクターのデメリット

・画面サイズなどの調整方法が独特
・投写面が凸凹だと画質に悪影響を及ぼす

しかし、超短焦点プロジェクターには独特の弱点がある。設置がユーザーの期待どおりにいかない場合があるのだ。これは、投写する壁に対して水平に置き、壁との距離で映像のサイズを調整する超短焦点プロジェクターの仕掛けそのものに由来する。

本体を壁に近づければ映像が小さく、遠ざければ大きくなる。実際に超短焦点プロジェクターを設置してみるとよくわかるのだが、製品ごとの投写距離や本体から投写面下端までの距離は大きく異なり、一般的なテレビラックに置くには非現実的な製品もある。

2つ目の弱点は、壁に対して急峻な角度で映像を投写するため、壁が凸凹に波打っていると、映像がモロにダメージを受けることだ。そのため、画質を重視するなら、平面性にすぐれた張り込み式(フレーム式)スクリーンを組み合わせるべきだということになる。拙宅でも、専用視聴室では、キクチの超短焦点プロジェクター専用張り込み式耐外光スクリーン(SPB-120HDUT)を使用している。

超短焦点プロジェクターで高画質を狙うならば、スクリーンとの組み合わせがベター。左から「掛け図式」「巻き上げ式」「フレーム式」「立ち上げ式」などさまざまなタイプがあるが、最も相性がよいのが平面性の高い「フレーム式」だ

超短焦点プロジェクターで高画質を狙うならば、スクリーンとの組み合わせがベター。左から「掛け図式」「巻き上げ式」「フレーム式」「立ち上げ式」などさまざまなタイプがあるが、最も相性がよいのが平面性の高い「フレーム式」だ

超短焦点プロジェクター選びでは必ず投写距離をチェック!

ここで取り上げたいのがエプソンの「EH-LS970」だ。価格.com最安価格でも40万円を超えている(2026年6月10日時点)が、上にあげたような弱点をうまくカバーできる設計・機能が盛り込まれており、その点が同社下位モデル「EH-LS670」との価格差を生む要因のひとつでもある(もちろん、価格差の大きな要因は画質への取り組みの違いにあり、4K解像度の映像を再現する方法が「EH-LS970」のほうが緻密で凝っている)。

まず、「EH-LS970」や下位モデル「EH-LS670」で100インチ画面を投写する場合に必要な距離を見てみよう。

左が下位モデル「EH-LS670」の投写距離で、右が「EH-LS970」の投写距離。「EH-LS970」は投写距離も本体の奥行きも短いため、より壁に寄せた形で設置できる。この距離は、超短焦点プロジェクターのなかでもかなり短い

左が下位モデル「EH-LS670」の投写距離で、右が「EH-LS970」の投写距離。「EH-LS970」は投写距離も本体の奥行きも短いため、より壁に寄せた形で設置できる。この距離は、超短焦点プロジェクターのなかでもかなり短い

超短焦点プロジェクターをテレビラックに置こうとするなら、本体端から壁までの距離に加えて、本体奥行きを考慮する必要がある。「EH-LS970」は確かに本体を「壁から10cm」のところに置けば100インチ映像を投写できるのだが、設置に必要な距離はそれに本体の奥行きを合わせた数値(43.9cm)だ。

さらに注意すべきは、実は映像の高さ。「EH-LS970」でもかなり上のほうへ投写されることがわかるだろう。テレビラックが50cmの高さだとすると、映像の上端は床から200cm以上。もし120インチ投写を目指すと230cm以上(「EH-LS670」なら240cm以上)となる。

見やすい映像の位置を考えると、比較的設置しやすい「EH-LS970」でも、テレビラックやローボードに置くなら80〜100インチが現実的だし、120インチクラス以上を目指すならば、床置きに近い場所である必要があるかもしれない。

超短焦点プロジェクターをまさにテレビがあった場所に置くならば、目当ての製品の投写距離は確認しておいたほうがよいだろう。特に、投写場所や大きさに希望があるならばなおさらだ。「EH-LS970」以外を選ぶ場合でも、投写距離が短く映像が上になりすぎない製品のほうが大画面を実現しやすいと言える。

また、「EH-LS970」に限らず、超短焦点プロジェクターは「光学的」なズームやレンズシフトが(ほぼ)できない。もっとも、本来投写できる最大サイズの一部に映像を映す「デジタル」ズーム/シフトはできるが、パネルの本来持つ画素(つまり画質)を犠牲にすることになるため、推奨できない。

ちなみに、最近流行のジンバル一体型(スタンドが一体になっていて自由に投写する方向を変えられる)プロジェクターが斜め投写時に自動でピタッと補正するのも、画質より利便性を優先しているにすぎない。せっかく画質を求めて高級品を買うのならば、プロジェクターは投写面(壁やスクリーン)に正対しているほうが高画質、と覚えておくとよいだろう。

「EH-LS970」は映像のデジタル縮小によるズーム/シフト機能を搭載している。ただし、これを使うと画質の劣化は避けられない

「EH-LS970」は映像のデジタル縮小によるズーム/シフト機能を搭載している。ただし、これを使うと画質の劣化は避けられない

歪みの補正方法も確認しておきたい重要ポイント

細かな説明をしてきたが、超短焦点プロジェクターはカジュアルに大画面を楽しめるデバイスだと筆者は考えている。実際に「EH-LS970」のコンセプトを見ても、「壁の前に置くだけで設置可能、最大150インチの大画面」「明るいリビングでもくっきり見える4,000lmの明るさ」「大型テレビと違い、使わない時はインテリアがすっきり」とあくまで手軽にスマートに大画面を実現できることを訴求している。

エプソンのそんな思想が如実に表れているのが、スマホのカメラを使って映像を補正する「Epson Setting Assistant」アプリだ(Android、iOS版あり)。この歪み補正機能が「壁が凸凹に波打っていると、映像がモロにダメージを受ける」という問題をスマートに解決してくれる

他社のモデルの多くは、「形状」や「凹凸」といった歪みを、リモコンを使い手動で補正する(「ポイント補正」などと呼ばれる)。本機にもその機能は備わってはいるが、カメラ付きスマホのアプリを使った自動補正が断然楽だし、より緻密に調整できて効果てきめん。

「Epson Setting Assistant」を使うと、ガイドに沿ってスクリーン投写映像(グリッドパターン)を撮るだけで、自動的に映像が補正される。エプソンはなぜかこのアプリをあまりアピールしていないのだが、海外勢に席巻されている超短焦点プロジェクターのなかで、群を抜く利便性を誇る調整機能だと思う。

拙宅のリビングでは、「EH-LS970」の前世代モデル「EH-LS800」とニチベイのロールスクリーンを組み合わせて使っている。このスクリーンは結構ヨレヨレなのだが、「Epson Setting Assistant」アプリを使うことで、補正後には実用レベルにまで(フレーム式スクリーンを使ったときと同じとまではいかないが)補正され感心したものだ。

「EH-LS970」の同機能はさらにバージョンアップされており、「凹凸」補正の前段階に行う、「形状」補正(スクリーンサイズに合わせてピッタリ台形補正する機能)もアプリでできるようになった。これはジンバル一体型プロジェクターによく搭載されているもので、エプソンもこの世代で採用したわけだ。つまり、アプリに任せておけば全自動でピッタリすっきり歪み全般が補正されるようになった。

写真右側「リモコン」補正モードは、グリッドの交点をワンポイントずつ手動で補正していくいわゆる「ポイント補正」のこと。補正方法がこれだけの場合、それなりの手間を覚悟したほうがよいだろう

写真右側「リモコン」補正モードは、グリッドの交点をワンポイントずつ手動で補正していくいわゆる「ポイント補正」のこと。補正方法がこれだけの場合、それなりの手間を覚悟したほうがよいだろう

「EH-LS970」はとにかく映像が滑らか

ここまで主に設置性の話をしてきたが、「EH-LS970」は前世代モデル「EH-LS800」と比べると画質そのものも別物と言えるほどに進化している。そのあたりを深掘りしていこう。まず、明るいリビングで80インチ弱に投写して視聴した。

「カラーモード」(一般的に言うところの「画質/映像モード」)は「ダイナミック」「標準」「シネマ」「ナチュラル」が用意されている。明るいリビングで普通に使うなら「標準」がよいだろう。前世代「EH-LS800」で初期値だった「ビビッド」に近い印象だ。

個人的にはいつも見ている「EH-LS800」と比べても明るすぎるほどに感じるので、カラーモードを「シネマ」にして、かつ「レーザーライト出力」を「100」から「70」くらいまで下げたい。それでも色温度は低くならず(プリセットの色温度は暖色に偏らない設定のようだった)エプソンらしいナチュラルトーンを維持できるうえ、ファンの音も静かになる。

BS放送WOWOWで車いすテニスの全仏オープンを見ると、選手の白いウェアと白線がクッキリ。クレーコートの赤土と小田凱人選手の肌、車イスのタイヤのオレンジなど、微妙な違いを描き分ける。追い詰められたA・ヒュウェット選手が紅潮している様子もリアルだ。

選手の素早い動きにも崩れることなく、かといって画像生成の不自然なぬめり感もない。この動きを支配するのは、「カラーモード」の下層にある項目「フレーム補間」で、「シネマ」モードでは「低」になっていた。「標準」モードになるとこのフレーム補間は「高」になる。するとジャダー感(映像がガタガタないしパラパラする現象)はほぼ消えてクッキリするうえ、パン(カメラを横に振ること)しても映像が破綻しない。安定した補間機能だ。

音楽ライブ「-The Trilogy T- 2026」でも、ダンスやバンドの手さばき、ペンライトの動きがほとんど破綻しない。現行のテレビやプロジェクターと比較したとしてもトップクラスの補間処理能力で、まれに見える破綻よりも映像のクッキリ感によるメリットが上回るレベルに達している。これは、「EH-LS800」から格段に進化したポイントのひとつだ。

ライバルを圧倒する自然な色再現で映像に没入できる!

全暗の部屋でUltra HDブルーレイなどを視聴。パリッとしすぎない自然な色再現がエプソン製プロジェクターの魅力だ

全暗の部屋でUltra HDブルーレイなどを視聴。パリッとしすぎない自然な色再現がエプソン製プロジェクターの魅力だ

次にリビングから視聴室に移り、じっくり視聴する。部屋は全暗とし、画質モードは「シネマ」。レーザーライト出力は「100」から「70」に落として明るさを調整したが、それでも十二分にHDR映像を堪能できた。この設定ならば、ファンの音もほとんどしない。

ピークから暗部まで階調は滑らか。変に輪郭が立ってしまうことがないうえに細いラインまでしっかり描写している。クロマ(色信号処理)エラーも皆無。怪しい動きや色むらなども見られない。超短焦点でありがちな周辺の輝度落ち(特にプロジェクターから遠い上側)もないのが不思議なほどだ。

バンディングノイズ(階調不足の映像が階段状ないし縞模様になる)も巧妙に防いでいる。雲や雪、煙やもやといった表現が巧みで硬くならず、霞がかったところのエア感や、生きものの血が通った感じ、生ものの触感が自然。自然な描写力は、ライバル機と目されるDLP方式モデルとは違った魅力につながっている。

Ultra HDブルーレイ「四季 高野山」では、非常にフラットな色調と空気感を見せる。パリッとしすぎない中庸な朱、天然の植物が造花っぽい派手な演出なしに穏当に表現される。ぱっと見は物足りないかもしれないが、見慣れると本来の表情が浮かび上がってくる印象だ。この点が、ともすると暴力的でくっきりしたイメージのDLP方式モデルとは一線を画す。

Ultra HDブルーレイ「シビル・ウォー アメリカ最後の日」でも、やはりDLP方式モデルのようなくっきりハッキリした書き割り描写ではないエプソントーン。一見ソフトに見えるかもしれないが、実際には繊細な表現だと言える。人の輪郭が太くならないのが好ましい。夜間の戦闘シーンでも、照明や閃光の色の違いを描き分け、暗部も黒がベタッと潰れず、緊迫感を演出する汗がべっとりと生々しい。

Ultra HDブルーレイ「グラン・ブルー」(海外盤)では、映像に合わせた明るさ調整機能(いわゆる「ダイナミックコントラスト」)の巧さがよくわかる。終盤、白壁の部屋に寝かされたジャック・マイヨールが天井から迫る波に飲み込まれイルカと戯れるシーンは、きちんと明るく透明感にあふれ、清々しく描かれる。

このシーンは全体的に映像が暗いため、映像に連動した自動明るさ調整の弊害に無自覚なプロジェクターではどんよりしがち。しかし「EH-LS970」では、水面の上から差し込む光の筋がハッキリと見え、天からの思し召しを示し、夜間になって静かに深海へと還っていくジャックの必然を暗示してくれる。

実写で見る前世代モデル「EH-LS800」との違いは?

このように、前世代モデル「EH-LS800」と比較すると、「EH-LS970」は画質的にも格段に進化している。参考までに、部屋に明かりを残した状態での「EH-LS800」と「EH-LS970」の比較実写映像を掲載しておく。いずれも光源はレーザーだ。また、両機ともに画質モードは「シネマ」。「EH-LS970」は光量を70%に絞った(調整した)状態であり、「EH-LS800」は拙宅で1万時間ほど使った状態で光量をMAX設定にしていることには留意されたい。

「EH-LS970」の投写1

「EH-LS970」の投写1

「EH-LS800」の投写1

「EH-LS800」の投写1

「EH-LS970」の投写2

「EH-LS970」の投写2

「EH-LS800」の投写2

「EH-LS800」の投写2

なお、スペック上の両機の違いは、OSがAndroid TVからGoogle TVとなり動作速度が圧倒的に向上したこと、天面が反射しにくいようにエンボス加工されたこと、正常動作時のインジケーターがブルーから白に変わったこと(橙が異常を示す点は同じ)などがあげられる。

天面がエンボス加工された「EH-LS970」。スクリーンからの反射による影響を抑えるための工夫だ

天面がエンボス加工された「EH-LS970」。スクリーンからの反射による影響を抑えるための工夫だ

「EH-LS970」のOSはGoogle TV。専用リモコンでの操作はさらにキビキビ動くように進化していた。音量の上下キーと並行して配置された上下キーでは、簡単に明るさ(光源)を調整できる。色味も大きく変わらないので、常用したい便利機能だ

「EH-LS970」のOSはGoogle TV。専用リモコンでの操作はさらにキビキビ動くように進化していた。音量の上下キーと並行して配置された上下キーでは、簡単に明るさ(光源)を調整できる。色味も大きく変わらないので、常用したい便利機能だ

音質だけは前世代モデルに軍配か……

「EH-LS970」のフロントカバーを開けたところ。本体左右に広げて配置されたフルレンジユニットが2つと右寄りにウーハーが1つで2.1chを構成している

「EH-LS970」のフロントカバーを開けたところ。本体左右に広げて配置されたフルレンジユニットが2つと右寄りにウーハーが1つで2.1chを構成している

「EH-LS800」ではプリセットで「シアター」ほか6つのモードが用意され、バーチャルサラウンドが選べたので工夫のしようもあったが、「EH-LS970」では音がややこもり気味でステレオ感も希薄。実用的なのは中低域が優勢な「シネマ」モード一択と言ってよい。できればHDMI(ARC)などを活用して外部のサウンドデバイス(サウンドバーやスピーカー)と組み合わせて使いたい。

【まとめ】利便性も画質も抜きん出た「テレビ代わり」にふさわしい1台

「EH-LS970」は、レンズ設計を含む工夫で画質のよい超短焦点を実現しているはず。プロジェクターには、必ずしもスペックからはわからない部分が多いのだ

「EH-LS970」は、レンズ設計を含む工夫で画質のよい超短焦点を実現しているはず。プロジェクターには、必ずしもスペックからはわからない部分が多いのだ

「EH-LS970」は、まさにテレビの置き換えにふさわしい超短焦点プロジェクターだ。

筆者は前世代モデル「EH-LS800」をリビングでテレビ代わりに使ってきたため、エプソン製超短焦点プロジェクターの利便性は熟知していた。「EH-LS970」では操作感がさらにキビキビとして、「Epson Setting Assistant」アプリとの組み合わせによる設置のしやすさも向上した。

そこまでは想定していたが、刷新内容は予想を超え、まさかの高画質化を果たしていた。同社据え置き型の高級プロジェクター「EH-LS12000」相当の「2軸シフトテクノロジー」(「画素ずらし」による4K解像度を実現する技術)などにより、精細感や明るさをアップ。さらに、これまで破綻が気になって常用できなかったフレーム補間を強くかけても問題ないほど磨き上げられるなど抜かりない。

3LCD方式というエプソンならではの特徴を生かした高画質化を超短焦点プロジェクターへも応用する、本気の取り組みに感銘を受けた。

遠藤義人
Writer
遠藤義人
ホームシアターのある暮らしをコンサルティングするfy7d(エフワイセブンディー)代表。ホームシアター専門誌「ホームシアター/Foyer(ホワイエ)」の編集長を経て独立、住宅・インテリアとの調和も考えたオーディオビジュアル記事の編集・執筆のほか、システムプランニングも行う。「LINN the learning journey to make better sound.」(編集、ステレオサウンド)、「聞いて聞いて!音と耳のはなし」(共著、福音館書店。読書感想文全国コンクール課題図書、福祉文化財推薦作品)など。
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柿沼良輔(編集部)
Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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