レビュー
今話題のAndroid搭載ハイレゾプレーヤー

オンキヨー「DP-X1」&パイオニア「XDP-100R」の機能性と音質をレビュー

オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(以下、OPI)から注目のデジタルオーディオプレーヤーが登場した。オンキヨーブランドとして「DP-X1」、パイオニアブランドとして「XDP-100R」がラインアップ。いずれも、OSにAndroidを採用したハイレゾ対応モデルで、音質のよさもさることながら、一般的なハイレゾプレーヤーにはない、さまざまな機能を利用できるのも大きな魅力となっている。今回は、DP-X1とXDP-100R の違いを紹介したうえで、XDP-100R を使ってその機能性に迫った。

左がDP-X1、右がXDP-100R

左がDP-X1、右がXDP-100R

両モデルの共通機能と違い
上位モデルの「DP-X1」は音質重視。「XDP-100R」はより低価格なモデル

OPIから発売された新型DAPは、上位モデルとなるオンキヨーブランドのDP-X1と、パイオニアブランドのXDP-100R。いずれも、OSに「Android 5.1.1」を搭載したポータブルオーディオプレーヤーだ。DSD 11.2MHzや384kHz/32bitのPCMをサポートし、高音質で再生できることはもちろん、Androidとしてプレーンなインターフェイスを採用した操作性も特徴となっている。Google Playにも対応しており、アプリをインストールできるのも押さえておきたい点だ。

Google Playに対応したハイレゾDAPは、過去にソニーが「NW-ZX1」や「NW-F880」シリーズ」、「NW-Z1000」シリーズをリリースしていたが、最近ではなくなり、国内大手メーカーからは久しぶりの登場となっている。

さらに、microSDカードスロットを2スロット装備し、各200GBまでの容量を搭載できるのもポイント。内蔵メモリーを加えると最大432GB搭載でき、この大容量構成ができるのも、ほかのハイレゾプレーヤーにはない、大きなメリットだ

上位モデルのDP-X1は、デュアルDAC構成を採用した、より音質にこだわったモデル。フルバランスでの出力にも対応している。いっぽう、下位モデルのXDP-100Rは、シングルDAC仕様で、細かいところではオンキヨー製フルレンジスピーカーを装備している。

両モデルとも、搭載するDACはESS社製「ES9018K2M」で、組み合しているアンプも「SABRE 9601K」と同じ。また、音響処理の基板と、AndroidのCPU搭載基板を物理的に分けている点も変わらない。価格.com最安価格(2015年12月4日時点)は、DP-X1が76,000円程度で、XDP-100Rが65,000円程度となっている。

DP-X1。本体サイズは75.9(幅)×129(高さ)×12.7(奥行)mm、重量は203g。解像度1280×720ドットの4.7型液晶を搭載。画面サイズだけ見れば「iPhone 6s」と同クラスだが、それよりはひと回り大きい

XDP-100R。本体サイズは75.9(幅)×128.9(高さ)×13(奥行)mm、重量は203g(バンパー装着時。着脱時は198g)。搭載するモニターはDP-X1と同じで4.7型。ダンパーを装備するのがデザイン上の大きな違い

両モデルとも、右側面に、再生/一時停止ボタン、曲送り/戻しボタン、電源スイッチを搭載。下部に設けられているのはmicroSDカードスロットで、2スロットを装備する(写真はXDP-100R)

XDP-100Rは底面に、オンキヨーのフルレンジスピーカーを装備する

XDP-100Rは底面に、オンキヨーのフルレンジスピーカーを装備する

機能性をチェック その1
e-onkyo musicで購入した音源を直接ダウンロードできる

DP-X1とXDP-100Rの機能性で他モデルにはない特徴となるのが、e-onkyo musicで購入した音源を直接ダウンロードできることだ。PC経由でデータをコピーする必要がなく、ブラウザーを立ち上げて音源を購入し、標準で搭載されている音楽再生プレーヤー側のダウンローダ画面で、購入した音源を即座にダウンロードできる。

実際に試してみると非常に快適だった。設定も簡単で、e-onkyo musicのアカウント情報を登録するだけとなっている。

e-onkyo musicのアクセス画面とダウンローダ画面

e-onkyo musicのアクセス画面とダウンローダ画面

機能性をチェック その2
OSレベルでライン出力モードやデジタルフィルターの切り替えが可能

DP-X1とXDP-100Rは、Android OSレベルで音質を調整する機能を搭載している。OSの設定メニューの「音と通知」で、いろいろな調整が可能となっている。

アンプやパワードスピーカーに出力するときに使う「ライン出力モード」、通信機能やディスプレイを消して音質の底上げを図る「Stand alone mode」、3種類の「デジタルフィルター」、7段階で調整できる「ロックレンジアジャスト」、3タイプの「ゲイン切り替え」、ボリュームのリミッターとロックなど多種多様。このあたりは、さすがにオーディオメーカーが作るDAPといったところだろう。

「音と通知」のメニュー

「音と通知」のメニュー

機能性をチェック その3
AWA、Play Music、Prime Musicを楽しめる。テザリングでの利用も可能

DP-X1とXDP-100Rは、Android OSを採用しているため、定額音楽配信サービスのアプリを利用することが可能。メーカーの推奨サービスは「AWA」になっているが、AWAのほかにも、Googleの「Play Music」、Amazonの「Prime Music」などを試してみたが問題なく再生できた。

定額音楽配信サービスの画面

定額音楽配信サービスの画面

音質はよくも悪くもDAPの高性能さを実感することになった。ビットレートの低い音源であれば、その状態がはっきりわかるほど、非常にクリアな音質だ。いいイヤホンで聴くと、もの足りない気分になる。ただ、状態のいい音源であれば、かなり楽しめるのも事実だ。

また、Androidを搭載しているからことできるのが、テザリングを活用して、外出時に屋外でも音楽配信サービスを楽しめることだ。一般的なDAPでは、そもそもテザリングには対応していない。Wi-Fiテザリングを試してみたが、問題なく利用できた。

Wi-Fiでテザリング。SSIDやパスフレーズをいれればあっという間に接続OKとなった

Wi-Fiでテザリング。SSIDやパスフレーズをいれればあっという間に接続OKとなった

機能性をチェック 番外編
対応ドライブを使うことで直接のCDリッピングが可能

Android OSを採用するプレーヤーを選択するうえで、音楽ライフを便利にする機能として紹介したいのが、CDの簡易再生と直接リッピングができることだ。今回、iOSデバイスやAndroid搭載のスマートフォンやタブレットで直接DVDや音楽CDを楽しめる、アイ・オー・データ機器のDVDプレーヤー「DVDミレル DVRP-W8AI」を使って試してみたが、問題なく取り込めた。DVDミレルの動作対応機種の中にXDP-100Rの記載はないが、結論としては問題なく動作した。なお、アイ・オー・データ機器によれば、簡易再生機能はCD品質と同等とのこと。

DVDミレル DVRP-W8AIは、無線LANを使ってドライブとプレーヤーをダイレクトに接続できるモードのほか、ルーターを経由して接続できるモードも用意されている。Android端末であれば、USBで有線でもつなげられる

Android端末で音楽CDのリッピングを行うには、専用アプリ「CDレコ」(無料)を利用する。ルーター経由であれば、音楽CDの楽曲情報をインターネットから取得可能だ。楽曲情報が充実しているGracenoteが使えるのはメリットだ

音質インプレッション 2モデルの違いは?

試聴環境は、1964EARSのカスタムイヤホン「V6 Stage」をEstronのケーブル「Vocal」に取り替えて聴いている。

両モデルとも、音のクオリティーも良好だ。変な誇張のない、ていねいな音を出している。標準のプレーヤーアプリで絢香の「三日月(ayaka’s History ver.)」を聴いてみたが、S/Nの高さがよくわかる。特に、空間の分解能が高まり、平面的に聴こえてきた音が、空間的な響き方に変わる。さらに、Stand alone modeで聴くと、これもまた音が変わる。わずかに静寂さが強まり、よりピュアな音が楽しめるのだ。

上位モデルのDP-X1については、さらにS/Nが上がる。彫の深い音で、定位感も増し、音像がより明確になる。シャープな音だが、空気の密度感は損なわれない。特に、ボーカルの声はハッとさせられるほどにリアル。声がでる一瞬一瞬の息遣いがストレートに伝わってくる。

DP-X1は、ライン出力時に驚くべき音だったことも付け加えておきたい。個人的には、イヤホンでの再生性能より、こちらをアピールしたいほど。試聴環境は、SAECの高音質ミニプラグケーブル「MR-903(50cm)」で、Cary Audio Designのプリメインアンプ「CAI 1」につなぎ、B&Wのスピーカー「802D」で試聴した。曲は、メロキュア「Agape [メロキュア meets ミト & kz](24bit/96kHz)」。音が緻密に配置された楽曲で、この複雑に重なり合った音を上手に分離させている。前後の音の重なりが明確に伝わってくる。また、左右方向の空間的な広がりもしっかり表現しているなど、クオリティーの高い音になっている。

まとめ

DP-X1とXDP-100Rは、すぐれた機能性を備えたポータブルオーディオプレーヤーだ。ハイレゾプレーヤーは音質を最重視する製品で、DP-X1とXDP-100Rともに、価格に見合う高音質を実現している。さらに、Android OSを採用し、Google Playに対応することで、外部アプリの利用が可能なのがポイント。定額音楽配信サービスを利用したり、CDの直接リッピングをしたりと、一般的なDAPではできない多様な使い方ができるのが魅力だ。今回はチェックしなかったが、ビデオオンデマンドやゲームなどのアプリも追加すれば、エンターテイメントプレーヤーに化けるはずだ。

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る