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五輪イヤーの今年、ブルーレイディスクレコーダー市場の人気モデルは、「全録機」をそろえるパナソニックの圧勝か?

今年2016年はオリンピックイヤー。リオ五輪の開幕まであと約1か月程度になったが、期待される液晶テレビやブルーレイディスクレコーダーの売れ行きはさほどかんばしくない。液晶テレビについてはすでに取り上げているが、今回のトレンドニュースでは、ブルーレイディスクレコーダーにフォーカスして、現在の状況を解説しよう。

ここ数年、需要が右肩下がりのブルーレイディスクレコーダー。メーカーではパナソニックが一人勝ちの状況

図1:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移(過去2年間)

図1:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移(過去2年間)

図1は、「価格.comトレンドサーチ」で見た、過去2年間の「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーのアクセス数推移を示したものだ。これを見ればわかるように、ここ数年、若干の波はあるものの、ブルーレイディスクレコーダーの需要は右肩下がりで減り続けている。今年は、テレビ関連製品が売れると言われている4年に1度のオリンピックイヤーであるが、それでも昨年のレベルを超えるまでにはいたっておらず、ほぼ横ばいといった状況だ。

これにはいくつかの理由がある。ひとつには、テレビ側に録画機能を持ったものが増えたことで、録画機能をメインとしたブルーレイディスクレコーダーが必要なくなりつつあること。もうひとつは、インターネットなどのオンデマンド配信が一般的になってきたことで、そもそもテレビ番組を録画する必要性がなくなりつつあることだ。

図2:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおける売れ筋ランキングベスト5(2016年6月29日時点)

図2:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおける売れ筋ランキングベスト5(2016年6月29日時点)

このように、全体的に見ると需要減という状況が続くブルーレイディスクレコーダー市場であるが、メーカー別に見ると、パナソニックの強さが際立っている。図2は、2016年6月29日時点での「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーの売れ筋ランキングベスト5を示したものだが、これを見ると、1位から5位まで上位すべてをパナソニック製品が占めており、圧倒的にパナソニックが強い状況が見て取れる。

図3:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおけるメーカー別アクセス数推移(過去2年間)

図3:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおけるメーカー別アクセス数推移(過去2年間)

図3は、過去2年間における、「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーのメーカー別のアクセス数推移を示したもの。これを見ても、パナソニックが他社を大きく離して、安定的なアクセスを維持し続けていることがわかる。逆に、他の主要3メーカー(ソニー、東芝、シャープ)は、以前ほどの差がなくなり、今や3社が混戦状態で2位集団を形成しているという状況にある。必ずしも、販売数に比例しているわけではないが、注目度という意味では、今やパナソニックが一人勝ちの状態にあると言っていいだろう。

売れ筋製品は価格が安いエントリー機。ただし新モデルでは、全録モデルが売れている

図4:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおける売れ筋5製品のアクセス数推移(過去3か月)

図4:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおける売れ筋5製品のアクセス数推移(過去3か月)

では、そんな人気のパナソニック製品の中でも、どのような製品が人気なのだろうか。図4は、過去3か月における、「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーの売れ筋5製品のアクセス数推移を示したもの。これを見ると、安定して人気を維持しているのは、現在売れ筋1位の「ブルーレイディーガ DMR-BRW1010」、2位の「ブルーレイディーガ DMR-BRZ1010」、3位の「ブルーレイディーガ DMR-BRW510」の3モデルだ。これらの製品は、2015年10月に発売された製品で、HDDは500GBないしは1TB、搭載チューナー数は2基ないしは3基という、エントリーモデルにあたる製品だ。価格的には、2016年6月29日時点の最安価格で、36,000〜50,000円くらいの価格帯に位置しており、比較的購入しやすい製品と言える(図5)。

図5:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおける売れ筋5製品の最安価格推移(過去3か月)

図5:「ブルーレイ・DVDレコーダー」カテゴリーにおける売れ筋5製品の最安価格推移(過去3か月)

これらの旧モデルに対して、今年の5月20日に発売された新型モデルも、「ブルーレイディーガ DMR-BRG2020」が4位に、「ブルーレイディーガ DMR-BRX2020」が5位にランクインしてきている。面白いのは、これらの新モデルで人気のある製品は、いずれもミドルクラスからハイエンドに当たる製品であること。売れ筋4位の「ブルーレイディーガ DMR-BRG2020」は6基のTVチューナーと2TBのHDDを搭載。売れ筋5位の「ブルーレイディーガ DMR-BRX2020」もHDD容量は同じ2TBで、7チューナーを搭載する、いずれもいわゆる「全録モデル」だ。

驚くべきはその価格設定。全録モデルといえば、一時期は10万円を超えるプライスをつけるのが常識だったが、6月29日時点の最安価格で、「ブルーレイディーガ DMR-BRG2020」は66,279円。「ブルーレイディーガ DMR-BRX2020」は65,000円。いずれも6万円台で購入可能と、驚きのプライスとなっており、これが今期のパナソニックのブルーレイディスクレコーダーの大きなアドバンテージになっている。

なお、この2モデルでは、「DMR-BRX2020」のほうが高機能な製品(全自動ディーガ)となるが、価格.comの最安価格では両者の価格が逆転している。この理由は、カタログスペックからはなかなか見えづらいが、機能面では下に見える「DMR-BRG2020」の場合、無圧縮で6番組を同時録画できるのに対し、「DMR-BRX2020」のほうは、1.5倍モードで6チャンネルを同時録画することを主眼に置いているため、使用方法次第では、「DMR-BRG2020」のほうが便利ということがあるためだ。

「ブルーレイディーガ DMR-BRG2020」

「ブルーレイディーガ DMR-BRG2020」

いずれにしても、パナソニックは全録モデルにかなり力を入れており、「全自動ディーガ」シリーズだけで7モデル、「レギュラーディーガ」シリーズでも、上述の「DMR-BRG2020」などを入れると、計9モデルを全録モデルとしてラインアップしており、全体的に全録が標準となっている感すら受けるほどだ。なかには、11チューナー搭載の「DMR-BRX6000」といった製品もある。東芝も、「REGZAサーバー」として、3種類の全録モデルをラインアップしているが、最新モデルではないため、すでに人気は下がっており、対抗すべくもない。このジャンルでは力を入れていたソニーについても、ここまでついぞ全録モデルの投入はなく、パナソニック製品の人気に追いつけていないのが現状だ。

こうした状況の中、唯一全録モデルを幅広く展開し、さらにはスマートフォンなどを使って、外出先などからでもリモートで録画番組を視聴可能な機能を備えた、パナソニックの「ディーガ」シリーズ。このカテゴリーにおける一人勝ちの状況は、今後もしばらくは続きそうだ。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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