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アンプ基板を再設計。高精度クロックICを用いた高音質化機能も搭載

パイオニア初の11ch AVレシーバー、最上位機「SC-LX901」が9月上旬に登場!

オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは2016年8月8日、パイオニアブランドのAVレシーバーの最上位モデル「SC-LX901」を発表した。11ch対応のAVレシーバーで、Dolby Atmos(7.2.4)やDTS:Xに対応。ハイエンド向けAVアンプ「SC-LX98」の後継モデルとなる。希望小売価格は410,000円(税別)で、発売は9月上旬頃。

「SC-LX901」

「SC-LX901」

「SC-LX901」は、パイオニアブランドでは初となる11ch出力対応のAVレシーバー。880Wのハイパワー同時出力を実現。別途アンプを増設することなく、オブジェクトオーディオに必要な頭上の音を再現するトップスピーカーやドルビー・イネーブルド・スピーカーを最大で2組ドライブできる。

主な入出力端子は、音声入力×7(内1はPHONO MM対応)、デジタル光音声×3、デジタル同軸音声×2で、音声出力×2。映像入力は、HDMI×8、コンポーネント×2、コンポジット×2で、映像出力は、HDMI×2、コンポーネント×1。スピーカー端子数×11。

従来AVアンプとして展開されていたSCシリーズは、本モデルからFM/AMチューナーを内蔵するAVレシーバーにカテゴリーが変更されているが、これまでと同様に「ステレオフォニック思想」を掲げており、「ダイレクトエナジーHDアンプ」や「MCACC Pro」といったおなじみの技術をベースにし、しっかりした音作りがなされている。

本体サイズはそのままにワンボディで11chを実現。「ダイレクト エナジーHDアンプ」は設計を一新

「SC-LX901」の最大の特徴は、高いスピーカー駆動力とすぐれた応答性能を実現した同社独自の高効率なClassDアンプ(デジタルアンプ)「ダイレクト エナジーHDアンプ」を一新したこと。

今回は再設計というほど抜本的に作り直しており、信号経路をさらに最短化・最適化している。具体的には、基板上の入力段から出力段までほぼストレートなパターニングにしたという。また、各チャンネルが隣接しても干渉を受けないようなレイアウトになっており、信号間のクロストークとノイズも抑制。従来よりS/N比が向上しているという。

「ダイレクト エナジーHDアンプ」。パターニングの最短化・最適化を行うことで、入力段から出力段までストレートなレイアウトになった

「ダイレクト エナジーHDアンプ」の実際の基板

「ダイレクト エナジーHDアンプ」の実際の基板。同社のスタッフによると、前モデルの「SC-LX98」からチャンネルごとの間隔を2mm詰めて、基板サイズの幅を10mm広げることで、従来と同じ筺体サイズとしながらも出力チャンネル数を9chから11chへと増やしたとのこと

さらにローパスフィルターの大型化、カスタムコンデンサー数の増加(6個から8個)など、コンポーネント周りも徹底して強化した。このほか、「ダイレクト エナジーHDアンプ」の性能を引き出すため、再設計された基板に合わせてシャーシ構造も最適化。プリアンプ部とパワーアンプ部のセパレート構造をはじめ、パワーアンプ部を鋼板でシールドし、相互干渉による不要なノイズの発生を抑えている。

プリアンプ部とパワーアンプ部を分けるセパレート構造。パワー部は鋼板シールドを使うことでノイズ耐性を高めている

オブジェクトオーディオ7.2.4構成も可能に。イネーブルドスピーカーの調整機能も

立体音響システムのオブジェクトオーディオも使い勝手が向上している。Dolby AtmosやDTS:Xに対応するほか、11chアンプとしたことで単独でも7.2.4のDolby Atmos構成(サラウンド7ch、サブウーハー2ch、トップ4ch)が可能になった。

また、音響補正技術として新たに、頭上の音を再現するイネーブルドスピーカーの最適化機能「Reflex Optimizer」(リフレックスオプティマイザー)を搭載。「Reflex Optimizer」は、イネーブルドスピーカー使用時に発生する、天井からの反射音(指向性の高い帯域の音)と、耳にすぐ届く直接音(指向性の低い帯域の音)の位相ズレを補正し、聴感上の違和感を解消する。これにより、手軽でかつ理想的なオブジェクトオーディオ環境が構築できるというわけだ。なお、同機能はオンキヨーブランドのAVアンプに搭載されている「AccuReflex」と基本的には同じ技術とのこと。

イネーブルドスピーカーを最適に鳴らす「Reflex Optimizer」。オンキヨーブランドのAVアンプに搭載されている「AccuReflex」と基本的には同じ技術で、天井からの反射音と、耳にすぐ届く直接音の位相ズレを補正する技術となっている

そのほか引き続き、パイオニアブランドのAVアンプ/AVレシーバーに搭載される音場補正技術「MCACC Pro」を採用。定在波補正や残響特性測定による「3次元音場補正」、2台のサブウーハーを個別に補正できる「デュアルサブウーファーEQ補正」、低音の遅れを解消する「フェイズコントロール」と「オートフェイズコントロールプラス」なども搭載している。また、接続されたすべてのスピーカー、1つひとつに至るまで位相を揃え、正確なスピーカードライブを実現する「フルバンド・フェイズコントロール」も備えた。

ネットワークオーディオの再生品質を向上させる「PQFA」

高音質化機能も進化している。注目したいのが、高精度クロックを使うことでネットワークオーディオやファイルオーディオ再生を高品質化する「PQFA」(Precision Quartz File Audio)だ。この機能自体は、パイオニアがAVアンプ内の高精度クロックを使用して対応するBDプレーヤーを正確に制御し、ジッターレス伝送を可能にする「PQLS」(Precision Quartz Lock System)機能を応用したものだという。

PQFAでは、ネットワークオーディオの再生で主要な信号経路となる、ネットワークモジュール、DSP、DACのそれぞれを高精度なクロックで制御することで、音質に悪影響を及ぼすジッターを抑えているという。

本機はインターネットラジオ再生に対応しており、そうしたストリーミング音源にも、PQFAは音質の改善効果があるという。制御するクロックも44.1kHz系統と48kHz系統を個別に用意し、CD音源からハイレゾ音源まで幅広く対応できるようになっている。

ネットワークオーディオの再生で主要な信号経路となる、「ネットワークモジュール」「DSP」「DAC」のそれぞれを高精度なクロックで制御し、音質に悪影響を及ぼすジッターを抑える「PQFA」

また、対応音声フォーマットとしては、現時点で最高クラスのハイレゾ音源となるDSD 11.2MHzに対応。さらにDSDファイルはDSPで経由させず、直接DACに流し込むことで、鮮度感の高い再生を実現している。このほか、主なハイレゾ対応ファイル形式は、FLAC/WAV/AIFF/Apple Lossless(192kHz/24bit)。マルチチャンネルコンテンツのDolby True HDファイルの再生もサポートしている。DACは、ESSテクノロジー社製の32bit DAC「SABRE32 Ultra DAC(ES9016S)」 。

映像面では60p/4:4:4映像信号の伝送と著作権保護規格「HDCP2.2」に対応したHDMI端子を8系統装備。最新の「HDR(High Dynamic Range)」信号と「BT.2020」信号の伝送をサポート。対応の4K映像機器と接続することで、より高画質な映像を楽しめる。

主なインターフェイスは、LAN端子(100BASE-T対応)×1、Wi-Fi(5GHz/2.4GHz)、Bluetooth、フロントUSB。

なお、下位モデル2製品も同時発表となっており、9chアンプ搭載の「SC-LX801」と「SC-LX701」もラインアップされている。各製品のくわしい仕様は写真のとおり。

「SC-LX901」の主な仕様

「SC-LX901」の主な仕様。発売は9月上旬。価格は410,000円(税別)

「SC-LX801」の主な仕様

「SC-LX801」の主な仕様。発売は9月上旬。価格は350,000円(税別)

「SC-LX701」の主な仕様

「SC-LX701」の主な仕様。発売は9月上旬。価格は233,000円(税別)

各製品の主な違い

各製品の主な違い

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

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