小寺信良のGadget 2 Go!

素早く取り替え、「QuickRelease One」がスゴい

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edelklone」(エーデルクローン)というメーカーをご存じの方は少ないだろう。主にデジタルカメラで動画を撮影するための治具を作っているアメリカの会社で、他にはないアイデア商品を沢山リリースしている。

どれもプロが撮影で使うような器具ばかりだが、その中で誰にでも役に立ちそうな製品が、「QuickRelease One」だ。現地価格で99.99ドル。これはその名の通り、カメラの三脚への素早い付け替えをサポートするものだ。

ビデオ用三脚にカメラを取り付ける場合、通常「クイックシュー」と呼ばれる部分にカメラをネジ留めし、そのシューを三脚のヘッド部に取り付ける。シューとヘッド部は簡単に着脱できるようになっているので、ハンディで撮影するときには、シューのところからカメラを取り外すわけだ。

ではカメラを別の三脚に付け替えたい場合どうするか。たとえばローアングル用に足の短い三脚に付け替えるとか、電動ジンバルに付け替えると言った場合だ。これらの撮影治具に取り付ける場合、シューが共通化されていないので、いったん今付いているシューを外し、新しく取り付ける治具のシューを付け直す必要がある。

これが意外と面倒だ。筆者はカメラレビューを行なう機会が多いのだが、1人で撮影していると外したシューをどこかに置き忘れてしまったり、ネジを締めるためにわざわざ財布からコインを取り出すのに四苦八苦したりしているうちに荷物がぶつかって三脚を倒したりして、なんだかもうワチャワチャするのだ。QuickRelease Oneはこういう問題を解決する。

1秒でサクッと固定できる

まずカメラの底部に、六角レンチを使ってQuickRelease Oneを取り付けておく。QuickRelease Oneの底部は、レバーを回すと3つのネジが同時に回転する仕掛けになっている。

まずレンチを使ってカメラにQuickRelease Oneを取り付け

まずレンチを使ってカメラにQuickRelease Oneを取り付け

この中心にシューのネジを合わせてレバーを回すと、回転するネジがシューのネジに上手いこと噛みつくので、単純にネジを締めたのと同様に固定できるわけだ。わざわざシューを取り外して、裏側からコインネジで一生懸命ネジ締めをする必要がなく、上から当ててレバーを回すだけで、そのまま固定できてしまうのである。

レバーを回すと3つのネジが回転して、シューのネジに固定される

レバーを回すと3つのネジが回転して、シューのネジに固定される

シュー側のネジの長さにもよるが、筆者手持ちのシューではレバーをだいたい90度ぐらい回すだけで固定できる。外すときはカメラを持って、反対側にレバーを回すだけだ。高さは多少あるが、サイズ的にはカメラに付けっぱなしでじゃまにならない。ただしレバーがちょっと長いので、じゃまにならない位置で止まるように、回し始めの位置を考慮する必要がある。

三脚にシューを固定して撮影

三脚にシューを固定して撮影

難点は、カメラ側を締める六角レンチを格納する場所がないので、これを忘れると悲惨なことになることだ。QuickRelease One本体内に、レンチを格納できる機構が欲しいところである。

一般的にプロの映画・ドラマ撮影でもない限り、複数のカメラを取り替えながら撮影することはあまりないと思う。いっぽう最近は三脚や一脚の値段が下がり、ジンバルも面白いものが多数出てきた。1台のカメラをあらゆるシーンの撮影に使い回すのであれば、いわゆる「足」を取り替える機会は、以前よりも確実に増えている。

QuickRelease Oneは、そういうトレンドに敏感に反応した製品だと言えるだろう。

小寺信良

小寺信良

AV機器評論家/コラムニスト。デジタル機器、放送、ITなどのメディアを独自の視点で分析するコラムで人気。メルマガ「小寺・西田の金曜ランチビュッフェ」も配信中。

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2017.4.25 更新
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