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自動運転技術「プロパイロット」搭載で注目度アップのミニバン、日産・新型「セレナ」の評価はいかに?

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日産「セレナ」

日産「セレナ」

価格.comの「自動車」カテゴリーでは、ここのところ、ミニバン勢が元気を取り戻しつつある。昨年発売されたトヨタ「ヴェルファイア」「アルファード」、ホンダ「ステップワゴン スパーダ」をはじめ、この夏以降、ホンダ「フリード」、日産「セレナ」と、注目車種が人気ランキング上位を占め始めた。今回はその中でも、8月24日に発売され、自動運転技術「プロパイロット」の搭載などで注目を集める日産「セレナ」に関して、「価格.comトレンドサーチ」のデータを使いながら、その人気や評価を見てみよう。

今年に入ってから活気づくミニバン市場。今秋の注目車種は「セレナ」と「フリード」

図1:「自動車」カテゴリーにおける人気5車種の人気(注目)ランキング推移(過去2年間)

図1:「自動車」カテゴリーにおける人気5車種の人気(注目)ランキング推移(過去2年間)

価格.comの「自動車」カテゴリーでは、ここ数年、どちらかと言えば、スポーツ系の車種に人気が集まる傾向が強かった。スバル「レヴォーグ」、マツダ「CX-3」「デミオ」などに代表される「Fun to Drive」を指向するクルマが人気ランキングの上位の常連となっていた。しかし、今年2016年に入ったくらいから、そうした状況にも変化が見えてきている。図1は、価格.comの「自動車」カテゴリーでここ2年ほど人気が高かった5車種の、人気(注目)ランキングの推移を示したもの。これを見ると、スバル「レヴォーグ」、トヨタ「ヴェルファイア」「ハリアー」は安定して高い人気を保っているものの、2014〜2015年にかけて人気を席巻したマツダ「デミオ」「CX-3」については、その順位が大きく下落していることがわかる。人気の「レヴォーグ」についても、ここ1か月ほどはやや順位を落としており、ここ数年人気のトップを走ってきたスポーツ系車種の人気にやや陰りが見られる。

図2:「自動車」カテゴリーにおける人気5車種の人気(注目)ランキング推移(過去3か月)

図2:「自動車」カテゴリーにおける人気5車種の人気(注目)ランキング推移(過去3か月)

こうした流れに対して、ここのところ注目を集めているのは、ミニバンだ。図2は、「自動車」カテゴリーにおける、現在の人気5車種の人気(注目)ランキング推移を示したものだが、現在ランキング1位の「ヴェルファイア」と、6位のトヨタ「ハリアー」を除く3車種がミニバンとなっている。なかでもこの夏以降急激に注目を上げてきた車種として、日産「セレナ」(8月24日発売)とホンダ「フリード」(9月16日発売)の存在が目立つ。

図3:「自動車」カテゴリーにおける人気ランキングベスト10(2016年10月5日時点)

図3:「自動車」カテゴリーにおける人気ランキングベスト10(2016年10月5日時点)

実は、ベスト5に入っているこの3車種だけではなく、現在全体的に、ミニバン人気が復調している気配が見られる。図3は、2016年10月5日時点での、「自動車」カテゴリーにおける人気ランキングベスト10を示した図だが、7位のトヨタ「アルファード」と8位のホンダ「ステップワゴン スパーダ」を入れると、ベスト10中5車種がミニバンで占められている。少し前まで人気だったマツダ「デミオ」は10位、「CX-3」は12位にまで落ちるなど、スポーツ系車種の人気はやや下降気味だ。

このように、ここのところ、一時期やや人気が低迷していたミニバンに再び脚光が当たりつつある。その理由はいくつか考えられるが、これまで「実用性はピカイチだが、走りはイマイチ」と言われてきたミニバンが、ここのところのスポーツ系車種人気を踏まえて、走りの部分を再度見直したり、内装や外装に凝った高級感を付加したり、最新の安全技術を搭載したり、といった、ミニバンの新たな進化が徐々に一般消費者に認知されてきていることが大きな原因だろう。今回は、そんな中から、今年8月に、自動運転技術「プロパイロット」を搭載したことで注目を集める日産「セレナ」の状況について、詳しく見てみることにした。

注目度はこの夏No.1の「セレナ」。ただし、走りと金額の点で評価は賛否両論

上述の通り、今年発売されたミニバンの中ではNo.1の人気を誇っているのが、日産の新型「セレナ」だ。今回のモデルチェンジで5代目となるロングセラー車だが、この新型モデルにおける最大の注目点は、新搭載の自動運転技術「プロパイロット」の存在だろう。テレビCMなどでもさかんに宣伝されているこの機能は、バックミラー裏側に取り付けられたカメラによって前方の映像を視認し、レーンに合わせて適切にステアリングをコントロールする「レーンコントロール」を自動で行ってくれる点が大きな特徴となっている。これに、スピード制御のオートクルーズ機能を組み合わせることで、高速道路などでは、自動運転に近い制御が行えるとしているが、実際のところはどうなのだろうか。

図4:日産「セレナ(2016年モデル)」のユーザー評価(2016年10月5日時点)

図4:日産「セレナ(2016年モデル)」のユーザー評価(2016年10月5日時点)

図4は、2016年10月5日時点での日産「セレナ(2016年モデル)」のユーザー評価だ。満足度は3.33と、カテゴリー平均を大幅に下回っている。評価項目別に見ると、エクステリアやインテリアは比較的高い評価を得ているものの、そのほかの項目の評価が低い。なかでも「エンジン性能」(2.36)と「走行性能」(2.85)、「価格」(2.52)の評価が著しく低いのが気になる。図5を見てもわかるように、他人気車種と比べても、その評価が著しく低い。

図5:「自動車」カテゴリーにおける人気5車種のユーザー満足度推移(過去3か月)

図5:「自動車」カテゴリーにおける人気5車種のユーザー満足度推移(過去3か月)

では、ユーザーが実際にどんなところに問題点を感じているのだろうか。詳細に見てみよう。まず、2.36という低評価となっている「エンジン性能」についてだが、「C26の流用ですが、かなりしょぼい印象を受けました。加速がダルく、音もうるさい」「踏まないとまったく走らない。コストダウンで使い回すにしても、もっと改良しないと話にならない」「正直物足りない感じがしました。車重が他2社に比べて軽いのに運転感覚では一番重く感じます」など、厳しい意見が並ぶ。どうやら、エンジン自体は前モデルからの流用であるのだが、エンジンセッティング的にエコ寄り(燃費優先)にしているため、スタート時などでもっさりした感じになってしまっているようだ。もちろん、こうしたセッティングで問題ないとする声もあり(ファミリーカーなので、そんな加速は必要ないといったもの)賛否両論はあるが、競争の激しいミニバン市場だけに、ライバル車との比較がどうしても厳しめになってしまっているようだ。

また、注目の「プロパイロット」に対しても厳しい意見が多い。「今回はプロパイロットに期待して試乗しましたが、切替後、起動までに時間がかかり、前車追従が全く効かず、正直ガッカリ」「プロパイロットは面白いですが加速減速が雑で乗り心地は悪いです」「市街地でPP有効にして、クルーズコントロール有効にしてみると、前車ありの追従なら、前車が急加速でもしない限りは引っ張られるようにちゃんとついていきます。ただ、信号トップなど、前車が居ない状況のスタートだと、異様にゆっくり」といったように、先進的な技術を搭載してきたチャレンジ精神は買うが、期待以上ではなかった、という声が主流を占めた。特に、町乗りのシーンにおいては、前述のもっさりしたスタート感という点と相まって、どうしても「反応が悪い」という印象を残してしまいがちのようだ。

また、こちらも2.52と低評価の「価格」であるが、「すぐにオプションになってしまうため、400万越えなってしまう。かと言ってオプション付けないで車体だけ買うと満足できる状態ではなさそうです」「高くなりました。少し出すとエルグランドに手が届きます」「ハイウェイスター プロパイロットエディションにナビをつけて400万。これだけ出せばリッターあたり1.5倍走れるエスクァイアHVも買えますし、ステップワゴンスパーダなら100万安く買えます」など、厳しい声が多い。注目の「プロパイロット」搭載グレードになると、諸経費込みで400万円近くにもなってしまう価格設定だが、前モデルでは最高グレードでも300万円ちょっとだったことを考えると、いろいろ付いているのはいいが、やはり高い、という声が増えてしまうのも致し方ないのかもしれない。

ただ、もちろん評価されているポイントもある。評価の高い「エクステリア」に加え、「インテリア」に対してはかなり高評価をしているユーザーも多い。「ステッチやレザー等を使っていて非常に高級感があります。初採用のD型ハンドルも以外と使いやすいです。シートアレンジ次第で7、8人乗りを選択できます。これが非常に便利です」「セカンドシートが厚くなり座り心地が良い、サードシート収納時に後ろサイドガラスが見える工夫、D形ハンドル、全席にUSBポート付き、三列目にもスライドドア開閉ボタンあり、がよかったところでしょうか」「ダッシュ周りには人工皮が施されていて、高級感も有ります。また快適パックを付ければUSB充電が各席に付いていたり、テーブルも2列目3列目にも付くので便利です!」など、シートアレンジの便利さや、USBポートなどの各種装備、高級感のあるシートなど、細かい部分で改良され、よくなったという意見が多い。いっぽうで「内装、外装含めぱっと見が良くも悪くもセレナで少し目新しさに欠ける部分があった」といった意見もあり、「マイナーチェンジに近い」とする声もあった。

図5:日産「セレナ(2016年モデル)」のライバルランキング(2016年10月5日時点)

図6:日産「セレナ(2016年モデル)」のライバルランキング(2016年10月5日時点)

図6は、2016年10月5日時点での日産「セレナ(2016年モデル)」のライバルランキングを示したもの。一番比較されているのは、旧モデルの「セレナ」で、続いてホンダ「ステップワゴン スパーダ」「フリード」、トヨタ「ヴェルファイア」と続く。車格的にも、最大のライバルは、昨年2015年4月に発売されたホンダ「ステップワゴン スパーダ」と言えそうだが、こちらのユーザー評価は本日時点で4.59。「セレナ」で低評価のついた「エンジン性能」や「走行性能」の評価も4.6以上と高い。よく比較されるこの2車種であるが、今回のモデルに関して言えば、ライバル車種に比べて「走り」の部分で「セレナ」はやや分が悪い。ミニバンには走行性能はあまり必要ない、と言い切れたのは少し前の話で、今やミニバンにも実用性プラスαの走行性能などがシビアに求められる時代になってきた現れなのかもしれない。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

製品 価格.com最安価格 備考
セレナ 2016年モデル 0 自動運転技術「プロパイロット」の搭載などで注目を集める新型ミニバン(5代目)
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2017.1.18 更新
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