伝統の和菓子が“スゴいこと”になっている

これは食べるアート! 驚異的な進化を遂げる「新発想羊羹」5選

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伝統の和菓子羊羹に大きな変化が!!

小豆を主な原料とした餡(あん)を型に流しこんだものを固めて作られ、さっぱりとした甘みと独特の食感が特徴の羊羹(ようかん)。伝統的な和菓子の1つですね。寒天を使って固める製法の「練り羊羹」が一般的ですが、小麦粉やくず粉を加えて蒸し固める「蒸し羊羹」と呼ばれるものもあります。
そんな羊羹ですが、今までのイメージを覆す創意工夫を凝らした、新発想の商品が続々と登場し、驚異的な進化を遂げております。
そこで今回は、筆者が選んだユニーク羊羹をドーンと紹介しちゃいます!

ユニーク羊羹〜その1
Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア

切ると“絵柄”が現れる! シャンパン風味のオシャレ羊羹

まずご紹介するのは、福島県会津若松市に本店を構える、本家長門屋の逸品「Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア」。JAZZのスタンダードでもある有名な曲名を菓銘にした、何ともおしゃれな羊羹です。1848年に創業した本家長門屋は、ときの藩主であった松平容敬(かたたか)公から「庶民のお菓子を作れ」との命を受けて菓子作りを開始。以降、人々の暮らしの中に潤いを与える一助となればとの思いで菓子作りを続けている老舗和菓子屋です。

さっそく切ってみましょう

さっそく切ってみましょう

切り口にはステキな絵柄が…!

切り口にはステキな絵柄が…!

  • Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア

  • 参考価格 -

  • 2017年12月8日 12:22 現在

「Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア」は、伝統的な和菓子作りの技法をもとに、シャンパンやクランベリー、レーズンといった洋のテイストも加わった、これまでにない遊び心あふれる羊羹。カットすると、清涼感あふれる涼しげな見た目と美しさに驚かされます。さらに、切り口によって絵柄が徐々に変化! 羊羹1棹(さお)の中でほのぼのとしたストーリーが見事に展開されています。

最初のひと切れは三日月と羽をとじた小鳥が描かれていますが(写真上)、最後のひと切れは満月と羽ばたく小鳥が描かれています(写真下)

また、その味わいもとても新鮮。上部と底部こそ小豆を使った羊羹ですが(上部の羊羹にはクランベリー・会津産鬼クルミ・レーズンが入っています)、レモン羊羹やシャンパン錦玉(きんぎょく)かん(ゼリーのようなもの)も使用するなど、見た目でも味わいでも楽しめる逸品に仕上げられています。

三日月に向かい羽をとじてとまっていた小鳥が、徐々に満月に向かい羽ばたき、少しずつ夜のとばりが下りていく(ブルーの部分が徐々に下がってきます)物語がこの1棹の中に見事に描かれています

ユニーク羊羹〜その2
飲む羊羹 ICHIZU

えっ、“飲む”羊羹ですか!?

本稿冒頭で、「羊羹は餡を型に流しこんで固めたもの」と申し上げたばかりですが、従来の“食べる羊羹”とは一線を画したこんな商品はいかがでしょうか? 題して“飲む羊羹”!?

ワインボトルに入っており高級感があります。ギフトとしても喜ばれそうです

ワインボトルに入っており高級感があります。ギフトとしても喜ばれそうです

「飲む羊羹 ICHIZU」は、北海道北見市に本店を置く株式会社清月の逸品です。これまで清月は、世界有数の薄荷(ハッカ)の産地である北見市の特徴を生かした薄荷の香りを加えた「薄荷羊羹」で全国的に知られていました。そんな清月が次に着目した地元の特産物が小豆。小豆を使って長年磨き上げてきた羊羹製造技術と新しい発想を組み合わせて完成したのが、今回ご紹介する「飲む羊羹 ICHIZU」です。

北見産の小豆の中でも選び抜かれた豆をふんだんに使い(その量は通常の羊羹の約2倍)、この道40年以上のキャリアを持つ熟練職人が時間と手間をかけて練り上げたという逸品で、濃厚で風味豊かな味わいが存分に楽しめます。もちろんそのまま飲んでもいいですが、筆者は濃厚すぎてそのまま飲むにはちょっとつらかったので、温めてぜんざいとしていただいてみました。これが最高!! 夏場はそのままアイスにして食べてもよさそうです。また、トーストやかき氷にかけても合いそうですよ。

飲む羊羹 ICHIZU 羊羹とは思えないおしゃれな感じがいいですね

羊羹とは思えないおしゃれな感じがいいですね

正直にいってかなり濃厚です。いかに濃厚かはムービーでお楽しみください(注:残念ながら決してきれいなムービーではありません)

ユニーク羊羹〜その3
唐津銘菓「呼子のいか」

イカ型羊羹、味はフルーティーな甘夏風

筆者は時々、九州へグルメ旅に出かけていますが、その際に最も楽しみにしているのが、泳ぎイカの生け造り。中でも波の高い玄界灘で取れる「呼子(よぶこ・佐賀県唐津市)のイカ」は、引き締まった透明感ある身の甘みと、弾力のある食感が混然一体となって味わえて格別です。ご紹介するのはそんな「呼子のイカ」をモチーフにした元祖伊藤けえらんの「呼子のいか」です。

何とインパクトのあるお姿。この色艶といい、吸盤部分の造形といい、見事です

何とインパクトのあるお姿。この色艶といい、吸盤部分の造形といい、見事です

地元産の甘夏を使用したピューレを生地に練り込み、熟練の職人が1つひとつ手作業で仕上げたという逸品です。従来の羊羹とは違う、フルーティーな味わいがポイントです。もちろん見た目のインパクトはいうまでもありませんよね。なお、餡にイカは練り込まれていないのでご安心を♪

切り口はイカ飯のような感じ。ほんのり甘夏が香るフルーティーな餡を羊羹で巻き、さらに寒天でコーティングしてあります

お造り風にカットしてみました。まさにイカの生け造り

お造り風にカットしてみました。まさにイカの生け造り

ユニーク羊羹〜その4
発酵さしすせそ羊羹 五季

しょうゆなどの調味料を使った”玉羊羹“

羊羹はもともと大きなものを切り分けて食べるのが通常でした。長い直方体や円筒形などの形から、棹物や棹菓子という形状の菓子として分類されています。そのため、数えるときは1本・2本ではなく、1棹・2棹(ひとさお・ふたさお)と数えるのが正式とされています。

そんな中、玉羊羹と呼ばれるものもあります。ゴム風船の中に羊羹を詰めたもので、もともとは戦場の兵士に送る慰問袋用の菓子として日本陸軍から開発の指示が出され、福島県の和菓子店「玉嶋屋」が開発しました。

今回ご紹介する五穀屋の「発酵さしすせそ羊羹 五季(いつき)」もそんな玉羊羹の1つです。
こちらの商品は、春夏秋冬の4つの季節に土用(立春・立夏・立秋・立冬の直前約18日間)の季節をイメージした羊羹。5つの季節の味わいを“発酵さしすせそ”である、酒、塩、酢、しょうゆ、味噌(みそ)を使って彩り豊かに再現しています。

彩り豊かな羊羹が並んでいます。一番左から透明が酒、緑が抹茶塩糀(こうじ)、赤がりんご酢、薄い黄色が白味噌、茶がしょうゆ糀を使って五季を表現しています

ちなみに五穀屋は、静岡県に本店を置く有限会社春華堂の手がける和菓子ブランド。有限会社春華堂は、“夜のお菓子”のキャッチフレーズで有名な「うなぎパイ」を手がけている会社。このギャップも、何ともユニークですね♪

つやつやと輝く姿はまるで宝石のようです!

つやつやと輝く姿はまるで宝石のようです!

発酵さしすせそ羊羹 五季(いつき) 羊羹は小さな風船の中に入っています。備え付けのようじで突き、風船を割っていただきます

羊羹は小さな風船の中に入っています。備え付けのようじで突き、風船を割っていただきます

風船を割る様子をムービーでお楽しみください

ユニーク羊羹〜その5
一枚流し麻布あんみつ羊かん

あんみつと羊羹が見事に合体…!

最後にご紹介するのは、東京都港区西麻布に店舗を構える老舗和菓子店、麻布昇月堂の「一枚流し麻布あんみつ羊かん」。色鮮やかなあんみつと、食べ応えのある羊羹が見事に合体した逸品です。

見た目のインパクトは十分ですね。思わず“おいしそう”と叫んでしまいました

見た目のインパクトは十分ですね。思わず“おいしそう”と叫んでしまいました

つぶあんの羊羹の中には大粒の栗がごろごろ、さらに角切りされた寒天と紅白の求肥(ぎゅうひ。和菓子の材料の1つで、白玉粉や餅粉に砂糖や水飴を加えて練り上げたもの)が混然一体となって、甘いハーモニーを醸し出します。味わいはもちろんですが、見た目も食べ応えもインパクト十分な仕上がりとなっております。

「一枚流し麻布あんみつ羊かん」は、お土産としてはもちろんですが、いろんな素材を少しずつ切り分けながら、あれやこれやと語り合いながらいただけます。甘すぎない羊羹と大きな栗や求肥がかもす絶妙でマーベラスな味わいが楽しめるので、家族団らんにもってこいですね。でも、筆者宅では誰が栗を食べるかでちょっともめそうですが…!?

切り分け用のヘラが入っています

切り分け用のヘラが入っています

栗もちゃんとカットしていただきましょうね♪

栗もちゃんとカットしていただきましょうね♪

皆さんいかがでしたか? 今回は5つしかご紹介できませんでしたが、まだまだステキな羊羹はたくさんあります。というか、進化した和菓子はたくさんあります。これからも折に触れてご紹介していく予定ですので、お楽しみに。

わたる

わたる

主に東京の湾岸エリアに生息しているが、中国、タイ、インドネシアなどでの発見情報もあり、その実態は定かではない。仲間うちでは「おっちゃん」と呼ばれることも。

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  • Fly Me to The Moon 羊羹ファンタジア

  • 参考価格 -

  • 2017年12月8日 12:22 現在

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2017.12.2 更新
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