子供の頃、童話「ヘンゼルとグレーテル」を読んだ人なら必ず一度は憧れる「お菓子の家」。壁はクッキー窓はチョコレート、カラフルなキャンディーやクリームに囲まれた夢のようなお家…。
そんな憧れのお菓子の家ですが、何と組み立てキットがあるらしい! もうすぐクリスマスだし、今回はクリスマスデコレーションがかわいいお菓子の家を作ってみましたよ。
ヘンゼルとグレーテルに出てきたお菓子の家に住みたい…
いざお菓子の家を作るとなると、クッキーでパーツを焼いたりするのはさすがに時間も労力もかかりすぎて面倒…。しかし今回手に入れた「ヘキセンハウス 組み立てキット」には、既に壁や屋根など家のパーツとなるジンジャークッキーが入っており、食べられる人形飾りもたくさん入っているため、アイシングで組み立てるだけ! これなら1日でできるし、子供と一緒にお菓子の家を作ることもできそうです。ちなみに「ヘキセンハウス」は「お菓子の家」の意で、「ヘンゼルとグレーテル」に出てくる魔女の家のこと。
クリスマスプレゼントのような箱が届きました
さっそく開けてみると…。
大小さまざまな材料がずらり
お菓子の家組み立てキットに入っている材料は、
・ヘキセンハウスの組み立てパーツ
・オーナメント22点
・リース&ツリー
・粉ゼラチン(1g)
・シュガーパウダー(120g)×2セット分
・絞り袋(4枚)
以上の6種類。さすがに住むことはできないサイズ感ですが、超簡単にいうと、ジンジャーブレッド(ショウガを使ったクッキー)で作られたヘキセンパーツ(お菓子の家のパーツ)を、アイシング(シュガーパウダーを溶かしたもの)でくっつけて家を作ります。
そのままでもおいしそうなジンジャーブレッドは硬めに焼かれていて、普通に触ったくらいでは崩れたり割れたりすることはなさそう。しかしデコレーション用の人形は、細工が細かくポロッと壊れてしまうこともあるので注意が必要です。梱包(こんぽう)されているときには緩衝材で包まれているので、取り出す際は慎重に扱いましょう。
このほかに用意した調理器具はこちら。
泡立て器、ゴムべら、計量スプーン、ボウル
これらを使ってお菓子の家を作ってみたいと思います!
さぁ、まずはパーツの接着剤となるアイシングを作ります!
材料はこちら。
シュガーパウダーと粉ゼラチン
組み立てキットにはアイシングセットが2セット入っています。アイシングの作り方はとってもシンプルでこのセットとぬるま湯を混ぜるだけ。しかし硬さの調整やダマにならないように混ぜるのが意外と難しいです。
また2セットのうち、1つは組み立て用、もう1つはデコレーション用で、それぞれ適切な硬さが異なるため分けて作らなければいけません。
まずは土台の接着剤となるアイシング(硬め)を作ります。
粉ゼラチンと30〜40度のぬるま湯(17g)を入れて、完全に溶かします
シュガーパウダーを5回に分けて、混ぜながら入れます
筆者はこのとき袋からそのまま入れましたが、少しダマになってしまったため、シュガーパウダーを入れる際は粉ふるいにかけたほうがいいかも。また説明書では「ぬるま湯 17g」とありましたが、実際に作ってみると水分が足らないのか混ぜ方が悪いのか団子状になってしまいました。
泡立て器に入り込んで全然混ざらない…
これでは絞れないので小さじ半分ほどぬるま湯を足して硬さを調節します。アイシングは少量の水分でかなり柔らかくなるので、調整の際は水の入れすぎに注意!
ツノが立ち、耳たぶくらいの硬さになったら完成です。
泡立て器で持ち上げても落ちないくらいの硬さが◎
アイシングができたら、絞り袋に入れます!
ゴムべらで絞り袋へ
できた! 袋の先端は3mmほど切ります
水を入れすぎて緩くなった場合はシュガーパウダーを足し、ダマにならないようしっかりと混ぜましょう。筆者の場合、ダマが残って絞り袋の出口を詰まらせてしまったり、力を入れすぎて絞り袋が破れてしまったりしました。
なかなか繊細な作業なので、小さなお子さんと作る場合、アイシングは大人がやったほうがいいかもしれません。
力を入れすぎたり握る場所が偏ったりすると、こんなふうに袋が裂けてしまうことがあります
さて、いよいよ本体の組み立てです。
土台となるジンジャークッキーは硬い作りになっているものの、割れないようにていねいに取り扱いましょう。
接着部分にアイシングを塗って…
くっつける!!!!
こっちの壁もくっつける!!!!
ちょっと不安なので内側を補強して…
壁の飾りも
くっつける!!!!
地面もくっつけますよ
だんだん家っぽくなってきた!!
まずは四方の壁と地面をくっつけた状態
おおお、いい感じ!
説明書にはアイシングが乾燥して固定されるまで20〜40分ほど待つように記載がありますが、実際やってみると10分もたてばパーツは動かなくなります。ただしっかり乾かしてからのほうが強度も増して安心して作業できるので、時間がある方はしばらく乾燥の時間を置くといいでしょう。
お次は屋根だ!!
接着面にアイシングをたっぷりと
屋根は接着面が3枚のパーツからなるのですき間ができやすく、アイシングを厚めにしてズレを補ってあげる必要があります。
屋根がすべり落ちないように手で支えて待つこと数分
屋根ができたら、扉を付けますよ!
かわいい扉。デコレーションはもともとしてありました
扉を付け、窓を付け…
煙突とよくわからない飾りも付ける!!
土台完成!!
このへんまで作業を進めると、だんだんコツがわかってきました。
この時点で既においしそうです。早く食べたい
家のパーツを組み立てるポイントは
1. 崩れないように接着面にはたっぷりアイシングを付けること
2. 無理に作業を進めず、1つひとつパーツが固定されるのを待つこと
3. パーツの向きや位置を間違わないようにすること
の3つです。説明書によると、アイシングの絞り袋は3mmカットとありますが、アイシングが硬くてなかなか出てこない場合は4〜5mmくらい切ってもいいかもしれません。ここは絞りながら調節していくといいでしょう。
パーツの位置や向きは、デコレーションの配置をあらかじめ考えておくと後々やりやすいです。(筆者はこれですごく後悔します)
土台ができたら20分ほど待って、乾いたらデコレーションに入ります。
デコレーションに使うアイシングは、土台の組み立てに使ったものより緩めに作ります。
マヨネーズくらいの硬さがいいらしい。
とろーっとしつつも形が保たれるくらいの硬さ
デコレーション用のアイシングは、2セット目のアイシングセットを使います。このとき使用するボウルや泡立て器、ゴムべらは一度キレイに洗うことをおすすめします! 筆者はそのまま調理器具を使ったため、乾いてしまったアイシングが混ざり、後のデコレーションが若干凸凹になってしまいました…。
新しいアイシングができたら屋根や煙突に雪を積もらせます。
雪がちょっと溶けてる感を表現
できた!!
アイシングがうまくできず屋根にダマが…
ちょっとアイシングが緩かったのか、屋根がデロデロしてしまいました。
気にせずお次は地面の雪!
地面の雪は最初に外側を縁取るとやりやすい
かんせーい!
アイシングを継ぎ足した扉付近がムラになってしまいました。
アイシングは乾くと継ぎ目がクッキリ見えてしまうので、絞り始める位置は家のうしろ側か目立たない場所にするのがよさそうですね。ためらわず一気にやってしまうのがコツ!
塗り終わったら20分ほど乾くのを待ちましょう。
お菓子の家に積もった雪が乾いたら、いよいよオーナメントを配置していきます。
サンタに雪だるまにツリーなどなど。リースとツリー以外は全部食べられるんですよ
まずは大きい人形を配置して、バランスをみながら小さな飾りを配置するのがおすすめ。
すべての飾りは、アイシングを接着剤にしてくっつけます。
まずはサンタから。
外れないようにたっぷりアイシングを付けます
屋根にもまんべんなく飾り付け
しかしここで、痛恨のミス!
犬サンタのしっぽが取れてしまった…
このように素材が欠けてしまったときは、アイシングでくっつけましょう。
くっついた!
しっぽが取れるトラブルがありつつも、なんとかオーナメントを配置すると…。
クリスマス感満載のお菓子の家完成!
できましたー!!
超かわいいお菓子のお家! これはインスタ映えしそうです!
しかし家の土台を組み立てるときに地面となる丸いクッキーの真ん中に家を置いてしまったので、飾りを配置できる場所が狭くなってしまいました。もっとうしろに置けばよかった…。
後悔しても家の位置は変えられないので、お家のうしろもデコることに。
100円均一で買ってきたチョコレートのカラーペンで落書き♪
ほんとはいいモノ調査隊って書きたかったんですけどね…。画数が多くてね…。
屋根にもMerry X‘mas!
作り始めてから完成まで約3時間半! 細かい作業がなかなか大変でしたが、不器用な筆者でもかわいいお菓子の家が作れました。
いろんな種類の調理器具が必要なケーキ作りと違って、家にある調理器具で簡単に作れるのはとっても助かりますね。家族とワイワイ作ったり、クリスマスパーティーの食卓を飾ったりするのにおすすめです。
また生ものを扱うケーキと違って、お菓子の家は日持ちするのもうれしいポイント。今回購入したヘキセンハウスの賞味期限は何と2018年5月12日(未開封時)! 購入したのは12月の上旬なので、未開封なら5か月近くも保つんです。もちろん開封したらできるだけ早く食べてしまうほうがいいですが、ヘキセンハウスならクリスマス当日に食べきれなくても大丈夫そう。
しかしデコレーションは完全にクリスマス仕様。ですので、クリスマスから1週間後のお正月に置いても違和感のない飾り付けに挑戦してみます!
お祝いに使うご祝儀袋の水引を使って…
しめ縄っぽいものを作る!!!
これを完成したお菓子の家に飾り…
あけましておめでとうございます!!
…
…
うーん。
サンタとツリーの主張が強いなぁ。
水引と寿の文字がちょっとだけお正月感を出していますが、配色的に完全にクリスマスに飲まれていますね。やはりクリスマス用のヘキセンハウスはクリスマスが終わったら速やかに食べてしまうのがよさそうです。
せっかくなので、編集部の女性たちを集めて食べてみました!
お菓子の家にみんな興味津々
お味はどうですか?
「か、硬い…」
アイシングを厚くしすぎたのか、雪のデコレーション部分が硬くて食べるのにかなり苦労しました。またクッキー部分は、1日常温にさらしたせいか湿気を含んでしっとりとした口当たりに。
味はというと、アイシング部分と人形、オーナメントはシンプルにお砂糖の味。クッキーはというと、香ばしいサクサク感とはちょっと遠く、水あめを練り込んだようなしっとりとした甘さです。欲をいえば、もっとサクサクした食感だったり、香ばしいナッツの食感なんかがあるととうれしいのですが…。
全体的にちょっと甘さが強いので、大人数でちょっとずつ食べるほうがよさそうです。
試食の後のお菓子の家…諸行無常…。残りは社内のみんなでおいしくいただきました
子供の頃憧れたお菓子の家。まさかこんな形で実現できるとは思いもよりませんでした。アイシングは少し慣れがいるけど、普段お菓子作りをまったくしない筆者でもなんとか作ることができました。完成したときの達成感ははんぱないですね…!
「ヘキセンハウス 組み立てキット」は、ボウル、計量スプーン、ゴムべら、泡立て器があれば作ることができます。デコレーション用にチョコペンやアラザン、マーブルチョコなんかを使ってデコるのもいいですね! 次回作る際は、もっとオリジナリティーのあるデコレーションにチャレンジしてみたいと思います!
今回使用した「ヘキセンハウス 組み立てキット」には「ヘキセンハウス・タイプA」と「ヘキセンハウス・タイプB」があります。 筆者は今回1人で作りましたが家族や友達とワイワイ作ったほうが絶対楽しいので、ぜひみなさんもクリスマスに大切な人とお菓子の家を作ってみてはいかがでしょうか?