非常食には缶詰。これ、昔からの常識かと思います。
長期保存ができるし、コンパクトで保管にも適していますからね。
しかし、なんとなく「非常食って美味しくないよな」「しかも缶詰なら、なおさら味は全部同じなんだよな」と思っている方も多いのではないでしょうか?
今回ご紹介するのはこちら、杉田エースの「シャンウェイ×IZAMESHI 中華惣菜缶詰」
最近では非常食も「ローリングストック」という考え方が主流になってきており、非常食も【備蓄→賞味期限が来たら買い替える】のではなく、「日常的に食べて、買い足す」ことが推奨されています。しかし、そんなに美味しくないものであれば日常的に食べる気はしない……ですよね。
そんな隠れネガティブな風潮に、「いや、逆に言えば美味しければストックして日常的に食べてもらえるのでは?」という考えから開発されたのが、杉田エースが手がける非常食の「イザメシ(IZAMESHI)」シリーズ。見た目もかわいらしいパッケージで食欲をそそるものばかり、そして実際に味も「非常食とは思えない!」と感動するレベルのものが多いのです。
そんなイザメシシリーズから「中華」が登場したと聞いて「???」となりました。だって、非常食で中華味って聞いたことなくないですか?
パッケージも華やか、そして中身は普通にごちそうです
しかもこれ、中華の名店「青山シャンウェイ」とのコラボ商品なのだそう。非常食というより、だいぶ豪華でぜいたくなごほうびおつまみです。
ならばいっそ、「ローリングストックおつまみ」として日常的にお酒とともに楽しんでしまえばいいのではないか? 「非常食」ってなんか「災害が起きたときのために……凹」ってちょっと憂鬱な気持ちで用意『しなければいけない』ものだったけど、むしろいいつまみを晩酌のために用意するようなウキウキな気持ちで家に置いておけるのではないか?
そこで今回は「シャンウェイ×IZAMESHI 中華惣菜缶詰」の8種すべてを試食し、さらに、それぞれにどのお酒が合うのかを考えてみました!
オイスターソースの甘さ×隠し味の花椒が絶妙マッチです
「オイスターソースと花椒の牛すじ煮込み」は、牛すじとたけのこ、しいたけがゴロゴロと入っており、濃厚なオイスターソース味の後からフワッっと花椒が香るのが隠し味。お気に入りポイントは、たけのこの歯ごたえ! コリコリっと心地よいんです。
甘さをすっきり洗い流してくれる焼酎がベストな相性でした
口の中に広がったオイスターソースの甘さと、意外と存在感のあった花椒をすっとリセットしてくれるのは焼酎でした。そして口がすっきりするとまた濃厚な甘さのオイスターソースに行きたくなるんですよね……。
中華なのにカレーって不思議ですが、食べれば納得でした
「豆板醤の甘辛チキンカレー」は、最初「中華なのにカレー?」と不思議でした。しかし、甘いけれどもほどよい酸味があり、そして最後にピリッとくるのが中華風! と納得。
中華料理で使われる発酵調味料や豆板醤がベースになっているのだそう。
カレーとレモンサワーは意外と合うんです
レモンサワーと合わせることで、レモンサワーの酸味がカレーの甘さを際立たせてくれました。甘めなカレーだからこそ、レモンな酸っぱさがその甘さを洗い流してくれるというか、口をすっきりとしてくれるんですね。
中華の名店の名物料理と聞けば期待が高まります
「鶏の特製醤油だれ」はシャンウェイの名物料理「やわらか蒸し鶏のねぎ醤油」をアレンジしたものだそう。確かに安定した美味しさへの自信を感じることができます。鶏肉のやわらかさを噛み締めていると、しっかりとしたしょう油味が口いっぱいに広がるのが特徴。
合うのは意外にも韓国のお酒「チャミスル」
ふわーっと広がった醤油味の口を引き締めてくれたのはチャミスル。甘いしょう油味がチャミスルの苦みと風味を際立たせてくれ、さらにより鶏肉の甘さが際立つのがまさにマリアージュ!
中華でチリと言えばエビですが、なぜかホタテ
「ホタテと卵のチリソース」は甘さがやさしい……と思っていたら、ピリピリっと後からくる! そのアメとムチ感に永遠に浸っていたい中毒性があります。卵でマイルドに仕上げているのと、ホタテがゴロゴロ入っているのもうれしい!
すっきりならハイボール、甘×甘を楽しみたいなら梅酒です
甘さの後味をすっきりと流すように飲みたいのならハイボールが定番ですが、実は意外とマッチしたのが甘い梅酒。甘×甘の組み合わせがクドくならないのは、最後に来るピリピリっとした後味のおかげで締まるからなのです。
パッと見は味の想像がつかないのも魅力
「蒸し鶏のエビ油漬け」は、食感が確かに鶏肉なのに、味は完全にエビ。口に入れた瞬間、脳が混乱しているのがわかります。でも3口ほど食べるとめちゃめちゃハマってくるんです。
見た目は地味ですがこれがお酒に合うんだ……
レモンサワーと合わせると、甘味と苦みの美味しさをより引き出してくれます。そしてレモンサワーを口にした後に「蒸し鶏のエビ油漬け」を口にするとエビの甘味が増す!という無限ループ。お互いのよさを相乗効果で感じることができる組み合わせでした。
いちばん和風な味付けでした
「そぼろメンマ」は、メンマのシャキシャキ感に「缶詰だよね?」と一瞬疑うほど。そぼろには味がしっかりとついていてそのほどよい甘さがやさしい。いわゆる「中華!」な濃すぎる味付けではないため、和食な晩ごはんのおかずにもなりそうです。
日本人には間違いない味
ビールを合わせることでそぼろの甘さが引き締まる感じがします! メンマ→そぼろ→ビールでずっと飲めてしまいます。醤油ベースの味つけということで、やはり日本人の口に合わせて作られたアサヒ「スーパードライ」が合う。
水クワイとは?ってなりますが、食べればなじみのある何かっぽくて安心できるのが不思議
「豚肉と水クワイの甘酢和え」はしっかりとした甘さを感じます。豚肉がけっこう歯ごたえのある感じで、そこに水クワイのシャキシャキとした食感がコントラストを加えてくれる楽しさも。
芋っぽい水クワイには、芋焼酎というベタさがいいんです
水クワイってなかなか普段食べることがない食材ですが、イモっぽい存在感と味がするので芋系の焼酎に合います。口の中に広がった甘さと濃厚さを、焼酎がすっきりクリアにしてくれる感じは爽快のひと言!
見るからに酒のつまみとして最強の組み合わせ
「にんにくと黒胡椒の砂肝」はフタを開けた瞬間からTHEガーリックの香りがすごい! ほかの商品は匂いがそこまでしなかったのですが、これだけめっちゃガーリック臭がします。しかし、不思議だったのは食べ終えた後に口が臭くならなかったこと……非常食なのでそこも配慮されているのでしょうか?
丸ごと入っているにんにくは口に入れると、とろりと消えます
砂肝がやわらかく、そして丸ごと入っているにんにくが噛まずに「とろっ」と口の中で消える不思議さ……後味にコショウがピリッとするのですが、そこは日本酒と合わせることで、日本酒独自の甘味を引き出しつつ、口の中の辛さをすっと洗い流してくれるのがマッチポイントです。
8種全部食べてみて、実は唯一合わなかったお酒があります……それは白ワイン。どれも白ワインの苦み渋みが強調されてしまい、「中華と白ワインは合わないんだな……」と改めて感じたのでした。逆に同じアジア圏発祥のお酒である日本酒やチャミスルは合うんですよね。
そして、普通ならば熱々で食べたほうが美味しいはずの中華なのに、常温(なんならちょっと冷たい温度)で食べても美味しかったのは、さすが非常食の缶詰とうたっているだけのことはありました。つまみとして平時に食べるのなら温めることも可能ですが、やはり災害時に食べても美味しいことにこだわっているそのクオリティの高さにひれ伏したい気持ちです。もちろん、缶は缶切り不要で、ツマミを持ってぺりぺりっと開けることができるタイプ。
今回はローリングストックとして楽しむべくお酒とともに楽しみましたが、マンネリ化してしまいがちな非常時の食事でもアクセントとなり楽しみを広げてくれそうです。
中華!なキュートすぎる箱入りなのでプレゼントにも◎
また、8個セットで購入すればテンションが上がるかわいらしいパッケージになっているので、贈答品としても喜ばれること間違いなし。非常時にも日常にもどちらにも楽しみを与えてくれそうな、イザメシ「中華惣菜缶詰セット」をおうちに常備してはいかがでしょうか。
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。Twitter:@KA_HO_MA