独創的で時にアバンギャルドな組み合わせの食べ物が多い、名古屋名物。幼少時代を名古屋で過ごした筆者が今でも時々恋しくなるお菓子が今回ご紹介する「しるこサンド」。最近は、全国区となり、名古屋以外の人々にも人気となっているようですが、地元で昔ながらの定番おやつとして親しまれる銘菓を今回改めてご紹介します。
しるこサンドとは愛知県の松永製菓が昭和41年に発売した商品。北海道産のあずきとリンゴジャム、はちみつなどを練った餡をビスケット生地で挟んで焼き上げたお菓子です。名古屋名物の1つである「小倉トースト」をヒントに開発されたとか。餡のほどよい甘さとビスケットの塩気がほどよく、3個食べるとお汁粉の味になるよう調整されているとの話です。幼少時代から親しんでいるお菓子ですが、筆者がそのことを知ったのは実は最近。確かに1つ食べただけではお汁粉感は少なく、3個目ぐらいからそれっぽい味を感じるようになります。
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基本はカンパンのような硬めのビスケット。小倉あんのほか、リンゴジャムがしるこ味の隠し味でしょうか!? |
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ビスケットの中身。しるこ味の源の餡が挟まっています |
そんな商品ですが、現在ではオリジナルの商品のほかに1個ずつ個別包装された「スターしるこサンド」や「しるこサンドスティック」、「しるこサンドクラッカー」などさまざまなタイプとバリエーションのラインアップが展開されています。タイプによって食感が若干異なりますが、基本は歯ごたえのあるクラッカー状で、ボリボリと食べごたえがあるのが特徴。そのまま食べてももちろんおいしいですが、筆者は子供の頃は牛乳に浸して少し柔らかくして食べるのがお気に入りでした。
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牛乳を浸して食べると、ビスケットが少し柔らかくなり、ふにゃっとふやけた食感がまたおいしい |
名古屋では誰でも知っている昔ながらの素朴なお菓子。お汁粉を食べているような不思議な味覚にほか地域の人々でもハマる人が続出しているとか。未経験の人は、ぜひ一度賞味して確かめてみてください。