やってまいりました。「figmaテーブル美術館シリーズ」最新作のご紹介です。思えば初代「考える人」から、シリーズを通していいモノ調査隊で紹介してきましたが…今回ばかりは、製品を手に取ったときの衝撃度を文章で伝えきることができません! それくらい破壊力のある商品でございます。ではその衝撃をご覧いただきましょう。figma「叫び」でございます。
ああ、もうパッケージからして異様な雰囲気に…
ついにシリーズは彫刻だけでなく名作絵画を可動フィギュアにする段階にきました。しかもその第1弾にこれを選ぶか! とツッコミたくなる絵画でございます。
ムンクの「叫び」でございます
みなさんも一度はどこかでご覧になったことがあろうかと思います。ムンクの「叫び」です。独特な色使いと中心に描かれた男の表情が、見る人を不安な気持ちにさせる、あの名画でございます。それを可動フィギュアにしてしまいました。さすが変態王国、日本!
シリーズ初の額縁パーツが付属しております。これまた秀逸な出来
可動と造形に定評のあるfigmaシリーズですが、今回もそのバカみたいな(褒め言葉ですよ!)クオリティが十分に発揮されています。商品は背景と人物を切り離した設定になっており、油彩画である背景部分の専用の額縁シートと、人物のフィギュアが付属しています。背景部分もかなり忠実に再現されており、絵画では人物のうしろに隠れて見えなかった部分も描かれております。
ほかのフィギュアと組み合わせても使えます。一気に不安になりますね!
人物(彼には名前がないのですね)にはfigma独自の可動と差し替え用の手首パーツが付属しております。フィギュア自体の全長は約14cmとほかの男性フィギュアに比べると少し小さめ。胴体部分や首、腕などに可動パーツが仕組まれており、柔軟に動かすことができます。
フィギュア本体です。まずはおなじみのポーズで!
初公開になる背中! 油彩画の雰囲気が出ております
油彩画で描かれた感を出し、ややぼんやり気味に造形された顔。なかなか怖いですよ!
交換手首パーツ。交換手首!? もはやこのシリーズでは定番ですね
今回はオリジナルが油彩画ということで、フィギュアの造形や彩色もその雰囲気を再現した商品になっています。はっきりとせず、少しぼんやりとした色合いで造形された表情や、油彩で何度も繰り返し塗られたであろう衣服の塗装感。単一色ではなく、多彩な色が混じり合った感など、かなりていねいにそして忠実に彩色されています。いやーこの技術はなかなかすごいですよね。特に顔部分のなんともいえない色合いに、うすく白や青が塗られている部分があったりするのは芸が細かくてすごいです。そしておなじみの交換手首と可動で、やはりまたおかしなポーズがとれたりしてしまうのです。
ピース手首を使うと、憎たらしいキャラに変身! イェーイって感じでなんか腹立つ!
何のために!? ハートマークの作れる手首で愛らしいキャラに変身!?
腕がかなり柔軟に動くので、アクションをつけたポーズも可能!
普段とは違う「叫び」を存分に堪能できます!
ほかのfigmaの交換パーツをつけてあげるとさらにシュールに!
とまあ相変わらずの変態っぷりで、このシリーズにかかれば、名作絵画もご覧のとおりのネタアイテムと化してしまうのです。これ絶対狙ってやってるよね! もう筆者ぐらいにシリーズを全部集めている身となると、全然余裕で楽しめます! むしろネタっぽいポーズにして飾らないと失礼といわんばかりなアイテムですよ。
さらにまだまだおかしな要素が取り入れられています。これフィギュア本体の台座にマグネットが仕込まれているんですよ。これもシリーズ初なのですが、えー何のために!?
こうやってホラー感を演出するためのマグネットなのです!
腰もくねくねと可動するので、より不安な「叫び」にすることも可能です
シリーズを続けるごとに衝撃度が高くなっていくおもしろいフィギュアですが、名作絵画を楽しむ目的として、そしてホラー感を演出したいアイテムとしてもおすすめになっております! さらに次シリーズでは、あの名作「モナリザ」や浮世絵のfigma化も進行中とのことで、編集部が許すかぎり、紹介させていただこうと思っております!
筆者おすすめのポージングはこちら、題して「額縁ごしに女の子をのぞき見する構図」