レビュー
超人気カプセルトイシリーズの第2弾が発売!

完売必至! 再現度ハンパない「定番文具のミニチュア」第2弾の裏話と第3弾構想

“デキのいいミニチュア”というのは、見ているだけで何かワクワクするものがある。

特に、そのベースになっているモノが普段からよく見知っているグッズだと、再現度がはっきりとわかるので、「おおお、ここまでやったか!」と興奮できてさらに楽しい。今、世の文房具好きたちをそういう感じでアツくさせているのが、2019年1月に発売されたばかりの「文具ミニチュアマスコット2」(ケンエレファント)だ。

写真では、実物だかミニチュアだか判別がつかないレベルの精巧さを誇る「文具ミニチュアマスコット2」の全ラインアップ

「文具ミニチュアマスコット2」は、2018年4月に発売されて大人気となった「文具ミニチュアマスコット」のシリーズ第2弾。

ラインアップは、

・キングジム「キングファイル」青/白
・オルファ「万能L型」+「安全刃折処理器ポキ」
・マックス「パンチDP-30」ブルー/ピンク
・ヤマト「アラビックヤマト スタンダード」+「スペアスポンジキャップ」
・カシオ計算機「SL-880」
・寺西化学工業「マジックインキ」

の全8種類で展開される。

実はこのシリーズ、第1弾から「価格.comマガジン」の連載「文具対談」でも活躍中の文具ソムリエール、菅未里さんが監修しており、その再現度の高さは文房具ライター目線で控えめに言って「ハンパねぇな……!」といったところだ。

今回は、この「文具ミニチュアマスコット2」の企画を菅さんとともに担当されたケンエレファントの営業部に所属する小嶋喜コ(こじまよしのり)さんに、開発のきっかけやミニチュア文具鑑賞のポイントなどをうかがってきた。

だいたい「それ、売れるんですか?」と聞き返されました

ケンエレファントの小嶋さんと「文具ミニチュアマスコット2」

ケンエレファントの小嶋さんと「文具ミニチュアマスコット2」

きだて 「文具ミニチュアマスコット」シリーズは、本当に細かいところまでよいデキで、僕も第1弾を3セットそろえたぐらいなんですが……。そもそも、文房具のミニチュアトイを発売するきっかけって、何だったんですか?

小嶋さん 弊社はもともと、フィギュア制作メーカーの海洋堂さんとフィギュアやミニチュアトイの企画開発をしているメーカーなんですが、以前から海洋堂造型ではないオリジナルカプセルトイ(いわゆるガチャガチャ、ガチャポン)として「手芸ミニチュアマスコット」を発売してまして……。

きだて あっ、「手芸ミニチュアマスコット」もめっちゃ集めました。マチ針とか糸巻きとか、まさかこれをミニチュア化してきたかー!と興奮したのを覚えています。

ラインアップの意外性に萌える「手芸ミニチュアマスコット」。これらも実物ではなくミニチュア

ラインアップの意外性に萌える「手芸ミニチュアマスコット」。これらも実物ではなくミニチュア

小嶋さん ありがとうございます。手芸用品は、クロスステッチデザイナーの大図まことさんに監修いただいたところ、シリーズ第4弾に加えてベスト版まで出る人気となりまして。じゃあ同じような方向性のもので文房具もやってみようということで、文具ソムリエールの菅さんにお願いしました。

きだて なるほど。手芸用品は「誰もが1度は目にしたことがある。それでいてミニチュア化されるとは思いも寄らなかったマニアックさ」のあるラインアップが魅力だったんですが、文房具もそんな感じですよね。

実物の文房具とミニチュアの比較。比べてみると、その小ささと作り込みの細かさがわかる

実物の文房具とミニチュアの比較。比べてみると、その小ささと作り込みの細かさがわかる

小嶋さん はい。第1弾のラインアップから菅さんと一緒に考えていきました。各メーカーさんに「ミニチュア作らさせてください」とお願いしに行ったんですが、だいたい「それ、売れるんですか?」と聞き返されましたね(笑)。

きだて でも、結果として大人気になったんだからよかったですよね。とはいえ、文房具の第2弾も相当に「それ売れるんですか?」と言われそうなラインアップですけど(笑)。たとえば、この「アラビックヤマト」……はさておき、付属しているこれっ!

本物の「スペアスポンジ」(左)と「アラビックヤマトミニチュア」(右)。文具好きなら思わずニヤッと笑ってしまうマニアックさだ

写真手前がミニチュアで、写真後ろにあるのが本当の製品である「アラビックヤマト スタンダード」(NA-150)。本当の製品のほうが巨大に見えるが、実際はミニチュアがとても小さい

小嶋さん 第1弾で、ニチバンさんの「セロテープ小巻カッター付き」に替えの小巻テープ箱を、マックスさんの「ホッチキス HD-10D」に針のパッケージを付属したものが評判がよかったんです。そこで今回も、小さい製品には何かセットしたいなと思いまして。で、菅さんから「これどうですか?」って提案していただいたのが、このスポンジだったんですよ。スマホで画像を見せてもらったら、あ、これはかわいいな、と思って。

発売直後、SNSで異様な盛り上がりを見せた第1弾の「文具ミニチュアマスコット」

発売直後、SNSで異様な盛り上がりを見せた第1弾の「文具ミニチュアマスコット」

きだて 文房具好きとしてうれしかったのは、実際の製品と同じくちゃんと6個セットになっているところ。自宅で妻に見せたところ「かわいいけど……これ何?」って言われて、「いや、こういう感じの6個セットで替えのスポンジが……」って説明させられましたけども。

小嶋さん お手数をおかけしました(笑)。

第2弾で1番作るのが難しかった文房具

きだて あとは、オルファの「万能L型」と刃折器「ポキ」のセット。カッターナイフのミニチュアも割とレアだと思うんですが、「ポキ」のミニチュア化は前代未聞ですよ。見た瞬間に「マジか!」って声が出ました。

小嶋さん これも知る人ぞ知る製品ということで、ぜひ作りたかったんです。色味も黒が入って見た目が締まるし、フォルムもかわいいし。

前代未聞と言える刃折り器「ポキ」のミニチュア化。フタのスリットには、きちんとミニチュア「万能L型」の刃を差し込むこともできる(刃は折れないけど)

きだて 「万能L型」自体もよくできていますよね。ダイヤルロックのギザギザも省略していないし、カッター刃もちゃんと角が丸く切り欠き(刃を収納する際に刃の角が本体内部で引っかからない工夫)が施されています。

小嶋さん あれはやはりないと、カッターナイフに見えないような部分ですから。カッター刃のような薄いものは果たしてちゃんと作れるのか不安だったんですが、工場と交渉してがんばっていただきました。

きだて 第2弾で1番作るのが難しかったのは、やっぱりカッターナイフでしたか。

小嶋さん いえ、その観点で言えば、カールさんの「パンチDP-30」でした。最初に3Dデータを作るんですが、なかなか現物そっくりのデータができ上がらなくて。制作側は「この部分にはこれだけの厚みが必要」とか「ここは再現できない」とかで簡易化したデータを作るんですが、でもそれじゃあ2穴パンチに見えないよ、と。なので、何度もやり直してもらって仕様を詰めました。

きだて 確かにパンチは、金属で薄く作られている部分が多いですよね。これをミニチュアかつプラスチックで再現するのは大変そうだ。

小嶋さんが最も苦労したという2穴パンチの「DP-30」のミニチュア。本当ならば、底面にはミニチュアの丸いカスが入っていた!?

写真後ろにあるのが、本当の製品「パンチDP-30」のピンクで、手前の2つがミニチュア

写真後ろにあるのが、本当の製品「パンチDP-30」のピンクで、手前の2つがミニチュア

小嶋さん パーツも4分割で作っていて、底のフタも発売時には接着してあるんですが、本当は実物通り半透明の開閉式にしたかったんです。で、さらに中には丸いパンチのカスも入れたかった!

きだて おおお……。それが実現していたら、「神器」と言われていたレベルですよ。

小嶋さん 残念ながら時間的にも間に合わなくて泣いた部分なんですが、第3弾以降はそのあたりの経験も生かして進化させたいと思っています。

きだて あっ、言っちゃいましたね(笑)。そこもお聞きしたかったんですが、第3弾、出るということでよろしいんですか。

小嶋さん もちろん予定はしております。まだラインアップも決まっていないので何とも言えない段階ですけど。版権の問題が難しいかもしれませんが、海外製文房具も作ってみたいですね。あとは、手芸用品マスコットからスピンオフしたミシンだけのミニチュアシリーズも第4弾まで出せたので、“いろんな電卓”とか、“いろんなマーカー”とか、そういった方向も面白いかなと思っています。

きだて 個人的には、昭和の懐かしい文房具もやってもらいたいです。多面式のマチック筆入れやロケット鉛筆のミニチュアは見たい。これも版権難しそうですけど。

小嶋さん それもいいですね。ほかにも、画材や習字道具など、作っていない文房具はまだいっぱいあるので、広げていけるといいですね。

きだて 期待しています!

きだてたく

きだてたく

最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

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