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《2022〜2023年》人気ブランドの「4月始まり手帳」おすすめ7選&選び方
プロが選んだ、人気ブランドの「4月始まり手帳」が大集合!
「4月始まり」の手帳を選ぶべきケースは、2つ考えられる。
ひとつは、4月から新生活が始まるケース。たとえば、学生や新社会人にとっては、その年の4月から翌年3月までの情報を1冊で管理できる「4月始まり」の手帳がピッタリだ。
もうひとつは、「1月始まり」の手帳がしっくりこなかった人が選び直すケース。「1月始まり」の手帳は、3月上旬には店頭から撤退し始め、その代わりに「4月始まり」の手帳が並び始める。「4月始まり」の手帳は、3月の記入ページも用意しているので、「1月始まり」の手帳を1〜2月に使ってみて自分の生活に合わなかった人が、新たに購入するのにも使いやすい。
メーカー各社にとって、手帳のラインアップの主力は「1月始まり」なので、「4月始まり」の製品はどうしてもアイテムが限られる。言わば、売れ筋の製品か、あるいは実験的に投入されたものかのどちらかだ。その辺を見極めて、自分に合ったものを選びたい。
また、2021〜2022年の「4月始まり」手帳を購入した際に、気をつけたいことがひとつある。それは、祝日の変更だ。「東京2020オリンピック」の開催にともなって“移動した祝日”を、手帳に反映させることを忘れないようにしよう。
具体的には
・「海の日」 7月19日(月)→7月22日(木)
・「スポーツの日」 10月11日(月)→7月23日(金)
・「山の日」 8月11日(水)→8月8日(日) ※8月9日(月)は振替休日
の3日だ。2021年の祝日の変更が決まったのは、2020年11月末。この時点ですでに、ほとんどの手帳メーカーは、「4月始まり」の手帳を作り終えていたはずだ。実際、今回取り上げた手帳の中でも、この祝日の移動が反映されているモデルはわずかに1種類しかない。その点は、念頭に置いておこう。
予定管理用としてメインで使う記入ページは、基本、週間の見開き。そこでまず選ぶべきなのは記入フォーマットで、レフト式やバーチカル式、そしてホリゾンタル式などが用意されている。また、時間軸の幅もチェックしておきたい。自身の起床から就寝までの時間帯+αをカバーしているのが望ましい。
月間記入欄のみを収録したモデルを選ぶ場合は、1日の欄が無地よりは横罫や方眼罫のほうが、細かなことを書きやすい。無地でも、目安になる点が付いていると、2分割できて使い勝手がよい。また、ノートページの充実度もひとつの目安になる。
さらに、もうひとつ2021年度ならではのポイントを紹介しよう。それは、リモートワーク対応だ。ビジネスパーソンの多くは、在宅での仕事を余儀なくされており、手帳においてはプライベートとビジネスが書き分けられるかが重要。あるいは、そのためのスペースが用意されているかが、選択時に大きなポイントになるだろう。
手帳のサイズは、持ち運ぶかどうかを想定してから選びたい。
当然だが、手帳のサイズは持ち運びやすさとトレードオフだ。つまり、自宅でのリモートワークだけで仕事が完結するのなら、A4などの大きなサイズの手帳を選ぶのもひとつの手だ。
しかし、不要に大きなサイズのモデルを選んでしまったら、持て余してしまうだろう。記入することがあまりない場合、空欄が目立って使う意義を見失ってしまうかもしれない。
つまり、サイズは、持ち運びを考慮しつつ、自分がどれだけ書き込むのかを前年の実績などから判断してから選ぶようにしたい。
スマホとセットで持ち歩くことが多い場合は、スマホと同じくらいのサイズのモデルだとかさばりにくい
巻末に収録されたコンテンツページは、必ずしも必要というわけではない。いっぽうで、近年増えている「ウィッシュリスト」のような、ユーザー個人の情報を記入・蓄積していくためのページなどは、欲しい人にとっては外せないコンテンツ。ない場合は、ノートページに自分なりに作ることもできるが、やはり最初から目的のコンテンツページが備わっていたほうが、断然ラクだし、記入するモチベーションも下がらずに済む。
テーマごとに年間の「やりたいこと」をまとめておける「ウィッシュリスト」もある
公式サイト価格は、1,650円(税込)。表紙のカラバリは、「ブラック」(写真)と「ラグーングリーン」の2色で展開
本モデルは、「見開き1週間タイプ」にしては、1日分のメモスペースが大きいのが特徴だ。
リモートワークが増えて困ったことのひとつに、手帳の予定記入欄の狭さがあげられる。従来手帳には仕事の予定だけを書けばよい場合が多かったが、在宅で作業する日はどうしても仕事以外のタスクが発生。それを受け止めるスペースが、特に「見開き1週間」の記入欄には用意されていなかったのだ。この問題に柔軟に対応できそうなのがこのフォーマットで、「週間ホリゾンタル」と呼ばれる。
「見開き1週間」のページ。ホリゾンタル式特有の大きいメモスペースが特徴だ。土日は、合わせて平日の1日分で、ウィークデーを重視した仕様だ。各日の上部には時間軸が付いており、予定をきっちり記入できる。横罫をうまく使って、複数の予定も記入可能。なお写真の記入例では、土日をメモやタスク欄として使っている
見開きが7分割されており、メモスペースが大きく取られている。本モデルの場合は、土日の枠は小さめ。リモートワーク対応としては、大きい1日分の記入欄を上下、または左右に分割して公私の予定を書き分けるといいだろう。
月間ページ。ブロック欄は無地だが、よく見ると上下に分割するための点が左右に用意されている
ノートページ。横罫に加え、必ず方眼罫のノートページも収録しているのが、同社の手帳の特徴。しかも、分割用の目安の点が付いており、表などを作るのに便利だ
公式サイト価格は、3,300円(税込)。表紙のカラバリは、写真の「マットブラック」のほか、「マットネイビー」と「マットレッド」をラインアップする
本モデルは、本来「DIARY」を中心に「LIFE」「IDEA」で挟んだ3分冊である「ジブン手帳」のサブラインで、「DIARY」のみで構成されている。
基本フォーマットは、「月間ブロック」も「週間バーチカル」も方眼罫ベースで、細かな予定を記入しやすい。紙は、インクの乾きが早く、裏移りしにくい「MIOペーパー」を使用。フォントの雰囲気はビジネスライクで使いやすい。
「週間バーチカル」ページ。24時間の時間軸は、不規則になりがちなテレワークにも生かせるかも。また、全体が方眼罫なので、1日の欄を縦に分割して公私の予定を書き分けるのもアリ
また、見開きで2か月分の「ガントチャート」ページは、プロジェクト管理用として、またはハビットトラッカー用として利用できる。
サイズは、A5スリムのオリジナルの「ジブン手帳」に対して、使い勝手のよいB6スリムサイズ。「ジブン手帳」用アイテムを併用しやすいのがうれしい。
コンテンツページは、さすが「ジブン手帳」と言うべき充実度。「お金の計画」や「2021年の目標」、「今年の振り返り」などに加え、「約束したことリスト」のページも用意。年間を通じて、記入・参照したい情報のためのページがきっちりと用意されているのはありがたい。
「約束したことリスト」。他人と約束したことをメモ・管理できるこのページのおかげで、約束が確実に果たされ、その相手との信頼関係が深められる
なお、変更された祝祭日については、「祝日変更罫線データ」を入手できるダウンロードページを用意。プリントアウトして手帳に貼ることで対応できる。
公式サイト価格は、1,870円(税込)。表紙のカラバリは、写真の「ネイビー」を含む全11色をラインアップする
手帳のサイズが気になるシーンは、次の2つが考えられる。ひとつは携帯時。そしてもうひとつは、机の上で広げた時だ。後者の場合、机の上にほかにも書類や文具が置いてあり、あまり大きく広げられないのなら、本モデルは打ってつけ。
スマートフォンと同じくらいのコンパクトさは、コンテンツページ盛り盛りな大型手帳が多い昨今にはかえって貴重。縦の長さは、158mmの「iPhone 11 Pro Max」よりもほんの少し大きい160mm
また、「ホリゾンタル式週間ページ」は、1日の欄が縦に区切られており、公私の予定を書き分けやすい。また、時間軸が省かれているので、純粋に仕事関連のことしか書かない、あるいは仕事の時間帯がひんぱんに変更されるような人に向いている。
ホリゾンタル式の見開き1週間のページ。時間軸がなく、1日の欄は縦罫線で左右に分割されている。予定とタスク、仕事と家のことなどを書き分けるのに便利。時間が決まっていない予定が多い人にも、このタイプは向いている
「月間ブロック」ページ。オーソドックスでムダがない。1日欄は無地
価格は、1,100円(税込)
近年、手帳の記入面フォーマットとしてすっかりと定着した「ガントチャート」。元々は、生産工程の管理のためのものだったが、これを手帳のフォーマットとして特にプッシュしているのがアートプリントジャパンだ。
本モデルの場合は、「月間ブロック」ページと「月間ガントチャート」ページの、言わば“ダブルマンスリー”構成。同じ月について2タイプの予定記入欄が用意されているので、このリモートワーク時代においては、公私それぞれの予定を書き分けるのに使えそうだ。
「月間ブロック」ページ。同社らしい繊細なデザインが特徴だ。1日の欄は、横線で6分割されている。公私や午前/午後などと書き分けやすい
「月間ガントチャート」。見開きA4サイズなので一覧性は高い。進行管理だけでなく、写真の例の下部のように「ハビットトラッカー」としても使える
また、「ガントチャート」の縦方向に時間軸を振って、予定を書くのも面白そうだ。ともあれ、見開きでA4サイズの「ガントチャート」は貴重な存在で、使いこなしの幅は大きい。
細かな方眼罫のノートページ。分割点を使って、上下に4分割できる
公式サイト価格は、1,155円(税込)。表紙のカラバリは、写真のものを含む全4種類をラインアップする
本モデルは、B6サイズで月間ブロックのみ。しかも、貴重な日曜始まりだ。
手帳の選ぶ際に見落とされがちなのが、記入欄の曜日が「月曜始まり」か「日曜始まりか」という点だ。これは、現在発売されている手帳のほとんどが「月曜始まり」だからだとも言える。逆に言えば、「日曜始まり」の手帳は数少ないのだ。「日曜始まり」の手帳のメリットは、一般的なカレンダーと併用した時に発揮される。カレンダーの多くは日曜始まりなので、対照した時に間違いが起こりにくいからだ。
「月間ブロック」ページ。1番左の列には横罫が入っており、週ごとの予定やタスクを記入しやすい
手帳としての構成は、「月間ブロック」ページ以外に、「パスワードリスト」や各月の「バースデーリスト」などを収録。また、便覧も「年齢早見表」や「度量衡一覧」など、オーソドックスなものが揃う。
「バースデー・記念日リスト」ページ。月ごとに、知人や顧客の誕生日などが書いておけるので把握しやすい
写真の左ページには、女性の体調管理用に「サイクルカレンダー」を収録
リモートワークを始める前とその後で、仕事内容や勤務形態にあまり変化がないような人には、こういう手帳とノートを併用する使い方が最適だろう。
オンラインストア価格は、1,870円。表紙のカラバリは、写真を含む全5色で展開
本モデルは、本稿で取り上げる手帳の中で、祝祭日の変更に最初から対応している唯一の手帳。
手帳としては、オーソドックス過ぎる構成ながら、よく見ると細かな工夫と驚きが発見できる。まず、表紙のデザインがかわいらしい。今回セレクトした「アマビエ」を始め、5種類のワンポイントのキャラクターは、持って歩きたくなるし、誰かに見せたくもなる。
「週間レフト式」のページも便利な作り。各日の予定記入欄において左から右へ時間軸が走っているが、各時間が点線で下まで延長されており、予定が記入しやすくなっている。また、右ページのメモページを工夫して、家庭のことを記入することもできる。
「週間レフト式」のページ。上部の時間軸が縦罫線によって延長されており、1日の複数の仕事の流れを整理しやすい
「月間ブロック」のページ。1日の記入欄はシンプルな無地だ。左側には、縦にもうひとつカレンダーが並んでおり、ここにもブロック欄とは別の予定や情報を記入できる。なお、写真からわかるとおり、祝日の変更は反映されている
そして、もうひとつの特徴が便覧だ。日本全国を数ページにわたってカバーする鉄道路線図は、かわいらしい表紙からは想像できない充実度。また、目にやさしいクリーム色の紙の質は、大手メーカーの手帳と比較しても遜色ない。祝日対応や表紙の「アマビエ」、記入欄の工夫など、総合的に見てスキがない1冊だ。
便覧の鉄道路線図の一部。数ページにわたって、北海道から九州までをカバーしている
公式サイト価格は、2,530円。表紙のカラバリは、写真の「ネイビー」を含む全5色で展開
本モデルの最大の特徴は、見開き1週間のページだ。右ページを丸々ノートスペースにするために、バーチカル式の予定記入欄を大胆に上下2段に配置している。これにより、1日当たりの記入欄の横幅が広がり、記入しやすくなっているのだ。
「バーチカルレフト式」の週間予定欄。週の前半と後半を大胆に左ページの上下に配置しているため、右ページが丸々メモページとして使える。なお、右のメモページは、方眼ベースで書きやすい
また、「月間ブロック」のページもユニークだ。見開き左ページの左側に大きなスペースが用意されており、周囲に分割点もさりげなく配置。ここに、その月の目標や方針などを記入できる。実は、こういう欄が月間ページに用意されている手帳は少ない。リモートワーク向きの使いこなしとして、ここに自分や家族の行動や体調などを記録しておくのもいいだろう。
「月間ブロック」のページ。左ページに大きめに取られたメモスペースが魅力。ここに、その月の目標なりタスクなりをたくさん書けるのは、ほかの製品にはないメリットだ
ともあれ、見開きでA4サイズの本モデル、記入できる情報は多い。また、月と週のページが月ごとにまとまっているのも、本モデルならではのポイントだ。
本モデルには、別冊ノートが付属。薄くて無地だが、何を書くのかを問われているかのようなたたずまいが書く気を起こさせる
A5サイズのスターターキット(方眼メモリフィル+クリアポケット)の公式サイト価格は、2,970円(税込)。表紙のカラバリは、写真の「ダークブルー」を含む全8色で展開される
本モデルは、その名のとおり、ページの抜き差しが自在なのが最大の特徴。リングは、ページの上下に部分的に必要最低限配置されているため、抜き差ししやすいほか、記入時に手に当たりにくいメリットもある。
リフィルは、さまざまな種類が用意されており、それらを自由に組み合わせることでシステム手帳的に利用できる。
左には「月間ブロック」ページのリフィル「マンスリー」(税込770円)、右ページには月〜日の曜日のみ印刷された週間リフィル「フリーホリゾンタル」(税込770円)を入れた例
上部と下部に4つずつリングを配置したユニークな仕様で、リフィルを抜き差ししやすい
カバーに付属するクリアポケット。もちろん好きな場所に移動できる
公式サイト価格は、3,300円。表紙のカラバリは、写真の「スカイブルー」を含む全6色で展開
本モデルの特徴は、手帳好きのツボを押さえた、そつがない作りだ。
「月間ブロック」のページは、1日の欄が上下に区切られており、2つのテーマ、または午前/午後の予定といった書き分けがしやすい。
「週間バーチカル式」のページは時間軸がなく、下部にメモスペースが大きく取られているなど、自由度が高い。言い方を変えれば、手帳を書き慣れている人向けだ。
「週間バーチカル式」のページは、時間軸なしタイプ。下部は、大きなメモスペースとして確保されており、仕事関連の各種情報やタスクを書くのに役立つ。もちろん、プライベートのことなどもメモしておける
そして、ノートページは、141ページとたっぷり収録されている。しかも、ノートページ用のインデックスページが用意されており、どこに何を書いたかがきっちりと管理できる。これは、ほかのメーカーの手帳にはあまりない工夫だ。
ノートページ用のインデックスページ。141ページあるノートページにはノンブルが振られており、各ページのタイトルなどをまとめておける
そして最後にもうひとつ、「MY WISH LIST」も見逃せない。見開きごとにテーマを変えるのではなく、記入欄ごとにテーマを設定して記入できるなど、これまた自由度が高い。
「MY WISH LIST」のページ。欄ごとにテーマを設定して記入できる
この1冊を使いこなしてガリガリ書き込むだけで、日々の充実感は高まりそう。ずっしりとした質感と盛り盛りのコンテンツから、そんな予感を抱かせてくれる1冊だ。
縦の長さ158mmの「iPhone 11 Pro Max」とのサイズ比較
★2022〜2023年の最新モデルはこちらをチェック!★
《2022〜2023年》人気ブランドの「4月始まり手帳」おすすめ7選&選び方
手帳評論家・ふせん大王。知的生産の面から文具・手帳について執筆。主な著書に「手帳と日本人」(NHK出版新書)や「凄いiPhone手帳術」(エイ出版社)などがある。