レビュー

“洗わなくていい”お皿!? 水だけで汚れが落ちる革命的な食器の実力を検証

酒場ライターのパリッコです。

今回は何やら“すごいお皿”があるという情報を入手し、それについて検証してみようと思います。情報だけ聞くと、本当だったらすごすぎる! って感じなので、今からとってもわくわく。

洗わなくていい魔法のお皿!?

そのお皿というのが、「meliordesign(メリオールデザイン)」というブランドのもの。衝撃的なキャッチコピーがこちら。

「洗わない。すすぐだけ」

もう少し詳しく説明しましょう。

洗い物って結構な手間ですよね。家事の中でも、あんまり好きじゃないという方も多いと思います。ところがなんと、このメリオールデザインのお皿は、スポンジに洗剤を付けてゴシゴシこすらずとも、水でさっと流すだけで汚れが落ちてしまうらしいんですよね。

具体的には、世界初のナノテクノロジーを使った特殊な表面改質技術により、汚れとお皿の間に水が入りこんで汚れが浮かび上がり、洗剤なしで落とせてしまう。しかも同時に、細菌まで落ちてしまう。

つまりですよ、使い終わったお皿をさっと水ですすぎ、後は水切りかごへ置いておくだけで食器洗い完了! というわけ。楽ちん&エコ&時短。

そんなうまい話がありますか? あったら魔法ですよ。試してみないわけにはいかんでしょう。

購入!

購入!

お皿にはいくつかのバリエーションがあるのですが、基本的に白を基調としたシンプルなデザイン。僕はその中でも特に普段使いしやすそうな、軽量の「2 lite」シリーズから、「meliordesign 2 lite 深皿L」(写真左)と、「meliordesign 2 lite 深皿SS」(写真右)の2種類を購入してみました。

こちらが「meliordesign 2 lite 深皿L」。サイズは213(直径)×53(高さ)mm

こちらが「meliordesign 2 lite 深皿L」。サイズは213(直径)×53(高さ)mm

こちらが「meliordesign 2 lite 深皿SS」。サイズは110(直径)×45(高さ)mm

こちらが「meliordesign 2 lite 深皿SS」。サイズは110(直径)×45(高さ)mm

見たところ、なんらかの特殊加工がほどこされているとは思えない、滑らかで美しい普通のお皿です。イメージとして、「深皿L」は、大好物のカレーをはじめとした普段の食事に何でも使えそう。「深皿SS」は、ちょっとしたおかずや、お酒のつまみを食べるのに重宝しそう。

使い方ガイド付き

使い方ガイド付き

もし本当だったら魔法じゃん! と興奮気味に買った“メリ皿”(メリオールデザインのお皿)ですが、付属の説明書を読んでみると、汚れの種類によっては落としかたに注意点があるらしいです。

こんな感じ

こんな感じ

それによると、植物性の油は水だけですすぎ落とせるけれども、時間がたってしまった動物性の油はお湯で溶かしながらスポンジを使って落とす必要がある、など、割とパターンが多い。

正直に言っていいですか? そこに若干、出鼻をくじかれた感がなくはない。えー、何でも流水で魔法のように落ちるんじゃなかったの!? って。けどまぁ、当たり前と言えば当たり前な気もするし、基本的には、お皿を使い終わったらあんまり放っておかず、さっとすすげばいいということですよね。

というわけで、あくまで自然に、いつもどおりごはんを食べた後に何気なく処理をする感覚で、実際に使ってみようと思います。魔法のお皿の実力がどうなのか、検証開始です。

濃厚ボロネーゼパスタソースが水だけで落ちた!

さて、どんな汚れが手強いだろうか。そんな、ちょっと意地悪な考えから僕が真っ先に思いついたのが、ボロネーゼソースのパスタでした。あのこってり濃厚なソースが水だけでさっと落ちたら、さぞ気持ちのいいことでしょう。

というわけで、作っていきます。

たっぷりのひき肉を炒め

たっぷりのひき肉を炒め

そこに市販の、チーズ入りボロネーゼソースを加え

そこに市販の、チーズ入りボロネーゼソースを加え

ゆでたパスタを絡めたら

ゆでたパスタを絡めたら

完成! 特濃ボロネーゼ

完成! 特濃ボロネーゼ

食べる前からもう、食後のお皿が汚れている様子が目に浮かぶようなひと皿ですよね。こいつを容赦なく食らっていきます。

うまい

うまい

結果どうなったかというと、当然こう。

だよね、っていう

だよね、っていう

ではですね、ここで実際に、食べ終わった状態のこのお皿をシンクの流水ですすいでみた様子を、動画でご覧いただきましょう。僕も初めての経験なのでドキドキしていますが、さてどうなる!?

どうでしょう! お皿の端が流水に触れた瞬間に汚れが落ち始め、気持ちいいくらいにするすると水に流れてゆき、真っ白になるまでの所要時間、なんと5秒

感動はもちろんですが、それ以上に、めっっっちゃ気持ちいい!

ここまで5秒

ここまで5秒

もちろん見た目だけでなく、触った感じやにおいも、これ以上はないんじゃないかってくらい、しっかりきれいになっています。通常のお皿のような、洗剤で洗わないと油っぽさが残ったりすることもありません。

また、メリオールデザインのお皿は乾くのも早く、目安としては通常の磁器の1/3程度の時間で乾くのだとか。公式サイトには、乾燥にかかる時間が60分と書いてありましたが、環境にもよるのでしょう。15分くらい水切りかごへ置いておいたら、もうすっかり乾いてしまっていました。

このとおり

このとおり

カレーライスはどうだ?

さてここからは、思いつくままに料理をよそってはどんどんすすいでいってみましょう。

今後このお皿で、僕がいちばん多く食べる可能性があるのは、カレーライス。先日「松屋」の前を通ったら、ちょうど名品「ごろごろ煮込みチキンカレー」が復活販売されていたので、テイクアウトしてきました。

「ごろごろ煮込みチキンカレー」と「半熟玉子」

「ごろごろ煮込みチキンカレー」と「半熟玉子」

松屋のカレーといったら、チェーン店の中でもだいぶ攻めた濃厚さが特徴。

これをお皿に盛って

これをお皿に盛って

僕、飲食系の記事を書く機会の多いライターという立場上、普段は食べている途中の写真も、あまり汚くなりすぎないように意識しているんですよね、これでも。ところが今日は、むしろ積極的に汚していくくらいの気持ちでいっちゃいます。

記事とは関係ないけど、ごろチキカレーうますぎる

記事とは関係ないけど、ごろチキカレーうますぎる

途中から半熟玉子の味変も加えて

途中から半熟玉子の味変も加えて

こう!

こう!

カレーを食べたら、お皿は当然こうなります。メリオールデザインの説明書では、スポンジが必要になる部類の汚れですがどうでしょうか。

では、お待ちかねのすすぎタイム。

せーの

せーの

1、2、3、4、5、6、7、8、9、

10秒!

10秒!

ボロネーゼよりは時間がかかりましたが、約10秒で真っ白に。スポンジを使わなくてもきれいになりました。

珍味系の手強そうな汚れを小皿で検証

続いて小皿(深皿SS)のほうもいってみましょう。適度な大きさで深さもあり、ちょっとしたお酒のつまみを入れるのに絶妙なサイズ感がいいですね。

ここに、あえて意地悪な食材をよそっていってみようと思います。たとえば、納豆。しかも豆よりお皿にくっつきやすそうな、ひきわり!

ひきわり納豆

ひきわり納豆

加えて、僕、納豆にキムチとごま油をよ〜く混ぜた「キムチ納豆」が大好きなんですよ。そこで両者も投入。

キムチの赤がまた強烈

キムチの赤がまた強烈

これを、通常なら別容器で混ぜるところ、“メリ皿”で直接混ぜてしまう。ゆえに、見た目はちょっとよろしくないことになりますが、検証という意味ではばっちりでしょう。

うまそう&洗うの大変そう

うまそう&洗うの大変そう

ごちそうさまでした

ごちそうさまでした

さて、キムチ納豆をおいしくいただき、その手強そうな汚れをいざ流水にさらしてみると、これまたびっくり。約17秒ですっかり汚れが落ちてしまいました。タイムは今まででいちばん長いですね。

このとおり

このとおり

続いてもう1品。僕はスーパーの珍味コーナーで売っている“いか”系の商品が好きでして、今回買ってきたのが「数の子入りうにいか」というやつ。

「数の子入りうにいか」

「数の子入りうにいか」

こういう系は、最高に酒に合いつつ、当然お皿にこびりつきますよね〜。

こう

こう

するとですね、今回初めてのパターンで、しばらく流水にあててみたのですが、なかなか汚れが落ちきらず。やっぱり、難しい食材はあるのかもしれません。

そんなときは、洗剤を含ませていないスポンジを併用すればきれいになるということでしたが、手でさっと流すだけでも同様の効果がありました。と考えれば、特に手間はかかっていないとも言えますね。

「数の子入りうにいか」が半分残っていたので、翌日にまた食べ、今度は水ではなく50度程度のお湯で流してみたところ、40秒ほどできれいになりました。

時間はかかりましたが、お湯を使えばこすらなくてもきれいに

時間はかかりましたが、お湯を使えばこすらなくてもきれいに

極めつけはこってり中華晩酌

では、今回最後の検証といきましょう。

僕は中華料理が大好きなんですが、なかでも、食べ終わった後のお皿が特に汚れているイメージがあるのが、回鍋肉(ホイコーロー)なんですよね。そこで、市販の素を使ってお手軽にではありますが、作って食べて、検証してみましょう。

キャベツ&豚肉を炒め

キャベツ&豚肉を炒め

回鍋肉の素を投入

回鍋肉の素を投入

はい完成

はい完成

やはり、なかなか凶悪な(食べ終わった後のお皿の汚れという意味で)見た目ですよね。

加えて、スーパーの中華総菜のコーナーに、いかにも濃そうな黒酢ソース味の「肉だんご」が売られていたので、それも小皿に盛りましょう。

かなりとろみの強いソース

かなりとろみの強いソース

いただきます

いただきます

なかなかこってりとした2品になりましたが、しかしどう考えても幸せな中華晩酌風景ですよね。それを、まずは純粋に楽しみます。

ごちそうさまでした

ごちそうさまでした

どちらもおいしかった

どちらもおいしかった

で、すすいだ結果はというと、回鍋肉は6秒、肉だんごはなんと、今回最速の4秒で、すっかり汚れが落ちてしまいました。

最後に、回鍋肉の汚れの落ち方があまりにも気持ちよかったので、そちらだけ動画で紹介させてください。

(よくよく見ると1か所だけ、水が当たらず汚れが残ってしまっていますが目をつぶっていただけたら)

【まとめ】本当に水だけで汚れが落ちるお皿だった

というわけで、導入すると生活が一変してしまうくらいすごかった、メリオールデザインのお皿でした。説明書ではスポンジが必要と書かれていたカレーなどの汚れも、実際は水だけで落ちてくれて、期待どおりの魔法のお皿だったと言えると思います。

実は、洗剤で洗わずにそのまま次のごはんに使うことに心理的な抵抗があるかなと思っていたんですが、想像していたよりもまったく抵抗はありませんでした(根がいい加減だからかもしれませんが)。きれいになったな、あーよかったという感じで。実際にどう見てもきれいだったからというのもあるかもしれません。

末長くよろしくお願いします

末長くよろしくお願いします

お皿のラインアップはとても多いのですが、食器は最低限あればいい、というひとり暮らしの方や、あまりものを増やしたくない方は、サイズ違いの4つのお皿がセットになった「STARTER SET」を買ってしまえば、ほかに食器を買い足さなくてもいいくらい便利に使えることでしょう。

そりゃあ100均で一式揃えるよりは高い買い物になるけれど、洗剤の購入費や洗い物にかける時間を考えたら、長い目で見れば絶対お得だし。それに、使いやすくて軽く、普段使いしているだけでなんだかうれしいお皿だというのも重要なポイント。

あ、それから最後にもう1点。いくら特殊な加工がほどこされたメリオールデザインのお皿とはいえ、効果が永久というわけではないそうです。が、もし汚れの落ちが悪くなってきたな、と思ったら、専用の「meliordesign sheet(メリオールデザインシート)」を購入してそれで拭くと、汚れの落ちやすさは最高ランクの「A級」にほぼ回復するとのこと。僕にはまだそのタイミングが来ていませんが、いずれメンテナンスをするときが来るのもまた、楽しみです。

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2024/07/10 11:00
パリッコ
Writer
パリッコ
1978年、東京生まれ。酒場ライター、漫画家、イラストレーター。酒好きが高じ、2000年代より酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター、スズキナオとのユニット「酒の穴」名義をはじめ、共著も多数。
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しえる(編集部)
Editor
しえる(編集部)
生活雑貨・食品に加え、ウォーターサーバーなど、サービス系商品の記事をメインに担当している2児の母。自称「ポテチマスター」。ポテトチップスを中心に1日3袋のスナック菓子をたいらげるお菓子狂です。
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