先日、「ふくいブルー」と名付けられた商品を見てきました。水に濡らすと深い青色に変化することから“青石”や“越前青石”と言われる笏谷石(しゃくだにいし)で作られた器やグラスで、そのやさしい手触りや、さまざまな小石が交ざり合った心が落ち着く色合いに、すっかりと魅了されてしまいました。
笏谷石は、1500年という非常に古い採掘の歴史を持っているとされており、かつては石仏や石塔、城の土台や石垣などに使われていました。残念ながら今では採掘されていません。そんな失われつつある福井の石文化を後世に伝えようと、県内の古民家で眠っていた笏谷石を収集し、新たな息吹を吹き込み、器として蘇ったのが「ふくいブルー」と名付けられた手作りの逸品です。
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ビールが大好きな筆者はビアカップを購入いたしました。手に持つと、石とは思えないほど軽く感じます |
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水に濡れる前は、淡い感じのブルーですが… |
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水に濡れると深い青色に変わります。ただし、乾くのも早いので、濡らしただけではすぐに元の色に戻ってしまいました |
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1つとして同じものはありません。自然石ならではの優雅な風合いが楽しめます |
「ふくいブルー」ブランドでは、ビアグラス以外にも湯飲みや茶器、そばちょこやそば皿、花瓶や水盤などさまざまな商品があります。現在も将来も採掘されることのない笏谷石から生まれる「ふくいブルー」。ビールとともに、長い歴史に裏打ちされた伝統と風雅も味わえた筆者でした。