下ごしらえした食材や調理したお惣菜を保存するための容器って、何を使ってますか? 筆者はここ数年ジップロックを愛用していました。豊富なサイズ展開と手ごろなお値段ながら、冷凍や電子レンジにも対応し、コンテナタイプのものでも収納時はコンパクトに重ねられる点が大変重宝しています。
樹脂製なので、汚れたり劣化が気になったりしたら気軽に捨てられる点もポイントが高いのですが、それでもちょっとだけ気になる点がありました。それはお酢などの強い酸性のものを保存した場合の耐性。ホームページなどを確認すると、強い塩分や酸のものにも使用可能となっていますが、使用後の臭い移りが気になり、捨ててしまうことが多いので、耐久性のある高品質な保存容器をいくつかは用意しておきたいと思うようになったのです。
そこで検討した結果、行き着いたのがホーロー製の容器。ホーローというのは芯に鉄が使われていて、その上からガラス質の膜が施された素材。鉄を使うことにより、丈夫さにくわえ、熱伝導率が高く、冷やしたり温めたりするのに利点があります。さらに、コーティングに使われているガラス素材により汚れや臭いが付きにくく、酸や塩分だけでなく化学薬品により溶け出ることがないという2つの材質の特性を併せ持つ、保存容器として大変優れた素材であるとのこと。
そして今回、デザイン性や使い勝手などをさらに検討したところ、昭和初期から長年にわたってホーロー製品だけを作り続けるメーカーとして知られる「野田琺瑯」の中でも、装飾のない乳白色のシンプルなシリーズがよさそうだなと決定。「野田琺瑯」の製品は、以前にも紹介したことのある「倉敷意匠」とのコラボレーションの「倉敷意匠×野田琺瑯 れんげ」を所有していますが、品質のよさはすでに実感済み。しかし高品質ゆえにお値段も相応なので、実はちょっと憧れのシリーズだったのですが、思い切って試しにいくつか購入してみました。
実際使用してみた感想は、とにかく造りがしっかりしていること。当たり前ですが、樹脂製のジップロックに比べれば、ずっしりとちょっと重いです。でも、食品の保存状況は樹脂製よりもかなり良好。我が家は余った野菜を漬物やピクルスにして保存しておくことが多いのですが、心なしか食材の劣化や味の変化の速度が遅いように感じます。そして何より、使用後に一度洗えば臭いがほとんど残っていません。
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深型タイプのLサイズは、作り置きのお惣菜に最適。容器内に材料をすべて入れてそのまま混ぜ合わせることができるので便利 |
ただし、注意が必要なのは電子レンジの使用が不可なこと。その代わり、直火に対応しているので、カレーやシチュー、スープなどは、容器をそのままコンロの上に置いて温めることが可能です。
また、本体はガラス素材なので、ホワイトボードマーカーなどを使えば直接メモを書いて簡単に消すことができ、賞味期限や保存日などを記しておくのに便利です。という感じで、想像以上に便利だった本商品。今後もいろんなサイズのものを揃えていきたいと思います。
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奥の小さめのSサイズは、残ったソースや煮物、あまり野菜を漬物用に漬けておくのに最適です |