文字を書き損ねた時、どうしますか? よくあるのが、修正テープを上から貼ったり、修正液を塗ったりして書き直す方法。今では、一度書いた文字を消せるボールペンも人気ですよね。そんな中、懐かしいものを見つけました。カズキ高分子の「GANGY(ガンヂー) インキ消」です。インキ消ですから、文字の上から何かを貼ったり塗ったりするのではなく、文字そのものが消えるというものです。
インキ消は「入学祝い万年筆」という慣習があった時代には必需品でしたが、万年筆を使う人が少なくなり、売り上げも低迷していました。文字を消すどころかペンで文字を書く機会すら減ってきた気がするので、仕方がないのかもしれません。しかし最近、万年筆が大人の筆記用具として密かなブームになっているそうです。また一方では、大手文房具店がスペースをさいて、便せんや封筒などのお便りグッズを販売するなど、手紙も話題とのこと。そんなブームにともない、この「GANGY(ガンヂー) インキ消」も再び注目を集めているようです。
さて、前置きが長くなりましたが「GANGY(ガンヂー) インキ消」で、書いた文字が本当に「消える」のかさっそく、試してみることにしました。パッケージを見て、まず気になるのがこのイラスト。
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いやいやそれよりもまず、商品名の“ガンヂー”というのが気になります。ガンヂーって、あの“インド独立の父”といわれている人? 確かにこのイラストも、あの偉大な指導者、マハトマ・ガンディーに似ています。メーカーに問い合わせたところ、この商品を開発した創業者がガンディーの思想に共感して、その名を冠したとこのことです。商品名の由来を聞くと、なんだか崇高なインク消しのような気がしてきます。
話がそれてしまいましたが、まずは「万年筆用」からチェックしてみましょう。赤と白(液自体はほぼ透明)の液体が入った瓶が2つ。
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説明を読むと、修正したい文字に「赤」→「白」→「赤」の順で3回塗るとのこと。手順は以下のようになります。
1. 消したい部分に、赤液を塗ります。
2. その上に白液を塗り、添付の吸い取り紙やティッシュで余分な液を吸い取ります。
3. もう一度赤液を塗ります。
4. 余分な液を吸い取り、塗布部分がよく乾いてから再筆記してください。
手元に万年筆がなかったので、水性フェルトペンの青と緑で実験してみます。
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赤液と白液を塗布し、吸い取り紙に吸わせたらたら…みるみる薄くなったではないですか |
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最後に赤液を…おぉ! |
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乾くと、ほぼわからない状態に |
赤液の正体は謎ですが、白(透明)液は漂白剤のニオイがします。商品の説明書をよく読むと「漂白消去したいところ」に、この液を塗ると書いてあります。やっぱり漂白系なのでしょうね。
さて次は「ボールペン用」。これには、赤液の代わりに青液が入っています。青液の先端は刷毛状になっています。塗る順番は白→青で、今度は2回です。
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今度は紙ではなく、布地で試してみたいと思います。というのも、ビジネスマンなら思い当たるのが、ワイシャツにボールペンでうっかり書いちゃった! というシーン。うっかり書かなくっても、胸ポケットに入れていたボールペンのペン先がいつの間にか出ていて、ポケットにボールペンのシミが…というようなこともありますよね。というわけで、布地はどうなのか、白Tシャツに赤ボールペンで実験してみましたよ!
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思いっきり白Tに赤ボールペンです |
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白液をちょいちょいと塗ります |
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青液の刷毛をちょいと置くと… |
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刷毛を置いたところだけキレイに! |
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結論:布地もイケます |
わお、本当に魔法のように一瞬でにペン跡が消えます。うーんこのすごさ、写真だと伝わりにくい! というわけで、動画も公開!
ハートブレイクも修正できちゃう?
小さな子供がいる家では、「子供がボールペンで壁にいたずら書きをしちゃった!」ということがあります。これを使えば、壁のボールペンのいたずら書きも消えるそう。ただし、壁や家具に使用する場合、下地や素材を傷める可能性があるので、メーカー側としては推奨していないそうです。あくまでも「個人の裁量で」とのことです。まさかの時のため、もちろん日常使いにも。知っているだけでちょっと得するかもしれない、そんなアイテムのご紹介でした。
ちなみに、赤ペン先生経験者ならこのアイテムは必ず知っているというウワサ、本当でしょうか。幼き日「赤ペン先生って、絶対に字とか間違えなくてスゴイなぁ」って思っていたのにな…。
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