レビュー
ハニカム構造を採用した軽くてムレないマウス

ゲーミングマウスは仕事にも便利!? 「Light2 200」に買い換えてみた


この1年、筆者にはひとつの悩みがありました。それは毎日長時間使用し続けているパソコン用のマウスです。

ライターの仕事を始めてからかれこれ8年。その大部分はエレコムの「M-BL21DB」というコンパクトなワイヤレスマウスで過ごしてきたのですが、執筆にプライベートにと酷使してきたこともあってか、マウスホイールの誤動作が目立つようになりました。

そこで昨年「マウスを買い換えよう」と思い立ったものの、なかなか「これだ!」と思える製品に巡り合うことができずにいました。サイズや形状を店頭のパッケージや見本でチェックしたうえで購入しても、マウスホイールを回したときの感触や動作のように実際に使ってみなければ確かめにくい部分に満足できず、地味なフラストレーションを感じながら時間ばかりが経っていました(あくまでも筆者の好みではないというだけで、製品自体に欠点があったというわけではありません)。

それから1年ほどが経った先日、久々に興味を惹かれたのがSharkoonのゲーミングマウス「Light2 200」です。同社はPCパーツや周辺機器を手掛けるメーカーで、そのなかにはゲーミングデバイスも含まれています。

プライベートではゲームも遊ぶとはいえ、主に仕事で使うマウスにゲーミングマウスを検討したことは今までなかった筆者。「ゲーミング」というだけで何となく避けていたことを後悔するくらい、個人的には大正解だったと思える選択でした。

ハニカム構造を採用したことで本体重量を軽量化

本製品の同梱物。「Light2 200」本体に交換用のトップカバー、マウスフィート、DPIボタン、取扱説明書が付属しています

「Light2 200」はWindows向けの有線ゲーミングマウス。外装に六角形の穴が並んだハニカム構造を採用し、重量を62gに抑えていることが最大の特徴です。ハニカム構造になっている部分はボタンやセンサーなどをのぞく表面のほぼ全体に渡っています。

手で覆うようにして保持するマウスの外見というと突起物が少なくどこか「つるっ」とした印象があるのですが、本製品は指先から手のひらまでザラザラとした独特の感触があります。

「Light2 200」は本体表面のほとんどに六角形の穴が空いています。中身が見えるマウスというのも個人的には新鮮です

裏面にも穴がびっしり。滑りをよくするフッ素樹脂(PTFE)製の白いマウスフィートが目立ちます。センサーの隣にあるのはポーリングレートの切り替えスイッチです

「Light2 200」のサイズは120mm(長さ)×66mm(幅)×42 mm(高さ)。一般的なマウスと同程度ですが、指が短い筆者としてはやや大きく感じられるサイズです。

ボタンは左/右クリック、マウスホイール、2つの親指ボタン(デフォルトでは進む/戻る)、DPIボタンの計6つ。ボタンの数は標準的ですが、後述する専用ソフトウェアをPCにインストールすることで、機能の割り当てをカスタマイズすることが可能です。ちなみにボタンは静音仕様ではなく、カチカチとクリック音が鳴るタイプです。

ライターとしての苦楽を長年ともにしてきた「M-BL21DB」(左、エレコム)と「Light2 200」(右)のサイズ比較。小さめのマウスに慣れていたこともありますが、「Light2 200」は筆者にとってやや大きめに感じられます

ゲーミングマウスというと、個人的にはオフィスマイカの辻村さんが以前価格.comマガジンで紹介されていた「G502 LIGHTSPEED」のような「トゲトゲ、ゴツゴツ」した外見をしているという先入観を持っていたのですが、「Light2 200」は(ハニカム構造の開口部は別として)普通のマウスのようなフォルムをしているのがかえって印象的です。

なお、カーソルの移動速度を左右するDPIは7段階から選択できます。標準では400/800/1200/2400/3200/6400/16000dpiに設定されていますが、各段階の数値はカスタマイズが可能です。また、裏面のスイッチを切り替えることで、センサーのポーリングレートを125/500/1000Hzの3段階から選ぶこともできます。

トップカバーやDPIボタンは交換することも可能

「Light2 200」には交換用のトップカバーとDPIボタンが付属していて、工具を使わずに取り替えることが可能です。

トップカバーはハニカム構造の他に穴が空いていないフラットなものが付属しており、一般的なマウスのような外見にしたい場合や、独特の感触に馴染めない場合などに交換できます。カバーは小さな磁石で固定されているので、ツメだけで固定する場合と比べて繰り返し着脱しても折損しにくいと思われます。ホコリや髪の毛などが侵入しやすそうな構造だけに、内部のお手入れがしやすいのはうれしいポイントです。

トップカバーは手前側の端を上に持ち上げることで簡単に外すことができます

トップカバーは手前側の端を上に持ち上げることで簡単に外すことができます

DPIボタンは本体にあらかじめ装着されているものを含めて、黒色が2個、赤色と水色がそれぞれ1個ずつ付属しています。DPIボタンは背の高さが2種類あって、赤色と黒色の片方は背が高いボタン、水色と黒色のもう片方は背が低いボタンになります。外見でカスタマイズすることもできますし、DPIボタンの使用頻度や手触りの好みなどで交換するのもいいでしょう。

やわらかい素材でできたDPIボタンは引き抜くだけで取り外すことができます

やわらかい素材でできたDPIボタンは引き抜くだけで取り外すことができます

細かいところまでカスタマイズできる専用ソフトウェア

フォルムこそ一般的なマウスのようですが、「Light2 200」をPCに接続すると、各部に組み込まれたイルミネーションが光ります。標準では1秒ごとに色が変化していく設定になっていて、特に本体手前側の丸みにそった部分は虹のような色合いが演出されています。

イルミネーションが光る様子。マウスホイールと手前側の曲線部分、それにマウス内部のロゴ部分にLEDが組み込まれています(わかりやすいように赤の単色で常時点灯させています)

本製品を使う時には手で覆い隠してしまうので点灯していてもほとんど見えないのですが、両手をキーボードに添えて文章を作成している時などは、視界の隅でイルミネーションが七色に変化し続ける様子が常に見えています。在宅ワークなどで集中したい時にはこのイルミネーションが気になるかもしれません。

イルミネーションのオン・オフは「右クリック」と「親指ボタン1」(標準で「進む」に設定)を同時押しすることで切り替えられるのですが、Sharkoonが配布している専用ソフトウェア「Light2 200」を利用することで、より細かな設定が可能になります。

専用ソフトウェアではイルミネーションのパターンを9種類から選ぶことができます。標準では明るさが変わりつつ色が絶え間なく変化していく「脈動RGBサイクル」が設定されていますが、脈動せずに色だけが変わり続ける「色変化」や、特定の色を点灯し続ける「常時点灯」を選ぶことも可能。ここでイルミネーションをオフに設定することもできます。

専用ソフトウェアで「イルミネーション」のタブを開いたところ。イルミネーションを点灯させる場合は輝度や周波数を変えることができます

「ライト効果」の項目をクリックするとプルダウンメニューが開き、イルミネーションのパターンを選ぶことができます

細かなところに手が届くカスタマイズ性の高さ

専用ソフトウェアではイルミネーション以外にもいろいろな項目を設定できます。「ボタンアサイン」タブでは、6つのボタンとマウスホイールの回転方向にそれぞれ機能を割り当てることが可能。各ボタン本来の機能を入れ替えるだけでなく「コピー」や「貼り付け」といったコマンドも用意されています。

「ボタンアサイン」タブではマウスホイールの上下回転も含めた8つのボタンに機能を割り当てることができます

左クリック(1番のボタン)に割り当てる機能を選んでいるところ。本来の機能に加えて「貼り付け」や「ボリュームアップ/ダウン」といった項目も用意されているので、カスタマイズ次第では仕事の効率をアップさせることにもつながりそうです

「DPI」タブでは、7段階から選択できるDPIの設定値をそれぞれ変更することが可能。X軸とY軸(左右と上下)のDPIを個別に決めることもできるので、たとえば「上下方向にはゆっくり、左右方向には素早く動かしたい」場合などで活用できます。

また、「7段階では多すぎる」と感じた場合には、チェックボックスをオフに切り替えることで、選べる設定値の数を減らすことも可能です。

「DPI」タブでは各段階の設定値を調整可能。左右と上下のDPIを個別に設定したり、選べる設定値の数を減らしたりすることもできます

「詳細設定」タブでは本製品の動作をより細かく調整できます。マウスポインターの感度、ホイールのスクロール速度、ダブルクリックの速度はWindowsにも設定項目がありますが、筆者が初めて見たのは「リフトオフ・ディスタンス」という項目。これはマウスを持ち上げた時にどのくらいの高さからセンサーが反応しなくなるかを三段階で調整できるもので、標準の「1」では本製品を少し持ち上げるだけでポインターが動かなくなります。

マウスによってはそれなりの高さに持ち上げないとポインターが反応してしまうこともありますが、リフトオフ・ディスタンスを小さい数値に設定しておけばポインターを動かさずにマウスの位置を変えやすくなるため、マウスを動かせる範囲が狭い場所でも扱いやすいと感じます。

「詳細設定」タブの一番下にあるのが「リフトオフ・ディスタンス」の項目。「1」に設定しておけば、ほんの少し持ち上げただけでポインターの動きが止まります

最後の「マクロマネージャ」は、一連のキー操作をマクロとして記録・保存できる機能。作成したマクロはマウスのボタンに割り当てることが可能です。たとえばゲームでよく使う特定のキー操作を登録しておくことで、マウスから該当する操作を素早く実行できるようになります。

「切り取り」「貼り付け」などの仕事でもよく使う操作は「ボタンアサイン」にあらかじめ用意されていますが、「ファイルを開く」「ウィンドウを閉じる」などのキーコンビネーションを登録しておくことで、作業効率の向上にもつながります。

ゲームの弾種切り替えなどを想定し、数字キーの「2」を押して離す動作を登録したマクロの例。「Ctrl+O(ファイルを開く)」や「Ctrl+T(タブを開く)」などを登録すれば、仕事でも活かせそうな機能です

登録したマクロは「ボタンアサイン」タブで任意のボタンに割り当てることができます

登録したマクロは「ボタンアサイン」タブで任意のボタンに割り当てることができます

仕事でも活用できるカスタマイズ性の高さが魅力的

今回筆者は「Light2 200」をゲームで使うためではなく、仕事や日常用途向けのマウスとして購入してみました。扱いが難しそうに思えてどことなく選ぶのを避けていたゲーミングマウスですが、本製品はボタンの数や配置が一般的なマウスと変わらず、ボタン類を操作するうえでの使い勝手にそれほどの違いはありません。小さめのマウスを好む筆者としてはサイズが気がかりでしたが、ハニカム構造の開口部が滑り止めの効果をもたらしてくれるためか、サイズによる扱いづらさも感じていません。

そのいっぽうで、ゲーミングマウスならではの高いカスタマイズ性はとても便利に感じられます。元々7段階用意されているDPI設定は個別に数値を変えられますし、ポーリングレートを高く設定することもできるので、正確なポインティングによる作業効率アップも期待できます。色鮮やかなイルミネーションも集中したい場合にはオフにできますし、ゲームなどで気分転換する時にはオンに戻して雰囲気を変えて楽しむのもいいでしょう。

ちなみに、筆者は気温に関係なく、手のひらにかなりの汗をかくことがあります。汗をかかない時にはサラサラなのですが、汗をかいている時に書籍を読めばページがふやけてしまいますし、人と握手をすることにも常にためらいを感じるくらいです。普通のマウスでは手のひらを密着させている部分がそれなりに濡れてしまうこともありますが、本製品は通気性も良好なので、手のひらの蒸れ具合が抑えられそうなところにも期待しています。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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