最後にハードウェアをチェックしよう。格安スマホといえば、少し前までは海外メーカー製の端末しか選べなかったが、最近は国内メーカー製の端末も選べるようになってきた。国内メーカー製の端末には、防水・防塵に対応したモデルやおサイフケータイに対応したモデルもある。スペック面は、普通のスマホの最新機種と比べると見劣りするのが正直なところだ。搭載する機能も比較的少ないが、その半面、シンプルで使いやすい。ここでは多くのMVNOが取り扱っている主要なモデルをピックアップした。
通常のホーム画面に加え、携帯電話に近い形で使える「シンプルホーム」を用意するなど、スマホ初心者をターゲットにした富士通のSIMロックフリースマホ。国内メーカー製のモデルらしく、防水(IPX5/8)・防塵(IP5X)に対応しており、お風呂やキッチンなど利用シーンを選ばずに利用できる。独自の日本語入力システム「NX!input」搭載し、手書き文字入力が可能。「ATOK」も搭載するなど、文字の入力のしやすさにもこだわっている。
4.5型有機ELディスプレイの解像度は720×1280で、高精細化が進む普通のスマホと比べると見劣りする。「普通のスマホ」は5型が主流になりつつあり、本体の大型化が進んでいる。それに対して、4.5型の本モデルはコンパクトなのも魅力だ。片手で持ちやすく、ポケットにもすっきりと収まる。ストレスなく動作はするが、普通のスマホと使い比べると、画面の切り換えなどに少々時間がかかる。
主な仕様は、プロセッサーが「MSM8926」(クアッドコア、1.2GHz)、メモリーが1GB、ストレージが8GB。外部メモリーは、microSDHCカード(最大32GB)に対応。無線通信は、IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 4.0をサポートする。バッテリー容量は2500mAh。OSは「Android 4.4」。歩帯サイズは約67(幅)×138(高さ)×10.9(厚さ)mm、重量は約153g。カラーはブラックとホワイトの2色を用意する。
左が「シンプルホーム」。同社の「らくらくホン」に近いシンプルなホーム画面だ。手書き入力もサポートする(右)
価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングで19位の人気モデル(2015年8月14日時点)。4.3型液晶ディスプレイ(720×1280)を搭載しており、本体サイズがコンパクトなのが魅力だ。端末価格は55,000円前後で、格安スマホとしては高価な部類に入るが、多機能なのが特徴だ。
防水(IPX5/8)・防塵(IP5X)に対応。FeliCaとNFCポートを搭載しており、格安スマホでおサイフケータイを使いたい人にとっては希少な存在だ。カメラ機能も充実しており、アウトカメラは有効2070万画素の裏面照射積層型CMOSイメージセンサー 「Exmor RS for mobile」とソニー製の「Gレンズ」を搭載する。多機能な格安スマホを探している人に向いている。
主な仕様は、プロセッサーが「MSM8974」(クアッドコア、2.2GHz)、メモリーが2GB、ストレージが16GB。外部メモリーは、microSDXCカード(最大128GB)に対応。無線通信は、IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 4.0をサポートする。バッテリー容量は2300mAh。OSは「Android 4.4」。本体サイズは約65(幅)×128(高さ)×9.7(厚さ)mm、重量は約138g。
「AQUOS」シリーズらしい、スタミナが魅力のSIMロックフリースマホ。低消費電力の4.5型フルHD IGZO液晶ディスプレイを搭載し、充電なしで3日使える。IPX5/7の防水に対応しているのもポイント。カメラは有効1310万画素で、F値1.9の明るいレンズを採用する。インカメラは120万画素と普通のスマホに劣る。
主な仕様は、プロセッサーが「MSM8974」(クアッドコア、2.2GHz)、メモリーが2GB、ストレージが16GB。外部メモリーは、microSDHCカード(最大32GB)に対応。無線通信は、IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 4.0をサポートする。バッテリー容量は2120mAh。OSは「Android 4.4.2」。本体サイズは約63(幅)×128(高さ)×9.8〜9.9(厚さ)o、重量は約120g。
大人気SIMロックフリースマホ「ZenFone 5」の後継機種。価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングでは2位(2015年8月14日時点)に入っている。ZenFone 5からCPUやカメラ機能が強化されており、1300万画素のアウトカメラにはレーザーオートフォーカスを搭載。薄暗いシーンでも高速でピンと合わせができる。LTEに対応した2つのSIMスロットを搭載するのもポイントだ。仕事とプライベートで、2枚のSIMカードを使い分けるといったこともできる。画面サイズは5型で、解像度は720×1280。
主な仕様は、プロセッサーが「Snapdragon 410」(クアッドコア、1.2GHz)、メモリーが2GB、ストレージが16GB(楽天モバイルでは8GBモデルをラインアップ)。外部メモリーは、microSDXCカード(最大128GB)に対応。無線通信は、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0をサポートする。バッテリー容量は2400mAh。OSは「Android 5.0」。本体サイズは約71.5(幅)×143.7(高さ)×3.5〜10.5(厚さ)mm、重量は約145g。カラーはブラック、ホワイト、レッドの3色を用意する。
大容量の4GBメモリーを搭載したハイスペックなSIMロックフリースマホ。インテルの「Atom Z3580」(2.33GHz)や5.5型のフルHD液晶ディスプレイなど、大手携帯電話会社の普通のスマホと比べても、スペック面では見劣りしない。ゲームなども存分に楽しめる。アウトカメラは1300万画素で、「HDRモード」や「ローライトモード」など多彩な撮影モードを備える。価格.com最安価格は45,800円(2015年8月14日時点)と格安スマホとしては高価だ。価格を重視する人はメモリーが2GBのモデルを検討するといいだろう。
主な仕様は、プロセッサーが「Atom Z3580」(クアッドコア、2.33GHz)、メモリーが4GB、ストレージが32GB。外部メモリーは、microSDXCカード(最大64GB)に対応。無線通信は、IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 4.1をサポートする。バッテリー容量は3000mAh。OSは「Android 5.0」。本体サイズは約77.2(幅)×152.5(高さ)×10.9(厚さ)o、重量は約170g。カラーはブラック、グレー、ゴールド、レッドの4色を用意する。
価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングで3位(2015年8月14時点)に入っている人気モデルで、多くのMVNOが自社のSIMカードとセットで販売している。人気の理由はコストパフォーマンスの高さだ。価格.com最安価格は26,800円(2015年8月14日時点)と手ごろな価格でありながら、オクタコアCPUや最新の「Android 5.0」を搭載。もちろん、LTEもサポートする。ディスプレイは5型で、解像度は720×1280。1300万画素のアウトカメラと500万画素のインカメラを搭載しており、流行りの「ビューティーモード」で自撮りも楽しめる。
主な仕様は、プロセッサーが「Hisilicon Kirin 620」(オクタコア、1.2GHz)、メモリーが2GB、ストレージが16GB。外部メモリーは、microSDカード(最大32GB)に対応。無線通信は、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0をサポートする。バッテリー容量は2200mAh。OSは「Android 5.0」。本体サイズは約71(幅)×143(高さ)×7.7(厚さ)o、重量は約131g。カラーはホワイト、ブラック、ゴールドの3色を用意する。