そろそろコートを脱いで薄着になる時期、そう、“肌見せ”の季節が来ます! 見せられるカラダを作るには、ヘルシーで栄養がある“蒸し料理”が最適ですね。そこで今回は、誰でも蒸しものが簡単に作れるキッチン家電“スチームクッカー”の注目製品をご紹介しましょう。イーバランスから登場した「EB-RM9900A」というモノなのですが、なんとコレ、折りたためてしまうスチームクッカーなのです。
一瞬、蒸し器とは思えぬフォルムの「EB-RM9900A」。ダイエットはさておき、食べることが大好きな筆者が試してみました!
蒸し料理は、茹でたり炒めたりするのと比べて、食材の中に栄養やうま味が残りやすく、何よりヘルシー。健康生活やダイエットの強い味方です。ただ、お湯を沸騰させるときの蒸気で食材に火を入れるので、できあがりまでの時間が長くコツも必要で、わりと“上級者向け”の料理でした。しかし、最近はスチームクッカー(=電動蒸し器)の登場で、手軽に作れるようになったのです。ガスを使わないので危なくもなく、画期的なキッチン家電と言えます。
そんなわけで、かなり便利なスチームクッカーなのですが、せいろなどパーツが多いのが少し難点。また、形状が独特なので、他のお鍋と重ねることも難しく、少々収納しにくいというウィークポイントがありました。そこで、今回取り上げるEB-RM9900Aに注目していただきたいわけです。一見してスチームクッカーとはわかりづらい“四角い”フォルムで、せいろやフタなどのパーツを取り外して、本体を折りたたむことが可能なのです。おかげで、シンクの下に“縦方向”に収納できるようになりました。
箱から本体を出してみます。写真の通りひっくり返してみても、縦置きしたままでは何をする機械なのかわからない感じです
2つ折りの本体を開いてみましょう
ヒーター部が登場しました。手前にタイマー用のダイヤルが付いています
こちらが蒸し調理用の水を入れておくタンク。加湿器のようなフォルムです。目盛りはタイマーにあわせた表示になっていて、最大で60分間調理する分量の水を入れておくことが可能
本体のほか、これら蒸し調理用のプレートやフタなどが付属
フタや調理プレートなどのパーツを組み立てると、このように2段式で完成! 蒸し器としては新しいスタイルですよね
電源コードは背面にまとめておくことが可能。キッチンのシンクの下に、“縦方向”に収納できます
そんなわけで、スチームクッカーとしてはもちろん、1台のキッチン家電としても新しいカタチをしているEB-RM9900A。はたして、どんな風に食材を蒸すことができるのでしょうか? さっそく使ってみると手順は簡単で、スチームプレートの中に食材を置いたら、後は手前に付いているタイマーを回すだけ。タイマーには最大60分の目盛りが付いています。
上段に野菜、下段にシューマイをセッティングしてみました
操作は、手前に付いているタイマーを回すだけ(写真左)。電源が入ると、水タンクの底にある青いランプが点灯します(写真右)
みるみるうちに、フレームの中が水蒸気で真っ白に。内側には水分が溜まっていっているのが見えます
EB-RM9900Aの動作を収録してみたのが、以下の動画です。スイッチオンしてから40秒ほど経つと、プレートの中が蒸気で一気に白くなっていくのがわかります。食材が強力に蒸されていっています。
野菜は5〜10分、硬い根菜類でも15分ほど加熱すれば蒸しあがります
下段のシューマイもアツアツに!
下段の受け皿に、余分な水分や油が溜まっています
蒸し野菜とシューマイが完成。野菜は栄養そのままに甘味があり、シューマイは余分な油が落ちてヘルシーながらジューシーにできあがりました。
EB-RM9900Aの2段構成を活用すれば、主菜と副菜を同時に作ることもできます。今回は、上段で豚肉と野菜の甘辛煮、下段でカレーピラフを作ってみました。蒸すときは、食材をプレートに直接置いてもイイですし、お皿ごと乗せてもOK。フラットなデザインで、通常の蒸し器のように底が深くないので、熱くなったお皿も取り出しやすいのがうれしいポイントです。
まずは下段にカレーピラフをセットし、続いて上段に豚肉と野菜の甘辛煮のお皿を置いて同時調理してみました。30分タイマーで蒸してみます
2品同時にできあがり! 蒸し時間が異なる料理同士を調理する場合は、早く蒸し上がるほうの料理を上段に乗せておいて、途中で取り出すのがベターです。いろいろ使いこなしがいがありますね
2段式が特徴的なEB-RM9900Aですが、もちろん1段だけで蒸してもOKです。蒸し料理は、ただ健康やダイエットにイイだけではありません。純粋に“料理を味わう”という面で考えると、もっともシンプルに食材のうま味が感じられる“ツウ”な調理方法ですよね。
筆者は今回、春に獲れるたけのこやスナップエンドウ、魚のイシモチをEB-RM9900Aで蒸してみたのですが、茹でたり焼いたり炒めたりするのとはひと味違った、旬ならではの素材のうま味を存分に楽しむことができました。スーパーに並ぶ旬の食材をEB-RM9900Aで蒸して味わい、季節を感じるなんていうのもイイかも。
もちろん1段で蒸してもOK! 蒸し料理といえば、魚を丸ごと蒸し焼きにできるのがイイですよね
イシモチの 身はふっくらと仕上がり、塩こしょうをふっただけですがかなり美味です。これぞ、“蒸し”ならではの力!
季節のたけのことスナップエンドウも蒸してみました。炒めるのと違って、風味もかなりキープ。蒸すことで香ばしくなった春野菜のほろ苦さが、口の中に広がります
読者の皆さまの中には、わざわざ調理にスチームクッカーを使わずとも、電子レンジでチンすればイイと思う方もいるかもしれません。確かに、ただ食材を温めるだけであれば、電子レンジのほうが楽なのは間違いないですよね。……が、「電子レンジでチン」と「蒸気で蒸す」のでは、できばえに大きな差が生まれる場合もあるのです。たとえば、肉まんです。
電子レンジで肉まんをチンすると、失敗して皮が硬くなってしまうことがありませんか? 実は、蒸すとこの失敗はほとんどありません。10分ほど蒸すだけで、皮はやわらかく、中身はふんわりしたお店のような肉まんができます。実際に比べてみると以下の通り、電子レンジでチンと蒸すのではこんなに違いがあるのです。
スーパーの冷蔵肉まんを、EB-RM9900Aと自宅の電子レンジで加熱してみました。加熱時間は袋に書いてある通りに、蒸し器(EB-RM9900A)では10分、電子レンジでは3分でタイマー設定。できあがりがほぼ同時になるよう、電子レンジのほうは後からスイッチオンしました
EB-RM9900Aで蒸した肉まん(左)と、電子レンジでチンした肉まん(右)です。こう比べてみると、まず見た目の大きさが異なることにびっくり。EB-RM9900Aで蒸したほうがひと回り大きくて、明らかにふんわり感があります
割ってみても、その差は歴然。EB-RM9900Aで蒸した肉まん(左)のほうが、皮のフワフワ度をキープしていて、見るからにおいしそうです
写真だと伝わりづらいかもしれませんが、皮の表面の感触も段違い。EB-RM9900Aで蒸した肉まん(左)はツルツルでフワフワ! それと比較すると、電子レンジでチンした肉まん(右)はちょっとゴワゴワしています
同じ要領で、ちまきも蒸すとお米がふっくらおいしく、甘味のある仕上がりに。EB-RM9900Aがあれば、蒸し器を使うよりカンタンに、本格的な中華の味が自宅で楽しめるわけです。
1粒ひと粒がふっくらと甘味があっておいしくできあがった中華ちまき
さて、EB-RM9900Aの上段にセットする白いプレートをよく見ると、6個のくぼみがあるのがわかります。コレは、ゆで卵を作るためのもの。このくぼみに卵をセットして蒸せば、簡単にゆで卵ができあがります。お鍋で茹でるのと違い、卵がぶつかることがないので、途中でカラが割れてしまうハプニングも起きません。それに、茹で時間の調整がむずかしい半熟卵も、蒸せばまず失敗ナシ! 5〜6分ほどでトロトロに作ることができます。
白いプレートに小さなくぼみがあいていて、このように卵を最大6個セットすることができます
5分ほどで引き上げるとトロトロの半熟卵に(左)、12〜13分タイマーで蒸すとキレイなかたゆで卵に(右)。失敗しがちな半熟卵も簡単に作れるのがうれしい
さて、“折りたたみ式”というデザインがとにかく目を引くEB-RM9900Aですが、実際に使ってみると、蒸し機能もしっかりしており、おいしい蒸し料理が存分に楽しめました。なお、使用するうえでの注意点はそこまでありませんが、2段式で使う場合は、上段で発生した水蒸気が調理中に下段に垂れることがあるので、下段に置く食材にはラップをかぶせておくなど工夫すると安心です。見た目のインパクトだけでは終わらない、ヘルシー料理でいいカラダを作りたいときの強い味方になってくれる、頼もしい1台です。