新製品レポート
エスプレッソマシンの原点を発明したブランドのこだわりが満載

これぞ本物のエスプレッソ! イタリア老舗「GAGGIA」のエスプレッソマシンが日本上陸


現在の主流であるエスプレッソの仕組みを発見し、それを世界で初めてマシンにしたイタリアの「GAGGIA(ガジア)」のエスプレッソマシンが日本初上陸。2018年9月28日からビックカメラで先行発売される6機種を見てきました!

今に続くエスプレッソは「GAGGIA」から始まった

イタリア語で「早い」という意味を持つ「エスプレッソ」は、1900年代にイタリアのバールで提供され始めました。ただ、当時のエスプレッソマシンは蒸気で圧力をかけて抽出する方法だったため、現在のエスプレッソマシンよりも6倍ほど長い抽出時間(2〜3分)がかかり、その結果、苦くて雑味のある味となってしまっていたことから評判はよいとは言えなかったといいます。そんな時、イタリア・ミラノのバールを経営し、バリスタとしても働いていたAchille Gaggia氏が蒸気を使わずに、圧力をかけた熱湯で抽出する方法を発見。なんでも、アメリカの軍隊基地の見学に行った際に、自動車(ジープ)のエンジンのピストン運動構造を見て、エスプレッソの抽出にも利用できるのではないかとひらめいたのだそう。そこから開発を進め、蒸気を使わないエスプレッソマシンが誕生。そのエスプレッソマシンで淹れたコーヒーには、これまで見たこともないクリーム状の泡がコーヒーの表面に浮いており、「誰かが生クリームを載せたのではないか?」と人々を驚かせることとなりました。これが、今ではエスプレッソにはあって当たり前の「クレマ」です。

現在の主流である蒸気を使わない抽出方法を発見したAchille Gaggia氏。右の写真は、蒸気で圧力をかけていた頃のエスプレッソマシン。蒸気が直接コーヒーに触れるため、どうしても焦げた苦い味が出てしまっていたと言います

当初は、業務用の大きなエスプレッソマシンを展開していた「GAGGIA」ですが、家庭でもバールの味を楽しみたいというニーズに応えるべく小型化に着手。1954年に発売された「Gilda54」は一躍世界のベストセラーとなり、さらに1977年には世界に「GAGGIA」の名を再度とどろかせることとなる「Baby Gaggia」も登場しました。その後、1954年には、より簡単においしいエスプレッソが淹れられる全自動の小型エスプレッソマシンの開発に成功。これらのマシンは日本には業務向けとしてしか販売されていなかったため、国内ではGAGGIAはなじみがないブランドかもしれませんが、イタリアでは「エスプレッソマシンといえばGAGGIA」と言われるほどの伝統的老舗ブランド。奇しくもGAGGIA創業80周年という記念すべき年に、日本にも家庭向けモデルが発売されることとなったのです。

家庭用のエスプレッソマシンとして世界規模でGAGGIAブームを巻き起こした2製品。左が“ウサギの耳”の愛称で親しまれた「Gilda54」で、右が日本人工業デザイナーのMakiko Hasuike氏がデザインした「Baby Gaggia」

今回、日本の家庭用向けとして発売されたのは、全自動とセミオートのエスプレッソマシン6機種。開発から製造まで、すべてイタリアで行われています

左はクラス最多の9メニューがワンタッチで楽しめる「バビラ」(メーカー希望小売価格198,000円/税別)で、右は小型全自動マシンの最上位モデル「アカデミア」(メーカー希望小売価格248,000円/税別)。どちらも全自動タイプです

全自動タイプはエントリーモデルもラインアップ。左が「アニマ DX」(メーカー希望小売価格94,800円/税別)で、右が「アニマ BX」(メーカー希望小売価格84,800円/税別)

左はセミオートの「クラシック」(メーカー希望小売価格84,800円/税別)で、右はビックカメラ限定モデルの全自動タイプ「ブレラ」(メーカー希望小売価格89,800円/税別)

セミオートの「クラシック」は手動でタンピングして抽出する仕様。そのため、均一にタンピングされていない場合、理想的なクレマが立たないことがあります

タンピングに慣れていない人でも上手にクレマを立たせられるように、クラシックには「パーフェクトクレマデバイス(圧力弁)」が付属しています。このパーツをフィルターホルダーに取り付けるだけで、失敗することなく最適な圧がかかり、理想的なクレマができるのだそう

左が「パーフェクトクレマデバイス(圧力弁)」なし、右がありで淹れたエスプレッソ。クレマの厚みが倍近く違います!

小型全自動マシン「アカデミア」で淹れたエスプレッソを試飲

この記者会見では、GAGGIAのエスプレッソマシンそれぞれの製品についてのくわしい説明は行われませんでしたが、全自動タイプの「アカデミア」に触れることができたので紹介しておきましょう。また、おいしいエスプレッソとはどういうものなのかという話も聞くことができました。

小型全自動マシンの最上位モデル「アカデミア」のサイズは282(幅)×428(奥行)×385(高さ)mm

小型全自動マシンの最上位モデル「アカデミア」のサイズは282(幅)×428(奥行)×385(高さ)mm

GAGGIAの全自動エスプレッソマシンは、他メーカーにはない圧力を調整できる機能が装備されているのが大きな特徴。加えて、どんなブレンドのコーヒー豆であってもそれぞれに適した抽出具合に自動調整する機能も搭載されているので、コーヒー豆の種類に左右されることなく、理想的なエスプレッソが淹れられると言います。そんな同社の全自動エスプレッソマシンの中でもアカデミアは、ミルクフォーム調整プログラムが用意されており、ミルクの泡立て方をラテ系メニューごとに登録することが可能。ミルクの抽出口はラテ系メニューを使用するたびに自動洗浄されるため、衛生面も安心なほか、フォームの質が落ちることもありません。

エスプレッソやコーヒーだけでなく、オレ、ラテ、カプチーノといったミルクメニューも全自動で作れます

エスプレッソやコーヒーだけでなく、オレ、ラテ、カプチーノといったミルクメニューも全自動で作れます

水タンク(容量1.6L)はハンドル付きで、持ち運びには苦労しなさそう

水タンク(容量1.6L)はハンドル付きで、持ち運びには苦労しなさそう

水タンクの反対側にはコーヒー豆をセットしておく容器(容量350g)があります。挽き方の粗さは8段階から選択可能。摩擦熱が少なく、均一に挽けるセラミック製のグラインダーが搭載されているので、静かな運転音でアロマを引き出したコーヒー粉が挽けるそう

コーヒー豆を挽く工程なしに、コーヒー粉を使いたい時にも対応できるようになっています

コーヒー豆を挽く工程なしに、コーヒー粉を使いたい時にも対応できるようになっています

中央にあるダイヤルで圧力を調整します。クレマや味わいは圧力のかけ具合で変化するので、いろいろ試してみるのも楽しそう。抽出中でも圧力調整は可能

エスプレッソが出てくる抽出口の高さは、変更できるようになっています

エスプレッソが出てくる抽出口の高さは、変更できるようになっています

さらに、抽出口は奥に引っ込むようにもなっているので高さのあるグラスもセット可能

さっそく、アカデミアでエスプレッソを淹れてみました(下の動画参照)。イタリア人は、おいしいエスプレッソかどうかはクレマを見ればわかると言います。コーヒー豆の油分であるクレマは、味の香りの結晶。ヘーゼルナッツ色のきめが細かい泡が均等にでき、かつ、厚みもあるクレマができることが旨み成分たっぷりのエスプレッソである証拠なのです。

きめ細かい、なめらかで厚みのあるクレマができた! と思っていたら、「カップの縁に当たるようにセットして抽出すると、より理想的なクレマができるよ」とGAGGIAのスタッフ(イタリア人)からアドバイスが!

ということで、やり直し。このように、片方がカップの縁に当たるようにセットすると、カップの形状に沿ってコーヒーが注がれるので、いいクレマができるのだそう

アドバイスどおりに淹れたのが、こちら! 均一さと厚みが段違いです。理想的なクレマはヘーゼルナッツ色だということですが、まさにその色ではないでしょうか。味わいは、苦みは少なめで雑味がなく、風味を味わえるおいしさでした

ついでに、いいクレマを見極めるワザも教えてもらいました。投入した砂糖がクレマの上で10秒以上残り、かつ、砂糖が溶けたあとも消えていないのがいいクレマなのだと言います。また、下の動画のようにマドラーやスプーンで混ぜたとしても消失しないのも、しっかりとしたクレマである証拠! なお、イタリアではエスプレッソに砂糖を入れることを前提として味を開発しているので、砂糖を入れたほうが理想的な味を楽しめるそうです

続いて、カプチーノも淹れてみました。なお、カプチーノはミルクフォーム(泡立てミルク)、エスプレッソ、スチームミルクの比率が1:1:1となるのがIstituto Nazionale Espresso Italiano(イタリアのエスプレッソ協会)の基準なのだそう。ミルクフォームが少なければ、必然的にホットミルクの量が多くなり、それはカフェラテに分類されるといいます。日本ではカプチーノとして提供されていても、カフェラテに近い割合になっていることが意外とあるのだそう。

ミルクフォーマーに牛乳を入れておきます。脂肪分が多いほうが泡立ちはよくなるとのこと

なお、泡がきめこまかくしっかりとしているので、上の動画のように抽出中にエスプレッソがミルクフォームに注がれても泡が消えないだけでなく、下の動画のように混ぜても消えず、マドラーも中央で立つほど!

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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