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厚切りの冷凍食パンも中まで熱々!パナソニックのオーブントースター「ビストロ」を使ってみた

トーストだけでなく、予熱なしでオーブン調理も行えるパナソニックのコンパクトオーブンが約20年ぶりにフルモデルチェンジ。基本機能は前モデルと変わりませんが、自動メニューに今流行の新たなメニューが追加され、デザインも刷新。さらに、コンパクトオーブンという呼称を止め、同社のスチームオーブンレンジの上位機と同じ「Bistro(ビストロ)」を冠するオーブントースターとして生まれ変わりました。そんな新モデル「ビストロ NT-D700」の詳細を紹介するとともに、2021年2月1日の発売予定を前に、本製品で焼いたパンの味についてもお伝えします!

メディア向けセミナーで体験!「NT-D700」の実力

今回発表されたNT-D700は、1999年に登場した「NB-G100」をベースに、現在までマイナーチェンジを繰り返しながら販売されてきた「コンパクトオーブン」の7代目となるモデル。予熱せずにオーブン調理もできるため、コンパクトオーブンと称されていますが、家電製品の分類としてはオーブントースターとなります。一般的なオーブントースターと同様に、トーストやピザを焼いたり、フライものの温めができるのはもちろん、カップケーキやクッキーなどのお菓子を焼き上げることも可能。新モデルではコンパクトオーブンという呼び方は廃止されましたが、オーブン機能を備えたオーブントースターであるという基本構造は変わっていません。

オーブントースター「ビストロ NT-D700」のサイズは341(幅)×328(奥行)×269(高さ)mmで、消費電力は1,300W。市場想定価格は25,000円(税別)となっています

オーブントースター「ビストロ NT-D700」のサイズは341(幅)×328(奥行)×269(高さ)mmで、消費電力は1,300W。市場想定価格は25,000円(税別)となっています

前モデルと並べると、デザインが大きく変更されたことがわかります。新モデルは前面がフルガラスとなり、スチームオーブン「ビストロ」とデザイン面で統一性が増した印象

前モデルと並べると、デザインが大きく変更されたことがわかります。新モデルは前面がフルガラスとなり、スチームオーブン「ビストロ」とデザイン面で統一性が増した印象

前モデルにはオートキーなどがたくさん配置されていましたが、新モデルは物理キーやボタンを極力抑えたシンプルな仕様に。オーブントースターとしては初となるフルドット液晶も採用されています

前モデルにはオートキーなどがたくさん配置されていましたが、新モデルは物理キーやボタンを極力抑えたシンプルな仕様に。オーブントースターとしては初となるフルドット液晶も採用されています

本製品は基本的にはオーブントースターなので、当然ながらトースト機能には他メーカーの製品にはないこだわりが施されています。一般的なオーブントースターには「遠赤外線ヒーター」しか搭載されていませんが、パナソニックのコンパクトオーブンは「近赤外線ヒーター」も完備。遠赤外線は食品の表面をこんがり焼き上げるのには効率がいいのですが、その半面、熱が内側まで届きにくいため、冷凍したパンや具入りのパンを焼くと、中が冷たいままだったり、表面が真っ黒に焦げてしまうことがあるのだそう。そんな遠赤外線の弱点をカバーするのに必要なのが近赤外線です。近赤外線は遠赤外線よりも食品内側に熱(エネルギー)が浸透しやすいという性質を持っているので、庫内上部に遠赤外線ヒーターと近赤外線ヒーター、下部に遠赤外線ヒーターを配置した「遠近トリプルヒーター」なら、食品の表面をほどよく焼き上げながら中まで熱々に加熱することができるといいます。

黄色いヒーターが遠赤外線ヒーターで、上側にある遠赤外線ヒーターの奥に見える透明のものが近赤外線ヒーターです。日本国内で発売されているオーブントースターで近赤外線ヒーターを搭載しているのは、パナソニック製品のみ。3本のヒーターは独立制御となっており、それぞれのヒーターを食品に合わせて最適なパターンで点灯/消灯することで、庫内温度をコントロールしながらしっかり焼き上げます

黄色いヒーターが遠赤外線ヒーターで、上側にある遠赤外線ヒーターの奥に見える透明のものが近赤外線ヒーターです。日本国内で発売されているオーブントースターで近赤外線ヒーターを搭載しているのは、パナソニック製品のみ。3本のヒーターは独立制御となっており、それぞれのヒーターを食品に合わせて最適なパターンで点灯/消灯することで、庫内温度をコントロールしながらしっかり焼き上げます

調理については、該当するメニューを選択するだけでオート調理が行える「自動メニュー」と、加熱時間や温度を手動で設定する「手動メニュー」の2通りが用意されています。搭載されている自動メニューは「うすぎりトースト」「あつぎりトースト」「冷凍うすぎりトースト」「冷凍あつぎりトースト」「アレンジトースト」「そうざいパン」「フランスパン」「クロワッサン」「冷凍クロワッサン」「チルドピザ」「冷凍ピザ」「フライあたため」「パックもち」「焼きいも」「じっくり焼きいも」の15メニュー。このうち、「アレンジトースト」「フランスパン」「じっくり焼きいも」が、NT-D700で新たに搭載されたメニューです。

ダイヤルを回すとメニューが表示され、ダイヤルを回すごとにメニューの表示が切り替わります

ダイヤルを回すとメニューが表示され、ダイヤルを回すごとにメニューの表示が切り替わります

自動メニューはメニュー選択後、ダイヤルを押すと焼き色の設定に切り替わります。5段階で調整できるようになっているので、好みの焼き色を選びましょう。あとは、スタートボタンを押すだけ

自動メニューはメニュー選択後、ダイヤルを押すと焼き色の設定に切り替わります。5段階で調整できるようになっているので、好みの焼き色を選びましょう。あとは、スタートボタンを押すだけ

動メニューは温度設定と時間設定を行ってから加熱します。設定温度は120/140/160/180/200/220/240/260℃の8段階で、加熱時間は30秒〜25分の範囲で設定可能(10分未満は30秒刻み、10分以上は1分刻み)

手動メニューは温度設定と時間設定を行ってから加熱します。設定温度は120/140/160/180/200/220/240/260℃の8段階で、加熱時間は30秒〜25分の範囲で設定可能(10分未満は30秒刻み、10分以上は1分刻み)

このブラウニーは手動メニューで作ったもの。本格的なオーブンレンジを持っていなくても、NT-D700があればお菓子作りも楽しめます

このブラウニーは手動メニューで作ったもの。本格的なオーブンレンジを持っていなくても、NT-D700があればお菓子作りも楽しめます

なお、トーストの自動メニュー(うすぎりトースト/あつぎりトースト/冷凍うすぎりトースト/冷凍あつぎりトースト)には、「インテリジェント制御」というプログラムが使用されています。インテリジェント制御とは、パンの状態(薄切り/厚切り、常温/冷凍)ごとに庫内温度や電圧など周辺環境に応じた1,800パターンの個別プログラムを用意し、計7,200通りの個別プログラムをもとに最適に焼き上げるというもの。パンの状態に加え、室温をはじめとするさまざまな外的要因による影響を抑え、常に安定した焼き上がりを実現します。

「○分で○℃にする」といったコントロールだけでなく、周辺環境に応じて適切に加熱を制御するインテリジェント制御によって安定した焼き上がりを実現

「○分で○℃にする」といったコントロールだけでなく、周辺環境に応じて適切に加熱を制御するインテリジェント制御によって安定した焼き上がりを実現

遠近トリプルヒーターとインテリジェント制御により、中まで熱が通りにくい冷凍の厚切りトーストや具入りパンも、中まで熱々に焼き上げられるのだそう。写真は、冷凍した厚切りトーストを一般的なオーブントースターとNT-D700で焼いた時の中の温度の比較。温度は倍近く違っています

遠近トリプルヒーターとインテリジェント制御により、中まで熱が通りにくい冷凍の厚切りトーストや具入りパンも、中まで熱々に焼き上げられるのだそう。写真は、冷凍した厚切りトーストを一般的なオーブントースターとNT-D700で焼いた時の中の温度の比較。温度は倍近く違っています

外側はこんがり、内側は熱々に焼けるというNT-D700の実力を確認できるように、今回開催されたメディア向けセミナーでは一般的なオーブントースターとNT-D700でトーストした冷凍食パンの試食会も実施されました。トーストしたのは4枚切り食パン。厚さ約3cmの食パンを冷凍し、凍ったままの状態でそれぞれのオーブントーストでトーストしました。

左側の食パンは焼きムラが少々気になるものの、2枚とも焼き色はいい感じだと思っていたのですが、実は、一般的なオーブントースターのほうは表面が焦げないタイミングで加熱をストップしたのだそう。NT-D700は自動メニューの「冷凍あつぎりトースト」で加熱が終わるまで放置しておけるので、トーストしている段階から差は出るようです

左側の食パンは焼きムラが少々気になるものの、2枚とも焼き色はいい感じだと思っていたのですが、実は、一般的なオーブントースターのほうは表面が焦げないタイミングで加熱をストップしたのだそう。NT-D700は自動メニューの「冷凍あつぎりトースト」で加熱が終わるまで放置しておけるので、トーストしている段階から差は出るようです

NT-D700で焼いたパンを食べてみると、サクッといい音が響きます。表面はサクサクなのに、中はモチモチとしており、甘みもある印象。冷凍した食パンをそのままトーストしたとは思えないレベルです

NT-D700で焼いたパンを食べてみると、サクッといい音が響きます。表面はサクサクなのに、中はモチモチとしており、甘みもある印象。冷凍した食パンをそのままトーストしたとは思えないレベルです

続いて、一般的なオーブントースターで焼いた冷凍食パンを試食。手で割ってみると、クラム(パンの白い部分)の表面はこんがり焼けているので、サクッとしています。NT-D700で焼いたトーストと大きな差はないのでは? と思いながら食べてみると、中の温度が違う! なんだか、ちょっとぬるい感じがします。さらに、イースト臭なのでしょうか、若干イヤなニオイがして、正直、ひと口めで「マズい」と思ってしまいました。そして、こちらのトーストを食べたあとにNT-D700で焼いたほうを食べると、より甘みともっちり感を実感。同じトーストとは思えないほど、味や香りに差が出ました

続いて、一般的なオーブントースターで焼いた冷凍食パンを試食。手で割ってみると、クラム(パンの白い部分)の表面はこんがり焼けているので、サクッとしています。NT-D700で焼いたトーストと大きな差はないのでは? と思いながら食べてみると、中の温度が違う! なんだか、ちょっとぬるい感じがします。さらに、イースト臭なのでしょうか、若干イヤなニオイがして、正直、ひと口めで「マズい」と思ってしまいました。そして、こちらのトーストを食べたあとにNT-D700で焼いたほうを食べると、より甘みともっちり感を実感。同じトーストとは思えないほど、味や香りに差が出ました

さらに、クラスト(パンの耳の部分)にも大きな差が。一般的なオーブントースターで焼いたトーストは表面が焦げないタイミングで加熱を止めたためか、クラストが焼く前のようなやわらかさ。いっぽう、NT-D700で焼いたトーストのクラストはサクサク(下の動画参照)!こんがりと焼けたクラム表面と中のもっちり感、そしてまわりにあるクラストのよりしっかりとしたサクッと感は、どこをかじっても食感のコントラストが最高。端から中心部まで、食感も味も香りもおいしくて、気付けば1枚完食していました。

「NT-D700」の実力を編集部で再チェック!

メディア向けセミナーで冷凍した食パンがおいしく焼き上がることは確認できましたが、自分自身でトーストしてみないと本当に実力があるとは断言しづらい。そこで、発売前のNT-D700を貸し出してもらい、再度、NT-D700と一般的なオーブントースターで冷凍食パンを焼き比べてみることにしました。

まずは、試食会の時と同様に厚切り食パンを冷凍し、一般的なオーブントースターと焼き比べ! 今回は、コンビニなどで販売されている食パンと生食パンの2種類で試します。

筆者所有のオーブントースター(右)とNT-D700(左)で冷凍食パンを焼き比べします。なお、筆者所有のオーブントースターには自動メニューは搭載されておらず、温度と時間を手動で設定する仕様

筆者所有のオーブントースター(右)とNT-D700(左)で冷凍食パンを焼き比べします。なお、筆者所有のオーブントースターには自動メニューは搭載されておらず、温度と時間を手動で設定する仕様

最初は、冷凍しておいた一般的な4枚切りの食パンをトーストします

最初は、冷凍しておいた一般的な4枚切りの食パンをトーストします

筆者所有のオーブントースターに冷凍した食パンをセットし、温度と時間を設定します。冷凍食パンを焼く方法が取扱説明書にも記載されていなかったので、とりあえず、常温の食パンをトーストする時と同じ「250°」と「3分」に設定

筆者所有のオーブントースターに冷凍した食パンをセットし、温度と時間を設定します。冷凍食パンを焼く方法が取扱説明書にも記載されていなかったので、とりあえず、常温の食パンをトーストする時と同じ「250°」と「3分」に設定

いっぽう、NT-D700は自動メニューの「冷凍あつぎりトースト」を選択し、焼き色を設定してスタートボタンを押すだけ

いっぽう、NT-D700は自動メニューの「冷凍あつぎりトースト」を選択し、焼き色を設定してスタートボタンを押すだけ

運転が始まるとヒーターが点灯し、加熱時間が5分30秒と表示されました

運転が始まるとヒーターが点灯し、加熱時間が5分30秒と表示されました

そのまま加熱がスタートするのかと思いきや、今回の調理に必要な加熱時間が計算され始めました。数秒後、液晶モニターには5分8秒という表示が(写真は撮影しているタイミングで1秒進んだため、5分7秒となっています)。つまり、「冷凍あつぎりトースト」「焼き色3」のプログラムは5分30秒の加熱だけれど、周辺環境を加味し、今回の加熱は5分8秒でよし! と、最適な加熱時間が導き出されるようです

そのまま加熱がスタートするのかと思いきや、今回の調理に必要な加熱時間が計算され始めました。数秒後、液晶モニターには5分8秒という表示が(写真は撮影しているタイミングで1秒進んだため、5分7秒となっています)。つまり、「冷凍あつぎりトースト」「焼き色3」のプログラムは5分30秒の加熱だけれど、周辺環境を加味し、今回の加熱は5分8秒でよし! と、最適な加熱時間が導き出されるようです

NT-D700の様子を見ていたら、筆者所有のオーブントースターから焼き上がりを付けるアラーム音が響きました。しかし、焼き色が薄い! なので、あと1分追加で加熱します

NT-D700の様子を見ていたら、筆者所有のオーブントースターから焼き上がりを付けるアラーム音が響きました。しかし、焼き色が薄い! なので、あと1分追加で加熱します

ところが、1分経過する前に奥のほうが炭化し始めました。このまま加熱すると真っ黒になりそうなので、ここでストップ。加熱時間はトータル3分40秒ほどです

ところが、1分経過する前に奥のほうが炭化し始めました。このまま加熱すると真っ黒になりそうなので、ここでストップ。加熱時間はトータル3分40秒ほどです

筆者所有のオーブントースターで焼いたトースト。温度が高くなる庫内奥方面のクラストは少し炭化しています

筆者所有のオーブントースターで焼いたトースト。温度が高くなる庫内奥方面のクラストは少し炭化しています

トーストの中心部の温度を計ってみると、56℃と表示されました

トーストの中心部の温度を計ってみると、56℃と表示されました

食べてみると、普通においしい! メディアセミナーで試食際に感じたイヤなニオイもありません

食べてみると、普通においしい! メディアセミナーで試食際に感じたイヤなニオイもありません

そうこうしている間に、NT-D700のトーストのほうも焼き上がりました。表面の焼きムラの差は少ない印象です

そうこうしている間に、NT-D700のトーストのほうも焼き上がりました。表面の焼きムラの差は少ない印象です

同じく、トースト中心部の温度を計測。NT-D700で焼いたトーストは73℃と表示されました

同じく、トースト中心部の温度を計測。NT-D700で焼いたトーストは73℃と表示されました

温度計で計ったとおり、中の温度が筆者所有のオーブントースターで焼いたトーストより17℃高いので、中まであったか! メディアセミナーで試食した時同様に、クラム表面やクラストのサクサク感はバツグン。中はもっちりというか、引きが強く、噛み応えがあります。また、NT-D700で焼いたトーストのほうがパン本来の香りと甘い香りを強く感じました

温度計で計ったとおり、中の温度が筆者所有のオーブントースターで焼いたトーストより17℃高いので、中まであったか! メディアセミナーで試食した時同様に、クラム表面やクラストのサクサク感はバツグン。中はもっちりというか、引きが強く、噛み応えがあります。また、NT-D700で焼いたトーストのほうがパン本来の香りと甘い香りを強く感じました

一般的な厚切り食パンの焼き比べの結果はメディアセミナーの時とほぼ同様だったので、次は、購入した日から何日か経って若干固くなり始めた「生食パン」をトーストしてみましょう。

高級生食パン専門店「乃が美」の食パンを用意。購入後1〜2日目はそのまま食べ、3〜4日目はトーストするといいのだそう。実は、NT-D700は「乃が美」推奨のオーブントースターということなので、この生食パンの味や食感を最大限引き出したトーストが味わえるはず!

高級生食パン専門店「乃が美」の食パンを用意。購入後1〜2日目はそのまま食べ、3〜4日目はトーストするといいのだそう。実は、NT-D700は「乃が美」推奨のオーブントースターということなので、この生食パンの味や食感を最大限引き出したトーストが味わえるはず!

購入後3日目なので、生のままトーストするのがベストなタイミング。冷凍する前に、3cmの厚さにカットした生食パンを焼いてみることにしました。この食感や味を確認しておけば、冷凍したパンをトーストした時との差もチェックできますしね! 常温の生食パンをトーストしたものは、何の問題もなくサクサクで、中はモチモチでした

購入後3日目なので、生のままトーストするのがベストなタイミング。冷凍する前に、3cmの厚さにカットした生食パンを焼いてみることにしました。この食感や味を確認しておけば、冷凍したパンをトーストした時との差もチェックできますしね! 常温の生食パンをトーストしたものは、何の問題もなくサクサクで、中はモチモチでした

次は、冷凍庫にひと晩入れておいた生食パンをトーストします

次は、冷凍庫にひと晩入れておいた生食パンをトーストします

せっかくなので、前回同様に筆者所有のオーブントースターでも焼いてみます

せっかくなので、前回同様に筆者所有のオーブントースターでも焼いてみます

ちなみに、高級食パンやデニッシュ食パンのように砂糖や油脂など副材料が多いパンは焼き色が付きやすいので、焼き色「2」で加熱して焼き上がり具合を確認したほうがいいとのこと。今回は取扱説明書のアドバイス通り、焼き色「2」で加熱します

ちなみに、高級食パンやデニッシュ食パンのように砂糖や油脂など副材料が多いパンは焼き色が付きやすいので、焼き色「2」で加熱して焼き上がり具合を確認したほうがいいとのこと。今回は取扱説明書のアドバイス通り、焼き色「2」で加熱します

アドバイス通り、焼き色を「2」にしたおかげもあり、NT-D700で焼いたトーストはちょうどいい焼き色に。炭化しているところもなく、食欲がそそられます。いっぽう、筆者所有のオーブントースターで焼いたトーストは、焼き色が濃いというか、クラストの一部が炭化してしまいました

アドバイス通り、焼き色を「2」にしたおかげもあり、NT-D700で焼いたトーストはちょうどいい焼き色に。炭化しているところもなく、食欲がそそられます。いっぽう、筆者所有のオーブントースターで焼いたトーストは、焼き色が濃いというか、クラストの一部が炭化してしまいました

オフィスにいた価格.comマガジン編集部スタッフと一緒に試食したところ、2人とも、筆者所有のオーブントースターで焼いたトーストは軽く、サクサクした感じが強く、NT-D700で焼いたトーストはサクサクなのに中がもっちりしていて甘いという評価に。常温の状態でトーストした味や食感に近いのも、NT-D700で焼いたほうでした。常温でも冷凍でも、状態を問わず、おいしい風味と食感が復活するのは魅力的です。

新たに追加された自動メニューも試してみよう!

最後に、NT-D700に搭載された新しい自動メニュー「アレンジトースト」と「フランスパン」、そして「じっくり焼きいも」を試してみます。

●アレンジトースト

チーズトーストやピザトーストなど、具材を載せた食パンを焼く自動メニュー。前モデルは手動メニューで時間と温度を設定するやり方でした。

「アレンジトースト」メニューは付属の受け皿を使用します。2枚同時に焼き上げることも可能

「アレンジトースト」メニューは付属の受け皿を使用します。2枚同時に焼き上げることも可能

今回作るのは、エッグトースト。4枚切りの食パンにマヨネーズで土手を作り、その内側にハムと卵を入れました。アルミ箔を敷いた受け皿にパンを置き、庫内にセット。パンと具材合わせて6cmの高さまで対応しています

今回作るのは、エッグトースト。4枚切りの食パンにマヨネーズで土手を作り、その内側にハムと卵を入れました。アルミ箔を敷いた受け皿にパンを置き、庫内にセット。パンと具材合わせて6cmの高さまで対応しています

自動メニューの「アレンジトースト」を選択し、焼き加減を設定。具材の種類や量によって焼き加減の目安が違うので、取扱説明書を参考にしましょう

自動メニューの「アレンジトースト」を選択し、焼き加減を設定。具材の種類や量によって焼き加減の目安が違うので、取扱説明書を参考にしましょう

7分20秒後、焼き上がり。焼き加減を「4」にしたのと、マヨネーズを周囲に盛っているため、これまでよりも焼き色は濃くなりました

7分20秒後、焼き上がり。焼き加減を「4」にしたのと、マヨネーズを周囲に盛っているため、これまでよりも焼き色は濃くなりました

エッグトーストは卵への熱の入り具合が気になるところ。フォークで突き刺してみると、トロリと卵黄が流れ出しましたが、大量には流れ出ず、ちょうどいい具合の半熟加減です。もちろん、パンは中まで熱々!

エッグトーストは卵への熱の入り具合が気になるところ。フォークで突き刺してみると、トロリと卵黄が流れ出しましたが、大量には流れ出ず、ちょうどいい具合の半熟加減です。もちろん、パンは中まで熱々!

同じ要領でチーズトーストも焼いてみました。チーズトーストは筆者所有のオーブントースターと比較します。写真は、筆者所有のオーブントースターで焼いたチーズトースト。焦げないように加熱中の様子を見張っておく手間はあるものの、けっこううまく焼けた印象です

同じ要領でチーズトーストも焼いてみました。チーズトーストは筆者所有のオーブントースターと比較します。写真は、筆者所有のオーブントースターで焼いたチーズトースト。焦げないように加熱中の様子を見張っておく手間はあるものの、けっこううまく焼けた印象です

しかし、NT-D700で焼いたチーズトーストを手で割った時、チーズがまったく違う状態であることに気付きました。チーズから油が噴き出してきたのです。つまり、油分が蒸発していないということ。この差の影響なのか、筆者所有のオーブントースターで焼いたほうのチーズは焼きたてなのに、大げさにいうとゴムっぽく、トロトロ感がありませんでした。いっぽう、NT-D700で焼いたチーズトーストはジューシーでトロトロ感もあります。チーズの香りや塩味もNT-D700で焼いたもののほうが断然強い!

しかし、NT-D700で焼いたチーズトーストを手で割った時、チーズがまったく違う状態であることに気付きました。チーズから油が噴き出してきたのです。つまり、油分が蒸発していないということ。この差の影響なのか、筆者所有のオーブントースターで焼いたほうのチーズは焼きたてなのに、大げさにいうとゴムっぽく、トロトロ感がありませんでした。いっぽう、NT-D700で焼いたチーズトーストはジューシーでトロトロ感もあります。チーズの香りや塩味もNT-D700で焼いたもののほうが断然強い!

●フランスパン

アレンジトースト同様、前モデルでは手動メニューでしか焼けなかったフランスパンが自動メニューになりました。しかも、前モデルで必要だった加熱前に行わねばならない霧吹きも不要に!

普通のフランスパンから具入りのフランスパンまで対応

普通のフランスパンから具入りのフランスパンまで対応

3〜4cmの厚さにカットして、庫内にセット

3〜4cmの厚さにカットして、庫内にセット

自動メニューの「フランスパン」を選択し、焼き加減を設定。種類や個数によって焼き加減の設定は変わります。今回は4切れなので、焼き加減「3」で加熱スタート

自動メニューの「フランスパン」を選択し、焼き加減を設定。種類や個数によって焼き加減の設定は変わります。今回は4切れなので、焼き加減「3」で加熱スタート

3分10秒で焼き上がり。焼き色がほぼ付いていないので、焼けた感はありませんが、下の動画のとおり、手で裂いてみるとパリパリといい音が響きます。それでいて、中はしっとりとして弾力がある印象。レストランなどで出てくるほんのり温かいフランスパンのようで、幸せ♪

3分10秒で焼き上がり。焼き色がほぼ付いていないので、焼けた感はありませんが、下の動画のとおり、手で裂いてみるとパリパリといい音が響きます。それでいて、中はしっとりとして弾力がある印象。レストランなどで出てくるほんのり温かいフランスパンのようで、幸せ♪

具入りのフランスパンもトーストしてみました。コッペパンのように見えますが、フランスパンです

具入りのフランスパンもトーストしてみました。コッペパンのように見えますが、フランスパンです

取扱説明書に該当する種類がなかったので、焼き加減は直感を信じて「2」に設定

取扱説明書に該当する種類がなかったので、焼き加減は直感を信じて「2」に設定

3分35秒で焼き上がり。こちらも焼き色が付いていないので焼けているように見えませんが、コッペパンのように見えたやわらかなパンがフランスパン本来のハードさを取り戻していました(下の動画参照)

3分35秒で焼き上がり。こちらも焼き色が付いていないので焼けているように見えませんが、コッペパンのように見えたやわらかなパンがフランスパン本来のハードさを取り戻していました(下の動画参照)

表面がパリッとし、中に入っているウインナーも温かくなっていました

表面がパリッとし、中に入っているウインナーも温かくなっていました

●じっくり焼きいも

前モデルには「焼きいも」メニューしか搭載されていませんでしたが、NT-D700には「じっくり焼きいも」メニューも追加。高温でしっかり加熱し、ホクホク食感に焼き上げる「焼きいも」メニューに対し、「じっくり焼きいも」メニューは低めの温度でじっくり加熱するプログラムとなっています。そのため、焼き時間は「焼きいも」メニューよりも30分以上長め。安納芋のようなねっとり系の品種が、「じっくり焼きいも」メニューに合うそうです。

品種がわからない時や、直径4cm以下もしくは重量80g以下のさつまいもを焼く際は「焼きいも」メニューを使うほうがいいとのこと

品種がわからない時や、直径4cm以下もしくは重量80g以下のさつまいもを焼く際は「焼きいも」メニューを使うほうがいいとのこと

今回は、「じっくり焼きいも」メニューに最適な安納芋を用意しました。破裂防止のため、さつまいもの表面にフォークで穴を開けています

今回は、「じっくり焼きいも」メニューに最適な安納芋を用意しました。破裂防止のため、さつまいもの表面にフォークで穴を開けています

自動メニューの「じっくり焼きいも」を選択し、焼き加減を設定。焼き加減は太さや重さで異なりますが、今回は焼き加減「3」にしました

自動メニューの「じっくり焼きいも」を選択し、焼き加減を設定。焼き加減は太さや重さで異なりますが、今回は焼き加減「3」にしました

表示された加熱時間は63分56秒。長い!

表示された加熱時間は63分56秒。長い!

加熱時間は長いものの、つきっきりで見ていなくていいので、ほかの用事をしている間に焼き上がるので手間には感じません。表面に開けた穴から蜜が出た形跡が! しかし、長時間加熱していたのに皮が炭化していないため、本当に中まで加熱されているのか逆に不安に……

加熱時間は長いものの、つきっきりで見ていなくていいので、ほかの用事をしている間に焼き上がるので手間には感じません。表面に開けた穴から蜜が出た形跡が! しかし、長時間加熱していたのに皮が炭化していないため、本当に中まで加熱されているのか逆に不安に……

思い切って割ってみると、中がすごくやわらかい! スイートポテトのように甘くてねっとりした食感です

思い切って割ってみると、中がすごくやわらかい! スイートポテトのように甘くてねっとりした食感です

安納芋なら、どの方法でも同じように焼けるのではないかと疑い、試しに「焼きいも」メニューで焼いてみたところ、食感はまったく別物! こちらはホクホク感のある焼き上がりです

とはいえ、安納芋ならどの方法でも同じように焼けるのではないかという疑念も。そこで、安納芋を「焼きいも」メニューで焼いてみることにしました。すると、びっくり! 食感はまったく別物です。こちらはホクホク感のある焼きいもになりました

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。

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