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粒立ちのよさはそのままに甘みや香りがUP!新型「BALMUDA The Gohan」で炊いたごはんを食べてきた

2017年に発売されたバルミューダの炊飯器「BALMUDA The Gohan」が、5年ぶりにモデルチェンジ。蒸気を使って炊く仕組みはそのままに、内部構造や温度制御を見直すことでおいしさを向上させました。メディア向け体験会で見てきた、新モデルの詳細をお伝えします。

炊飯方式は前モデルと同じ「蒸気炊飯方式」を採用

炊飯器には、内釜を発熱させて熱を伝える電磁誘導加熱を使った「IH式」、IH式に圧力をかける機能を備えた「圧力IH式」、底面にヒーターを配置して内釜を温める「マイコン式」という3つの炊飯方式があります。「BALMUDA The Gohan」はマイコン式ですが、一般的なマイコン式とは異なり、米と水を入れた内釜と、外釜の間に水を入れてセットして炊く「蒸気炊飯方式」を採用しているのがポイント。外釜に内釜を重ねた二重構造となっており、外釜に入れた水を加熱して発生させた蒸気で炊き上げます。

一般的な炊飯器と異なり、外釜と内釜を使います

一般的な炊飯器と異なり、外釜と内釜を使います

水を入れた外釜に、米と水を入れた内釜をセット。内釜はヒーターにも、外釜に入れた水にも触れない構造となっており、蒸気の力だけで炊飯します。蒸気は内釜を包み込むように広がるため、均一に熱が伝わるのも蒸気炊飯方式の特徴

水を入れた外釜に、米と水を入れた内釜をセット。内釜はヒーターにも、外釜に入れた水にも触れない構造となっており、蒸気の力だけで炊飯します。蒸気は内釜を包み込むように広がるため、均一に熱が伝わるのも蒸気炊飯方式の特徴

蒸気炊飯方式は炊飯中に米粒が動かないため、米の表面の傷つきを抑えられるのもメリット。このため、米粒の表面が崩れることなくつるりとして、ひと粒ひと粒がシャッキリとしたごはんに炊き上がるといいます。

バルミューダが目指したごはんをもう少し言語化すると、「羽釜や土鍋で炊いたような、表面がべたつかず、つるっとしていて中はもっちりとした食感。噛んだ時に甘みが感じられるごはん」となります。そのごはんを実現するには、蒸気炊飯方式がベストなのだそう。

よりおいしいごはんを炊き上げるために、どこが変わった?

炊飯方式は前モデルと同じですが、新モデルは外釜の厚みが増し、蓄熱性がアップしました。さらに、蒸気口の数を2つからひとつに変更して外に出る蒸気の量を減らし、その分、留めた蒸気を炊飯に生かすことで加熱効率を向上。これに合わせて炊飯時に温度制御も見直され、消費電力は前モデルと変わらない670Wながら、お米の甘みや香りをさらに引き出した炊き上がりを実現したといいます。

見た目にはわかりませんが、外釜の厚みは1.2mmから2mmにアップ

見た目にはわかりませんが、外釜の厚みは1.2mmから2mmにアップ

内ぶたに装備されている蒸気口の数をひとつ減らし、蒸気が必要以上に外に出ないように調整。外に出る蒸気の量が減ったことから、炊飯前に外釜に入れる水の量も20ml少ない180mlになりました

内ぶたに装備されている蒸気口の数をひとつ減らし、蒸気が必要以上に外に出ないように調整。外に出る蒸気の量が減ったことから、炊飯前に外釜に入れる水の量も20ml少ない180mlになりました

炊飯工程ごとの温度制御も調整。低温でじっくり吸水させ、炊き上げ時にうまみ成分であるデンプンを閉じ込めるなど、基本部分は同じですが、より細かく温度を制御することで、お米の甘みや香りを最大限引き出せるようになったそうです

炊飯工程ごとの温度制御も調整。低温でじっくり吸水させ、炊き上げ時にうまみ成分であるデンプンを閉じ込めるなど、基本部分は同じですが、より細かく温度を制御することで、お米の甘みや香りを最大限引き出せるようになったそうです

前モデル同様に、食感の炊き分けや米の銘柄に合わせて炊飯プログラムを変える機能は搭載されていません。米の種類にかかわらず、白米であれば「白米モード」で炊飯します。また、炊きたてのごはんを味わってほしいという思いと、冷えたごはんもおいしいということから、従来どおり、保温機能も非搭載。

搭載されている炊飯モードは「白米」「白米早炊」「炊き込み」「おかゆ」「玄米」の5種類。炊き上がり時間を指定するタイマー機能も搭載しています

搭載されている炊飯モードは「白米」「白米早炊」「炊き込み」「おかゆ」「玄米」の5種類。炊き上がり時間を指定するタイマー機能も搭載しています

新型「BALMUDA The Gohan」で炊いたごはんは、どう?

内部構造や温度制御を改良したことで、粒感のある食感はそのままにおいしさがアップ。さらに、食感がシャッキリ系やもっちり系と異なるお米でも、それぞれの特徴を引き出して炊き上げられるようになったといいます。しかし、こればかりは実際に食べてみないとわかりません。ということで、新型「BALMUDA The Gohan」で炊いたごはんを試食。シャッキリとした食感が特徴の「つや姫」(山形県産)と、やわらかくもちっとした弾力がある「ゆめぴりか」(北海道産)のほか、粒感のあるふっくらとした食感の「サキホコレ」(秋田県産)の玄米をいただきました。

目の前で炊飯されていた、炊きたてを試食します

目の前で炊飯されていた、炊きたてを試食します

炊き上がったごはんは、米の表面が崩れることなく粒感がしっかりとした印象。お米に含まれる水分量の違いからなのか、ゆめぴりかのほうがキラキラと艶やか

炊き上がったごはんは、米の表面が崩れることなく粒感がしっかりとした印象。お米に含まれる水分量の違いからなのか、ゆめぴりかのほうがキラキラと艶やか

しゃもじで混ぜても米粒はつぶれていません。米粒の表面がべちゃついておらず、ハリがあることが感じられます

しゃもじで混ぜても米粒はつぶれていません。米粒の表面がべちゃついておらず、ハリがあることが感じられます

最初に試食したのは、つや姫。表面がつるっとして粒を感じ、噛むと甘みを感じます。お米そのものの味と特徴が素直に出ている気がするので、焼き魚や煮物などシンプルな和食とよく合うと思います。

シャッキリとした粒感があります。甘みは抑えめですが、噛むと甘みが出てくる印象

シャッキリとした粒感があります。甘みは抑えめですが、噛むと甘みが出てくる印象

次は、ゆめぴりかです。実は、筆者が普段自宅で食べているのがこのお米。圧力IH炊飯器で炊いているので、ひと口めに強い弾力を感じるのですが、新型「BALMUDA The Gohan」で炊いたごはんは弾力よりも先に粒感を感じました。

先に試食したつや姫よりも、香りが強い印象。粒感はあるのにもちっとした歯ごたえで、甘みも強く感じました

先に試食したつや姫よりも、香りが強い印象。粒感はあるのにもちっとした歯ごたえで、甘みも強く感じました

たまごかけごはんも試してみました。ゆめぴりかはやわらかく弾力があるので米粒同士がくっついてまとまりやすいのですが、「BALMUDA The Gohan」で炊いたごはんは適度な粘りがあるのに粒離れがよく、たまごかけごはんとの相性バツグン! 那須御養卵といううま味の強い卵でしたが、ごはんの味もしっかり感じました※写真はつや姫のたまごかけごはん

たまごかけごはんも試してみました。ゆめぴりかはやわらかく弾力があるので米粒同士がくっついてまとまりやすいのですが、「BALMUDA The Gohan」で炊いたごはんは適度な粘りがあるのに粒離れがよく、たまごかけごはんとの相性バツグン! 那須御養卵といううま味の強い卵でしたが、ごはんの味もしっかり感じました
※写真はつや姫のたまごかけごはん

最後の試食は玄米。玄米は特有の穀物臭が残ることもありますが、今回、「BALMUDA The Gohan」で炊いた玄米はそうしたニオイはまったく感じず。プチプチとした食感を残しつつ、中はもっちりとしており、甘みも十分感じられました。

体験会に出席していたほかの家電ライター高評価だった玄米。玄米が苦手な人でも、これなら問題なく食べられそう

体験会に出席していたほかの家電ライター高評価だった玄米。玄米が苦手な人でも、これなら問題なく食べられそう

より美しく、使いやすくデザインも刷新

このほか、デザインも一新されました。前モデルは円柱に近いデザインでしたが、丸みのあるスクエア型のボディに変わり、ふたの部分に金属感を加えることで、昔ながらの「かまど」を想起させつつも現在らしいデザインに。さらに、炊き上がり時間を指定するタイマー設定はダイヤル式を採用し、操作性がよくなりました。

デザインが変わり、ボディ部のサイズは大きくなりましたが、取っ手がなくなったため、設置面積はほとんど同じ

デザインが変わり、ボディ部のサイズは大きくなりましたが、取っ手がなくなったため、設置面積はほとんど同じ

カラーは、ブラックとホワイトの2色展開。鋳物を思わせる質感を採用しています。炊飯容量は3合で、サイズは242(幅)×266(奥行)×219(高さ)mm。公式オンラインストア価格は49,500円(税込)

カラーは、ブラックとホワイトの2色展開。鋳物を思わせる質感を採用しています。炊飯容量は3合で、サイズは242(幅)×266(奥行)×219(高さ)mm。公式オンラインストア価格は49,500円(税込)

従来はすべてボタンでしたが、タイマー設定にはダイヤルを採用。ボタンを連打するよりも、スムーズに時間設定できます

従来はすべてボタンでしたが、タイマー設定にはダイヤルを採用。ボタンを連打するよりも、スムーズに時間設定できます

伊森ちづる

伊森ちづる

家電流通専門誌で白物家電と家電量販店と流通に関する取材・執筆・編集を担当。趣味は料理、旅行、舞台鑑賞、米国ドラマ視聴など。クラシック音楽の”現代音楽ファン”というと変人扱いされることが悩み。

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