レビュー

焼肉しても煙が出ないとウワサの「ザイグル」に“シンプル”モデルが出た!

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焼肉で「ザイグルシンプル」の使い方と味をチェック

構造は、たしかに“シンプル”なので、操作を悩むこともなさそうだし、手入れも楽そう。だが、調理器具において重要なのは味。機能を削ぎ落としたことで味が落ちたのでは意味がない。そこで、焼肉をしてひととおりの流れを体験しながら、仕上がりを確かめてみる。

使う材料は、鶏肉、牛肉、ししゃも、にんじん、アスパラ、ししとう。焼肉の場合、予熱を5分ほどするほうがいいとレシピに明記されていたので、予熱することにした。ダイヤルを回すと、すぐに赤外線ランプが点灯し、プレートが温かくなっていく。食材を並べる時は、赤外線ランプが点いたままだと手が熱いので、いったんOFFにするほうがよい。

ヒーターがON/OFFしないダイヤル「5」で加熱を始めると、調理5分後には牛肉が食べごろに。しかし、鶏肉はまだ生っぽい。なので、焼けた牛肉を食べ、2巡目、3巡目と食べていった13分後、ようやくすべての食材が焼き上がった。調理後に気付いたのだが、鶏肉が焼けるのが遅かったのは、熱源がないところに置いてしまったせいだったよう。だが、普通、ホットプレートでこれほど長時間焼いていたら炭化するし、食材の水分も抜けてパサパサ&カチカチになる。「ザイグルシンプル」で焼いたものは、柔らかさやジューシーさは保持されたまま。加熱中も、モクモクと煙が出たり、周囲に油が飛ぶこともない。また、野菜の焼き加減も絶妙。シナシナになることもなく、よい歯ごたえと甘みを実感できた

料理後のプレートに脂は付いているものの、焦げ付きはゼロ。1回の調理(牛肉だけは3回)しかしていないのに、油受け皿にはたっぷりとムダな脂が落ちていた。これだけ脂が落ちたのに味に物足りなさは感じなかったので、“ヘルシーなのにおいしい”を求める人にうってつけかも

プレートは冷ました後、取り外して丸洗い。こびり付きなどがないので、簡単に洗うことができた。ただ、プレートの直径が37cmあるので、小さめのシンクだと洗いにくいかもしれない

「ザイグルシンプル」でいろいろ作ってみた

焼肉をしてみて、「ザイグルシンプル」の仕上がりが「ザイグル」に劣ることはないと確認できた。そこで、付属レシピに載っているものからオリジナルメニューまで、いろいろな調理にチャレンジ! 「ザイグル」のレビューでもした、筆者のお気に入りメニューランキングの「ザイグルシンプル」版をやってみよう。

付属レシピは、見開き1枚のみ。15種類のメニューの作り方が紹介されている。数は少ないが、基本的に焼くための調理器具なので、レシピの加熱時間を参考にすれば、大半の料理は失敗なく作れた

【第5位】焼き芋(調理時間:40分)
「ザイグル」で作った時に、あまりのおいしさに感動した焼き芋。途中、5〜7分ごとに向きを変え、30分間加熱した後、ヒーターをOFFにして10分ほど蒸らした。

アルミ箔などで包まず30分も加熱したのに、炭化はどこにも見られず(写真中央が加熱30分後の状態)。筆者は、焼き芋の皮まで食べたい派なので、苦いところがないのがうれしい! もちろん、中はホクホクで甘みたっぷり。炭火のような赤外線との相性バツグン!

【第4位】温め直し(調理時間:6分)/冷凍食品(調理時間:10分)
続いても、「ザイグル」で作って感動した2品。天ぷらとフライの温め直しと、冷凍食品の加熱だ。冷凍食品はレンジで温めて作れるタイプのものを利用した。

天ぷらとフライの温め直しは、予想どおりムダな油がたっぷり落ちてサクサクに。天ぷらとフライを同じ時間で加熱したので、少々エビフライに焦げ目が付いているが、苦くはない。過熱水蒸気を用いたレンジでも、この手の温めはできるが、天ぷらの衣がフリッターのような感じになってしまうのが好みではなく……。「ザイグルシンプル」で温めたものは、揚げたての状態にわりと近い食感と味わいだ

いろいろな種類の冷凍食品を加熱する。レシピに載っていないので、様子を見ながらスタート。焦げてはいないが、途中で裏返したりしながら10分加熱してみたところ、すべてがいい感じに仕上がった。メンチカツの衣はサクサク。なかでもイチ押しは、たい焼き。生地がサクッとしており、これはレンジでは実現できない食感だ

【第3位】ほっけ焼き(調理時間:14分+予熱1分)
中央に支柱がない「ザイグルシンプル」は、プレートに魚を丸ごと1匹置くことができる。以前、「ザイグル」でさんまを焼いた時は、半分にカットしていたので、支柱がない便利さに感動。小さなグリルではできない、ほっけの開きを焼いてみた。

煙を懸念していたが、視認できず。また、プレートに油を塗っていないので、くっつくのではないかとも思ったが、簡単に焼き上がった魚を取ることができた。自宅の魚焼きグリルで焼いたものは、もっと皮が焦げるので焼きが足りない気がしたけれど、食べてみると皮はパリパリで中身はホクホク&しっとり。煙は出ないし、裏返す必要はないし、魚焼きグリルのように水を入れる手間もない。これなら、焼き魚にも頻繁にチャレンジできそう

【第2位】鶏の唐揚げ(調理時間:12分+予熱1分)
油で揚げないフライが流行っているが、「ザイグルシンプル」でも揚げないとんかつや唐揚げができる。なので、鶏の唐揚げを作ってみることに。唐揚げ粉をまぶした鶏肉をプレートに並べて、加熱スタート。

5分ほど加熱した頃に一度裏返さねばならないが、それほど手間には感じない。出来上がったものは、油で揚げた唐揚げとまったく同じとは言えないが、今、流行の“油で揚げない唐揚げ”に劣ることはないレベル。皮のカリッとしたところが、かなりおいしい。加熱中に脂が落ちていたが味に物足りなさはまったくないので、ダイエットや健康のためにも“使える”料理だ

【第1位】トースト(調理時間:2分)/ピザ(調理時間:4分)
レシピに載っていないトーストとピザに挑戦。トーストは熱源を近くし、短時間で焼いたほうがおいしくできるので、アダプターを装着してプレートを高い位置に設置した。また、ピザも同様だろうと考え、同じ状態で加熱。

支柱がある「ザイグル」では食パンを半分にカットしなければならなかったが、「ザイグルシンプル」なら1枚をそのままプレートに置くことができる。加熱を始めるとすぐに焼き色が付くので急いで裏返し、2分程度で裏表ともキレイな焼き色が付いて完成。素早く焼き上がるので、水分の蒸発が抑えられ、外はサクサク、中はふんわりのベストな焼き具合となった

餃子の皮を使い、ミニピザにしてみたのだが……写真中央のようにチーズが途中で垂れて、穴に落ちてしまった。プレートの斜度に耐えられなかったようだ。だが、かなり生地の焼き上がりがおいしい。このサクサク感はレベルが高いので、具材が落ちない大きなピザを中央に置いて焼いてみると絶品の味が堪能できそう!

まとめ

以前、「ザイグル」を使った時にも感じたが、ホットプレートのようでまったく異なる調理器具だということを忘れてはならない。たとえば、焼肉の場合、ホットプレートでは高温のプレートで「ジュージュー」と焼くのが当たり前だが、「ザイグル」はじっくりと焼く感じ。高温で一気に焼く加熱方法ではないので、ホットプレートと比べると調理スピードはゆっくりだ。しかし、炭化して食べられないような状況に陥りにくく、食材がムダになることが少ない。もちろん、仕上がりも上々。焼き上がった食材は硬くなっておらず、ホットプレートで焼いたものとは全然違う出来栄え。とくに、厚みのある肉を焼いた時は、「ザイグル」の赤外線による加熱のほうがおいしいと感じた。卓上で“焼く”調理器具というと、つい焼肉にフォーカスしてしまいがちだが、トーストやピザ、焼き魚など、ホットプレートではできない料理ができるのも「ザイグル」の魅力だ。

「ザイグル」と「ザイグルシンプル」は同じ加熱方法を搭載しているため、できることに大きな差はない。筆者は自宅で「ザイグル」を使っているが、それほど傘の高さを変えることはないので「ザイグルシンプル」のように固定されていても困ることはなさそう。それよりも、支柱がなくなったことのメリットが大きい。魚やパンを丸々並べられるのは、とても便利。プレートの取り外しもしやすく、手入れも楽なので「ザイグルシンプル」のほうが使い勝手がいい。細やかな加熱調整はせず、炭火のような赤外線の炙りを味わってみたいなら、「ザイグル」ではなく「ザイグルシンプル」を選んでも損することはないだろう。

【関連リンク】
《2019年》おすすめホットプレート11選! 売れ筋トレンドや選び方も紹介

中村真由美(編集部)
Writer / Editor
中村真由美(編集部)
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。気づけば15年以上、生活家電の情報を追い、さまざまな製品に触れています。
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