あれこれ通信

話題の「蔦屋家電」でまずチェックするべきポイントはココ!

「写真」

カメラやその周辺機器を販売するエリアは、「カメラ博物館」さながらの一面も。“世界でわずか数台”といった稀少モデルも数多く展示されていた。

特別展示の稀少モデル。ライカ「M9-P エルメスエディション」。特別展示品のため販売はしていない。このほかにも、ハッセルブラッドのレトロキットなどマニア必見のモデルも

販売するカメラも、厳選した機種のみをディスプレイ。インスタントカメラや参考書籍も豊富に用意し、カメラ上級者から初心者まで楽しめる空間になっている

「音楽/サウンド レンタル」

オーディオ家電の販売とCD/レコードの販売・レンタルを行うエリア。レンタルCDは、メインターゲットである50〜60代男性に人気の高いロックを中心にセレクトされており、コンシェルジュが厳選したオーディオ製品での視聴も可能となっている。オーディオ製品の目玉は、ギブソン・ブランズのスピーカー「LP6TB」。

ギブソン・ブランズ「LP6TB」。店頭での展示や予約販売は、蔦屋家電が世界初だという。価格は1つ99,000円(税別)。店頭での試聴も可能だ

聴く音楽のジャンル別におすすめのヘッドフォンが陳列されており、持参した音楽プレーヤーを接続してその場で音質を確認することができる。写真は、“R&Bを聴くのにおすすめ”のヘッドフォンとイヤホン

レコードの試聴スペースも設置。視聴用として用意されているのはマッキントッシュの「MHP1000」(税込み270,000円)というのが、通常では考えられない贅沢

「映像」

ハードからソフトまで。映像を楽しむための製品を扱うエリア。取り扱っているテレビは4Kのみで、最新の映像テクノロジーを間近で体感できる。ここでは、「カーブドTV」や「4K短焦点プロジェクター」の映像を体験してほしい。

カーブドTVと4K短焦点プロジェクター。湾曲ディスプレイによって、より臨場感あふれる映像が楽しめるLGの4K有機ELテレビ 65EG9600(写真上)。至近距離からの投写でも大画面表示できるため、狭い部屋でもプロジェクターが利用可能になるソニーの4K短焦点プロジェクター(写真下)

「グラスルーチェ」。インテリア感覚で設置できるガラス製ディスプレイ。実店舗での販売は現在のところ蔦屋家電のみとなっており、価格は写真左のモデル(製品サイズ1m×1m)で40万円前後。「グラスルーチェ」は店内のいたる所で使用されていた

美しく臨場感のある映像を楽しんで欲しいというこだわりから、展示されている4Kテレビはすべて50型以上のもの。一般的な家電量販店のテレビコーナーに比べて照明が暗いのは、映像の美しさを最大限に引き出すためだろう

DVDソフト販売スペースには、コンシェルジュが映像の美しさにこだわってセレクトした映画DVDが、テーマ別に分類されて並んでいる

2Fフロア

つづいて、家族の団欒をコンセプトに「衣・食・住」を提案するという2Fフロアをチェックしよう。こちらは、調理家電や掃除機、エアコンといった生活家電を中心に販売。家電製品の近くで関連する書籍や雑貨を展示する導線は、1Fエリアと同様だ。

1階に比べ、明るいカラーの木材や照明、グリーンをふんだんに使用したあたたかみを感じられる空間。エリアごとの境界線はなく、弧を描くような回遊性の高いレイアウトになっているのも特徴だ。ゆったりくつろげそうなソファーも随所に用意されている

「食」

調理家電を中心に扱うエリア。製品は性能だけでなくデザインにもこだわってセレクトしているせいか、一般的な家電量販店に比べ、外資系メーカーの割合が高い印象。製品の実演スペースも用意されている。

アトミックのコーヒーメーカー。「食」エリアで見ておきたいのは、家電でないにも関わらず「蔦屋家電」のイメージビジュアルにも起用されているアトミックのコーヒーメーカー。イタリア職人のハンドメイドで、そのデザイン性の高さは世界的にも認められており、ロンドンのデザインミュージアムにも展示されているという。現時点では参考展示で、販売時の予想価格は8万円前後

「蔦屋家電」のイメージビジュアル

「蔦屋家電」のイメージビジュアル

ミキサーやジューサーのラインアップが豊富。実演コーナーは、作っている様子を目や耳で確認後、試食もできる。五感で製品を体験できるスペースだ

業務用の冷蔵庫のようだが、ドイツのラグジュアリー家電ブランド「リープヘル」のワインキャビネット付き冷凍冷蔵庫だ(写真右)。ここに来なければ知ることもなかった製品と出会うことも多い

「美容」

美容家電を取り扱うエリアは、ディスプレイの美しさに注目したい。壁一面にドライヤーが並べられたり、ジュエリーショップのように美容家電がショーケースに飾られたりと、訪れるだけで自然と美意識が上がりそうな空間だ。

壁一面のドライヤー。ドライヤーがずらりと美しくディスプレイされている様子は一見の価値アリ。ヘアケア製品は美容家電のなかでも需要が高いため、「美容」エリアの半分ほどのスペースを使って展示しているという

製品はケアするパーツごとに展示し、メーカーごとの比較検討がしやすい。個室スペースでコンシェルジュのアドバイスを受けながら実際に製品を使用し、自分に合った美容家電やコスメを探すことができる

「健康」

マッサージ関連製品や体組成計、ライフログツールなど、ヘルスケア関連製品を集めたエリア。ほかの家電量販店ではなかなかお目にかかることができない酵素カプセルまで展示している。購入するとなると1台300万円前後の酵素カプセルも試用可能なので、一度試してみては。

SIGMAのハイプッレシャーカプセル「DX」。30分1,500円ほどで試用できる。疲労、回復、アンチエイジングや、ダイエットにも効果があるとか

マッサージチェアの体験ブースは、エリア奥の人通りが少ない場所に広いスペースをとり、ゆっくりと試用できる配慮も

「ハウスキーピング」

空気清浄機、エアコン、掃除機、照明など、空気と灯りに関する製品が集結したエリア。製品間のスペースを広めにとって展示されているので、造形の美しさを感じることができる。

オブジェのようなディスプレイ。メーカーによっては、まとめて展示することで世界観が生まれるディスプレイに。写真はダイソンの扇風機や空気清浄機

大きめの家電は、“蔦屋家電スタイル”の展示だと部屋に置いた時のイメージがとくにしやすい。普通の家電量販店ではひたすら性能比較に走りがちな筆者でも、デザインの美しさに自然と目が行く

蔦屋家電は、製品をじっくり見るもよし、空間をただ楽しむもよしのスポットだ。「家電売り場」という観点で見ると、製品に説明のポップがほとんど付いていないため、製品そのもののデザインが見やすいという一方で、一般的な家電量販店と比べて情報不足なこともある。だがその分、自然とコンシェルジュとコミュニケーションを取ることになるので、むしろポップを読むよりも“濃い”情報を得られることも。コンシェルジュとのコミュニケーションありきではあるが、思いがけずよりニーズに合った製品との出会いの場にもなりえるだろう。
家電販売フロアの営業時間は9時から23時までと家電販売店としては長く、仕事帰りでも訪れやすいのがうれしい。利便性だけを考えれば、家電を探したり買ったりするのはインターネットショッピングでも十分可能で、安く買える可能性も高いかもしれない。だが、筆者も今回蔦屋家電を訪れて、製品の魅力を肌で感じ、人と関わり合いながらショッピング(購入には至っていないが)をする楽しさを改めて実感したのは事実。その楽しさには、もしかしたら利便性や安さを越える価値があるのかも。ネットショッピングとうまく使い分けることで、家電とのかかわり方をより豊かで楽しいものにしてくれるはずだ。

大泉瑠梨
Writer
大泉瑠梨
美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。
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